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2009年08月19日

秋明菊

 菊の名前がついているけれど、菊の仲間ではない。キンポウゲ科に属していて、アネモネの仲間だそうである。秋が近づくと菊の風体で咲くので、菊の名前がついている。この花は別称が多く、貴船菊、秋牡丹、秋芍薬という名前の他に、地方版名の越前菊、加賀菊、外国版名の唐菊、高麗菊、等々とあるから名前を売り歩いている花みたいである。淡い桃色の花びらに黄色の雄しべが、品の良い色の組み合わせになっている。蕾が次々と開いてくると、夏の終わりの宣言のようである。

名の多き 秋明菊は 菊もどき

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蕾割れ 今年の夏も 分かれ行き

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2009年08月14日

桔梗

 朝から小雨である。雨が降ると写真を撮りに出歩くことから開放されるので、落ち着くのも確かである。しかし、パソコンに向かってのデスクワークが続くと飽きてくる。気晴らしに咲いている花でも撮ってみるかと、カメラを手に庭に出てみる。桔梗の花を間近で見ると、花弁にある筋が見えている。花の血管のようにも見える。小雨で、陽の光が無いので、写真に撮るとはっきり筋が写るのかもしれない。庭の花は手折られて仏壇にある。桔梗花はお盆や墓参りを連想する花である。

桔梗花 筋の浮き出て 小雨なり

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庭にあり 手折る桔梗は 家の内

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2009年07月24日

夏の小さな甘い実

 垣根としてオンコの木が植えられていて、もう赤い実をつけている。それを口に含むと甘味が口の内にひろがる。果肉に比べて図体の大きな種が口のなかに残る。現在はスィーツと言葉も味も口当たりの良いものがあり、甘味を求めてオンコの実を口に運ぶことはない。庭のブルーベリーの実も夏になると実の色が薄い桃色から黒紫色に変わってくる。こうなると口に入れて味わうことができる。この実は種が極めてちいさいので果肉と一緒に飲み込め、名前のせいか西洋の味がする。

口内に 甘味広がる オンコの実

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名前から 西洋甘味 舌で知り

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2009年07月15日

ヒペリカム

 ヒペリカムは花そのものの名前ではなく、この花の属名である。したがって、ヒペリカムといっても種類は色々ある。水に枝刺しで発根させて増やすことのできる花木で、寒さに強い種類のものがあり、庭に植えたものは冬を越し、毎年咲いている。黄色い花で、長い雄しべが、花から放射して行く光線を書可視化したように真っ直ぐに伸びている。これはヒペリカム・カリシナム(西洋金糸梅)らしい。花が咲いているうちから黄色の実が育っていて、花が散ると実は赤くなってくる。

金糸梅 字、体表し ヒペリカム

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花散れば 実を赤くして ヒペリカム

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2009年07月12日

ガウラ(白蝶草)

 ガウラの和名は白蝶草である。確かに蝶が飛んでいる形に似ている。色の方は白の外に赤もあり、この点では白蝶の名前には合っていない。耐寒性もあり、北海道の庭には適している花で、庭先によく見かける。種からも増え、扱い易い花のようである。近接モードで撮ると、雄しべの先に黄色い虫が居るように見える。朝日が当たると、人の目には花びらの赤さが増して映るけれど、カメラのレンズを通すと、陽の反射が強くて、白く光って写る。名前の白蝶草に戻ったかのようである。

雄しべ先 虫が居るかと ガウラ花

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朝日浴び 白羽になり 白蝶草

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2009年07月10日

夏の庭のツボサンゴ

 花の形が壷のようで、赤い色が珊瑚に似ているのでこの花の名前である。花の名前が片仮名書きで、それも外来の名前であれば、一時覚えて次に名前を思い出そうとしても記憶の深海から吊り上げることができない。その点、この花の名前は覚え易い。それでも忘れてしまうことがあって、花の名前の出てこない花は通り過ぎていく見知らぬ通行人のように感じることがある。変な心理である。ツボサンゴの赤とラベンダーの紫は夏の花らしく目立つ色で、その色の対比が鮮やかである。

この名前 覚え易くて ツボサンゴ

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葉に負けじ 色の濃くして 夏の花

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2009年07月07日

一夜花の夏椿

 庭に木を植えたいと植木屋に相談したら、この木がよいだろうと持って来て植えて行った。沙羅の木の別名もあり、仏教の聖木沙羅双樹に擬せられた木である。夏になると白い花が咲く。しかし、この花は咲いたままポトンという感じで落ちてしまう。これが気にいらない。後で調べると、一夜花といって、朝に咲くと夜には散って(落ちて)しまう花である。始めからそれを知っていれば、植えたかどうか。散り際の良いのはそれなりに趣もあるのだが、散り際が良すぎて味気ない。

雨上がり 短く咲きて 夏椿

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世相似て 開けば落ちる 一夜花

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2009年07月02日

テッセン

 テッセンを漢字で書くと鉄線となる。この花の蔓(つる)が丈夫で鉄線のようであることからこの名前になった。しかし、優雅な花なので、もう少しましな名前にしたらよかったのに、と思っている。蔓を伸ばして花を咲かせるので、蔓がからまる支柱か立木が必要で、庭のテッセンはシャクナゲの木にからみついている。そのせいで、シャクナゲの葉にテッセンの花が咲いているように見える。形から風車と呼ばれる花もあり、テッセンと良く似ていて、区別を聞かれても返答に窮する。

シャクナゲの 葉にテッセンの 花が乗り

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テッセンも 形を見れば 風車

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2009年06月30日

庭のモモバギキョウ

 この花はキキョウ科のホタルブクロ属に分類される。ホタルブクロはカンパニュラとも呼ばれている。漢字で書くと桃葉桔梗となり、葉が桃の葉に似ていることからの命名らしい。花は名前の通り桔梗の花に似ている。原産地はヨーロッパからシベリア地方で、結構寒さに強く丈夫な花のようである。庭には青紫と白の色違いで、夏が来ると毎年咲き出す。背丈もあり、清楚な感じのする花で、好みの花である。庭よりは草原などに群生して咲いている光景に合っている花と思っている。

夏来れば モモバギキョウが 庭を埋め

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陰に入り 花青柴色 強めたり

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2009年06月29日

白い花と虫たち

 シャクナゲの花に蜂が頭を突っ込み蜜を集めている。その傍に蟻がいて、こちらも密にありつこうとしているのだろうか。蜂と蟻とでは大きさも、羽の有る無しでも随分異なる虫同士であるけれど、それぞれ巣があって集団で生活し、女王蜂や女王蟻を中心にした社会を構成している点でそっくりである。カメムシと思われる虫が白いアルメリアの花の上に陣取っている。この虫も花の蜜を求めているのだろうか。背中の模様が色々なものを連想させるけれど、虫自体の連想は広がらない。

シャクナゲで 共存共栄 蜂と蟻

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アルメリア 花に加えた 虫模様

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2009年06月26日

カワラナデシコ

 庭にカワラナデシコ(河原撫子)の花が咲いている。この花を見るたびに、花よりは海中、それも深海に生息する生物を連想する。幾本もの触手を伸ばして、餌になるものを捕まえようとしているようだ。触手ならわかるけれど、花びらが何ゆえこのように深裂した形状にならねばならぬのか、理屈のつくような考えは出てこない。撫子の名前からは可憐な花を思い浮かべ、遠目にはそうも見えるけれど、アップした写真に写る姿は、今にも襲ってきそうな未知の生物のような感じがする。

深海で 触手を伸ばす 異生物

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撫子の 名は可憐でも この姿

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2009年06月25日

ネモフィラ

 ネモフィラ属の花はカナダやアメリカの西部、メキシコにかけて十種類程が分布している一年草である。水色が魅力の花でbaby blue eyesの名前もこの色からきている。花の色は陽の光が強いと、写真に撮ると白く写ってくる。曇りや陰にある方が色を強調する写真が撮れる。そこで雨模様の日に写真を撮ると、雨滴が葉に残っていたりする。背丈の低い小さな花なので、傍にシャクヤクの大輪などがあったりすると、英語名からも、着飾った大人の傍にいる、青い目の幼児を想像できる。

原産地 児の目の色の ネモフィラ

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青色も 雨滴も残り ネモフィラ

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2009年06月24日

ルピナスの万華鏡

 ルピナスの和名として立藤(草)や昇藤があり、名前の通り天に向かって花の房が伸びてゆく。丈夫な花で、切っても刈っても翌年には花が咲く。吸肥力が強くて、土地の養分を食い尽くすことから狼の名前に由来してこの花の名前になったとは、花の姿からは想像もつかない。写真を撮る場合、一般的には横からということになり、花の一部しか画面に入ってこないこともある。この花を真上から撮ると、万華鏡のように見える。写真に撮った後で、パソコンで花の万華鏡が楽しめる。

追記:ルピナスの万華鏡の撮り方の発案についてはこちらのブログを参照してください。

ルピナスを カメラ捕らえて 万華鏡

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立藤の 立ち姿消え 万華鏡

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2009年06月23日

風をセンスするマツムシソウ

 マツムシソウを漢字で書くと松虫草となる。名前は、松虫の鳴く頃咲くからつけられたという説を読むが、それなら秋の花で、夏に入りかけた頃に咲き出すのとは合致しない。マツムシソウは皮膚病に効く薬草でもあると知る。花言葉は「感じやすい」だそうであるけれど、長い背丈のある茎の先端に丸い花をつけていて、風が吹くと茎ごと花が揺れる。花言葉は「風を感じやすい」に変更したいところである。色も色々あるようで、庭に咲いているのはピンクと赤で、風に揺れている。

松虫の 鳴く季節未だ マツムシソウ

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微風でも マツムシソウ揺れ 風センサ

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2009年06月21日

サクランボの花から実への変身

 サクランボの花が咲いていたのが少し前のことかと思っていたら、白い花は赤い実に変身している。あの白い花がこの赤い実に変わるのが不思議と言えば不思議である。サクランボの木に薬を散布したりすることもないので、虫がついたり、カラスが来て食い散らかしたりして、人間の方は口にすることはあまりなく、観賞用になっている。食べなくても実の生る木は見るだけで楽しいものである。近くにサクランボ山と称される知名度の低い果樹園があって、今年も開園するのだろうか。

サクランボ 白き花びら 黄柱頭

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白き花 赤き実になり 曇り空

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2009年06月20日

アルメリア

 北海道ではこの花は春の終わりから夏の初めに咲き出す。高温と多湿を嫌う花で、北海道の気候にあっている。別名ハマカンザシで、アルメリアの言葉自体も「海に近い」という意味を持っていることから、浜に咲く簪(かんざし)のような花を表す名前になっている。茎の先に小さな花が集まってボール状になって咲き、確かに簪のように見える。集団になって咲く花で、道端に造られた花壇などに見かけることがある。周囲の緑にこの赤い花が咲いていると、北国の夏が始まる。

アルメリア 浜の簪(かんざし) 群れて咲き

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緑庭に 花簪(かんざし)で 夏の入り

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2008年11月14日

デルフィニューム

 昨日の「風のガーデン」のタイトルはデルフィニュームである。この花は夏に一本の茎にかたまって花をつけている。イルカ(ドルフィン)の姿に似ていることからこの名前がついたといわれるけれど、花を見てもどこが似ているのかわからない。和名の「大飛燕草」の方が、飛んでいるツバメに似ていなくもないか、と思える。ドラマの方はガンの末期B4まで進行した父親の天使ガブリエルが、長いこと会っていなかった息子と娘に会う場面まで進展して来週へ、というところである。

名の由来 庭で泳ぐか イルカなり

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水色の 燕の飛びて 夏の庭

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2008年09月10日

アザミ(薊)

 アザミ(薊)はキク科アザミ属の花を総称であるので、アザミの前に花種の名前がつく。しかし、アザミには似たような多くの種類があるので、いちいち正確な名前で呼ばずに、単にアザミといっている。管状の花が集まって花全体を形作っている。まるでイソギンチャクが触手を伸ばしているようにも見える。アザミには棘があって、この花を触る気にはならない。この棘で攻め入る敵を撃退したということからスコットランドの国花になっている。花が国を守った話は初めて知った。

管状花(かんじょうか) イソギンチャクの 触手似て

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その棘で 国を守りて 国花なり

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2008年09月08日

クジャクアスター

 クジャクアスターのアスターはギリシ語で「星」を意味していて、星状の花が孔雀の羽の模様のように集団で咲いていることからこの呼び名がある。キク科アスター属、またはシオン属の花である。クジャクソウ(孔雀草)とも呼ばれ、友禅菊の仲間である。昼間は開いている花も夜は閉じるようで、早朝に見ると花は半開きといったところである。日が照るに従って花は開いてくる。夏の終わり頃から秋口にかけて咲くので、ホオズキの赤い実と一緒になって庭に咲いている。

早朝で 孔雀の羽も 半開き

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日の照りて 花羽(はなはね)広げ 孔雀草

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レンゲショウマ(蓮華升麻)

 この花の名前は、花が蓮華に似ていて、葉がショウマ(升麻)のようであることからきている。葉のつかない長い茎の先に、花が下向きに咲いているのは街路灯をイメージさせる。写真を撮ろうとすれば、カメラを下から見上げるようにする必要がある。まったく人見知りの花である。キンポウゲに属する花で、日本特産の一属一種である。野草でもあり、山地から深山にかけての湿り気のある林に咲く花であるけれど、庭に植えられたものは園芸店から購入したものである。

下を向く レンゲショウマは 街路灯

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見上げれば 人見知り花 顔の見え

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2008年09月06日

オオベニタデ

 夏の終わり頃から蓼の花が咲き出す。見下ろせる小さな背丈のものから、見上げるほどのものまで大小様々で、紅色の穂状の花をつけている。オオベニタデと呼ばれている種類で、紅色が鮮やかである。蓼の花に蟻が取り付いていて、「蓼食う虫も好き好き」の言葉が浮かんで来る。ただし、虫が食べるものは花ではなくて葉で、辛味のある葉でも虫によっては好物になっていることから、好き嫌いは人により異なることを言っている。蟻の方は花の蜜でも舐めているのだろう。

目立つなり オオベニタデの 紅の色

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蟻が這い 蓼食う虫の 言葉出て

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2008年09月05日

大文字草

 大文字草は面白い花である。五弁の花びらが「大」の字形に似ている。花びらが細くて五弁のものは皆「大」の字形を当てはめることが出来る。しかし、大文字草は手が込んでいて「大」の字の跳ねと伸びの部分に相当する二枚の花びらが、他の花びらより長くなっている。ただ、長い花びらが二枚揃わない場合もあって、これは書き損じである。変種が多く、「大」の字形も花の色も様々なものがある。同じ仲間に「人字草」というのがあり、こちらは花の形が「人」の字形に似ている。

大の字を 大文字草に 見つけ出し

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花びらの 長さ揃わず 書き損じ

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2008年09月04日

夏の終わりのバラの花

 札幌では九月に入れば夏も終わりに近づいていて、秋の気配が濃厚になる。庭のバラの花も次々と散っていく。夏とバラの花は連結列車で季節の駅を通過していくようである。しかし、遅れてしまったかのように蕾の残っているバラもある。この蕾が開くのに十分な暑さが残る秋になるだろうか。北国の夏から秋への季節の移り代わりは緩慢のようで、気が付くと落ち葉で辺り一面が覆われることになる。バラは花びらを落とし、一年の記憶を根に留めて、次の年に備えることになる。

夏通過 連結車両は バラの花

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遅れても 秋に開くや この蕾

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2008年09月03日

ツリバナ

 ツリバナは面白い実をつける。最初ボールのような仮種皮ができ、それが弾けて実が吊り下がる。このことからツリバナ(吊花)の名前がつけられている。散歩道にこの花木があって、白い花の咲く時には花は気にも留めないでいる。夏も終わる頃に赤い仮種皮が下がり出すと、いつ弾けるかと観察眼が働いてくる。弾けた仮種皮から実が吊下がる写真を撮るのだが、実に早傷みがある。痛みの無いものを探して撮るのが難しい。実が弾ける頃になると、秋がもうそこまで来ている。

ツリバナの 弾けが続き 夏の末

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弾けた実 早傷みあり 秋そこに

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モエレ山

 モエレ山は東区にある唯一の山で、標高は六十二mである。平らなところに土石を積み上げで造った人工の山で、きれいな円錐形になっている。山腹に植樹はされてはおらず、水不足か枯れた草が目立つ芝生がなだらかな山の斜面を覆っている。デザインと登山用に石の階段が設置されている。低山なので登山という感じからはほど遠く、公園内の坂の階段を登る雰囲気である。幼い娘が母親を石段の途中で待っている。通り過ぎていく娘は石段を跳ぶようにして登っていくみたいである。

山腹で 娘母待つ 登山なり

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頂上に 跳んで登るか 低き山

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2008年09月01日

ヤブマメ

 ヤブマメは蔓を伸ばして花を咲かせる。花の形から蝶形花に分類される。確かに写真に写った花は飛ぶ方向が反対の二頭の蝶のようである。蝶の数え方が「匹」ではなく「頭」であるのは諸説がある。英語で蝶の数え方はheadを使い、それをそのまま訳して使ったという説が有力である。マメ科の植物であるので豆果ができる。花弁の上に雨滴が豆のように乗っていると、花が早々と豆に変わっていくのを連想する。雨上がりに水滴を乗せたヤブマメの花は趣ある花に変身している。

ヤブマメは 蝶形の花 二頭居て

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雨滴豆 花弁に残り 雨上がり

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2008年08月31日

ヨウシュヤマゴボウ(洋酒山牛蒡)

 ヤマゴボウは山に生え、ゴボウのような根をつけることからこう呼ばれている。洋種は渡来植物であることを意味している。茎が赤味を帯びて伸び、何か洋酒を飲んで顔が赤くなったようでもある。花房が弾けて緑の実が顔を出し、これはヨモギ団子を連想させ、花より団子である。実は熟すると黒紫色になる。根には毒があり、中国では下剤として用いられて来ているそうである。花言葉は「内縁の妻」と出ていたけれど、これは根に毒を持つことに関係しているのだろうか。

紅茎は 洋酒飲んでか 洋種なり

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ヤマゴボウ 花の中より 草団子

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2008年08月30日

エゾヤマハギ

 花は小さいながら、しなう枝にいくつもの紫色の蕾と紅色の花がついている。ヤマハギの花である。接写の写真を撮ろうとするのだけれど、被写体が小さく風に揺れるのでなかなか難しい。撮影に意外と時間を費い、散歩道でこの花に捕まえられてしまっている。蕾から開花に従って紫から赤紫、紅色と変化していく色調が見事である。辺りに赤系統の色の無い夏の終わりの山中では、この花の色が周囲にアクセントをつけている。この花を見る頃、季節は夏から秋へと移って行く。

散歩道 捕まえられて ハギの花

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紫の 蕾(つぼみ)開きて 紅の花

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2008年08月28日

大倉山

 三角山から大倉山には遊歩道がある。山と山の稜線に遊歩道が設けられているけれど、三百十一mの三角山と三百一mの大倉山はどちらも低山で、急峻な部分はほとんどない。夏も終わりかける頃の平日、この遊歩道で出会う人はめったにいない。大倉山の山頂辺りで大倉山シャンツェの施設に出ることができ、寄ってみる。こちらはリフトを利用して登ってきた大勢の観光客がいる。人と会わずにここまで来てこの人だかりには驚く。ここから眺める札幌の街の景観も驚きに値する。

山頂は この賑わいの 大倉山

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目のやり場 望遠接写 切り替えて

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2008年08月27日

ミズヒキ

 ミズヒキは山野草として藪のあるところで見かける。長い茎に赤い花房がついていて、花房は小さい。この花房から白い花が咲くので、紅白の水引を連想させることからこの名前がついたようである。細長い花なので接写が難しい。接写モードで、どれかの花房に焦点を合わせると他のものは焦点ボケになる。写真に写った、暗いところから伸びている茎に、一方から次第にはっきりしてくる花房は、手足の無い赤衣の達磨が、茎の道を歩いてこちらに近づいてくるシーンを連想させる。

ミズヒキは 紅白組みて 花の列

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茎道を 近づいて来る 赤達磨

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2008年08月26日

ヒロハヒルガオ

 散歩道の道端に咲いているアサガオに似た花を図鑑で調べるとヒロハヒルガオのようである。雑草と一緒に咲いていて、蔓が絡まる棒状のものもないので、地面近くに花がある。早朝の散歩で見かけていて、朝顔なら納得なのだが、昼顔とくれば昼に咲く花かと思うとそうでもない。夕顔は夜に咲き翌朝しぼむので名前の通りとは思うけれど、一般に昼顔と呼ばれる花は昼頃花を咲かせるものだろうかとふと疑問を覚えた。雑草とも言えそうな花だけあって、白一色のシンプルな花である。

道端が ヒロハヒルガオ 咲き舞台

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ヒルガオの 名前はあれど 朝に咲き

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2008年08月24日

ナナカマドの仲間

 遊歩道に赤い実をつけた低木がある。図鑑で調べて正確なものに辿りつけないけれど、ナナカマドの仲間に間違いがないようである。ウラジロナナカマド、タカネナナカマド、ミヤマナナカマドと並んでいても、どれに一番近いのかは写真からなら判定が難しい。ナナカマドの一族は白い集団の花をつけ、それが赤い実に変わる。周囲が緑のところに赤い実の集団は目立つものである。しかし、赤い実は秋の訪れの前触を感じさせ、この実が秋を連れてやって来るかのようである。

属するは ナナカマド属 実の赤き

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曇り日に 赤さ誇示して 秋を連れ

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散歩道のネジバナ

 初めて名前を知ったせいか、最近ネジバナ(ネジリソウ)を目ざとく見つけるようになっている。早朝の散歩道に雑草に埋もれるようにしてあったネジバナを見つけた。今までなら見過ごすところである。名前を覚えるというのは森羅万象を認識する上で大した進歩なのだと理解する。それにしても路傍の草花という風情である。この花は縦に伸びているので、接写が難しい。八月も下旬になると早朝はもう肌寒く感じる。ネジバナが咲いている時期ももう終わりに近づいている。

足元に 顔を出したり ネジリソウ

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早朝に ネジバナ撮りて 肌寒し

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2008年08月22日

ルリダマアザミ(瑠璃玉薊)

 ルリタマアザミは花のつぼみの時には棘状の突起が球状になっている。球状に揃った棘のつぼみは、指で触ると指を刺す。この棘状のものが成長してきて、一つひとつの花になって開いてくる。この花模様が、模様の入ったガラス(瑠璃)球を連想させ、花の名前になったのだろう。夏に咲く涼感を伴った花である。蜜もあると見えて、小さなアブが蜜を吸っている。寒さに強い花で、高温多湿な地方では育てるのに注意が必要とのことであるので、北海道向きの花なのだろう。

瑠璃玉の 棘が開いて アザミ花

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アブ止まり ルリタマアザミ 蜜の壷

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2008年08月21日

ガウラ

 ガウラは背が高いので庭の隅にあっても目につき、存在感を示す花である。伸びた茎に四枚の花びらの花がところどころについたように咲いている。色は、白やピンクで、園芸の花というより野の花の趣きである。ガウラは別名ハクチョウソウ(白蝶草)とも呼ばれる。茎が高く、細いので風が少しでもあると花が揺れ、遠目に白い蝶が飛んでいるようにも見える。朝の散歩道に鉢植えのガウラの花が咲いていて、アスファルトの道まで身を乗り出して蝶の飛ぶ演技をしてくれる。

庭の隅 背高き花の 存在感

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白き蝶 舞うかと見えて 散歩道

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2008年08月20日

ジャコウアオイ(麝香葵)

 庭のあちこちに咲いている薄い花びらの花の名前を調べてみる。ムスク・マロウでジャコウアオイ(麝香葵)の別名もある。葉にかすかに麝香の匂いがするのでこの花の名になった。葉をちぎって匂いを嗅いでみると香りがある。しかし、元々麝香の匂いを知らないので、麝香の匂い似ているかどうかについてはなんともいえない。葉の形は鹿の角に似ている。ハーブの一種で、宿根草で毎年咲いているから寒さに強い花のようである。花に筋が入っていて、桃色や白の花がある。

花に筋 ムスクマロウは ハーブなり

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葉をちぎり 麝香の香り 確かめて

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2008年08月19日

カサブランカ

 カサブランカの言葉を聞いて、映画を連想すれば映画通の人、ユリの花が頭に浮かべは花好きの人、といった喩えがある。映画の方で言えば、モロッコにある都市のカサブランカが映画の舞台で、この都市名は「カサ」=「家」、「ブランカ」=「白い」に由来して、白壁の家が並ぶ街である。一方、ユリの花のカサブランカは普通には白い花であるけれど、桃色の花であったりして、映画の題名をイメージしていると名前に違和感がある。白い花の雄しべはソーセージのように見える。

桃色で カサブランカは 白い家

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白い皿 盛られた料理 ソーセージ

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2008年08月18日

サギソウ

 鷺草(サギソウ)とはすぐに口に出るこの花の名前である。それほど花の形が飛ぶ白鷺に似ている。ラン科に属する花で、鷺と見立てられる花弁の部分が他の花弁から分かれて飛び出している様子は、ランの花に見かける花弁が色々な形を作っている形態に共通するものである。それにしてもこの花は鳥の飛ぶ様に似ている。周囲の茎が木立のようで、木立にぶつからないように飛んでいるようにも見える。鉢の中に二つ咲いた花はつがいのようで、同じ方向に向かって飛んでいる。

白鷺の 茎の木立を 避けて飛び

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白鷺は つがいで飛行 鉢の中

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2008年08月17日

窓際のRGB

 キッチンの隅の花挿しに、季節に応じて庭の花が投挿しにされている。置物の小鳥が花の間を行き来して話を伝えているようでもある。ここにマリモが加わった。このマリモは「江別・北広島秘境100選」の本のテーマに関連したテレビ番組で、「ほくでん総合研究所」をテレビ局が取材したときに、案内役を努めたことから貰ったものである。テレビ取材のテーマは電力会社の研究所でのマリモ栽培である。ヒペリカムの赤(R)、マリモの緑(G)、小鳥の青(B)で色の三原色RGBが窓際に並んでいる。

アジサイと バラを取り持つ ガラス鳥

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キッチンの 隅に新参 マリモかな

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2008年08月16日

オオバンソウ(大判草)

 種が小判か大判のような形をしている鞘に入っているものがある。日が当たる鞘の表面を見てもわからないけれど、日に透かして見ると内に種が黒くなってある。日の光で黄金色にも見える透かした鞘の中の種は、財布の中の小銭を連想する。この花(種)の名前を正確に知るため、インターネットで検索してみる。最初は「銭」に関係するかと「草」と一緒に検索しても出てこない。次は「小判」かな、とトライして駄目である。では「大判」かと検索するとこれが当たりであった。

日に透かし オオバンソウの 種の見え

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日に黄金(こがね) 財布の中の 小銭なり

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2008年08月15日

ツユクサ

 ツユクサの咲いている時間は短い。それは朝露のように短いことから露草の名前が当てはめられたという説がある。一緒に咲いている花が順番を追って散って行き、後の花が先の花を見取るなどといった余裕はなく、朝一斉に咲き午後には一斉にしぼんでしまう。英語の名前でもDayflowerで、一日花である。道端によく見かける花で、紫色の気品の高さにしては路傍の雑草である。花びらを指で挟むと紫の色がつく。手をこの花の色で染めて遊んだかすかな記憶がある。

朝咲くも 露の時間の 路傍花

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一日と 時間区切られ 共に咲き

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2008年08月13日

百日草

 菊科の花で、もともとはメキシコ原産の外来種である。夏の盛りに花をつけ、花もちが良いことからこの名前がついている。花の寿命が長いことから「浦島草」の別名がある。学名Zinniaはドイツの植物学者の名前から採られ、花言葉は優美である。色は赤、黄色、白と異なったものがあり、隣り合わせで咲いていたりする。同じ花でも色でそれぞれの個性を主張しているようである。丸くまとまった花は胸に挿す造花のようでもある。仏花としてもよく利用される。

黄色赤 色で個性を 主張して

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胸に挿す 造花にも見え 百日草

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2008年08月12日

ヒマワリ

 ヒマワリは生長する時に太陽を追いかける。しかし、大輪の花を付ける頃にはこの動きは止まる。太陽の軌道方向に向いた背の高いヒマワリが並んで立っている様子は、人が顔を日に向けて日光浴をしているようにも見える。重なる花弁に目を奪われるけれど、中心部の花の下で種が成長していて、花が枯れると種の塊が取り出される。ヒマワリの種からヒマワリ油が取れる。ヒマワリの花を見ていても種が花の下で成長しているとは思えず、花は種から目をそらせる役目のようでもある。

並びたり ヒマワリ人(びと)の 日光浴

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花、目ひき ヒマワリの種 潜みおり

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2008年08月10日

ブルーベリー

 庭のブルーベリーの低木に黒柴色の実が沢山成っている。春に白い花をつけ、花から薄緑色の実に変わり、次第に赤味がかって、夏の盛り頃に熟して黒柴色になる。熟した実を口に含むと甘さが口内に広がる。実は木全体で一度に熟してくるので、小さな木でも摘み取るのに手間がかかる。寒さに強いようで、雪に埋もれて枝が折れたりしなければ毎年実をつける。目に薬効のある実だと聞いているけれど、さて本当かと思いながら、庭に出ると口に含んで甘さを楽しんでいる。

赤実から 熟実に変わり 夏盛り

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口の内 甘さ広がり 目の薬

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2008年08月07日

タチアオイと蟻

 道の脇に植えられているタチアオイは背の高い大きな花で、目に付けばカメラを向けている。写真を後でよく見ると蟻が花の周りに張り付いたりしているのに気が付く。蟻に我が身を投じて想像すれば、何々殿とでも称される豪華な建物の内に敷かれた赤絨緞を歩いているような感じではなかろうか。歩道側にはみ出しているタチアオイは通行人の邪魔をしている。しかし、タチアオイの花の内を行ったり来たりしている蟻にとっては、タチアオイは自分達の道路になっている。

葵殿 蟻が歩くか 赤絨緞

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よく見れば 蟻の道なり タチアオイ

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2008年08月06日

ネジリ草

 庭にネジリ草があるというのが朝一番の話題になった。良く見ると茎の下の部分は真っ直ぐなのに、花が付き始める部分あたりから茎が二つに分かれて捻れ状態で上に伸びる。捻れた茎に桃色の小さな花が螺旋状に並んで咲いている。れっきとした蘭の仲間に属する。この花を見ての連想は遺伝子情報を伝えるDNAの螺旋構造である。DNAの構造図を時折目にするためである。ネジリ草のDNAも螺旋構造になっていて、目にする草の形がやはり螺旋であることに象徴性を感じる。

朝一番 妻の見つけた ネジリ草

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連想は DNA(ディエヌエイ)の 螺旋なり

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2008年08月04日

ズッキーニ

 ズッキーニは大柄な五裂の花で人形に見えることから、その時々の状況でいろいろな想念が湧いてくる。朝であれば手をかざして挨拶しているようにも思える。花の下に実がつき始めていると、両手を広げて実をもぎ取るのを防いでいるようにも見える。姿形はキュウリに似ているけれど、カボチャの仲間である。料理されたズッキーニは美味しいとは思わないけれど、熱を加えても緑色が残り、料理を引き立てる。カリウムが豊富で健康野菜としての評価は高い。

おはようと ズッキーニの花 手をかざし

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成った実を とっては駄目と 腕広げ

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2008年08月02日

赤いケシの花

 夏になると庭から赤色の花が少なくなる。夏場に庭の手入れを怠ると雑草が生い茂り、緑で庭が覆われ、色調が単純になってくる。その中で咲き残りのケシの花の赤色が目立つ。この花は覗き込むとなかなか豪華な装いである。真紅に近い花びらの中に、黒紫と白の飾りを配していて、配色が見事である。花が豪華であるだけ、その豪華さを残しながら、地に襤褸布のように散る花を見るのは無残である。桜の花びらが地面を覆うあの優雅さは、地に散るケシの花にはない。

この季節 赤の少なく 庭手入れ

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花の内 装い豪華 ケシの花

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2008年07月28日

ヒペリカム

 名前からして外来の花と分かる。日本では「キンシバイ」の仲間であると聞いても、その花を見たことがあるのかないのかはっきりしない。黄色の花に赤い実をつけ、生け花や切り花などに用いられるらしい。耐寒性もあり、庭に直植えたものは毎年花をさかせている。夏の盛りというのに花は実に変身していっている。青々とした葉に鮮やかな赤い実が並んでいるのは観賞に値する。しかし、赤い実がなるとやはり秋を連想し、北海道の秋が忍び寄っているのかと予感する。

花終わり 実に変身の ヒペリカム

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早々と 秋の予感の 実の赤さ

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2008年07月27日

クレマチス

 クレマチスは蔓性の花で、蔓がからみつく木や支えから顔を出すようにして咲く。シャクナゲの木にクレマチスがからみついていて、シャクナゲの花と入り混じって咲くなかで、蔓の枝が伸びてシャクナゲの枝に巻きつき、メインの蔓が上に伸びて大輪の白い花をつけているものがある。離れてみるとまるでパラシュートが開いて、今まさに地上に降りようとしているように見える。このクレマチスの花の下にあるシャクナゲの花から見ると、日傘が上にあるような塩梅となる。

クレマチス 庭に降下の パラシュート

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シャクナゲの 日傘になりて クレマチス

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2008年07月25日

夏椿

 夏椿は沙羅の木とも言われていて、白い花をつける。花は盛りに見えるのに、全体がポトリと落ちてしまう。平家物語の冒頭に「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」とあり、日本で沙羅双樹の花を見ようとすればこの夏椿の花となる。花の散り方が潔いと言えばいえるけれど、何か盛りの時期をもうすこし枝の上に留めていてもよいのではないかとも思える。雨上がりには、葉の緑が濃くなって、花の白さが増すように感じられる。

未練あり 盛りで散るや 夏椿

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雨上がり 沙羅の木花の 白さ増し

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2008年07月21日

ラベンダー

 ラベンダーは薄紫一色かと思っていると、小さい橙色の点が見える。これは花の奥にある雌しべだろうと思っているけれど確かめてはいない。太陽の照りつける中でのラベンダー畑というのは、写真の対象としては魅力的である一方、曇り空で陽の光が弱い庭先に淡い紫がまとまって咲いているのもよい。早朝で周囲が暗いので、自動的にフラッシュが光って撮影された写真を見ると、反射光で光る花が、舞台でライトを浴びた主役のように見え、周りの暗い部分が脇役の感じもする。

紫に 橙点(とうてん)見えて 曇り空

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フラッシュが 主役脇役 役を決め

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2008年07月19日

シャクナゲ

 庭のシャクナゲの木は背が高くて、白い花が咲き出すと空中に白い花が浮かんで咲いているように見える。近づいて写真を撮り、後で写真を見ると蟻が一匹花に張り付いている。小さな蟻が花に誘われて、この高さのところまでやってきたことになる。蕾は薄紅色で、花が開くにしたがって花びらは白くなる。空を見上げる格好で花を写真に収めると、白い花が雲に変化していくようにも見える。シャクナゲの品種は多く、庭のシャクナゲはハクサンシャクナゲに分類されるようだ。

誘われて 花に張り付く 蟻一匹

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紅蕾 白く広がり 雲と化し

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2008年07月18日

マツムシソウ

 園芸種のマツムシソウはバリエーションがあっても、細長い背丈のある茎の先にまとまった花を着けるところが同じである。風が少しでもあると、細い茎の先の花の固まりが揺れて写真が撮りにくい。上から見ると花の部分だけが空に浮かんで見えたりして、まるで小さな花火が上がって、それが固まって花に変化したようにも見える。花火花と別名をつけてもよいのではないかと思っている。花の部分には小さな花びらが密集していて、集団で茎の先に住み着いているようである。

花火花 小空間で 開きたり

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花びらが 集団居住 茎の先

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2008年07月15日

バラ-カクテル

 蔓バラの種類にカクテルというのがある。色々な酒を混合して造るカクテルと同じ意味ではないかと思っている。バラの場合は混ぜるものは花の色となる。花が開き始めると、中心部の黄色と周辺部の赤が花ビラの中間で混じり合っているように見える。この微妙な色のグラデーションがこのバラのセールス点になっている。花が散る頃には中心部の黄色も消え、全体に赤い色が強まっているようである。花の終わりに、持てる色を搾り出して最後まで目立つ演出をしているかのようである。

カクテルは 色の混合 セールス点

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目立つ色 花の終わりに 搾り出し

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2008年07月07日

ヒナゲシ

 ヒナゲシ(ポピー)の花びらは、和紙か皺のある絞り染め布で出来ているように見える。バラの花びらが艶やかなビロードでできている印象と好対照である。紙か布で造花を作るなら、バラに比べてヒナゲシの方が本物らしく見えるのではないだろうか。いや、本物のヒナゲシが造花かと思うことがある。ヒナゲシは単独か数本で咲いていると細い茎で頼り気なさそうで、花の別名の虞美人草のイメージに合う。一方、群生して咲いていると鮮やかな赤色が辺りを圧倒する。

赤和紙を 重ねて綴じて ケシの花

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花びらは 絞り染め布 ケシの花

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