2011年02月06日
道化師の顔に見立てたフジの葉痕
フジ(藤)はマメ科の木である。マメ科特有の蝶形の花を枝から下げて咲くのに目を奪われるけれど、花が終わって鞘豆がぶら下がるのは注目されない。鞘豆は花の房数ほど多くはないけれど、大きなものが雪の降る季節にも残っていて、枝からぶら下がっている。このフジの木にある葉痕の上に冬芽があって、冬芽が帽子の飾りのように見え、帽子を被って仮装した道化師の顔にしてもよい。目が4つ並んで見えるところが難点であるけれど、それに目を瞑って、道化師の顔にしている。
鞘豆が 一つ下がりて 冬の藤
道化師の 顔に見立てて 飾り帽
- by 秘境探検隊長
- at 00:41
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今朝の一枚は、冬芽と葉跡が一体化しており、本来主役のはずの冬芽は、すでに表舞台から退席した筈の葉跡の飾り帽子に化身して脇役風に振舞っているのは、人間社界とは随分違った不思議なしきたりです。
昨年1年間活躍した葉跡をご苦労様と謙虚に引き立てているのでしょうか。
植物の四季は、何と言っても春の花が主役で、収穫の秋を終えた後の固く地味な外套を纏った冬芽は、脇役どころか、まるで黒子のようにベールに包まれた存在でした。
厳しい寒さをものともせぬ秘境探検隊長が、葉跡に残る遺伝子由来の生き物の顔立ちに着目し、進化の秘密を解き明かすべく冬芽シリーズに着手した?事は秘境探検記への興味を爪句と共に、目が離せなくなりそうです。
冬芽がどんな葉を出し、どんな花を咲かせるのか、冬のうちから注意しておくと、実際に花が咲いた時の感じ方は、花が咲いた時に初めて注意して見るのとは、また違った印象となります。