2012年10月31日
シリーズ354・パノラマ写真「ここはどこ」
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- by 秘境探検隊長
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2012年10月31日
結構と 呟いて見る 陽明門
日光東照宮の一番の見所は陽明門である。一日見ていても飽きないことから「日暮の門」の別称があるのは良く知られている。国宝である。門の前では観光客が次々と石段を登ってくるので、石段正面のところではパノラマ写真撮影が難しい。そこで、正面の脇のところでパノラマ写真撮影である。唐獅子や麒麟のような動物や装飾の庇の部分が幾重にも重なっていて、詳しくは見ていられない。この点パノラマ写真では視界を移動させ、ズームインやズームアウト操作で見てゆけるので、旅行後に再度見るのに適した写真技術である。正面に掲げられた額には「東照宮大権現」の文字があり、大権現とはここに祭られている徳川家康を指している。
2012年10月30日
眼を焦がす 学府随一 紅楓
数日前に北大構内クラーク会館前の見事に紅葉した楓を撮って今日の一枚とした。この楓を根元のところから見上げパノラマ写真を撮ったらどのようになるかと、土盛の上に登って改めて撮ってみる。木は小さいながら、構内随一の紅葉である。
(画像クリックでパノラマ写真)
2012年10月29日
2012年10月28日
紅葉と 赤鉄橋の 挟み撮り
早朝から木古内の宿を発ち、江差線沿線の駅のパノラマ撮影である。同行はF氏、W氏、Y氏である。宮越駅付近の天野川(天ノ川)を列車が通過するのを待って、周囲の黄葉をバックにして写真を撮る。かろうじて鉄橋を渡る列車が撮れた。
沈む陽を 車窓に捉え 噴火湾
北大案内を務めた後、構内でシンギスカン昼食会となる。その後、木古内に行くため、札幌発の特急北斗16号に乗る。昼食会のビールのせいか、眠ってしまい目が覚めると噴火湾に陽が沈むところである。車窓に流れる景色の彼方の夕陽を撮る。
2012年10月27日
2012年10月26日
錦葉に 誘われ撮りて 学府秋
北大クラーク会館の前に毎年見事な紅葉を見せてくれるカエデの木がある。構内の紅黄葉が未だ見ごろを迎えないのに先駆け、ひときわ目立つ存在で錦葉の枝を広げている。通りかかる人はしばし立ち止まり、カメラを向けて撮影に余念が無い。
2012年10月25日
眼前に 巌頭吟の 滝瀑布
朝宿を出て借りたバスに電子工学科一期生の面々と乗り込んで華厳の滝を見に行く。日光も華厳の滝も見るのは初めてである。この滝は藤村操の「巌頭之感」と結びつけて覚えていて、実際の瀑布を大勢の観光客と一緒になって眺め写真を撮る。
2012年10月24日
2012年10月23日
わらわらと 雪虫湧いて 雨上がり
虫が湧くとはこのことかと思うように雪虫が飛んでいる。昨日まで姿を見なかったものが、少し気温が高くなった雨上がりの朝の大気の中で浮遊している。雪虫は小さい飛翔体なので、望遠レンズで撮るのが難しいところを、何枚か撮ってみる。
2012年10月22日
2012年10月21日
無人駅の遮るものが無い広いプラットホームでパノラマ写真を撮ると、駅名がやたらに写ってきて、ここはどこの駅の設問用に駅名を消す作業が大変です。このパノラマ写真でもあるいは消し忘れ、痕跡残りがあるかもしれません。さて、ここはどこ(の駅)。
2012年10月20日
朝焼けに 元気もらいて 散歩旅
土、日に発行のJRの格安運賃の「一日散歩きっぷ」を利用して、道内の駅のパノラマ写真を撮り歩いている。早朝に出発駅の発寒中央駅に行く。今朝は朝焼けで、列車の来る直前にプラットホームで写真を撮る。日の出はかなり遅くなっている。
2012年10月19日
2012年10月18日
目を見張る 小物陶芸 並びたり
昨日のHTBテレビ番組で紹介された極小陶芸をススキノラフィラまで見にゆく。会場ではドールハウスの展示と販売が行われていてブースが並んでおり、小さな作りの部屋や家財道具などがある。茶器ブースのパノラマ写真を撮らせてもらった。
(画像クリックでパノラマ写真)
2012年10月17日
HTBのテレビ番組「イチオシ」で時々「北海道“珍”百景」が放送される。今日(10月17日)放送されたものはもう8弾目を数えている。この番組は最初は「都市秘境百選」といったようなタイトルであったはずで、それから数えてもかなりの年数が経っている。プロデュサーも最初のG氏から今回はI氏に変わっている。テーマのBGMは最初から変わっていない。
番組のキャスターはお馴染みヒロ福地さんと森さやかさんである。このご両人は都市秘境番組の初回から司会を務められていたと記憶している。HTBの顔のお二人である。
今回のテーマの一つはスクワットするコリー犬である。このワン公、フライングフリスビーのキャッチの世界大会で優勝している。競技の合間に見せるインドのヨガのスクワット動作が得意で、これは普通の犬には出来ない技である。こんな技を披露されると、飼い主も可愛くてたまらないだろう。
次のテーマは極小の陶芸作家の話題で、作られた茶器の小ささには驚く。その制作現場のビデオを視たけれど、細心の注意を払わねば作れない代物である。細部の細工には息を止めてやるというから、大変な作業である。
大きさ数ミリの湯呑みにお茶を注いでこれを飲むところが放映された。飲んだ後でコメントを求められたので、少な過ぎてお茶の味がしなかった、とコメントしている。
この小物の展示会が明日からススキノラフィラホール8Fで開催されるとテレビに案内が出ていた。
開催期間中に見に行ってみようと思っている。
景気良き 駅名なれど 寂れおり
景気の良い地名を駅名につけている。しかし、駅前から国道242号に真っ直ぐに延びる道路脇に廃屋が目立つ。地域の衰退がよくわかるのは駅前通りで、ここもその例に漏れない。近くの丘にあった小学校も無くなり跡地に鉄道工事慰霊碑がある。
2012年10月16日
祝賀会 会場カエデ 写したり
札幌生まれの、今や世界でライブ公演を行っている有名キャラクターが某賞受賞(新聞紙上発表は11月3日)で、その祝賀会の会場を決めるため大通公園まで出向く。会場予定のテレビ塔と数本の紅葉したカエデを入れてパノラマ写真を撮る。
(画像クリックでパノラマ写真)
2012年10月15日
紅黄葉 探す眼に入る 青葉かな
街に出る用事があったので、ついでに北大に寄る。10月の折り返しに入ったのに、構内の草木は青々としている。気温も高い。今年は残暑に引きずられて、紅葉の季節もかなり日にちがずれている。構内の紅黄葉も見ないうちに秋は逝きそうだ。
(画像クリックでパノラマ写真)
2012年10月14日
アカゲラは 火の鳥に見え 日の出時
昨日の天気予報で期待していなかった朝日が、紅葉の遅い山の木々を赤く染めている。アカゲラも朝日を浴びて、白い毛の部分が赤味がかっている。赤毛の部分も加わって、火の鳥のような雰囲気である。木を突き朝餉にありついたのだろうか。
2012年10月13日
2012年10月12日
ここはどこ(の駅)324はコメントで正解が寄せられていますが、どこの駅かの同定にトライする他の方もおられと思われるので、難易度を少し下げて、列車の窓から景色が見えるものを載せます。設問324と合わせて、ここはどこ(の駅)。
中の川にサケが遡っていないかと流れに沿って歩いていると、野鳥が横切る。全身が黒茶色でカラスより小さいけれど、スズメなどよりは大きい。遠くから写真を撮り、拡大して野鳥図鑑で調べるとカワガラスである。北海道全域に通年で生息していて、川から離れない鳥と知る。それにしてはこの鳥を目にするのは初めてのような気がする。野鳥に興味がなかったので気がつかなかっただけかもしれない。これからこの小川は雪で埋もれてしまうけれど、餌場を確保できるのだろうか。
サケ探す 目にカワガラス 雨上がり
円らな眼 何を狙うか カワガラス
地に垂れる 枝が計りて 秋重さ
雨上がりの朝である。リンゴの木のある家の横の歩道から、実が赤く色づき枝にたわわに生っているのを写真に撮る。実の重さのせいか、枝が地面に近づいている。雨に打たれた後で、へたってしまったイヌサフランの花が地面に倒れている。
2012年10月11日
学び舎の 記憶更地に 追悼碑
留辺蕊町に金華と呼ばれる地区がある。無人駅の金華駅から国道242号に出て北の方向に少し歩くと、常紋トンネル工事殉難者追悼碑の標識が見える。階段を登ると小高いところに平地が広がる。金華小学校跡の石碑があるので、かつてここに学校があり、廃校後更地にしたようだ。常紋トンネル工事に従事し、過酷な労働による犠牲者の追悼碑である。痩せこけうなだれた人物像がレンガの塔に張り付いている。制作は本田明二で、この作家の作品とここで出会うとは思いもよらなかった。
駅名を当てるためのパノラマ写真でプラットホームや駅舎内を写していては、どこかに必ずヒントが現われてきます。それを防ぐとなれば跨線橋内のパノラマ写真しか思いつきません。そこで跨線橋のパノラマ写真ですが、ヒントは窓の外の景観です。この特徴のある景観の一部を見て、さてここはどこ(の駅)。
2012年10月10日
2012年10月09日
ススキノに置かれた松隈康夫の作品は機雷を連想させる。作品名は「あっちこっち」で機雷が浮遊してあっちこっちに流れていくのか、あっちこっちに触手があるのか、作品名に選んだ意図はわからない。松隈は札幌大谷大学短期大学部美術科教授で、石山緑地をデザインした彫刻家集団CINQ(サンク)のメンバーの一人である。この集団に属する作家達がススキノの繁華街に抽象作品を並べていて、思い思いの作品名をつけている。いずれの作品名も何を意味しているかはっきりしない。
機雷置き 用心せよと 歓楽街
連想は 「あっちこっち」と 定まらず
2012年10月08日
2012年10月07日
ヒロインの 横顔見えて 架空駅
深川駅から留萌駅までの普通列車に乗って、留萌本線の駅の写真を撮る。途中に恵比島駅があって、駅舎内に座った女性の横顔が見える。NHKの連続テレビ小説の舞台になったこの駅を、明日萌駅の名前にしてヒロイン萌の人形を置いている。
札幌の姉妹都市は現在5都市ある。そのうち、最初の姉妹都市になったのはアメリカオレゴン州ポートランド市で、1959年のことである。豊平川に架かる幌平橋は補強のため橋の上にさらにアーチ橋があり、このため広い歩道部分がある。ここに姉妹都市ポートランドの名前を採った広場があり、同市から贈られたリー・ケリーの彫刻「サーモン・リバー」が置かれている。銀色に輝く4本の柱からなる造形で、川の流れを表現しているようである。豊平川は秋になると鮭が遡る川である。
鮭遡(のぼ)る 川の流れの 銀柱
ポ市広場 雪に埋もれて 閉鎖なり
2012年10月06日
爪句集 アイス菓並べ 石北線
三連休有効の格安鉄道パスを購入して駅の写真撮りに出かける。石北線で日帰りのできるところまで行くことにする。途中車内販売があり、月変わりのアイスクリームとして“かぼちゃ”テーストを求め、鉄道の爪句集と並べ車内撮影である。
夏の日に どこに失せたか 捕虫網
「風景印でめぐる札幌の秘境」(北海道新聞、2009)を出版する際に札幌北郵便局の風景印を取材すた。風景印のデザインは同郵便局の近くの安春川に架かるバルコニー部分にある土田副正の「夏の日」である。少年と少女がそれぞれ捕虫網と虫籠をもっている。パノラマ写真では捕虫網がみあたらないけれど、風景印には捕虫網は描かれている。最初は捕虫網があったものが、年月が経つうちに棒と網輪の部分が無くなってしまったようである。彫刻では細長い棒状のものは要注意である。
2012年10月05日
陽が知らせ 秋の只中 日の出位置
写真を撮りたくなるような日の出に出会っていないな、と思っているうちに陽の昇る位置はどんどん南にずれてきている。今朝、久しぶりに撮った日の出位置は、写真にシルエットで写るJRタワーからかなり南側になっている。秋の只中である。
姉弟(きょうだい)で ささ舟流す 蘇生川
JR学園都市線の新琴似駅近くのガード下辺りから安春川が流れ出している。この川は創成川水処理プラザで汚水が高度処理されて流されている。川に沿って公園化が行われ、新琴似安春公園が整備されている。その公園近くの安春川を跨ぐ橋の東側の歩道のところに三木勝の「ささ舟」がある。姉と弟なのだろう、ささ舟を作って流れに乗せようとしている。流す川はここでは安春川となる。それにしても、ささ舟を作って流す遊びは、都会の子どもには無縁なものとなってしまっている。
2012年10月04日
琵琶湖風 公園に吹き 初夏の入り
大通公園3丁目に山田良定の「湖風」がある。山田は滋賀県に生まれ、滋賀大学教授を勤め、日本芸術院賞受賞者である。第7回日展で作品「湖風」で特選を受賞している。その特選作のコピーが大通公園のものなのだろう。作品名にある湖は、具体名がなくとも琵琶湖をイメージしているようだ。湖で漁を生業にしているとも想像できる若者が、力の漲った姿で表現されている。野外彫刻は札幌市と縁のある作家の作品が置かれのだが、作家の山田と札幌市とのつながりが不明である。
産卵の サケの赤班 白背びれ
昨日中の川で遡上するサケを見たので、今朝の散歩コースはこの小川沿いである。川に近づいて浅瀬にじっとしているサケを撮ってみる。産卵の時を迎えた印の赤い班が身体にある。背びれはちぎれ白くなり、このサケの最後が近いのが知れる。
輔仁会 馴染みなけれど ハトの居り
札幌西校の校庭に同校の卒業生である彫刻家本田明二が制作した「輔仁会々員戦没者記念碑」がある。ここで「輔仁会」は同校の同窓会名である。しかし、元々「輔仁会」は学習院大学で設立された組織で、西校と関係があるのか無いのか不明である。言葉の意味は『論語』顔淵篇の「君子以文会友、以友輔仁(君子文ヲ以ッテ友ト会ス、友ヲ以ッテ仁ヲ輔(たす)ク)から採られている。記念碑の彫刻は碑の上部の3羽のハトで、平和の象徴の鳥を置き、平和への願いが込められている。
2012年10月03日
現在の北洋銀行札幌南支店のビルの壁に坂坦道の「鈴蘭」の男女像がある。彫刻の男女像がスズランの上に立っている構図から作品名を採っているのだろう。男性像は竪琴を手にしており、ギリシャ神話の竪琴の名手オルフェウスのようである。すると女性の方は、夫のオルフェウスが黄泉の国から連れ戻すのに失敗した妻のエウリュディケとなる。作品の下にネームプレートをはずした痕跡がある。痕跡の文字数から、破綻した北海道拓殖銀行南支店の名前がそこにあったと推察する。
ビル谷間 咲くスズランに 男女乗り
像の下 行名の跡 かすかなり
(画像クリックでパノラマ写真)
ぐんぐんと 伸びる瞬時を 像に止め
札苗緑(さつなえみどり)小学校は1993(平成5)年開校なので校史は浅い。初めて校名を見ると「さつびょうりょく」とも呼んでしまいそうである。校庭の隅に今谷孝の「ぐんぐん」がある。ぐんぐんと育ってほしい、といった意味なのだろう。作家の今谷は2011年開催の本郷新記念札幌彫刻美術館での「具象彫刻30人展―北の作家たち-」に名前を連ねている。しかし、同作家の野外彫刻の作品はこの「ぐんぐん」しか目にしていない。同校の開放図書館は「ぐんぐん」名になっている。
2012年10月02日
雨粒を 背負いしトンボ 陽に光り
早朝は雨模様で散歩に行きそびれた。代わりに庭に出て花やトンボのマクロ撮影を行ってみる。トンボは極端に近づくと逃げない性質があるようで、目玉の先にレンズを持ってゆき、朝日を反射している姿を撮ってみる。秋明菊の季節である。
札幌小学校の門の近くに「希望」像がある。作家として伊藤英世と森川昭夫の二人の名前がある。伊藤は彫刻を森川は油絵を手がけているので、森川が像のモデルの絵を描き、伊藤がそれを基に彫刻を制作したのではなかろうか。これは推測で、共同制作の経緯についてはわからない。作品は小学校に設置するのに相応しい、清楚な少女像である。モデルの少女は髪を一つに編んだお下げ髪にしている。少女の定番のヘアスタイルだったけれど、最近の子どもには見かけなくなっている。
歴史校 校舎の前に 「希望」立ち
校庭で 清楚な少女 お下げ髪
2012年10月01日
早朝は ライオン一匹 一番街
以前札幌の都心部での待ち合わせ場所の最右翼を占めたのが三越デパート札幌店前のライオン像であった。像の作家としてランドシャーとメリーフィールドが併記されていて、原作と複製の関係のようであるけれど、正確なことはわからない。ライオン像はロンドンのトラファルガー広場にある巨大なライオン像のコピーといわれている。トラファルガー広場に大勢の人が集まるので、それにあやかってデパート前にも多くの人だかりができる場所にしたかったのかな、と推測してみる。
散る桜 梟家族 見つめたり
清田区に住宅に囲まれて細長く延びる真栄春通り公園がある。この公園にはいくつかの彫刻があり、彫刻のためにスペースを確保した公園の感がある。「梟家族」は手塚登久夫の作品である。手塚は栃木県生まれで、東京芸術大学美術学部彫刻科教授を勤めた。作品の方は、一見では二体の石像が並んでいる。作品名の家族ということでよく見ると、一体は父親で、もう一体は母親とその頭に止まった子どもの梟である。桜の季節で、桜の花びらが親子三羽の梟家族の周りに散っていた。