2008年02月29日
2008年02月28日
降り立てば 客の少なき 江別駅
2008年02月27日
毎日新聞「爪句」記事
2008年02月26日
爪句集ー黄葉・紅葉
外は雪景色ですけれど、校正準備中の爪句集は黄葉や紅葉がテーマです。爪句集の2集目のタイトルが「爪句@札幌の花と木と家」なので花と並んで木のテーマが入ってきます。何で花だけあるいは木だけにしないかには理由があります。花だけなら花の図鑑でもないので、読者に飽きがくるのではないかと考えたためです。加えて、花を100テーマ(爪句は200)並べると、写真も爪句も駄作が含まれ、もう1年花の季節を待たねばならない理由もありました。第2集の「あとがき」にも書いてありますが、この爪句集は早々に出版せねばならない理由もあって、テーマをいくつも合わせた体裁になっています。
2008年02月25日
ガラス張り 都市景観賞 鏡なり
2008年02月24日
爪句論
狸小路で托鉢僧が立っていました。一枚の写真からはこれだけです。この写真が生きてくるのは、これがテーマ性を持つ時です。森羅万象を膨大な枚数の写真(あるいは動画)で記録したからといって、テーマ性がなければガラクタ箱をかき混ぜただけです。テーマの世界線(相対論みたいですが)が時空間の一瞬の記録である写真を貫く状況を考えると、無数の世界線が一枚の写真を貫いています。それぞれの世界線の方向は一枚の写真からだけなら推測するより他にありません。
修行、僧、繁華街、狸小路の一日、天蓋、照明、衣装、etcと世界線(テーマ)が設定されていて、そのある一枚が提示されている、ということであればこの一枚の写真は他の写真(あるいは文章)との関わりで生きてきます。そうでなければ、これは何ということもないただの写真です。
爪句も写真と一緒になりテーマ性が少しは出せるとよいのですが、一枚、一句ではこれは難しい。普通の俳句では5・7・5の文字だけでこれを行っているのは、文芸というテーマ性にくくられた創作活動というところにあるのかな、と思っています。いくらでも5・7・5の並びの句なぞ作れるのに、これは俳句ではないといった漠然とした基準がどこにあるかといえば、このテーマ性を感じとれるかどうかにあるのかもしれません。
近い将来、この写真を生かした(生かせないかもしれないが)爪句集の出版を考えています。それは編集することにつながります。爪句は写真の整理が根底にあり、編集とは整理が最初のステップです。爪句は最終的には出版までを含む創作活動と捕らえています。最終的な出版で表現したテーマが読者に納得してもらえるなら、表現者(最近の言葉ではクリエータか)として成功しているし、そうでなければ失敗していることになります。
天蓋の 下に僧居て 修行の場
2008年02月23日
爪句集ー桜
冬空に 鶴が舞い降り ビルの上
大通西三丁目にある北陸銀行の屋上に、地上からならよほど気をつけて探さないと発見できない「鶴の舞」と題された山内壮夫の作品が設置されている。何で銀行のビルの屋上に、それも形を見てもよく分らない彫刻が置かれたのか、その経緯は知らない。山内は岩見沢市に生まれ、1921年庁立札幌第二中学校入学した。上級に本郷新が在籍しており、後に本郷の影響で彫刻家の道に進んでいる。札幌市役所の近くに「希望」の大きな作品がある。中島公園にも表題の彫刻があり、このテーマで一連の作品を発表したのだろう。
みつけたり 雪に隠れた 鶴の舞
2008年02月22日
爪句集ー花のある風景
爪句集の校正作業に入るところです。校正作業は原稿の誤字、脱字とかをチェックするのですが、困ったことに原稿そのものを全面的に書き直したくなります。印刷会社もこれは嫌がるところで、担当者の顔に押し殺した嫌がっている表情が色に出てきて(「忍ぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思うと 人の問ふまで」という優雅な表現もありますが)、気の小さな(?)著者としては、直したい点は山々あるのに、相手のこともあるからここら辺で手を打とうか、といった作業が続きます。爪句はその時の気分次第で作っていますので、その気分が消えて、また別の時に写真を見ると別の爪句にもなります。同じような事柄なのに同じ人が時と状況では異なった対応をするようになるのと似ています。といったことを書いて校正作業の心の準備を行っています。
2008年02月21日
雪分けて 飛び立ち間近 新鋭機
デザインが奇抜なこの建物は、江別市がRTN(リサーチ・トライアングル・ノース)と名づけて先端技術企業の団地として計画した敷地内に建てられている。企業は日本ディジタル研究所札幌研究開発センターで、同社は会計ソフトの開発を行っている。江別に立地していても札幌の名前が冠されているところが、江別と札幌の関係を表している。建物は巨大な最新鋭の航空機のようにも見え、機首を上げてこれから飛び立つようでもある。建物の一面は全面ガラス張りとなっていて雪景色を映し出している。
実像と 虚像を分けて ガラス張り
2008年02月20日
新像は 雪像に見え 尊徳像
2008年02月18日
ワンワンの会社勤務③
爪句集-花の連想
花から連想するものを爪句で表現してみました。爪句の家元(?)になるべく、この爪句集では俳号(ここを爪号なんていうまでは飛躍しません)を用いるのも一興かと、曲直にしようかと思っています。そそっかしい人が居て、本名の一字の「由」に縦棒を一本入れて「曲」にした宛名の手紙が届いて、曲がっていたり、真っ直ぐだったりで、私としては自分の性格に良く合っていると気に入っているものですから。ついでに爪句結社「秘境」社主を名のろうかと思っています(爪句自体が軽い乗りですので、ここれも身軽なはなしで、今のところ社中には社主しかいません)。
2008年02月17日
道新北海道の本欄から転載
建学の 学の権威の 建屋(たてや)なり
北大のルーツには札幌農学校があり、1872年(明治5年)東京芝に開拓使仮学校が設立され、1876年(明治9年)米国マサチューセッツ農科大学長ウィリアム・S・クラーク博士を札幌に迎えて同校が開校している。1880年にはわが国最初の農学士13名が誕生しており、後の北大農学部につながっていく。北大の建学の権威を示す農学部の建物は、筆者がこの大学に入学した時目にしたものと、卒業後も同大学で研究と教育に携わり退職後見たものが、ほとんど同じたたずまいである点に学問の連続性を感じた。
2008年02月16日
恵迪の 迪(みち)に雪あり 寮の跡
かつて恵迪寮のあったところの近くに碑があり、碑面には寮名の由来になった句が大書されている。それは「書経」から採られたもので「恵迪吉従逆凶惟影響」で、「迪(みち)に恵(したが)えばこれ吉、逆に従えは、惟(こ)れ影響」と読む。意味は、「天の道に則っていれば吉であり、そうでなければ凶となる。これは形あるものには影が現れ、音には響きが生ずるように、瞬時に、しかも確実に結果となって現出するものである。」 とするのが定説とされている。碑に近づくには雪が地面を覆っていて邪魔をしていた。
2008年02月15日
爪句集ー花の印象
2008年02月13日
爪句集ー花編
市庁舎で 多言語駆使し 雪だるま
雪祭りの期間中、札幌市役所の顔は雪だるまである。2008年は子年でもあるので、ねずみの雪だるまが加わっている。雪だるまには札幌を訪れる外国人観光客のため、英語、中国語、韓国語で歓迎の言葉が添えられている。雪だるまも時代に合わせて多言語対応である。大通公園のアニメのキャラクターの大雪像前には子供達の一団が見学に訪れて雪像の前にかたまって楽しそうである。その向こうにホテルの建物が見え、宿泊客の何人がこの雪祭り会場まで来てこれらの大雪像を観賞したことだろう。
泊り客 幾人が見て 大雪像
2008年02月12日
運河あり 客をもてなす 主役なり
小樽の運河沿いにあるホテルノルド小樽の一階のホールから見上げると目につくステンドグラスは、レンガの倉庫、艀(はしけ)、カモメで小樽の運河の景観を表現しており見ごたえがある。観光の目玉を図案化しているのは、客をもてなすホテルならではである。この運河に沿って並んでいるレンガの建物を見ながら歩いていると教会が目についた。入ってみるとフェリス教会の名前があって、これはブライダル・チャーチで、人生の門出を祝福するステンドグラスとキャンドル照明があった。
教会は 人生門出 演出し
2008年02月11日
点る灯(ひ)に 浮き球(だま)ローソク 灯の祭り
二月上旬は札幌の雪祭りに合わせるかのように小樽の「雪あかりの路」と名づけられたイベントが行われる。この期間には夕闇が迫ると、ガラス製の“浮き球(だま)”にローソクが灯されて観光名所の小樽運河に浮かべられる。運河沿いの散策路には雪でつくられたフードにローソクが灯される。次第に暗くなっていく運河の見所の浅草橋には写真愛好家が早々と三脚にカメラを設置し、その後ろに見物客が集まる。街灯がともり、浮き球のローソクも光り出す。風が止むと運河の水面に映る灯が留まって見える。
風止みて 運河に灯影(ひかげ) 留まりて
2008年02月10日
祭り時期 氷像占拠 歓楽街
雪祭りの期間札幌の歓楽街ススキノには氷像が並ぶ。地下鉄すすきの駅の出口から中島公園方向に向かうメインストリートの道路中央部が氷像の展示会場となる。趣向を凝らした氷の彫刻群を街路灯が見守っている感じで、街路灯が灯り出すとその光も受けて氷像は昼間とは別の像のように見えてくる。お内裏様にお雛様も一週間にわたる祭り期間溶けずに形を保っていくのも大変だろう。日中でも零下の札幌の気温が、蜷人形が姿を保つのに加勢して、夜は街路灯が雪洞(ぼんぼり)の役目を果たしている。
氷点下 雛人形は 持ちこたえ
2008年02月09日
宇宙船 着陸したかと 札幌ドーム
昨日(2月8日)の道新(夕刊)に爪句集「爪句@札幌&近郊百景」の紹介記事が載りました。記者氏は今年の初め「2008年初夢物語」の企画記事を担当していただいた方で、著者の周辺情報も紹介した記事で、カラーのものでした。記事には爪句が2句紹介されていて、表題のものはそのうちの一句です。他紙には取材されてもその後紙面に載っていないので、今回の記事は世の中に爪句とは何ぞやを知ってもらう上では大変よかったと思っています。
先の句の対象(札幌ドーム)の雪像が今開催中の雪祭り会場にありましたので、ついでに一句。
雪祭り 機体雪製 宇宙船
2008年02月08日
手招きは ここでは行けと 逆動作
今年(2008年)の札幌雪祭りの会場で招き猫の看板を目にした。招き猫なら「いらっしゃい」で英語なら“come”かと思っていたら、この看板の猫は手招き動作よりはストップ動作で、猫の手には“go”との指示である。手の動作も指示の意味も招き猫とは逆になっている。
商品の売買の看板の招き猫を見ていると、売り買いの駆け引きを連想し、相撲用語の「猫だまし」が浮かんできた。小兵力士“舞の海”が立ち上がりざま相手の力士の前で両手を叩いてめくらましを行った戦法が思い出される。
招かれて 売ったり買ったり 猫だまし
2008年02月07日
雪だるま 夏に冬見る ビール泡
大通公園ホテルの看板には雪だるまの絵が描かれている。大通公園では毎年夏にはビアガーデンが開店し、大きなビールのジョッキが飾りつけられた年があった。ホテルの看板の雪だるまはビールの泡をみて、冬の到来と錯覚したかも知れない。2008年の札幌雪祭の大雪像の一つはエジプト広場で、ピラミッド、スフィンクスと並んでアブ・シンベル神殿のラムセスニ世の大雪像が出現した。本物は20mの巨大なものである。この大雪像の彼方にホテルの雪だるまを配して写真を撮ってみた。
公園に ラムセス二世 雪だるま
2008年02月06日
天井の 飾りの人物 ココア党?
西区の旧国道5号線沿いに石屋製菓の白い恋人パークがある。十五世紀頃の英国のチュダー王朝時代に流行した建築様式を再現したチュダーハウスが建っていて、その内はチョコレートに関する博物館になっている。ステンドグラスも多く用いられていて、チョコレートカップの展示廊下の天井は肖像画入りのステンドグラスになっていたけれど、これらの肖像がチョコレート(ココア)に関係した人物のものなのかどうかは分らない。窓の外にある雪だるまが曇りガラスを通して見える。
窓の外 雪だるま見え チュダーハウス
2008年02月05日
弘栄堂書店
昨日JR札幌駅を通りかかったついでに、駅構内の商店街にある弘栄堂を覗いて爪句の本が展示されているのを確かめました。特別の展示棚の上に爪句の本が乗っていました。で、これを写真に撮った後で、店員が現れて本の展示の模様替えを行ったには驚きました。
今度は「札幌・小樽秘境100選」を運んで来て、爪句の展示の代わりにこちらを展示棚の上の乗せ爪句は平積みで並べ換えていました。著者の当方は店の展示に口出すこともできず、あれよあれよといっている間の出来事でした。
何でこの展示の入れ替えがあったのかを考えてみて、前日NHK BSでの秘境本の紹介番組があってこの入れ替え措置がとられたのかな、と思いました。それを確かめる術もなく、自著の店頭での並べ替えというめったに出会わない出来事を経験しました。
2008年02月04日
HHK BS 週間ブック
NHK BSの「週間ブック」の番組で紀伊国屋書店札幌本店での月間ベストテン(旅行・紀行)データに基づく紹介がありました。本棚に10位までの本が並べられ、下位の方から順番に司会者が紹介して行くものです。
「小樽・石狩秘境100選」は3位で、本の表紙がアップで放映されました。
特に秘境本は本の内容が紹介され、日本一の木魚のページが紹介されました。
もう一つカラフルな小樽の消火栓のページでした。
これだけ取り上げられるとは予想していなかったので、満足、満足といったところです。放送の場面のブログ掲載は厳密には許諾が必要なのでしょうが、数枚の静止画像の個人的使用なのでよろしかろうと(自分で判断して)ここに載せておきます。
2008年02月03日
光あれ 十字架中心 放射して
2008年02月02日
連絡路 大熊猫(パンダ)迎えて 動物園
2008年02月01日
Google Map
秘境本の発行にあたって意外に手のかかる部分が地図情報である。実際に本を手にした人が秘境の場所まで行ってみたいとの要望に応えようとすると、地図か航空写真を載せておくことが必要である。以前掲載した江別キリスト村碑の場所など地図情報がなければ行くのが困難である。ただ、この場所の地図は道路があるだけで、地図では線(道路)が交差するだけのもので、地図を載せても場所ははっきりしない。この点、航空写真ではあたりの様子が伝わってくる。
江別市郷土資料館に江別全部を取り込んだ大きな航空写真が壁にかかっていた。そこで碑のある部分を写真に撮ってきたものを載せておく。写真中央の道路が三角形の頂点のようになって四つ集まっている辺りに碑がある。
航空写真を使うのであれば、GoogleMapを利用する手もある。秘境サイトとして公開しているサイト(http://www.hikyo-100sen.com/)でもGoogleMapが利用できるので、その拡大航空写真と地図でこの場所を表示したものが次の図となる。碑は写真の拡大スケールの下の「ー」の表示部分辺りである。このくらい拡大すると、この場所に建物があり、産業廃棄物処理場の様子が見てとれる。
GoogleMapは便利ではあるけれど、これはインターネットでは使えても、印刷メディアとしては再利用が難しい(許諾の問題で)。まあ、このブログ一例ぐらいならよかろうが、多数の引用になると問題だろう。さて、どうするかを思案中である。