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2008年10月02日

一坪ギャラリー

 軟石造りのギャラリーがオープンしたとの新聞記事を読んで気にかけていたので、都市の秘境のテーマになるかと出向いてみる。狸小路と背中合わせの西6丁目の南向きの通りに面して、一部軟石の木造の建物があった。白いペンキで塗られたドアが軟石にはめ込まれている。ドアには「New Star」の文字が表示されている。これがギャラリーの名前なのだろう。

石造り ドアの新星 期待込め

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 この英語の名前を訳すれば「新星」で、アーティストの新星誕生を願っての命名かな、とも思ってみる。内は畳二枚をつなげた細長い空間で、通路がギャラリーに転用されている感じである。ここから新星が誕生するとも思えないけれど、持ち主のアーティストに対する善意がつまっている空間である。

ドアを開け 新星いかに 目を凝らし

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 当然というべきか、この空間に客は居なかった。居てもこれでは同時にこの空間を占有するのは苦しいところである。ギャラリーの空間ばかり気をとられていて、後で思い出すに、展示されていた絵の記憶は薄い。展示されていた絵は壁の張り紙のようだった印象である。この特異空間のギャラリーで鑑賞者の目を絵に向けさせるには、よほど力のある絵でなければ無理だろう。

一坪の 特異空間 客の無く

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