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2024年10月04日

爪句集覚え書き-56集

 本爪句集は2018年10月に出版した「爪句@暦の記憶」の続編にあたるものである。2015年から始めて、毎年北海道の景観をカレンダーにして出版してきている。そのカレンダーに採用した写真に爪句と説明文を加えて爪句集にしたものが前記の爪句集である。爪句集では、カレンダーの出版年に従って2015年から2018年採用の写真と関連する写真を年毎にまとめてページを構成している。
 カレンダーには採用した写真の撮影場所をB4判1ページに印刷している。このページも爪句集に再掲しようとすると、A7判では文字が小さく、読み取れないことが前掲爪句集でも明らかになっている。そこで、本爪句集ではカレンダーに載せた撮影場所の紹介ページはQRコード付にして、このQRコードを読込む事で拡大して見ることが出来るように工夫している。QRコードはインターネットを介して写真をパノラマ展開してスマホやタブレットで見る事に思考が固定化されていたけれど、豆本に図表や記事を取り込む方法として有効だ、と気付いた事による。
 その例として、市立小樽図書館で2024年7月17日~31日に開催された爪句集の展示企画の北海道新聞(道央版、7月20日)の記事を載せておく。爪句集のページで記事の細かなところは読めなくても、QRコードを読込むことで記事を拡大して読む事ができる。記事の写真が無くともQRコードだけでも記事のサイトに飛んで行き記事を読むことは可能だが、これだと写真と活字で表現される爪句集の意味が無くなってしまう。
 話を発展させ、写真を呼び出すQRコードに写真のキャプションの17文字の爪句だけを印刷したものを綴じて本にすれば、QRコードと17文字分の大きさの極小豆本が出来る。極小豆本は機械製本が出来ないだろうから、手作り製本の豆本になるだろう。QRコードと爪句をA4判程度の紙に並べて数ページで完結する爪句集も可能である。QRコードを並べた爪句集は、これまで出版してきた50巻を超す爪句集が50~100ページほどのノートに収まる。爪句集に印刷したQRコードをコピーして並べ直すと出来ない事ではない。デジタル図書館をパソコン内に構築するような時には検討に値する。 
 このようなQRコード+爪句の爪句集ではその格納と検索が問題になる。爪句格納のフォルダーを季節、場所、テーマ等々に分類しておき爪句で検索可能にするのも手だろう。既に爪句集として出版している場合は、爪句集の号数での分類が可能で、検察語に爪句が利用できる。爪句集の原稿をブログにして残している場合には、フォルダー名をブログのカテゴリに対応させるのも一つの方法である。
 俳句における季語のようなもの、さらに広く事物、事象に関するキーワードも爪句の分類に役立つだろう。前述のように本爪句集はブログ記事を編集して出版しているので、ブログ記事の検索をあるキーワード(爪句)で行い、ブログに付けたカテゴリー分類でこれまで出版した爪句集のどの日付け(号)のものであるのかは容易に見つけ出せる。
 ただQRコードで結びつける爪句作品観賞の落とし穴が考えられる。それはブログを外部から閲覧できるように常に管理しておく事が必要な点である。ブログが消去されてもディスクに元のデータが残っているとはいえ、ネットを介して写真と爪句を観賞する事は出来ない。今後検討が必要な難問でもある。



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