2009年04月30日
この鳥の同定間違っているかな
散歩道で撮った写真の鳥を図鑑で調べるのだが、今一つ確信が持てない。一番近そうな鳥にヒガラがいるので、ヒガラにしてもよいのだけれど、違っていたら後でバツが悪い(野鳥の研究者でもないので間違っていてもご愛嬌で、そんなに気にする必要もないのだけれど、やはり気になる)。ヒガラはススメ目のシジュウカラ科の小鳥である。写真に爪句をつけたいのだが、種類の同定に確信が持てないので、写真だけである。種類が同定できようが、できまいが状況に変わりないという考えがある一方、名前が無いとそのものは存在さえしないと感じられることもまた実感としてある。
2009年04月29日
クリスマスローズの花の中
この花は背たけが低く、下を向いて咲いているので、切花にでもしないと、花の中を覗くことができない。大抵の花は上に顔を向け、魅力を他にアピールする花本来の戦略を取っているのに、この花は素顔を隠すように咲いている。そうなれば花の素顔にカメラで写したくなる。しかし、地面の近くで下を向いていてはカメラを上に向けて差し込み、どんな画面になっているのかわからないまま、見当でシャッターを切ってみる。花の中はまるで柄模様のカーテンのある部屋のようである。
戦略で 顔を隠すか 降誕花
カーテンで 内装されたり 花の部屋
星置緑地の水芭蕉
JR星置駅から五分ほど歩くと星置緑地に着く。この緑地では、葦や笹を刈って水芭蕉の生育を人為的に助けているせいもあり、毎年春先に見応えのある水芭蕉が咲く。水芭蕉だけで評価すると、札幌市内随一の水芭蕉鑑賞地である。木道があり、その入り口のところの柱にも水芭蕉の絵がはめ込まれている。水芭蕉の白い部分は仏炎苞と呼ばれ、花を囲む葉の変化したものである。仏像の光背に感じが似ていてこの花名となった。花の方は中央の黄色い部分で、仏像の身体部分になる。
木道の 柱にも咲く 水芭蕉
仏炎苞 白き光背 花仏
2009年04月28日
キバナノアマナ
クロッカスと入れ替わるように、黄色の六花弁の花が咲き出す。キバナノアマナである。春先に雑草が生長する前に咲き出すので、小さな花であるけれど黄色の花の群れが目立っていて、土色の地面に春色を蒔いたように見える。花名を漢字で書くと黄花甘菜で、文字通り黄色の花をつける甘菜の意味である。アマナ(甘菜)はユリ科の白い花で、球根が甘いのでこの名前がついている。キバナノアマナの球根も甘いのだろうか。花名からスイーツの店に飾ったら似合っていると思われる。
土色に 春色蒔くや 黄色花
甘菜なら 手折(たお)りて飾る スイーツ店
ゴジュウカラ
以前に投稿した「都市秘境を歩こう講座3回目」にゴジュウカラの写真を載せておいたけれど、どこにゴジュウカラがいるのか、この写真ではほとんどわからない。そこで、ゴジュウカラの部分を拡大した写真を載せておく。拡大写真にすると、木の幹を頭を下にして降りてくるこの鳥の習性がわかる。
コンパクトデジカメ(コンデジ)を手の中に持って、現れるのを予想もしない野鳥を急に撮ると、単なる風景写真になってしまう。野鳥を撮るのは、その用意をしてゆき(かなりの装備になりそう)、ひたすら野鳥の現れるのを待つ忍の一字を受け入れることのできる人でなければ難しい。当方には無理である。
円山公園で、偶然遭遇したゴジュウカラの写真がある。急なことと、これまたコンデジであったため、写真のフォーカスが合っていない。しかし、この写真を近々出版予定の本に載せることにしている。
機材に大枚をはたいて、膨大な時間を費やして、野鳥の写真を撮っている人から見れば、この写真がゴジュウカラの写真で掲載されるのは、不満だろうな、とは思っている。しかし、まあ野鳥がテーマの本ではないので、ご勘弁を、というところである。
2009年04月27日
アシリベツの滝-北海道清田郵便局
春の雪と朝日
GWの始まりだというのに、昨夜からは雪に変わっている。明け方、テーブルの上のノートパソコンで仕事をしていると窓の外が急に明るくなる。日の出である。雪雲が北東の空で切れていて、朝日が顔を出している。朝日は一瞬のように消えてしまう時があるので、あわててカメラを持って外に出る。雪でうっすら覆われた庭はやはり寒い。雪にツツジ花と朝日と三題噺仕立てにした写真を撮りたいと思っても、三つはうまく収まらない。それぞれ二つの組み合わせの写真を撮ってみた。
雪雲に 一瞬顔出す 朝日かな
屋根に雪 庭にツツジの 春異変
2009年04月26日
吉田川公園-札幌北野通郵便局
爪句@札幌の四季
発行日が4月29日付の爪句集「爪句@札幌の四季」が紀伊国屋書店札幌本店に並んでいるのを確かめてきました。シリーズの5巻目の爪句集豆本となります。いつもの通り、店員に咎められないようにデジカメを取り出して、豆本が並べられている棚を密かに撮影してきました。秘境本の脇に積まれているのが今回の爪句集です。
スキャナーで取り込んだ豆本の表紙です。定価はワンコイン(税込み500円)に設定してあります。
爪句集はいずれも100テーマで、各テーマ2首ですから、5巻で1000首作句していることになります。即席での作句が多く、推敲を重ねたものではないので、数が多くてもあまり自慢にはなりません。でも、継続は力なり、で月日が経つと爪句の数も増えています。もっとも、自分で作句したのかどうか覚えていない爪句が多くなってきているのも事実です。
2009年04月25日
ミュンヘン大橋のバルコニー-札幌澄川郵便局
春の小路のナニワズ(難波津)
春先に開花を争っているのはナニワズとコブシ(辛夷)である。コブシは高い木の枝に白い花が葉の出る前に咲くので目立つ。一方、ナニワズの方は低木で、地面に近いところに緑の葉に黄色の花をつけるので、草花かと思ってしまう。ナニワズの漢名は難波津で、難波の地名がどうしてこの木花についたのかわからない。夏に葉が落ちるのでナツボウズの別名もあるそうである。北海道ではエゾナツボウズとも呼ばれると聞く。蝦夷地で難波津の花の名前では、ミスマッチというところか。
足元に ナニワズの花 春小路
難波津の 花名どこから 蝦夷の春
平岡公園の水芭蕉
平岡公園は道央自動車道の札幌南インターチェンジの南側に広がっている。公園の西側を厚別中央通が走っていて、この道から公園のパーキング場への入り口がある。公園は清田区の平岡地区にあるのでこの公園名になっているのだろう。パーキング場から直ぐに梅の香橋と名づけられた木製の橋があり、橋の下が湿地となっていて、春先はこの木道を歩きながら水芭蕉の群生を観賞できる。一冬を越すと、湿地の弱い地盤にある立ち木は倒れる木もあり、倒木の横に水芭蕉が咲いている。
水芭蕉 倒木の冬 乗り越えて
水芭蕉 北都の春の 青信号
2009年04月24日
西岡公園の取水塔-札幌西岡二条郵便局
春の小路のエンレイソウ
宮丘公園に春の小路と名づけられた遊歩道がある。名前の通り、春先にはこの小路には春のエフェメラル(妖精)と呼ばれる花が、周囲の木々の緑に先立って咲き始める。一番早いのはエンレイソウで、雪解けの間もない湿った道のあちらこちらに咲き出している。赤紫の三枚の花弁のようなガクを広げて、下向きに咲いている。葉も三枚で、葉の大きさに比べて、花は小さいけれど、頭部の小さな美人とでも形容できそうである。写真に撮ってよく見ると、引き込まれそうな雰囲気の色である。
エンレイソウ 頭部小さき 美人なり
写り良き 春の妖精 魅惑色
頭上のヒヨドリ
この鳥は住宅地でも群れをなして飛んでいるのを見かける。全体が灰褐色で、胸のところに白斑があるのが特徴である。写真で嘴を開けているのを見ると、かなり鋭い嘴である。木の実などを器用に摘んで食べるため、先細の箸のような嘴になっているのだろう。木の実を摘んでいるところの写真を撮ってみたいものである。花芽も食べるとのことで、森に緑が戻ってきて、花芽が膨らんできたせいか、山道を歩いていると頭上に止まっている。下から見上げた写真をすばやく撮ってみた。
ヒヨドリは 白斑の胸 膨らませ
口元に 先細箸を 用意して
2009年04月23日
落葉松に 等伯描く カラスなり
2009年04月22日
都市秘境を歩こう講座3回目
今回は手稲区の星置地区を歩いてみました。JR星置駅に集合で、ここから手稲西小学校まで歩きました。同校では、かつて金山地区にあった手稲鉱山の資料を展示してある「鉱山の部屋」を見学しました。
鉱山の部屋の隣にある「暮らしの部屋」も覗いて、昔の生活用品等を見ました。手回しミシンなど初めて見る器具もありました。
手稲西小学校の近くに星置の滝があるので、ここにも足を運びました。滝を見る場所は狭くて、多数の人が立てば滝は隠れてしまいます。
雪解け水に昨夜の雨も加わって、滝は迫力のある景観でした。
星置の滝から星置緑地に歩いて行き、水芭蕉を鑑賞しました。4月半ばだというのに、もう花の盛りは過ぎつつありました。
緑地でゴジュウカラを見かけました。この鳥の特徴である、頭を下に、木の幹を降りるところを観察できました。
昨日から雨で、本日の天気が心配でしたが、幸い晴れ間が出て、雨風にも当たらず歩くことができました。これまでも講座で歩いていて、雨に振られたことはほとんどなく、私は参加者から「晴れ男」の称号をもらっています。
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- by 秘境探検隊長
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幼きテレサの居るカトリック山鼻教会
南10条の通を西に向かって歩いていると、石山通を越えたところから道が無くなり、その代わりのように教会の入り口が見える。標記の教会で、司祭館と信徒会館の横の庭に聖テレジア(テレサ)の像がある。教会堂の名前が「幼きイエズスの聖テレジア」で、これはカトリック史上で三名の女性の教会博士の一人である。修道女として24歳の短い生涯を終えていることから「幼き」の修飾語がついているようである。他の二名の女性はシエナのカタリナ、アビラの聖女テレサである。
道途切れ 幼きテレサ 妻壁に
幼テレサ 生短くて 名を残し
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月21日
野鳥を撮る人
春先は野鳥を撮る季節でもあるようだ。せわしなく動く被写体で、それも彼方の木の枝に止まっている小さな対象である。加えて、カメラを構えたところに調子よく現れてくれる事は期待のできない相手である。こうなると望遠レンズ付のカメラを三脚に固定して、野鳥の現れそうなところに長時間張り込むことになる。足場が悪くても、写真の写りのよいとろろであれば、カメラを抱えて待機する。春めいてきた西岡公園では、愛機の望遠カメラを抱えた野鳥写真愛好家達の姿があった。
鳴き声に 釣られて向ける カメラ列
雪解けの 木道上で 待つ一瞬
西岡公園の木道と水芭蕉
この公園は羊ヶ丘と隣接する西岡地区に、水源池を囲むようにしてある。水源池には南側から月寒川が流れ込み、北側から流れ出している。川が流れ込む辺りは湿地になっていて、春先には水芭蕉の観賞地になる。水芭蕉を見る来園者のために、湿地には長い木道が設置されている。湿地に流れ込んでいる雪解け水は清冽である。しかし、アシが密生して水芭蕉の居場所が狭まっているせいか、水芭蕉は期待したほどではなかった。木道の一部は溢れる水で覆われていて、渡るのに難儀した。
枯れアシや 雪解け水が 春を告げ
白き葉の 仏炎苞に 黄色花
最小のキツツキの仲間
キツツキの仲間で最小の種といわれるだけあって、木の上で活動しているのを見つけるのが難しい。しかし、歩いていて、急に木の上に姿を見せることもあり、写真に収めようとするのだが、動きが早く、カメラの焦点を合わせる間もあらばこそ、幹の反対側に隠れてしまったりする。似た鳥にコアカゲラがいるが、雄鳥の頭頂部分に赤班があり区別ができる。しかし、雌のコアカゲラにはこの赤班がなく、コゲラとの差は頭部から首辺りが茶色のがコゲラ、白がコアカゲラの雌となる。
最小の キツツキ種でも 存在感
写真撮る 間もあらばこそ かくれんぼ
2009年04月20日
モニュメントと石の彫刻-北海道厚別東郵便局
郵便局はJR厚別駅の近くにある。また2003年に開校110周年記念式典を行った由緒ある信濃小学校も、厚別中央のこの一画にある。風景印は駅前にある「飛翔」と題されたステンレス製のモニュメントと、信濃小学校の校庭にある松本純一制作による「DONGURI」の石の彫刻を組み合わせてデザインされている。ドングリの実をモチーフにしたこの石像は、南1条西し3丁目の都心部に設置されている松本作の「元気地蔵」と同様、穴の開いた目で小学校に通う児童達を見守っている。
DONGURIは 穴あき目なり 校舎前
福寿草
縁起良い名前と、春の到来を象徴する花なので庭に植えているけれど、なかなか増えない花である。種子から花が咲くようになるまで五年以上はかかるという説明に出会うと、増えない訳も納得する。増えなくても減らねばよい、と思っているのに株が減って今年は一株だけになってしまったようである。花がほころびる頃は、周囲はまだ冬の名残を残していて、花を開くのを周囲に遠慮している風情である。しかし、陽が強まると黄金色の花が開いてきて、一株でも存在感を示している。
冬名残 開花遠慮か 福寿草
一株の 存在感を 示し咲き
追記:ブログ「ワンワンの会社勤務」の受付嬢チョコが亡くなった記事が出ています。この受付嬢は本ブログにも記事にしてあります。ペットを飼った経験がないので、ペットが死んだ時の愛犬家や愛猫家の気持ちは正直わかりませんが、ペットを擬人化(アバター化)して(人の)死を最後までレポートされるのを、日々読むというブログの機能を体験させてもらいました。
2009年04月19日
伏古公園-札幌伏古郵便局
中村美彦の「無頼放談」その2
本日(19日)は前回(5日)の標記のHBCのテレビ番組の続編の放送がありました。今回は絵がほとんどなく話がメインで、IT産業等に関心の無い方はスキップされた内容ではなかったかと思っています。
1970年代のマイクロコンピュータ勃興期を引き合いに出し、技術の変わり目でビジネスが花開いていく話などをしました。
これからのIT産業の方向は、といった難問を振られ、ITは相手のある産業やビジネスと考えて、新展開を図るべきだと答えておきましたが、的を射ているかどうか。テレビ番組ですが、あらかじめ質問などは聞かされていなくて、その場での即答で、あまり考えての答えではありません。
年金生活者の私は社会のパラサイト生活者だといった話も持ち出しましたが、日々の生活に追われている若い世代からは「脳天気」なことだといわれそうです。江戸時代の隠居生活やアイヌ民族の冬季のインテレクチュアルライフなんかも思いつくままに話ました。話の進行役の中村美彦氏と話している様子です。
自分の映像をみていて、ネクタイが曲がっている(正式なネクタイの締め方を知らない)のと、結構身振りがあって、多動性の兆候がある、と思いました。まあ、どうでもよいことですが。
クリスマスローズ
クリスマスローズとひとくくりで呼んでいるこの花は、クリスマス頃咲く原種のものと、イースター前の40日間のキリスト教のレントの頃に咲くレンテンローズがあるとのことである。いずれにしても寒さに強く、北海道ではスプリングエフェメラルと一緒に春先の庭を飾ってくれる。しかし、背の低い花で下向きに咲いて、加えて日陰を好むので目立たない存在である。4月の半ばに雪が降った時に、カメラを地面につけ、花が写るようにして撮影するのは少々厄介な作業であった。
雪ありて クリスマスの名 似合いたり
恥らうか 見上げるアングル 花弁閉じ
2009年04月18日
春先のカケス
この鳥の写真を撮ってから野鳥図鑑を買ってきて何という鳥かと調べてみる。最初はモズかとも思ったけれど、モズは目の周りが黒く隈取されている。特徴ある羽(初列雨覆)や全体赤褐色がカケスと一致する。猛禽類の鳥や他の小鳥の鳴き声を真似する器用な鳥である。秋に樹洞や浅く掘った地面にドングリなどを隠す習性がある。虫類や爬虫類に加えてネズミなども食べるというから、食欲のすさまじい鳥である。そのうち飛び去って行ったけれど、背景の山には未だ雪が残っている。
図鑑見て モズと間違う カケスなり
浅き春 カケスの彼方 残り雪
琴似工業高等学校-札幌発寒十一条郵便局
郵便局は高速道路の札樽自動車道の下を走る札幌新道が下手稲通と交差する近くにある。下手稲通を手稲方向に進むと、北海道札幌琴似高等学校がこの通に面してある。正式名称が長いので、「琴工(きんこう)」との呼称もある。1963年に最初の入学式を行い、現在の校舎は1997年に竣工している。校舎は塔のある特徴のある建物で、それが風景印に描かれている。校舎の横には細長い敷地の鉄興公園があり、公園の北西方向に函館本線が走り、線路近くに大きな商業施設がある。
琴工(きんこう)は 技の若者 学びの舎(や)
2009年04月17日
春先の「牧歌の像」
JR札幌駅前にある「牧歌の像」と題された本郷新の群像の彫刻は、大通り公園の「泉」と並んで札幌のイメージと重なる彫刻になっている。両方の彫刻とも、裸婦かそれに近い像であるため、雪の季節には景観にはそぐわないもので意識的にあるいは無意識に無視される存在であるけれど、周囲に緑が戻ってくる季節には彫刻にも命が戻ってくるように感じられる。裸婦像に近づいてみると結構肉感的な像である。像の頭にハトが止まっていて、その目はこちらの動作を注意深く見ている。
見上げれば 乳房の尖り 高き春
人見上げ ハト見下ろして 春の空
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月16日
待雪草-スノードロップ
スノードロップは別名待雪草とも呼ばれる。春先の花で、これから冬に向かう訳でもないので、雪を待つとは、どうしてこの花の名前になったのかいぶかしい。しかし、4月の半ばだというのに朝から雪で、スノードロップの周囲の地面が雪で覆われている。花の名前が雪を呼んだようにさえ思える。雪を「招待」する熟語のもう一方の漢字を当てて、「招雪草」の方が合っていそうである。花は下向きに咲いていて、花の下の雪の粒が、この花から落ちて散らばった種のようにも見える。
花の名で 雪を呼びたり 待雪草
待雪草 種の落ちたか 雪の粒
身近な都市秘境を歩こう講座2回目
4月15日(水)の標記講座は豊平橋近くのテーマで歩きました。まず36号線沿いの豊平橋の傍の中央区側にある「札幌開祖吉田茂八碑」を見ました。さらに、豊平橋を渡った豊平区側にある「札幌開祖志村鐡一碑」の見学です。碑に残る両者とも、豊平川に橋がなく、渡り舟で豊平川を行き来していた頃の渡し守でした。
豊平橋の近くに中央区の勤労青少年ホームのLet's中央の施設があり、その建物の中に遠友夜学校記念室があります。新渡戸稲造とメアリー夫人が始めた夜学校で、札幌農学校や北大の教官や学生達が、働く若者に教えていました。その夜学校に関する史料や写真が展示されています。貴重な史料もあり、教育におけるボランティア活動の原点を見ることができる施設ですが、認知度は高くないようで、ここを訪れる市民や観光客は多くはないのでは、と思われます。
千歳鶴のブランドで知られる日本清酒の工場の傍に販売所も兼ねた「酒ミュージアム」があり、工場とミュージアムを見学しました。実際の酒造りは冬季に行われて、現在は職人の居ない工場内の見学です。洗米、蒸米、麹つくり、もろみの発酵、熟成、もろみ絞り等の工程で利用される装置等を見学しました。
清酒造りの仕込みには豊平川の伏流水をくみ上げて用いています。その仕込み水が酒ミュージアムで試飲でき、参加者はどんな味の水か飲んでいました。
杜氏津村氏の驚くべき細かな文字で記録されて日誌などをみました。ビデオで清酒造りの知識を仕入れ、普段飲んでいる日本酒に関する認識を新たにすることができたはずです。
最後は売店での土産品の買物をして散会です。私は最近人気の甘酒キャンデーを一袋購入しました。
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月15日
春の朝日の花診断
家の中に朝日が射し込んでくる時間が日ごとに早まり、その光も強まってきているようで、春の進行が視覚的に感じられる。白いランの花も輝く朝日で、赤みが差して見える。朝日の中で健康診断を受けて、血色がよいと診断されているかのようである。花弁を朝日に透かし、花の内部の透視診断である。透視画像が鮮明になるように、朝日を捉える位置を微調整して写真を撮る。何かレントゲン技師の所作を真似しているような気にもなる。この時ランの花は健康診断の受診者となる。
血色の 良きが如くに 赤み差し
透視する 朝日の位置の 微調整
クロッカス
寒さに強い花で、雪が解けると待ち構えていたように咲き出す。球根の花であるけれど、球根を移し換えた覚えもないのに、庭にどんどん広がって咲いて、春先の庭はこの花の天下である。色も白、紫、橙と文字通り色々で、目を楽しませてくれる。花弁だけの花に見えるほどで、葉の部分が申し訳程度にある。咲き出すと観賞に値する分、花の時期が過ぎるとだらりと地にへたり込んでしまうところが興ざめである。秋に咲くサフランとの対照で春サフラン、花サフランの別名がある。
咲き競争 春一番の 入賞者
春の色 誇示して庭で 展示会
2009年04月14日
カタクリの花
庭の雪が解けたと思っていると、もうカタクリのつぼみが枯葉の間から現れている。花だからつがいということはないのだろうけれど、二株で頑張って冬を越し、雪解けを待つのももどかしく地面から顔を出した様子である。カタクリはスプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つに数えられる山野草で、花びらが開くと確かに羽衣を身にまとった妖精の趣である。株が増えていく様子もなく、消えてしまうのではないかとの心配をよそに、毎年春一番の庭の花で咲き出すとほっとする。
顔見せた 春エフェメラル つがいなり
羽衣を 春妖精が 身にまとい
屯田開拓顕彰広場の馬魂之像
北区屯田地区を走る道道札幌北広島環状線に面してこの広場がある。ここは屯田兵第一大隊第四中隊本部跡地で、ここに屯田兵とその家族が入植したのは1889(明治22)年である。広場には屯田開基100年を記念して「屯田兵顕彰之像」と「馬魂之像」が建立されている。開拓時代の開墾の動力は馬に頼らざるを得ず、馬の存在は現代では想像できないくらい大きなものがあった。ブロンズの馬はその存在感を示していて、馬の向こうに屯田兵のブロンズ像が天を指差して立っている。
馬魂像 屯田の夢 今にあり
屯田の 兵と馬居て 顕彰碑
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月13日
スノードロップ
スノードロップをそのまま訳せば「雪の雫(しずく)」とでもなるのだろうが、はて雪雫とは何なのか思い浮かばない。雨の雫なら、雨が葉などで受け止められて、さらに雫となって落ちるような状況に対応するのはわかるとしても、雪は雫になって落ちることは北海道では考えられない。春先一番で庭に咲く花で、寒い朝には霜柱と一緒になって花が咲いている。日を浴びて咲いているよりは、日陰にあった方が花の名前からして溶けてしまわないように思えてくる三花弁の花である。
雪消えて 雪雫花 霜柱
日差し避け 隠れるように 三花弁
2009年04月12日
「中央創成小学校の跡」碑
札幌市の市庁舎の前の歩道に沿って、少しばかりの空き地があり、小学校跡の記念碑が建っている。記念碑には二人の児童の顔のブロンズ像があって、制作したのは坂坦道である。中央創成小学校は現在の市庁舎の場所にあったのが、西創成小学校と統合して1965(昭和40)年には創成小学校になっている。都市の住民人口のドーナッツ化現象が進んで、中心部から児童の姿が消え、名門小学校も市庁舎に席を譲っている。碑には校歌が刻まれ、往時の記憶をかろうじて留めている。
名門校 高層庁舎に 席譲り
児の顔が ここに校舎と 人に告げ
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- by 秘境探検隊長
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爪句@札幌の四季
今月末の出版を目指して、豆本「爪句@札幌の四季」の再校の段階に入っています。再校用カンプを春、夏、秋、冬の順番で、章の最初の部分のページを写真に撮ったものを載せておきます。ページ数は200ページを超え、定価はワンコイン(500円)です。さて売れるかどうか。
豆本爪句集もこれで5巻目です。10巻ぐらい出版すると「爪句」の言葉も世間の認知の階段の数段を登ったことになるかと思っています。次に登る数段で、出版元の爪句結社「秘境」(語感から秘密結社の雰囲気で気に入っています)の同人を集めて(今のところ誰もいませんが、秘境巡りの参加者等に声を掛けて集める予定です)、豆本を出版する企画をあたためています。
2009年04月11日
幌平橋-札幌中の島郵便局
この橋は、1927(昭和2)年、河合才一郎が私財を投じて架けた木造の橋に始まる。札幌と平岸の地区名から一字ずつ採って橋名となっている。その後1937(昭和12)年、1954(昭和29)年、1995年と架け替えられて現在の橋になっている。長さ160.6m、幅19mで、補強のため橋の上にさらにアーチ橋を取り付けていて、この部分の幅が加わる。夏の期間、このアーチ橋に登ることができ、ここからの眺めはすばらしい。橋の西側には姉妹都市ポートランド市の名が冠された広場がある。
登り見る 橋上の橋 アーチ橋
残雪の山道
宮丘公園の山道に雪は残るものの、春の陽光は強まって、残雪が頑張っても陽の強さに力負けである。後数日もすれば、山道の陽の当たる部分から雪は消えてしまうだろう。朝日を背負って見ると、自分の影が長く伸び、ところどころ切れて残る雪をつないでいるかのようである。枯れ枝ばかりなのに、小鳥の姿が見え、鳴き声が聞こえる。これらの木に緑が戻ってくるのももう直ぐである。緑が戻ると同期するように、散歩する人、野鳥を撮る人、犬を連れて歩く人が目立つようになる。
陽光に 力負けして 残り雪
長き影 残雪つなぎ 道に伸び
梁田貞の楽聖碑と「どんぐりころころ」の楽譜碑
資生館小学校(旧創成小学校)の角地に、この童謡の作曲をした梁田貞の楽聖碑と五線譜に音符と歌詞を刻んだ碑がある。作詞は青木存義(ながよし)で、「どんぐりころころ どんぐりこ」と記憶していた歌詞は「どんぶりこ」が正しく、長いこと間違って覚えていた。梁田は創成小学校、札幌中学校(現札幌南高)を卒業し、一時札幌農学校(現北大)などに在籍後、東京音楽学校(現東京芸術大学)で声楽を学び、後に作曲家になり、「城ケ島の雨」、「とんび」などを作曲している。
楽聖の 胸像のあり 母校角
どんぐりの 歌詞誤記憶で 初老なり
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2009年04月10日
赤ゲラのドラミング
頭上からけたたましく木を叩く音が聞こえる。アカゲラが木を突いている音である。これほどの周期の短い突き方なら、頭の動きは目にもとまらぬ速さなのではないだろうか。しかし、音はすれども姿は見えずで、小型の鳥で、薄曇の朝に黒ずんだ枯れ木に隠れたように止まっていてドラミング演奏をしているのをどうにかコンパクトデジカメで写真に収める。山道の階段で、多分アカゲラのものと思える羽が落ちている。アカゲラの特徴の赤い部分は毛の部分で、羽は白黒模様である。
ドラミング 隠れた奏者 枯れ梢
山道に 鳥羽立てて 写真撮る
2009年04月09日
中島公園内の山内壮夫の母子像
中島公園には山内壮夫の作品が多く設置されている。その中の一つに「母と子の像」がある。石の像で、形が単純化されているけれど母子の雰囲気が感じられる作品である。母子のテーマでは、この像のように母親が子供を抱いて一体化したものと、母親と子供を別々のモデルとして扱い、手などでつなぐものに大別される。石の素材ということもあってか、この作品は親子の一体化の強い造形になって、親子のつながりが感じられる。雪を被っていても親子の情があたたかく感じられる。
母と子は 同じ物見て 視線先
雪なれど 母と子の像 あたたかく
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2009年04月08日
UHBスタジオ見学
今日(4月8日)から、身近な秘境を歩こう、の講座が始まり、道新文化センターから歩いて行けるところを考え、サンプルプラザと北海道文化放送(UHB)のスタジオ見学です。私も含め総勢13名の団体で道新の社屋から歩いて行きました。
サンプルプラザは新しいビジネスモデルの観点からの見学で、開店前に店長のS氏に説明してもらいました。約1年前の開店時に、この店の前の道路に、客の長蛇の列が出来ていたのを思いだします。
UHBは社長のS氏と顔見知りだったので、見学の件を頼み込み、同社のI氏に案内してもらいました。同局の人気番組「のりゆきのトークde北海道」の生放送をスタジオ内で見学です。
ここでコマーシャルの放送を行っていた女性アナウンサーが私の顔を知っているようなのですが、私の方は覚えていない。後で廊下ですれちがったときOさんであると名乗られて思いだしました。以前にインタビューを受けた時のアナウンサーの方です。テレビ放送に出ている女性アナウンサーは皆さん美人で、美人だとかえってどの方も皆同じように見えてしまいます。
放送をコントロールしている調整室などで、デジタル放送に関する説明を受けました。中継車も見せてもらい、1台7億円と聞くと、驚きです。
使用していないスタジオで記念撮影です。カメラを構えているのは案内役のI氏です。少なくとも私には勉強になった見学会でした。
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2009年04月07日
宮の森緑地遊歩道の母子像
札幌彫刻美術館から宮の森緑地の遊歩道を通って北一条・宮の沢通に戻ることができる。当然その逆のルートで彫刻美術館に行くこともできる。本郷新がアトリエを構え、それが基になって彫刻美術館ができた経緯もあって、宮の森周辺には本郷新の彫刻が点在している。雪の残っている宮の森緑地の遊歩道を降りてくると、下の方に本郷新の母子像が見えてくる。像のところだけ雪が解けたようになっていて、「太陽の母子」の作品名のように、像が太陽光を集めているかのようである。
春音の 聞こえる緑地に 親子居り
陽を浴びて 太陽の母子(ぼし) 雪解かし
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- by 秘境探検隊長
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北栄中学校校舎-札幌北三十三条郵便局
風景印に関しては公式に準じた紹介サイトがあり、風景印情報が提供されている。そのサイトに、風景印の絵柄は札幌市立北小学校と書かれている。そこで郵便局の近くの北小学校の写真を撮って風景印と比べてみると、写真の校舎とデザインが異なっている。一方、風便局の前には北栄中学校があり、こちらは四階建ての校舎で風景印と合っている。北栄中学校をデザインして北小学校と表記を誤ったか、北小学校をデザインするつもりで北栄中学校をモデルにしたか、どちらかだろう。
デザインの 学校これなり 写印合い
北小学校
北栄中学校(デザインの 学校これなり 写印合い)
2009年04月06日
フラッシュの有無で変わる裸婦像
ホテル・ライフォート札幌での、ある表彰式に出席したとき、一階のロビーで小野健寿の「鏡の前」という作品が目に留まった。ホテルのロビーの照明は、写真を撮るとき室内照明に頼るか、あるいはフラッシュにするかの微妙な明るさであることが多い。室内の柔らかい光の中では、裸身はより生身の人間に近づいて見え、息をしているかのようである。フラッシュ撮影では裸身が驚いて、輝いているように見える。その分硬さが現れ、人工のものであることが強調されるともいえる。
柔光(にゅうこう)の 中で息する 裸身かな
フラッシュに 驚く裸身が 輝身変(きしんへん)
読書三昧
土曜日のNHKテレビのブックレビューの番組で、スウェーデンを舞台にした小説「ミレニアム-ドラゴン・タトゥーの女」の翻訳本が出版されたとの紹介があった。面白そうなので、その日に街まで出て購入した。上下2巻でボリュームがあって、加えて推理小説で、外国人の登場人物が数多くて、読み始めてこれは最後まで辿り着くのかな、と思っていた。
ところが、日曜日の夜中、起き上がると立ちくらみ状態になって、何か調子が悪い。朝の散歩も取り止めて横になっているのをいいことに、この分厚い本の一巻目を読み終える。
何か殺人事件が密室状態の島で起こっているらしいのだが、それもそうなのかどうか分からない。物語の舞台のヴァンゲル家の家族史執筆の依頼を受けたジャーナリストが、この殺人事件らしい事件の謎解きを行うストリー展開である。「ミレニアム」とは主人公のジャーナリストの勤めている雑誌社の名前である。
それと並行して性的暴行を受けたタトゥーのある若い女性がからんでくるのだけれど、この女性とジャーナリストの関係がどのように展開していくか、話の端緒だけで、本格的な話は下巻となる(らしい)。
それにしても、本を読むだけで時間は確実に過ぎて、一日何もしないで終わってしまう。もったいない気持ちも沸いてくるのだが、世の中の本好き人間には、読書三昧は至福の時間だろうな、と推測している。
ランの花 読書三昧 推理本
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月05日
フレーム切手と風景印
北区の新琴似地区の郵便局は同じデザインで局名だけを変えた風景印である。手抜きで味気ないとは思うけれど、折角郵便局まで出向いたからには、切手に押印してもらってくる。しかし、郵便局名だけ違うものでは芸がない。
風景印が目的であるけれど、異なる切手にして、同じ風景印に変化をもたせようかと考える。切手もありきたりのものでは面白くない。ここは自前のフレーム切手にしてみようかと、割高なフレーム切手に風景印を押してもらう。
そのようなものを二種類並べてみる。なかなかよろしいが、50円切手で済むところ、フレーム切手では120円切手に押印してもらうことになり、やはりこれは二の足を踏む。
中村美彦の「無頼放談」放送
本日(5日)はHBCの標題の放送があって、一部デジカメで撮影しながら視ました。ほくでん総合研究所でチョウザメの剥製を見ながらの取材の場面は、TVに映るとこんな具合かと改めて放送画面で確認です。
番組の進行役の中村美彦氏とマリモの栽培をしている部屋に入ったところです。案内役の研究所の津野氏は、マリモの取材ということになると担当者である関係上毎回撮影につき合わされ、ちょっと困惑しているのではなかろうかと思っています。
対談(放談)者の経歴の紹介の部分があって、30年前「北海道マイクロコンピュータ研究会」が活動していた頃のビデオが出てきたのには驚きました。画面に出て来た私も若くて、同一人物には見えません。
都市秘境本、爪句の豆本も紹介してもらって、本の売れ行きにつながるかと思うと、これはありがたかった。爪句の家元になんかもよかろう、といった話も紹介されていたので、爪句同人の作も集めた豆本作りも頭の中にあることはあるのですが、さてとうなりますか。
職業は都市秘境作家で紹介してもらい、気のむくままこの新職業で頑張ってみようかと思っています。GW後ぐらいに札幌の秘境本が出版予定で(書名が決まっていないので「あとがき」が書けずにいます)、この本の売れ具合で、都市秘境作家として生き残れるかどうか、と思ったりしています。
この無頼放談の続きがあり、放送日は4月19日(日)の朝に予定されています。
2009年04月04日
新川開基100年記念碑-札幌新川二条郵便局
HBCテレビ放送
昨年(2008年)の8月にHBCのHanaテレビ番組で、江別の秘境に関連して、ほくでん総合研究所のマリモの栽培が放送されました。この時の取材で同研究所からいただいたマリモが、相変わらずの姿で我が家の台所の出窓に置かれたカップの中で生きています。
明日(4月5日(日))の午前6:30~45のHBCテレビの「中村美彦の無頼放談」の番組で、ほくでん総合研究所で中村美彦氏と都市秘境や爪句のテーマで対談したものが放送予定です。取材されたものがどのように編集されて放送されるか、視るまで気がかりです。
写真のマリモの入ったカップは3月に終了したeシルクロード大学の3期生に配った修了記念品で、修了者の名前入りのカップです。主宰者である私は毎回出席で皆勤なので(というよりも私が行かねば会が続かないところがあって)、自分用のものも修了記念で作らせています。
受講者は無料で、札幌の主にIT業界のキーパーソンの講師の話が聞けて、出席率がよければ修了記念品ももらえるような勉強会を、予算なしで行なっていて、修了した出席者からお礼のコメントも届かない(というより反応が無い)状況では、この勉強会は続けていて意味があるのかな、と自問しています。まあ、自分が社会から置いてきぼりにならないように、自分のための勉強会であると考えると、それなりに続けている意味はあるのですが・・・
2009年04月03日
簾舞通行屋-札幌簾舞郵便局
雪から緑に変わる彫刻美術館の庭
3月も終わろうとしているのに、宮の森の山に近い本郷新記念札幌彫刻美術館の庭は雪で覆われている。作品名「ライラック像のトルソー」は立ち姿なので、雪があってもその立ち姿を眺めることができる。しかし、庭にある高さの低い像は雪の中に埋まっている。屈まっている裸婦像は上半身しか見えないので何をしている状態かは雪が邪魔して見ることができない。雪がすっかり解けると作品名が現れ、それは「砂」とある。砂いじりをしている裸婦のイメージを像にしたのだろうか。
何をする 裸婦の屈みて 雪の中
芝草で 砂をいじるか 浅き春
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- by 秘境探検隊長
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2009年04月02日
駅舎ビル前の石の造形
JR札幌駅南口のところに石が三つ置かれている。南口といっても人の流れのある出入り口ではなく、注意して見ないと見落としてしまう造形である。金井聡和の「花降る石」と題された作品で、作品名の通り磨かれた石の表面に花びらの加工が施されている。どのような処理をするとこのような石の表面になるのだろうか。石は喫茶店に面して置かれていて、見慣れたスターバックスの看板が目につくけれど、店内の客がコーヒーを飲みながら石の彫刻に目をやることはなさそうである。
表面に 花降って見え 石三つ
コーヒーを 飲む客は見ず 花の石
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- by 秘境探検隊長
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生き伸びた胡蝶蘭
祝い事で頂いた花はその場で終わり、という考え方が鉢植えの花にも及んで、鉢植えの花も咲き終われば枯らしてしまっているのが常である。しかし、鉢植えの花を買って長持ちさせている家人には、花の推定値段を考えるとこのまま枯らせてはもったいないと思ったか、緑葉しかない鉢にせっせと水をやっていた甲斐があって、一年後も生き延びて花をつけている。形は最初の姿を想像できないほどであるけれど、花自体は紛れも無く胡蝶蘭で、窓外にある残雪よりは白く見える。
祝い花 一年生きて 開花なり
窓外の 残雪よりも 白きラン
2009年04月01日
札幌村郷土記念館庭の大友亀太郎坐像
札幌村郷土記念館庭には松田与一制作の大友亀太郎のブロンズ像がある。元々大通を横切る創成川の岸にあったもので、創成川通の工事のため、亀太郎の役宅のあったこの場所に移転された。札幌村郷土記念館には亀太郎や大友堀に関する史料がある。その他、この地で玉葱栽培が盛んに行われていたので、玉葱記念碑が庭にあり、館内には玉葱生産に関する資料がある。札幌村の名前があるように、幕府による札幌開拓の中心に位置していて、札幌村道路元標も館内に保管されている。
役宅に 一時戻りて 亀太郎
亀太郎 見たことありや 初雪草
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- by 秘境探検隊長
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ふきのとう
四月に入った日に山道の散歩を開始である。陽は暖かく感じられるけれど大地にはまだ冬の名残があり、霜柱を踏んでところどころ固まった残り雪の上を歩いてみる。土肌が出た山の斜面に、春一番で芽を出してくるのは毎年ふきのとうである。ふきのとうは花をブーケにまとめたような形でそこここに咲いている。海岸で波が引いていくと、砂浜に貝殻が現れてくるように、雪の波が山肌から後退していくと、ふきのとうが現れてくる。ふきのとうが出てくれば本格的春はすぐそこにある。
ふきのとう 春一番の ブーケなり
雪の波 引いた土浜 ふきのとう