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2008年06月02日

早々と 春服披露 黒紫色

 花木園に2006年に植栽されたクロユリは、今年(2008年)は春先の気温が高く、五月上旬だというのに蕾がふくらみ、一部花が咲いている。クロユリの花言葉は「恋」と「呪い」の正反対とも、案外かなり近い関係かもしれない言葉である。恋の花言葉はアイヌの伝説に由来するようで、ラジオドラマ「君の名は」の主題歌「黒百合の歌」に登場する。黒紫色で下を向いて咲くクロユリの傍に、上を向いて明るい黄色のタンポポがあると、その対比から秘めた恋という感じである。

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恋の花 黄(き)の明るさに 下を向き

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2008年05月31日

薄緑 古き学舎を 引き立てて

 新緑の頃の構内で、写真の対象として最も人気のある景観は、芝生や樹木の緑が木造の建物を引き立てている中央ローン一帯ではなかろうか。現在「交流プラザ」の看板の出ている平屋の建物は、かつての昆虫及養蚕教室で、緑に囲まれた白壁と格子窓の建物は、往時の雰囲気を醸し出している。この建物を二階建てにしたような古川講堂は、マンサード屋根に特徴があり、中央の屋根の赤く塗られて部分が、周囲の緑の中でアクセントとなっている。写真の被写体として絵になる景観である。

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洋式は 緑加わり 絵の景観

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2008年05月27日

木の間から 芽を出す如き 子等見えて

 大学の構内なのに、幼い子供達が遊んでいても、並んで歩いていても違和感がない。これは北大構内の持ち味の一つではないかと思っている。研究の府であるけれど、幼稚園児も大人も観光客も、構内の自然の中に居場所を見つけているようである。緑が戻ってきた木々の間から芝生に遊ぶ子供達が見え、春に吹き出した木の芽が動きまわっているようにも見える。先生に連れられて歩いている園児達は、先に行ったり遅れたりで、何か研究者達の遅速のある研究状況を連想させる。

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先行く子 遅れる子あり 研究府

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2008年05月20日

ツツジ花 博物館の 広告塔

 博物館前には見事なツツジが正面玄関の左右にあり、ツツジの季節には人目を惹く。このツツジはクロフネツツジで、理学部創立50周年記念で植樹されたものである。ツツジの女王とも呼ばれるだけあって、満開時に桃色の花が木全体を覆っている姿は、博物館の前を通る人の目を惹き、この季節博物館へ誘い込む一番の広告塔にも見えてくる。満開の季節を過ぎると花の散った枝には新緑が顔を出し、地面もまた緑の芝生の上に散った花びらがあり、緑色と桃色が交錯している。

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緑桃(りょくとう)の 色の配色 枝と地に

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2008年05月16日

それぞれの 思い写して 春水面(みなも)

 構内のメインストリートに面して、大野池と呼ばれる水辺がある。冬の間は氷と雪で閉ざされていた水面が、桜の花と一緒に現れてくる感じである。池の周りには散策する人、佇む人、本に目を通す人、それらを写真に撮る人と、思い思いの人が集まって来る。穏やかな水辺は人の心を和ませる。風が無く水面が静止していると、池近くの桜や緑の樹木はもちろんのこと、離れてところにある建物でも水面に鏡像となって写し出され、本物と水面の鏡像を同時に眺めて楽しめる。

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鏡像を 楽しむ季節 池の中
 
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2008年05月12日

昔座(ざ)す 牧草畑 牛喰(は)み居

 大学に勤めていた頃、工学部の裏に広がる第一農場は牛舎もなく、牧草地と畑が広がっていた。晴れた日に気が向けば広い農場の縁を歩いて、背の高くなった牧草地に座り込んで、頭上に広がる青空を見たものである。最近はこの第一農場には酪農関係の研究施設が出来てきて、牧草地には電牧柵が張られている。中には牛が放牧されるようになり、以前のように牧草地に出入りできなくなっている。獣医学部の施設の牛の方は、傍にある木が葉を茂らせる速さとは対照的に、のんびりと座っている。

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牛座り 青葉急ぎて 春盛り

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2008年05月04日

これがそう エンレイソウに 声かかり

 北大構内のメインストリートに沿ってファカルティハウス「エンレイソウ」という施設がある。エンレイソウ(延齢草)は北大の校章にもなっている花で、この施設名にも採り上げられているので、建物の横にエンレイソウが植栽されている。

 学生か観光客かこの花を見つけて「これがエンレイソウ」と話している。エンレイソウはいろいろなものがあり、植栽されているものは「オオバナノエンレイソウ」だろう。似たものに「シロバナエンレイソウ」があり、構内を探すとどこかでみつかる。単にエンレイソウと呼ばれるものは紫色の花のものである。

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 ファカルティハウスの横には潅木のオオカメノキが白い花を咲かせている。花はガクアジサイのように周囲に飾り花と呼ばれる部分があり、その内側に小さな花の部分(花序)がある。

花序周り オオカメノキの 飾り花

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2008年04月23日

恵迪の 森にイチゲが 菊咲で

 学生の頃、北大の港内に咲いている山野草など全然気にも留めなかったのに、今や写真を撮って歩く年齢になってしまったか、という感じはあります。また、デジカメなんていう、素人でもそれなりの写真が撮れるものが出回ったのも影響して、誰でも写真を摂り、処理する(例えばブログに載せる)時代になったのかと思っています。
 変わったことといえば、(鑑賞したり写真を撮るため)山野草の咲いている場所に足を踏み入れてはいけない、という表示が北大構内の原始林の付近あたりに立看に出ていることで、確かにデジカメを持ってこの辺りを多くの市民が踏み込めば、これらの花が早晩無くなってしまうのも理解できます。そのうち北大構内の草花を写真に摂るのも許可制になったりして。

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2008年04月22日

報道の 早まる開花 確かめて

 今年の札幌の桜の開花は例年より2週間ほど早まって、記録的な開花時期の早まりであると報道されていた。我が家の庭のヤマザクラも咲き出した。北大の工学部の庭にも桜があって、これも咲いているのを確かめた。春の到来が早まるのは歓迎であるけれど、あちらこちらに咲く桜花を追いかけるのも慌しいことではある。
 「世の中に たえて桜のなかりせば 春の心の のどけからまし」

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2008年04月19日

立看に 桜前線 到達し

 北大構内は未だ木々に緑が戻って来ていません。しかし、新学期でサークルの立看が並び、新入生の呼び込みが盛んです。立看には早々と桜前線が到達した感じです。本当の桜前線が札幌にやってくるのはもうすぐそこです。

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2008年04月12日

新学期 雪と自転車 入れ替わり

 4月から行き場所(洒落ていえばオフィス)を変えた関係で、北大構内を自転車で通って行く時があります。構内は新学期で、場所によっては自転車の洪水です。構内の雪解けが水になって流れているというよりは、自転車に変わっていく感じです。リュックを背負い自転車で走ると、自分も新入生になったと錯覚しそうです。どこかの講義を新入生に紛れ込んで聴いてみたい気にもなるのですが、学生の年齢ではないことが一目瞭然なので、これは無理でしょう。
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