Search


Archives

2011年11月02日

池に散る紅黄葉と錦鯉

 北一条宮の沢通の西区と中央区の境界に浄国寺がある。曹洞宗瑞圭山の山名を持つ寺である。境内の紅葉が見事で、紅葉に囲まれるように池がある。池の水面にも水底にも散った葉があり、水のキャンバスに紅葉を描いている。そこに錦鯉が泳いでいて、魚体に紅黄葉が貼りついたように見える。この色の演出には舌を巻く。錦鯉を育てる最初の動機は、水に落ちた紅黄葉を動かしてみたかったところにあるのではなかろうか。黄葉には金色の鯉が、紅葉には緋鯉が対になって池にある。

錦鯉 紅葉(もみじ)デザイン 身に纏い

%E9%8C%A6%E9%AF%89%E3%80%80%E7%B4%85%E8%91%89%EF%BC%88%E3%82%82%E3%81%BF%E3%81%98%EF%BC%89%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%80%E8%BA%AB%E3%81%AB%E7%BA%8F%E3%81%84A.jpg

紅黄葉 動く伝(つて)得て 錦鯉

%E7%B4%85%E9%BB%84%E8%91%89%E3%80%80%E5%8B%95%E3%81%8F%E4%BC%9D%EF%BC%88%E3%81%A4%E3%81%A6%EF%BC%89%E5%BE%97%E3%81%A6%E3%80%80%E9%8C%A6%E9%AF%89A.jpg

2011年11月01日

知事公館庭の紅黄葉と石の彫刻

 新聞社系の教養講座で、参加者を連れて知事公館の庭を駆け足で見て回る。庭に安田侃氏の「意心帰」と題された白大理石の彫刻が置かれている。丁度紅黄葉がこの石の置物に着せる衣装を披露しているかのように周囲を飾っている。彫刻の作品名は意味不明であるけれど、この美の構図は明快である。この時は時間に追われて、写真も満足に撮ることが出来なかった。そこで翌日再び出向いて写真撮影である。知事公館の建物を入れて、絵を描くつもりで、見事な景観の一部を切り撮る。

白石に 着せたき紅衣 披露なり

%E7%99%BD%E7%9F%B3%E3%81%AB%E3%80%80%E7%9D%80%E3%81%9B%E3%81%9F%E3%81%8D%E7%B4%85%E8%A1%A3%E3%80%80%E6%8A%AB%E9%9C%B2%E3%81%AA%E3%82%8AA.jpg

朱の色が 白際立たせ 壁と石

%E6%9C%B1%E3%81%AE%E8%89%B2%E3%81%8C%E3%80%80%E7%99%BD%E9%9A%9B%E7%AB%8B%E3%81%9F%E3%81%9B%E3%80%80%E5%A3%81%E3%81%A8%E7%9F%B3A.jpg

2011年03月29日

春の兆しを見せる日の出

 日の出時刻は5時台になっている。朝が明るくなる時間がどんどん早まってきている。積雪が残っていて、その上を新雪が覆うことがあっても、新雪の解けるのも速い。大都会札幌の街並みのシルエットで天地を分けて昇る朝日は、積雪があっても、春の兆しを感じさせるものである。寒さがゆるんできていることも手伝っているためだろう。日の出の場所がどんどん北にずれてきているのも確認できる。暦ではもう4月に近づいていて、一日毎に朝日の照らす景色が変わってきている。

雪あるも 春の兆しの 日の出かな

%E9%9B%AA%E3%81%82%E3%82%8B%E3%82%82%E3%80%80%E6%98%A5%E3%81%AE%E5%85%86%E3%81%97%E3%81%AE%E3%80%80%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%87%BA%E3%81%8B%E3%81%AAA.jpg

春めいて ビルの稜線 天地分け

%E6%98%A5%E3%82%81%E3%81%84%E3%81%A6%E3%80%80%E3%83%93%E3%83%AB%E3%81%AE%E7%A8%9C%E7%B7%9A%E3%80%80%E5%A4%A9%E5%9C%B0%E5%88%86%E3%81%91A.jpg

2011年03月28日

春を知らせるバッコヤナギ(跋扈柳)

 山の斜面の積雪が朝日に輝いて、歩くのを誘っている。雪が解ければ、斜面は深い笹薮となって歩けない。笹薮が雪の下にあるので、積雪の上を歩けそうなのだが、この時期積雪はその下が解けているかもしれない。積雪の表面が夜中の低温で固まっているらしいので、体重を片足にかけないように歩いてみる。白い冬芽が目に飛び込んでくる。バッコヤナギの冬芽のようである。冬芽の殻が割れ、白い毛で覆われた新芽が顔を出してきて、春がすぐそこまで来ていることを告げている。

積雪に 埋まらぬように 冬芽撮り

%E7%A9%8D%E9%9B%AA%E3%81%AB%E3%80%80%E5%9F%8B%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AC%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%80%80%E5%86%AC%E8%8A%BD%E6%92%AE%E3%82%8AA.jpg

殻割れて バッコヤナギの 身繕い

%E6%AE%BB%E5%89%B2%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%80%80%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B3%E3%83%A4%E3%83%8A%E3%82%AE%E3%81%AE%E3%80%80%E8%BA%AB%E7%B9%95%E3%81%84A.jpg

2011年03月08日

雪景色の中の朝焼け

 手稲山の東側に住んでいため、日は早々と山に隠れるので夕焼けを見る機会がない。その代わりに、東側の平野部に日が昇る時の朝焼けをよく見ることができる。写真を撮りたくなるような朝焼けの兆候が現れると、カメラを持って見晴らしのよいところに足を運ぶ。手前に雪を屋根に載せた家々があり、その向こうにビル群の凹凸が並び、さらに背景に遠くの山々のシルエットがある。山際から茜色に塗られた空が広がっている。近くの木々を入れて撮ると、朝焼けが滲んで写る。

山の端を なぞり塗りたり 茜色

%E5%B1%B1%E3%81%AE%E7%AB%AF%E3%82%92%E3%80%80%E3%81%AA%E3%81%9E%E3%82%8A%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%80%80%E8%8C%9C%E8%89%B2A.jpg

朝焼けは 木の間を通し 滲み見え

%E6%9C%9D%E7%84%BC%E3%81%91%E3%81%AF%E3%80%80%E6%9C%A8%E3%81%AE%E9%96%93%E3%82%92%E9%80%9A%E3%81%97%E3%80%80%E6%BB%B2%E3%81%BF%E8%A6%8B%E3%81%88A.jpg

締まる雪の遊歩道

 札幌の冬の紹介ブログに「雪がゆるむ月」の表現があったけれど、「寒さがゆるむ」ようになれば雪は締まるのである。雪の季節の山歩きでは、春に近づいて雪が締まってくると、寒いときにはゆるんでいる雪に足を取られることもなく、歩き易くなる。歩き易くなった遊歩道の利用者が増えるせいで、雪道はさらに固まって、一本の雪道が遊歩道に渡された長い橋のように現れてくる。この細い雪道を、どうしたことか大きな雪の塊が塞いでいて、まるで門番の雪だるまのようである。

締まる雪 長橋延ばし 遊歩道

%E7%B7%A0%E3%81%BE%E3%82%8B%E9%9B%AA%E3%80%80%E9%95%B7%E6%A9%8B%E5%BB%B6%E3%81%B0%E3%81%97%E3%80%80%E9%81%8A%E6%AD%A9%E9%81%93A.jpg

雪道に 門番の居て 雪だるま

%E9%9B%AA%E9%81%93%E3%81%AB%E3%80%80%E9%96%80%E7%95%AA%E3%81%AE%E5%B1%85%E3%81%A6%E3%80%80%E9%9B%AA%E3%81%A0%E3%82%8B%E3%81%BEA.jpg

2011年02月07日

幼な子も登るモエレ山

 モエレ山に登ってみると親子の先客が居る。親子の会話は聞こえないけれど、幼な子が母親に何か話しかけている。下山の方法なんかの打ち合わせかもしれない。大人にとっては小高い丘ぐらいのモエレ山ではあるけれど、幼い子にとっては高山にも見えているのかもしれない。親子の下の方には、モエレ沼公園が広がっている。円形に植栽された林が雪原に黒々と見える。ガラスのピラミッドやその向こうに氷りついて雪原になっているモエレ沼が見え、夏とは一変した景観である。

ここからは いかに下るか 子が尋ね

%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AF%E3%80%80%E3%81%84%E3%81%8B%E3%81%AB%E4%B8%8B%E3%82%8B%E3%81%8B%E3%80%80%E5%AD%90%E3%81%8C%E5%B0%8B%E3%81%ADA.jpg

親子行く 雪の公園 モエレ山

%E8%A6%AA%E5%AD%90%E8%A1%8C%E3%81%8F%E3%80%80%E9%9B%AA%E3%81%AE%E5%85%AC%E5%9C%92%E3%80%80%E3%83%A2%E3%82%A8%E3%83%AC%E5%B1%B1A.jpg

2011年02月05日

生徒と登る冬の三角山

 早朝は雪空であったのが、次第に晴れ間が出てくる。気楽に行ける三角山へ山歩きに出かける。多くの登山者がいるようで、雪道は踏み固められていて、滑る道である。途中、生徒たちの一団と一緒になる。坂の番号がついた札が木に架かっていて、その写真を撮ると生徒たちが写ってくる。山頂に着くと生徒たちの座っている下方に札幌の街が広がっている。雪祭りを二日後に控えて、各地からの観光客が市内に溢れることになるのだろうが、三角山まで足を伸ばす客はいないだろう。

山道に 生徒も居たり 六の坂

%E5%B1%B1%E9%81%93%E3%81%AB%E3%80%80%E7%94%9F%E5%BE%92%E3%82%82%E5%B1%85%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%80%80%E5%85%AD%E3%81%AE%E5%9D%82A.jpg

語らいは 我が家の場所の 位置定め

%E8%AA%9E%E3%82%89%E3%81%84%E3%81%AF%E3%80%80%E6%88%91%E3%81%8C%E5%AE%B6%E3%81%AE%E5%A0%B4%E6%89%80%E3%81%AE%E3%80%80%E4%BD%8D%E7%BD%AE%E5%AE%9A%E3%82%81A.jpg

2011年02月04日

冬山登山の気分に浸れる雪のモエレ山

 装備無しで冬山登山のできる山がモエレ山である。標高62mの人工の山ではあるけれど、樹木が無い一面の雪の斜面を登っていくのは、本格的雪山を登っていく感じも同じではなかろうか、と思えてくる。斜面を利用してスキーやソリ遊びをするため、登りの道が踏み固められているので、登るのは難儀ではない。途中写真を撮りながら、冬山の登山気分に浸る。プレイマウンテンを見下ろして、別の峰が見えているのだと想像をたくましくして写真を撮る自分の影が、雪面に伸びている。

高山の 頂上見立て モエレ山

%E9%AB%98%E5%B1%B1%E3%81%AE%E3%80%80%E9%A0%82%E4%B8%8A%E8%A6%8B%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%80%80%E3%83%A2%E3%82%A8%E3%83%AC%E5%B1%B1A.jpg

別峰の プレイマウンテン 撮る自影

%E5%88%A5%E5%B3%B0%E3%81%AE%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%80%80%E6%92%AE%E3%82%8B%E8%87%AA%E5%BD%B1A.jpg

2011年01月30日

朝日に照らし出される街と山

 日の出を狙って、小高いところから西野の街と、その先に広がる札幌の西区と北区方面の街並を撮ってみる。西野の街を囲むようにしてある三角山の、山の外れの方から朝日が上ってくる。屋根に雪を乗せた家々はまだ山の影の中にある。雪が舞っているせいか、空中に白いものが浮かんだようになって写っている。平地の街の方には、既に朝日が届き始めていて、都心部の高いビルは朝日の中にある。札幌の北の彼方の山塊が、シルエットになって、大都会の朝の景観を構成している。

山陰で 日の出遅れて 西野の地

%E5%B1%B1%E9%99%B0%E3%81%A7%E3%80%80%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%87%BA%E9%81%85%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%80%80%E8%A5%BF%E9%87%8E%E3%81%AE%E5%9C%B0A.jpg

北の方 遠き山塊 シルエット

%E5%8C%97%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%80%80%E9%81%A0%E3%81%8D%E5%B1%B1%E5%A1%8A%E3%80%80%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88A.jpg

2011年01月16日

冬のモエレ沼公園

 冬のモエレ沼公園に写真を撮りに出向いてみる。雪の季節には、公園の芝生は雪で覆われ、見渡す限りの雪原に変わっている。この雪原は、冬のスポーツや遊びの場所にもなり、歩くスキーや雪漕ぎをする人の姿が近くに遠くにある。雪原を背景にしたガラスのピラミッドが、氷で造られた構造物のようにも見えてくる。建物のガラスが青空を反射させると、青空を掬い取った容器とでも表現したくなる。晴れた冬の休日、この公園では、市民が思い思いの方法で冬を楽しんでいる。

滑る人 氷建物 目に捉え

%E6%BB%91%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%80%E6%B0%B7%E5%BB%BA%E7%89%A9%E3%80%80%E7%9B%AE%E3%81%AB%E6%8D%89%E3%81%88A.jpg

青空を ガラス容器で 掬い取り

%E9%9D%92%E7%A9%BA%E3%82%92%E3%80%80%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E5%AE%B9%E5%99%A8%E3%81%A7%E3%80%80%E6%8E%AC%E3%81%84%E5%8F%96%E3%82%8AA.jpg

2009年04月12日

爪句@札幌の四季

 今月末の出版を目指して、豆本「爪句@札幌の四季」の再校の段階に入っています。再校用カンプを春、夏、秋、冬の順番で、章の最初の部分のページを写真に撮ったものを載せておきます。ページ数は200ページを超え、定価はワンコイン(500円)です。さて売れるかどうか。

 豆本爪句集もこれで5巻目です。10巻ぐらい出版すると「爪句」の言葉も世間の認知の階段の数段を登ったことになるかと思っています。次に登る数段で、出版元の爪句結社「秘境」(語感から秘密結社の雰囲気で気に入っています)の同人を集めて(今のところ誰もいませんが、秘境巡りの参加者等に声を掛けて集める予定です)、豆本を出版する企画をあたためています。

%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E3%81%AE%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E3%83%BC%E6%98%A5A.jpg

%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E3%81%AE%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E3%83%BC%E5%A4%8FA.jpg

I%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E3%81%AB%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E3%83%BC%E7%A7%8BA.jpg

%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E3%81%AB%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E3%83%BC%E5%86%ACA.jpg

2009年03月22日

あとがき

あとがき

 爪句集豆本も本書で五巻目になった。爪句作りを楽しんでいるよりは、豆本出版に精を出しているみたいなところがある。爪句を捻り出すのとは違って、豆本作りには色んな作業があり、それが揃わなければ豆本は日の目を見ない。
 爪句集豆本作りに桶作りの比喩を持ち出したい。桶は桶板が揃っていないと、一番背丈の低い桶板のところまでしか水は入らない。他の桶板に充分な高さがあっても、桶の水を入れる機能は一番低い桶板で決まってしまう。
 写真、爪句、豆本のデザイン等を桶板と考えると、そのうちのどれかのレベルに全体の評価が抑えられてしまうところがある。写真は良いけれど、爪句は凡作が並んでいる、単に写真集にしておいた方がよかったのに、なんていう声も聞こえてきそうである。
 桶板の間に隙間があってもここから水が漏れ出してしまう。隙間が空かないようにして、“たが”をしっかりはめる必要がある。“たが”をはめるのは、普通は編集者の役目なのだろうが、著者=編集者の状況の本書であれば、お互いの立場がぶつかって、“たが”がはまる状況は期待できない。精々出版を受け持つ担当者に、出版を早めるように著者が“たが”をはめることになる。
 この点、本書は3月中旬に原稿を出して、4月下旬には出版の見込みと聞いているので、これまでの豆本爪句集のように、原稿を出してから約3ヶ月後の出版と比べると、作業速度は大幅に改善されている。早く出版してほしい、とう著者の希望の“たが”が有効だったかな、と思っている。
 出版社の立場に立って考えると、もらった原稿をそのまま印刷するなら、印刷物としての納期は早まる。しかし、出版物を少しでも良いものにするため、原稿にも目を通して、修正点を拾い出す作業に時間が取られることになる。その担当者が仕事を抱え込む時期には、処理能力に限りがあり、さらに印刷が込み合う時期にはその分印刷工程で遅れがでる。
 豆本作りの作業に当たった共同文化社の担当者Nさんは、毎回豆本爪句集の原稿を読んで誤植等をみつけだし、著者の早く出版してほしいとの“たが”を意識して、今回の早い出版の実現に努めてくれた。この点Nさんにお礼申し上げる。出版に際して、その他の作業に関わった方々にも、これからもよろしく、とこの「あとがき」に書いておきたい。
 本書の「まえがき」に転載しているように、北海道新聞夕刊の文化欄に爪句に関する論評を書かせてもらった。これは文化部デスクのN氏の配慮であり、同氏にお世話になった点を記しておきたい。
豆本にする前に、原稿の一部は自分のブログに掲載している。この状況で、既刊の豆本爪句集は他のブログなどにも引用され、紹介してもらっている。ハンドルネームKさんやその他の方々から、ハンドバックに入れて持ち歩くのに豆本は便利であるとのコメントをいただき、豆本作りを思い立った最初の目的の一つが実現できていると意を強くしている。
 本書のテーマは札幌の四季で、主に2008~9年の一年間に、札幌を歩いて、自転車で、そして車で見て回って撮った写真と爪句で構成している。車の時には、運転は妻の役目である場合が多く、手当も支払らわれない運転手役を務めてくれた妻に感謝である。
 雪が解け、日の出が北に移動して、庭の木の葉の落ちた枝がほんの少し色づいてきているのを見ながら、この「あとがき」を書いている。書きながら、春の季節の到来を本爪句集の出来上がりと一緒に心待ちにしている。

2009年3月21日(三連休の中日に)