2025年03月01日
爪句集覚え書き-58集
爪句はブログ原稿を編集し爪句集を出版する際には強力なツールとなる。ブログに投稿した原稿には写真に添えて爪句と説明文があるので、爪句を検索語にして求める記事を探し出し、記事のテキストをコピーして並べて行くことで爪句集の原稿が仕上がる。ただ、注意せねばならないのは既刊の爪句集に採用した写真とテキストを避けなければならない。この点は、ブログ原稿を既刊のカテゴリーに分類の上投稿するようにしておき、爪句集への2重引用にならないようにしている。
このように爪句による検索のメリットはあるものの、“ダブり”あるいは“被り”の問題がある。爪句の本来的役目は写真(と説明文)の検索にあるので、探し出す写真のキーワードが爪句に含まれていると便利である。野鳥の写真では野鳥の名前があると良い。しかし、写真を見れば、探している野鳥が写っているので、写真と爪句に野鳥名のダブりがある。写真に爪句を添えて一つの作品に仕立てる事を考えると、このダブりが気になる。
約100文字のテキストもそうで、短い文章なので爪句と同じ野鳥名や表現が被っていると、もったいない気がする。なるべく爪句と説明文が繰り返し表現にならないようにしたい。しかし、前述のように、爪句で説明文を検索する場合は説明文にある単語が爪句に入っていた方が便利である。検索第一でゆくか、写真や説明文を補う形の爪句にして、爪句という新しいジャンルの作品を追求するか、頭を悩ます点である。
一方、野鳥の爪句集は野鳥図鑑ではない。野鳥図鑑では鳥そのものが鮮明に写っていて背景は無い方が良い。爪句集では背景の中の野鳥の興味深いシーンを採用していて、爪句によりさらに写真の面白さを増加できれば、と考えている。この状況では、場合によっては野鳥の同定には向いていない写真もある。野鳥の同定も不確かなものもあるかもしれないけれど、これは図鑑の写真集ではないので読者の見逃しを秘かに期待している。
野鳥撮影の状況を拡大記録して、野鳥を撮影した日や場所をパノラマ空撮写真にして、別撮りの野鳥を空撮パノラマ写真の天空部分に貼り付ける試みも行っている。爪句集第47集「爪句@天空の花と鳥」に倣ったものである。しかし、爪句集に印刷されたQRコードをスマホ等で読み込んでパノラマ写真に展開して見る読者は少ないと思っている。ならば空撮パノラマ写真にしてみなくても、ページをめくるだけで野鳥が判別できる写真に切り取って表示を試みた例もある。
本爪句集は共著である。野鳥撮影のやり方もそれぞれで、一方は庭の餌台に来る野鳥や家の近くを散歩しながらたまたま目についた野鳥を撮る、いわば里の野鳥写真を爪句集にしている。他方の撮影者はフィールドに出掛け、根気強く野鳥が現れるのを待って写真撮影を行っている。この場所も撮影方法も異なる写真を1冊の爪句集にまとめるため「探鳥 里&フィールド」を爪句集の表題にした。2人の野鳥撮影&爪句作家が1冊の爪句集で整合がとれて収まる爪句集になっていることを願っている。
- by 秘境探検隊長
- at 08:12
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