2008年05月06日

故町村忠良氏の蝶のコレクション

 江別市の郷土資料館を見学していたら、蝶のコレクションの展示室があった。他の展示物とは異質の展示で、覗いてみると説明があり、これは故町村忠良氏の寄贈の標本を資料館で保管、展示しているものであると書かれている。

 町村農場があることからも分るように江別市は町村家とは深い関わりがある。町村信孝現官房長官もこの町村家の出身で、故忠良氏は官房長官の兄に当たる。忠良氏の方は東大の法学部を卒業後、三菱商事に勤めた。同社で南米での仕事にも関わり、社内の蝶の愛好家グループの一員でもあり、生前南米の蝶のコレクションを行った。

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 展示室には故町村忠良氏の収集した南米の蝶と日本の蝶が並べられている。南米の蝶は15科、1万頭におよぶ収蔵コレクションの一部が展示されており、日本のものは国蝶のオオムラサキを始め日本各地の蝶が並べられている。寄贈された蝶のうち、整理がついているものだけが展示に回されている。展示されていないものの閲覧を頼み込んだら、未整理ということで写真のファイルの方を見せてもらった。

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 1990年9月享年49歳で町村忠良氏が亡くなり、その一周忌に合わせて1991年に「南ブラジルの蝶」という町村忠良遺稿追悼文集が「ふくべ書房」から出版されている。非売品ではあるけれど、インターネットで見るとこの遺稿集には12600円の値段がついていて、気安く購入できるものではなさそうである。郷土資料館を再訪した折に町村忠良氏の資料がないかと尋ねてみて、この追悼文集を見せてもらったことがある。

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 追悼集の顔写真を見ると、毎日のようにTVや新聞に顔の出てくる弟の信孝氏と良く似ている。顔から確かに兄弟であるといえる。蝶そのものよりは、生前に弟である現官房長官との関係に興味が湧くところであるけれど、先の追悼文集にもこの点に関してはこれはといった記述もない。兄弟とはそういうものなのかも知れない。何も手がかりはないけれど、政府の中枢にいる官房長官の弟と、南米で趣味の蝶のコレクションに情熱を傾けた兄の、名門町村家の兄弟の対照的な生き方に興味が湧いてくる。

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