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2008年12月07日

ドラマと現実の狭間で

 テレビドラマ「風のガーデン」を視ている。毎回午後9:00から始まるのだが、この時間帯には寝ているので、録画しておき翌朝に視ることになる。中井貴一扮する主人公の父親「ガブ」さんが、すい臓ガンでステージ4bで、ドラマの設定の年の暮れまで命が持つかどうか、という中で、富良野の風のガーデンでガブさんの父親(緒方拳)と娘(黒木メイサ)、息子との再会と和解というところまで話は進んでいる。

 ドラマだから話を作らねばならぬとしても、同級生によるガブさんの生前葬みたいな設定は、話の作り過ぎで、もっと現実味のある演出にした方がよいのに、やはりドラマかと、興ざめの部分もある。という状況で、ガンのステージ4bというのが頭に残っていた。

 さて、ドラマとは何の関係もない、都市秘境を歩こう、の講座で受講生を引き連れて歩いている。受講生の個人的なことには立ち入らないようにしていて、受講生がどんな経歴の持ち主で、どんな環境に居るのかについてはほとんど知らない。どんな目的でこの都市秘境散策に加わっているのか、ぐらいは最後の回(最初の回ではない)の自己紹介で知る程度である。

 しかし、休みの連絡などかきっかけで、受講者の置かれている状況をはからずも知る場合がある。そこで出てきたのが4段階目(ステージ4)の言葉である。ドラマの主人公と同じく、医者に数ヶ月の命と診断されて、この春の札幌秘境巡りで円山にも登っていた参加者がいたのである。引率者の当方はそんな事情はまったく知らず、体調が良いときに参加していたくだんの受講者への最近の問いかけに対する答えで、知ることになった。これには少なからず驚いた。

 このブログを見ている受講者は居ないようなので、前述のことをメモも兼ねて書いておく。身の回りの現実を見ていると、ドラマの虚構性が見えて来る。ドラマは所詮作り物である。されど、ドラマで、毎回視ている。 

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