2025年07月02日
今日(7月2日)の一枚
爪句集覚え書き-59集
爪句集は写真集である。ドローンを飛行させて撮影した空撮写真では360°の全球写真が記録され、添付されたQRコードを読込む事でスマホやタブレット画面で視線を回転させズーム機能を生かした写真鑑賞が可能である。ただし、ドローンの機体の下にあるカメラでは天空部分の写真は撮影出来ず黒くなって表示される。この情報の欠落した部分に別撮りのスチール写真をはめ込む事が著者の工夫で、新しい写真法と考えている。
自宅庭のような定点で撮影した写真は空撮写真は季節や天候の変化は記録されていても同じような景観写真が並び、撮影者の意図に関係なく視界全体が写った写真になる。そこで天空部分に貼り付ける写真に撮影者の意図を込めて撮影した写真を選んでいる。画廊に飾る写真のように、空撮写真が画廊の役目をし、天空部分に貼り付けた写真を鑑賞してもらう仕組みともいえる。
本爪句集のタイトルが「日の出の記憶」とあるように、空撮写真は日の出時のものである。空撮写真は撮影場所が同じであれば、毎日空撮を続けるとマンネリ感が生じる。しかし、日の出はごく短時間に終わるので、それを狙っての空撮はその度ごとに緊張感があり、毎日の空撮でも撮影者には飽きがこない。当然日の出を見られない日や風が強くて空撮が困難な朝もあり、その時は撮影時刻をずらしたりして空撮の日課が途絶えないようにしている。
日の出の空撮写真のうち日の出の様子が良く撮れたものを選んで本爪句集にまとめた。ただ月毎に採録する写真では必ずしも日の出が撮れたものが揃ってはいる訳ではない。天空部分に貼り付けた写真は空撮日に撮影したものである。本爪句集はシリーズで出版して来た「爪句@空撮日記」姉妹編であり、空撮日記に採用できなかった写真を改めて選び出して編集している。そのため異なる年の同じ月のものを集めた構成にしている。
データ写真があっても1冊200枚の写真の爪句集を編集するのは時間のかかる難儀な仕事である。撮影した写真はブログに投稿してあり、ブログが編集の土台になっている。ここで投稿ブログ記事の検索が必要となり、検索キーワードに爪句を用いている。爪句の効用が写真の検索としていた当初の方針が、膨大な数の写真を相手にするようになってますます効果を発揮している。
爪句はブログに投稿した写真のキャプションでもあり、似たような写真であれば爪句も似て来て、下手をすれば同じ爪句になる事も考えられる。同じ爪句は避けなければならず、さりとて違いを出すために写真や撮影状況から離れた爪句にすると、意味不明のキャプションになったりする場合もある。爪句は写真を説明したキャプションになっている必要があるとしても、句にした面白さも追及する必要もあり写真家と爪句作家を道身にして悩むところである。
- by 秘境探検隊長
- at 15:35
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