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2009年05月16日
採石場跡を公園に造成した五天山公園は、2009年の春に公園全体が開園している。五天山の山肌が樹木で覆われていないので、階段状の採石の跡がはっきり見える。この山をツツジの名所にしようと、町内会や関係団体がツツジを植える企画を立て、昨年からツツジを植えている。始められたばかりのプロジェクトで、ツツジが園内のいたるところで咲き乱れるところまでには未だ至っていない。それでも公園の坂道に咲いているツツジが、五天山の名物になりそうな雰囲気である。
ツツジ花 採石跡を 飾りたり
人工は 山肌、ツツジ 相殺し
2009年05月15日
場所の都市秘境ではなく、“撮影”場所の都市秘境が設定できそうである。普段よく眼にする建物や景観でも、ある特別の場所から写真に撮ると意外性が出たり、対象を見直すきっかけになるような撮影場所である。時計台を上からみると、ビルに囲まれたこのような空間に、模型のように存在するものだと気がつく。シンボル的な建物ともなると、小さな木造の建物なのに、明治時代にもそうであったように、都市空間を我が物として開拓時代からここに居ついたような雰囲気である。
見下ろせば 模型のごとき 時計台
シンボルは 都市の空間 我が物に
2009年05月08日
「札幌の秘境」(道新出版局、2009)を出版する時に、市内の小学校に残っている金次郎像を探して歩いた。月寒小学校のものは校舎内にあったものを写真に収めている。本の最終校正の段階で、月寒中学校に金次郎像があるのを見つけたけれど、この段階では本に取り上げることが出来なかった。この金次郎像は、周囲を生垣で囲い、意図したかどうか、「報徳」の文字のある台座は生垣で見えなくなっている。1954(昭和29)年の昭和天皇・皇后の月寒中学校行幸記念で寄贈されている。
金次郎 教場横で 柴を負い
報徳の 文字を生垣 隠したり
2009年04月29日
JR星置駅から五分ほど歩くと星置緑地に着く。この緑地では、葦や笹を刈って水芭蕉の生育を人為的に助けているせいもあり、毎年春先に見応えのある水芭蕉が咲く。水芭蕉だけで評価すると、札幌市内随一の水芭蕉鑑賞地である。木道があり、その入り口のところの柱にも水芭蕉の絵がはめ込まれている。水芭蕉の白い部分は仏炎苞と呼ばれ、花を囲む葉の変化したものである。仏像の光背に感じが似ていてこの花名となった。花の方は中央の黄色い部分で、仏像の身体部分になる。
木道の 柱にも咲く 水芭蕉
仏炎苞 白き光背 花仏
2009年04月25日
平岡公園は道央自動車道の札幌南インターチェンジの南側に広がっている。公園の西側を厚別中央通が走っていて、この道から公園のパーキング場への入り口がある。公園は清田区の平岡地区にあるのでこの公園名になっているのだろう。パーキング場から直ぐに梅の香橋と名づけられた木製の橋があり、橋の下が湿地となっていて、春先はこの木道を歩きながら水芭蕉の群生を観賞できる。一冬を越すと、湿地の弱い地盤にある立ち木は倒れる木もあり、倒木の横に水芭蕉が咲いている。
水芭蕉 倒木の冬 乗り越えて
水芭蕉 北都の春の 青信号
2009年04月21日
この公園は羊ヶ丘と隣接する西岡地区に、水源池を囲むようにしてある。水源池には南側から月寒川が流れ込み、北側から流れ出している。川が流れ込む辺りは湿地になっていて、春先には水芭蕉の観賞地になる。水芭蕉を見る来園者のために、湿地には長い木道が設置されている。湿地に流れ込んでいる雪解け水は清冽である。しかし、アシが密生して水芭蕉の居場所が狭まっているせいか、水芭蕉は期待したほどではなかった。木道の一部は溢れる水で覆われていて、渡るのに難儀した。
枯れアシや 雪解け水が 春を告げ
白き葉の 仏炎苞に 黄色花