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2009年05月31日

北大構内のライラック

 この季節、北大構内のあちらこちらでライラックの花がその存在を誇示するかのように咲いている。ライラックの花の傍には「動物染色体研究施設」や「地震火山研究観測センター」の案内板が見える。これらの案内板は学府内に咲く木花であることを強調している。北大名所のポプラ並木の近くにもライラックは咲いているけれど、こちらの主役はやはりポプラで、ライラックは脇役といったところである。ここまで足を運ぶ観光客の目にホプラがあっても、ライラックはどうだろうか。

学問の 名を背負い咲き ライラック

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ホプラたて 脇役回る ライラック

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焼山のシラネアオイ

 南区の藤野にある焼山登山中にこの花をみつけた。白根山の葵の花というネーミングである。この山には登山道がなく、国道230号線から見える山の反対側は採石場となっていて、山の大半が削り取られている。採石場ということで、こちらからの登山道は無いので、国道側から山に入り、道無き笹薮をこぎ分けて頂上に出る。頂上付近で、笹薮が切れた開けた場所にこの花が幾つか目に留まる。白い大きな花弁を広げているが、図鑑にあるものはもっと赤みを帯びた花に写っている。

焼山で シラネアオイを しばし愛で

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登山道 シラネアオイの 白さ映え

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2009年05月30日

家までついて来たダニ

 定山渓への国道で藤野辺りで見える尖がり帽子のような山があって、都市秘境のテーマになるかどうか一度現地調査をしてみたいものだと思っていた。今日はその目的も兼ねてこの山に登山という運びになった。この山の登山ルートを開発したS氏とその登山仲間に引率されての登山である。この山の山容は写真の如くである。

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 この山の登山道は無い。笹薮を漕ぎ分けて登っていく。S氏はケータイのGPSと過去の記憶を辿りながら道無き道を笹をかき分けていく。で、当方もあえぎあえぎついていく。

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 この山は通称焼山と呼ばれている。豊平山の名前もあるらしく頂上には豊平山の看板が出ていた。663mの高さの山である。ここからの眺めはそれこそ360°のパノラマが広がるといった表現がピッタリである。標識の彼方に見えるのは余市岳だそうである。この近くにある豊見山、藤野富士とともに藤野三山とよばれるとのことである。

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 頂上での登山隊の面々で、右からS氏、N氏F氏、T氏である。頂上で焼肉パーティのはずであったけれど、携帯ストーブを忘れたとのことで、これは実現できず、ビールで乾杯である。この山は確かに札幌の秘境には違いないけれど、行く方法が無いので、秘境のテーマに取り上げるのは難しいだろう。

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 笹薮をかき分けての登山で、登山時にも下山時にもダニがついてくる。ふるい落としたつもりでもこの執拗な吸血虫は衣服のどこかについていて、自宅で登山に使ったものを展開して調べてみると、ダニを発見した。自宅まで付いて来たダニ、といっても洒落にもならない。

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追記:登山から1日経って、登山に持って行ったチョッキに何気なく目をやったら、ダニがいた。ひぇ~、といった感じである。どこに潜んでいるか分からない事が手伝って、この吸血虫は不気味である。それにしても指で挟んでつぶそうとしてもなかなかつぶれない虫である。しぶといダニぃ。

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パープルロード

 環状通から始まる伏古拓北通の中央分離帯は藤が植えられ、パープルロードとも称されている。この伏古拓北通の始まり部分からモエレ沼公園までの区間に四百本の藤が植栽されている。伏古の地名はアイヌ語からのもので、「藤古」と表記した時もあって、これから藤を植えて並木道にした経緯がある。五月の下旬にこのパープルロードを歩いてみる。この道路に隣接する伏古公園に沿った区間だけであったけれど、期待が大きかったせいか、思ったほどの藤の花には出会えなかった。

藤古から 伏古を通る 藤の道

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期待した 藤のトンネル 肩透かし

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2009年05月29日

時計台とライラック

 札幌市のシンボルの建物は時計台であり、市花はライラックである。ライラック祭りが毎年五月の中旬に始まり、時計台の庭のライラックも開花して、札幌の二つのシンボルを同時に見ることのできる季節となる。時計台には開拓使のシンボルの赤い五稜星がデザインされて屋根の飾り部分に見ることができる。一方、ライラックの花びらは四弁である。札幌市の徽章は中に五稜星、外側に雪の六華がデザインされている。花やシンボルに関係する数に関して、実物を見て歩くのも面白い。

シンボルは ライラックの花 時計台

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リラの花 五稜星見る 四弁花

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丘珠飛行場上空の飛行機とつどーむ-丘珠郵便局

 この郵便局の近くに丘珠空港があり、同空港を利用している全日空の子会社のエアーニッポンネットワーク(A-net)が、運行している全五路線を丘珠から新千歳空港に移転すると発表して、問題化している。風景印にある建物は丘珠空港に隣接する札幌市のコミュニティドーム・つどーむである。空港に東側にある丘珠緑地公園から、丘珠飛行場の滑走路やつどーむの建物が、遮るものもなく眺めることができる。プロペラ機が発着するのを望遠レンズを利用して写真に撮ってみる。

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プロペラ機 待機の向こう ドーム見え

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2009年05月28日

新川中央公園の藤の花

 この公園は西野・屯田通が新川を横切り、西区発寒から北区新川地区に入る辺りにある。園内に新川開基百年記念碑があり、「不撓不屈」の文字が刻み込まれている。新川地区の開拓は1889(明治22)年頃から始まっている。湿地帯であったため、水害に見舞われ、その対処策として人工の川である新川を開削している。この川は物資の輸送にも利用された。このようなこの地区の歴史を不撓不屈の文字に込めている。公園の中央には藤の大木があり、春には見事な花を咲かせている。

藤の花 不撓不屈の 文字見つめ

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新川の 空の青色 藤の花

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赤れんが庁舎のツツジ

 道庁赤れんが庁舎の正面にのびる花壇にはツツジが植栽されている。ツツジは明るい赤色(ツツジ色)で、これに桜の花や庁舎の赤レンガ色も加わり、春の赤れんが庁舎前広場を華やかな絵画仕立てにしている。絵画理論のように、手前のツツジが明るい色で、背景のレンガ造りの庁舎が、逆光の関係もあって暗い色で描かれたようになっている。写真でもそのような明るさ配分である。赤色の溢れる空間では、白い装いが目立ち、写真を撮ると、白服が景観のアクセントになっている。

ツツジ色 赤レンガ色 明暗で

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白服は 赤の空間 アクセント

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「都市の秘境を歩こう」講座ーほくでん総合研究所

 標記の講座の6回目は江別市対雁(ついしかり)にあるほくでん総合研究所です。この研究所は北電の江別火力発電所の跡地に建っています。JR江別駅に集合し、駅から30分ほど歩いて同研究所に着きました。最初に研究所の概要の説明がありました。

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 電線着雪防止の研究を行っている、電線への人工着雪実験室の見学です。実際の実験では実験室を零下15℃程度まで低くします。見学時には室内はそれほど低温ではありませんでしたが、それでも寒い実験室内で説明を受けました。冷蔵室もあり、冬に確保した雪を保存しておいて、夏でも実験ができるようになっています。

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 マリモ栽培の現場を覗かせてもらいました。私は何度か見ていますが、参加者はマリモの栽培装置は初めて見るものでした。都市秘境で紹介してから、TV等の取材で顔見知りのT氏が説明してくれました。以前同研究所で行われていたチョウザメの養殖の研究についても、チョウザメの剥製を前にして説明してもらいました。

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 火力発電で出てくる灰(アッシュ)の再利用として、灰を入れたレンガであるアッシュブリックについても解説を聞きました。現在ではアッシュが50%にもなるレンガも造れるようになっています。

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 参加者全員にマリモのお土産が渡され、皆さん喜んでいました。私は以前にも頂いていて、死にもせずコップの中に居るマリモに、今回頂いてものを一緒にしました。今回の見学会に対応していただいた研究所の関係の方々(+前所長のM氏)にお礼申し上げます。

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2009年05月27日

時計台庭のクロユリ

 時計台の敷地内の庭に、昨年(2008年)クロユリの球根が植えられ、花を咲かせているとのニュースが新聞に出ていた。開拓時代には札幌のあちらこちらに自生していたこの花は、札幌の都市化と共に消滅していった。「黒百合は恋の花」と歌われていて、その黒褐色から神秘的な恋、場合によっては邪恋を連想しそうである。背たけが低く、下を向いて咲くので、カメラアングルを地表から設定して写すのが難しい。恋人に近づくようにして、恋の花を上から撮っているのを見かけた。

邪恋否 神秘な恋で 時計台

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近づきて 上から撮るは 恋の花

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ライラックと修学旅行生

 札幌のライラック祭りの頃は修学旅行の季節でもあるようだ。大通公園にはいくつもの学校の生徒達が集団で記念撮影をしたり、歩いていたりする。リラとも呼ばれるライラックの花は、小さな個々の花が固まって花房になっている。それが集団になっている女子生徒達の印象に重なる。この時期、公園を紫で彩るのにはライラックの花に加えて藤の花がある。こちらも花が集団になって花房を形成している。ライラックが上向きで咲いているのに対して、藤花は下向きに咲いている。

女子生徒 集まりて咲く リラ花房

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生徒行き 下向く藤に ライラック

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2009年05月26日

エゾオオマルハナバチ

 山道の木花の横を通ると蜂の羽音が耳に入ってくる。黄色いラッパ状の花の間を蜂が何匹か行き交っている。周囲にサクランボの白い花もあるのだけれど、どういうものか蜂はこの木花だけにまとわりついて蜜を吸っている。よほど甘い蜜でも出すのだろうか。ただ、この木花は何かわからない。蜂の体毛は黒、白、茶でエゾオオマルハナバチのようである。近年野生化が問題になり、駆除対象になっているセイヨウオオマルハナバチは尻のところが白いので、この蜂ではないようである。

音止めて オオマルハナバチ 蜜を吸い

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三色の 作業服着て 蜜集め

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宮丘公園のツツジ

 ツツジはシャクナゲ、サツキなどと同類の木花である。長生きの木で、八百年から千年も生きる例があるというから驚く。ツツジは花期が長い花である。宮丘公園にところどころ植栽されているツツジは、4月の下旬から蕾をつけ、5月に入ってから本格的に咲き出す。植樹後、年月があまり経っていないようで、見事という言葉から遠い。しかし、目だってきた木々の緑に急かされるように、蕾も開いてゆく。重なって咲くツツジが次第に散っていくと、北国にも本格的な夏が訪れる。

春急(せ)かせ 蕾開きて ツツジ花

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ツツジあり 足の止まりて 朝山路

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2009年05月25日

レンギョウ

 早春早々に、庭に黄色のアクセントをつけてくれるこの花は中国原産である。漢字名は連翹であり、漢字の発音が花名になっている。しかし、中国で連翹と呼んでいる花は日本のレンギョウとは別の花で、日本では誤って連翹とレンギョウが同一の花になっている。公園に大掛かりにレンギョウの植栽があり、しだれる枝に黄色の花だけをつけて咲いている。近づいて見ると、個々の花は四花弁であり、シンプルな姿である。この花が咲き終わる頃、木々の緑は本格的なものになってくる。

レンギョウの しだれ姿が 道に伸び

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十字花 消える頃には 初夏緑

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襟裳岬の春に咲くアポイアズマギク

 襟裳岬に風を売りにした観光施設「襟裳岬 風の館」の傍に風速を測定する鉄塔が建っている。鉄塔の周囲には、「襟裳の春」の歌詞にあるように「何もない春」が広がっている。その草地にアポイアズマギクが咲いている。東菊の変種で、アポイ岳とその周辺に生育するためアポイの名前が付いていて、襟裳岬まで出張してきて花をつけている。菊なら一般に秋の花であるけれど、この花は春に咲いている。海風の強いこの地では、厳しい環境の秋よりは春を花期に選んでいるようだ。

岬には 風の館に 風速計

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菊名でも 春に咲きたり アポイ菊

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2009年05月24日

襟裳岬のキジムシロ

 襟裳岬は風の強いところである。海に落ち込む崖の上の土地には潅木さえも見られず、風を避けるものとてないところに、低い草が這うように広がっている。そこに背たけの低い黄色い花が咲いている。キジムシロ(雉蓆)の花のようである。アポイキンバイに似ているが、葉がかなり違っている。インターネットには「花後に葉が大きく伸びて、キジが座って休めるようなむしろのように、座布団状にきれいに広がることから」名づけられたと書かれているけれど、意味がよくつかめない。

風強き 岬に立てば キジムシロ

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雉休む 蓆も見えず キジムシロ

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百合が原公園のムスカリ

 ムスカリの花名はギリシャ語で麝香を指すムスクからきている。近づいて見ると花というよりブドウの実のように見える。このことからブドウヒヤシンスとも呼ばれる。密植すると、見事な花の絨毯になる。この絨毯に模様を入れようとして、色違いのチューリップなどを植込むと、花で描いたタペストリーを地上に広げたようである。百合が原公園のサイロの前がムスカリ畑になっていて、青い色の中に色とりどりのチューリップが植えられ、北海道の春の色彩の豊かさを演出している。

ムスカリは ブトウの実かと 早き春

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花絨毯 サイロの前に 広げたり

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2009年05月23日

庭のタイツリソウ

 形の面白い花である。さらに名前も面白く、鯛釣草である。鯛が次々と釣り上げられた形を連想することからきている。確かに鯛といわれると似ていなくもない。仏殿の天井から下がっている華鬘(けまん)に似ているのでケマンソウの名前もある。花の形が心臓形にも見え、英名では血を流している心臓の意味でbleeding heartと呼ばれるそうである。国によって花の形から連想するものがかくも異なる。寒さに強く、札幌でも春に早々と咲く花で、気がつくと庭で鯛をぶら下げている。

鯛の群れ 竿に下がりて 春釣果

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心臓が 流す血にして 英語名

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林の道のマイヅルソウ

 花の名は鶴が舞う形に似ていることからきている。花柱の部分が鶴の首と頭、二枚の葉が広げた鶴の両翼というわけである。覚え易く、具体的花の形も浮かんでくるので、良いネーミングではなかろうか。花はクス球が下から順次割れていくように咲いている。密生して咲いているところを見ると、根が伸びてそこから新しい茎が地上に出て伸び、葉をつけ花が咲いていくのではなかろかと思っている。しかし、研究者でなく、図鑑にもその説明はなく、はっきりしたことはわからない。

花と葉で 舞う鶴なりや マイヅルソウ

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クス球の 割れて咲きたり 林道

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2009年05月22日

丘珠緑地公園のハクセキレイ

 この鳥は開けた野原のような場所を好み、写真は丘珠緑地公園の造成された草原のところにいたのを撮っている。人をあまり怖がらない鳥のようで、カメラをむけても我関せずの態である。ただし、鳥と我が方の距離は十分にあったけれど。この鳥は尾羽を三分割して、中央の尾羽を立てたりする動作をする。これに何の意味があるのか分からない。雄鳥は頭部から背中にかけて黒色が強いのに対して、雌鳥は背中の部分が灰色に近いと図鑑に解説があり、写真のものは雌かもしれない。

カメラ向き 逃げるでもなく 里の鳥

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尾羽立て 何を意味して ハクセキレイ

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エルムの森公園の遊具-札幌北二十四条西郵便局

 風景印にエルムの森公園の文字が見え、建物が描かれている。局員に尋ねると、郵便局の近くの公園の木製遊具だそうである。写真でも撮ってくるかと出向いてみると、雪の公園にはそれらしき建物もなく、工事が行われている。どうも、木製の遊具は撤去され、新しいものを造っているようである。出来た遊具については、春になり見にいってみる。以前の屋根付小屋風の遊具はなくなっている。変わって滑り台のついた遊具になっていて、遊具の傍のブランコで子供達が遊んでいた。

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ブランコに 人気譲りて 新遊具

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2009年05月21日

青葉の中のヒヨドリ

 青葉が茂るようになると野鳥を撮るのが難しくなる。木の葉が邪魔をするからである。小型の野鳥になると、鳴き声は聞こえるけれど、姿は重なる木の葉に隠れてどこにいるのか目で見つけるのさえ難しい。ヒヨドリは比較的大きな鳥で、木の上で木の芽でも食べているのだろうか、近づいても人間をあまり気に掛けないところがある。望遠レンズのあるカメラでもなく、ズーム機能で何枚か撮ってみる。考え事をしているようなもの、口をあけ話しているようなもの等々と写っていた。

ヒヨドリは 喋るが如く 口開き

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思案気な 顔こちら向け 青葉中

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「身近な都市秘境を歩こう」講座5回目

 今回は月寒の昔を辿るテーマで歩きました。地下鉄東豊線の月寒中央駅に集合で、ここから平和公園に行き、北部軍司令部正門門柱などを見学しました。続いてアンパン道路の碑を見ました。

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 アンパン道路から月寒公園に入り、竹中敏洋の「永遠の像」を見ました。公園のはずれにある月寒神社の境内に入り散策しました。ここで4本に幹分かれしたカエデの木に、別の木が寄生して成長しているのを見つけました。そのうちこの木は月寒神社の売りになるかもしれません。

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 月寒神社に向かい合う位置にある月寒小学校内を訪問です。同校にある郷土資料館を見せてもらいました。昔の教場や古い写真がなどを見ました。ここには二宮金次郎像があり、これも見学です。

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 月寒小学校から国道36号線に出てつきさっぷ郷土資料館に行きました。同館は北部軍司令官官邸であった建物を使用しています。館内で昔懐かしい生活用具などを見てまわりました。

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 この郷土資料館の斜め向かいに、アンパン道路にも関係した創業明治三十九年のアンパン店があります。月寒名物、元祖月寒アンパンを売っています。

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 皆さんここでアンパン等の購入です。狭い店内にドドット客が押しかけたようになり、店の方でもびっくりしたのでは。

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 次に、旧国鉄千歳線のつきさっぷ駅舎跡をみて、千歳線から白石サイクリングロードに造り直されたところを歩きました。八重桜は未だ咲いていて、風が吹くと花吹雪になっていました。

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 今回の最終地点はサイクリングロードに面した万生公園で、園内の木製遊具を見ました。この遊具は白石栄通郵便局の風景印に描かれているものです。この公園から地下鉄東西線の南郷7丁目駅まで行き、解散しました。

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2009年05月20日

日の丸農場記念之碑-北四十一条郵便局

 風景印に碑が描かれていて「日の丸農場記念碑」の文字も読める。この記念碑はひのまる公園に設置されてあり、公園の辺りに日の丸農場があった事を示している。日の丸農場は1908(明治41)年に始まっている。元々この辺りは烈々布(れつれっぷ)と呼ばれた土地で、この地名はひのまる公園の近くにある烈々布神社に残っている。札幌でも開拓が遅れて始まった地区であるけれど、水田が拓かれ、札幌でも有数な稲作地帯に発展した。しかし、都市化で水田はその姿を消した。

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烈々布(れつれっぷ) 日の丸農場 田を拓き

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西野市民の森のオオカメノキ

 西野市民の森の散策路を歩いていたらこの低木に咲く花に出会った。周囲の大きな花は飾り花で、内側の小さな花はそれぞれ星型をした両性花である。カンボクという似た花があるけれど、葉の形がハート形で先端が尖っていて、葉脈がはっきりしている特徴が図鑑にあるオオカメノキと一致しており、間違いないだろう。漢字名の大亀の木は葉の形から命名されたようで、確かに亀の甲羅の形をしている。林の開けた場所にこの木花があると、そこは文字通り華やいだ空間に感じられる。

花飾る 飾り花あり 両性花

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葉の形 大亀の木の 名の由来

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2009年05月19日

小樽・住吉神社の狛犬

 人が集まるところを場所と呼称していた時代があった。小樽ではオタルナイ、タカシマ場所があり、両場所の総鎮守の役目を負った神社としてこの住吉神社が創建された歴史がある。JR南小樽駅から山の方へ伸びる道路を進むと、この神社の境内に行き当たる。広い境内の石段を登っていくと格式の高そうな本殿が現れ、両脇に狛犬が控えている。丁度八重桜が開花している季節で、桜花を見た狛犬が笑っているかのようである。参拝者が一人やって来て、本殿の前に立ち尽くしていた。

狛犬が 桜を愛でる 総鎮守

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狛犬も 笑がごとく 八重桜

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ボケの花

 漢字名は木瓜である。春に早々と低い木に赤い花をつけている。花がつぼみの時、瓜の形に似ていてこの名になったのだろうか。外来種の花木で、原産は中国である。寒さに強い花のようで、札幌でも公園や庭に咲いているのを見かける。赤い色が鮮やかなので、遠目にも映える花で、ボケの花だろうと予想して近づいてみると当たっている。朝の散歩道で出会って写真を撮る。写真をPC画面で見ると、花びらが赤い和紙か布で作られているかのように見え、園芸の花の感じが強くする。

近づけば 予想通りの ボケの花

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花びらは 布か和紙かと 園芸花

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2009年05月18日

琴似発寒川のアオサギ

 札樽自動車道が琴似発寒川を跨ぐ新発寒橋の写真を、これまた同じ川を跨いでいる下手稲通の八軒橋から撮っていると、川の中洲のところにアオサギがいる。道路は車の往来が激しいけれど、木立で隠されたようになっている中州や川岸は意外と人目のつかない場所で、アオサギの居場所の一つらしい。一羽で佇んでいる姿は、孤高の鳥である。手にしたカメラのズーム機能でかなり離れたところから撮影を試みる。羽替わりするのだろうか、箕の笠を着たような羽になって写っている。

アオサギは 孤高の鳥で 都市の川

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蓑笠を 着たるが如き サギの羽

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ニリンソウ

  ニリンソウとサンリンソウの見分けがつかない。花が茎の同じ場所から二つ咲くのがニリンソウ、三つ咲くのがサンリンソウで見分けるなら事は簡単である。しかし、ニリンソウでも花が一つだったり、三つだったりして、これでは葉の形も参考にするしかない。花数からサンリンソウと思われるものを採ってきて、図鑑を参照して調べ、どうもニリンソウではないだろうかと思っている。ついでに花瓶を変えて、マリモの入っているコーヒーカップにニリンソウを入れて写真撮影である。

花数は 決め手にならず ニリンソウ

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カップ内 マリモ認めて ニリンソウ

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2009年05月17日

朝の西野市民の森

 朝の散歩道に西野市民の森への入口(出口でもある)の看板があるのだが、朝食前だし、薄暗い小道に踏み込んでいく気にもならず、毎回横目で眺めて通り過ぎている。が、今朝は気分が変わって歩いてみることにする。標識に2kmとあるので、30分も歩けば反対側の出口に出れるだろうし、朝飯前の仕事(遊び)とはこのことか、と歩いてみることにする。

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 途中は何の変哲のない山道である。日曜日の朝の山道に人影があるわけもなく、耳に入るのは小鳥のさえずりぐらいなものである。

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 散策路の高みから朝日に光る西野の街を見下ろす。三方を山に囲まれた街である。

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 山道にはニリンソウ、ヒトリシズカ、スミレなどの山野草がところどころに顔を出している。立ち止まって手早く写真を撮る。予定外の散歩で、朝食の時間までに戻らねば、とちょっと気がせく。写真の花は帰宅後図鑑で調べて、フッキソウと花の同定を行った。

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 市民の森の出口(入り口)のところに熊注意の看板がある。今来た入り口のところにも同様な看板があった。実際、熊の出没情報があるとこの散策路は閉鎖される。この道を歩いている時、頭の隅にあるのは熊との遭遇で、そんな状況にでもなればどうしようか、ケータイも持っていないし、万一の場合はこの山道で助けも呼べず果てるのか、と空想は果てしなく広がっているうちに出口の看板を目にして、朝飯前の山歩きは終了である。
 で、毎日の朝食の定刻にも間に合った。今日は午後から天気は下り坂になると朝刊に出ていた。

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開園した五天山公園-札幌福井郵便局

 風景印に「札幌福井ばやし」と五天山が描かれている。五天山は採石のため階段状になった山肌が露出していて、風景印にもその様子がうかがえる。五天山に緑を取り戻して、公園にする事業が1996年から始まって、2009年に完成して全園が開放された。公園の一画には桜の木も植えられ、山肌にも緑が戻ってきている。水場も造られ、園内にはホタルの幼虫を育てて見せる施設もできている。ホタルが成虫になる頃は園内の水場でホタルが見られるようにする準備のようである。

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新しき 桜木も見え 五天山

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2009年05月16日

ユキヤナギ

 この花の漢字名は雪柳で、柳に雪が張り付いたようにも見える。春に、枝いっぱいに花が咲くので、この花のある庭は豪華になる。バラ科の低木の花で、近づいて見ると五弁の花である。中国原産といわれ、日本の自生のものは、最初植えられたものが野生化したと考えられている。日の光がまだらに射すと、日の当たるところは白く輝き、影になる部分は輝く部分を支える白い陰影となっていて、何か人間の社会の日の当たるところと、陰になるところを表しているようにも見えてくる。

近づけば 五弁の花みせ ユキヤナギ

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まだら陽(び)で 影日向でき 人世(ひとよ)なり

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ツツジの名所を目指す五天山公園

 採石場跡を公園に造成した五天山公園は、2009年の春に公園全体が開園している。五天山の山肌が樹木で覆われていないので、階段状の採石の跡がはっきり見える。この山をツツジの名所にしようと、町内会や関係団体がツツジを植える企画を立て、昨年からツツジを植えている。始められたばかりのプロジェクトで、ツツジが園内のいたるところで咲き乱れるところまでには未だ至っていない。それでも公園の坂道に咲いているツツジが、五天山の名物になりそうな雰囲気である。

ツツジ花 採石跡を 飾りたり

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人工は 山肌、ツツジ 相殺し

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2009年05月15日

栗城史多のダウラギリからの生中継

 本日(15日)の12:30~13:15、ダウラギリからの栗城史多氏の登山の様子とスキーでの下山の生中継を自宅のPCで視聴しました。衛星通信で7000m級の山から映像と音声が送られてきて、それをテーブルの上のノートPCで生中継で視ることができるとは、技術の世界は進歩したものです。

 なお、栗城史多氏は、世界七大陸最高峰であるマッキンリー、アコンカグア、エルブルース、キリマンジャロ、カルステンツピラミッド、ビンソンマシフを制覇、2009年にエベレスト無酸素単独登頂を目指すソロアルピニストです。札幌のICCに会社を持っていて、札幌から世界に飛び出して活躍している若者です。その行動力には敬服です。

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春の山道のクルマバソウ

 山野草の名前を新しく覚えるのが難しい場合がある。名前を知った時には覚えていても、そのうち忘れる。花の咲く季節に覚えていても、季節が過ぎて一年後に見ると名前が出てこない。その点、山道で小さな花をつけているこの山野草は覚えやすい。八枚の葉が車輪のように見えることから車葉草の名前がついていて、これなら忘れない。可憐というのはこの花の形容詞としてピッタリである。近づいて見ないとよく見えないほどの小さな花が、寄り添うように茎の先頭に咲いている。

車葉は 覚え易き名 春小道

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可憐なり 小さき花の 寄り添いて

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撮影場所の秘境

 場所の都市秘境ではなく、“撮影”場所の都市秘境が設定できそうである。普段よく眼にする建物や景観でも、ある特別の場所から写真に撮ると意外性が出たり、対象を見直すきっかけになるような撮影場所である。時計台を上からみると、ビルに囲まれたこのような空間に、模型のように存在するものだと気がつく。シンボル的な建物ともなると、小さな木造の建物なのに、明治時代にもそうであったように、都市空間を我が物として開拓時代からここに居ついたような雰囲気である。

見下ろせば 模型のごとき 時計台

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シンボルは 都市の空間 我が物に

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2009年05月14日

桜に続くサクランボの花

 桜の花を引き継ぐようにサクランボの花が咲き出す。桜桃や桜ん坊の名前もあり、欧米ではcherryと呼ばれている。花は白いのに赤い実が生り、生食用にされる品種があり、佐藤錦が有名である。この品種を開発した佐藤栄助から名前が採られている。自宅の庭のサクランボもサクランボ園のものも、花が満開である。白い花なのに実が赤くなるのが不思議といえば不思議である。カラスが来て実を食い荒らすので、カラスの食害をどうやって防ぐかが、サクランボ農家の苦心となる。

山桜 後追い咲きて サクランボ

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花白く 実は赤くなり 不思議なり

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身近な秘境を歩こう講座

 「身近な都市秘境を歩いてみよう」講座はGW期間中はお休みで、5月13日から再開です。今回は伏見界隈とギャラリー巡りです。集合場所は市電の西線16条の停留所です。最近の市電は車体に広告宣伝が描かれていて、カラフルです。

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 ここから伏見稲荷の横を通って、奥井理(みがく)ギャラリーまで歩いて行きました。画家を目指して勉強中に、19歳の若さで交通事故死した奥井理の作品が展示されている、入場料無料のギャラリーです。ギャラリーを建設したご両親の奥井則行・登代さんのうち、則行氏にご子息とこのギャラリー建設などを話していただきました。

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 ギャラリー内は若くして急逝した才能の遺作や日記帳が展示されています。日記は「19歳の叫び」として出版されています。今年の秋にはNHKのドキュメンタリーが放送予定で、取材が行われている最中です。

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 このギャラリーの近くに観音寺があり、桜の花の咲いている境内を見ました。藻岩山登山口がこの近くにあります。

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 幹に直接花をつけている木がありましたが、桜でもなさそうで、何の木花かわかりませんでした。

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 途中Gravelという名のガーデニングの店があったので、予定にはなかったのですが、ちょっと寄り道です。

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 伏見界隈はスイーツの店が集まっています。開店間もないスイーツの店の前を通って、ここにひっかかりました。狭い店内に入って、私をはじめ参加者の皆さん買い物です。しかし、この店は値段も大したもので、まあ、普通なら敬遠するお値段です。皆で買えば怖くない、心理が働いてしまいました。

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 最後の目的の場所は本田明二ギャラリーです。遺族がこのギャラリーを運営していて、本田明二の娘さんの近藤泉さんが、本田明二の作品について説明してくれました。今期の展示はテラコッタで、これは素焼きです。このギャラリーも無料で、持ち出しの運営です。当方、根が貧乏性で、無料で運営している方に気がとられ、肝心の作品をよく鑑賞したとはいえませんでした。

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2009年05月13日

「札幌の秘境」の地図処理

 「札幌の秘境」の出版も最終段階で、本文に合わせて秘境の場所の地図を巻末に付けようと地図処理の校正を行っている。場所を書き込む原図が小さいので、大きな地図(道路地図)では正確な場所を指摘できても、小さな地図ではそれが難しい。地図処理の現場にいて指示するわけでもなく、ゲラ刷りの原稿の上でこれを行うのはなかなか難しい。歩いた川の流れを地図に書き込むのも、正確を期すと手間取る。
 色々あって、出版日は6月上旬にずれたけれど、後一ヶ月すればこの本も日の目をみることになる。

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ミヤマオダマキ

 オダマキの漢字名は苧環で、これは機織に際して糸を巻いたものを指している。その形に似ていることから、この花の名前になったそうである。山野草であるけれど、園芸種も多く、庭に咲いているミヤマオダマキは原産種のようである。一番外の花弁状のものを花弁かと思っていたところ、これは花の萼であると知る。花弁は内側の筒状のもので、萼と花弁で何が違うのか、専門家でないのでわからない。そこに植えた訳でもないのに、石の間に潜り込んで毎年咲きだしてくものがある。

オダマキの 外側花弁 萼(がく)と知る

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石の間に ミヤマオダマキ 顔を出し

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2009年05月12日

ライトアップされた平岡公園梅林-札幌平岡公園郵便局

 平岡公園の梅林のライトアップが宣伝されていて、新聞にも写真入りで紹介されている。西区から清田区まで出向いて暗くなるのを待つのは少々面倒ではあったけれど、一度はライトアップされた梅林がどんなものか見ておくのもよいかと、出かける。車で埋まっている駐車場から、梅の香橋を渡り、梅林に進んでみる。ライトアップが行われている場所には見物客が集まっていて、カメラやケータイで写真を撮っている。日の光の中とはまた異なる風情の梅の木が梅林内で光っていた。

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深海で 光る珊瑚か 梅林(うめばやし)

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崖道のベニバナヤマシャクヤク

 山に自生しているヤマシャクヤク(山芍薬)を偶然目にした。登山道でもない、ちょっと危険そうな崖道を恐る恐る登っていたところで遭遇して、めったに見ることの出来ないものを見た気持ちである。12段目の看板が倒れてあり、この高さで12段なら、頂上は13段かと思っても、崖に寄って眺め下ろし段数を数える勇気はなかった。頂上のすぐ下でも、頂上に出るのは無理そうなのであきらめる。帰宅して花の図鑑で調べると、花に色があるのは、ベニバナヤマシャクヤクと知る。

崖道で シャクヤク美人 人誘い

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勇気無く 13段目 確かめず

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2009年05月11日

庭のチューリップ

 球根を移植したのでもないのに、庭のあちらこちらに不思議なくらい増えて咲いている。種から増える実生なのかもしれないが、実生は花が咲くまで五年はかかるといわれていて、花が増えているのはそれだけの年月が経っているのだろうか。オスマン朝トルコからヨーロッパに伝えられてとき、誤ってチュルバン(ターバン)といわれたため、チューリップになった話がある。庭の狭い範囲に固まって咲いていても見応えがあるので、公園や農園の一面のチューリップ畑は見事であろう。

実生か 年毎に増え 球根花

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サクランボ 雪曲がり木に チューリップ

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北大病院横の母子像

 北海道大学の医学、歯学、医療を支援する「協済会」という公益法人組織がある。この協済会が創立65周年を記念して1986年に北大に母子像が寄贈した。制作者は本田明二で、母子像は北大病院の横に設置されている。母親の像の腕や手は女性としては太く大きく力強い表現となっている。しかし、母親が抱く子供に注ぐ顔の表情は、子供へのいとおしい思いが出ている。像は西5丁目の通りから北大構内にある病院へ入るところの近くにあるけれど、この像に気づく人は少ない。

母子像の 子を抱(だ)く母の 手の強さ

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学内で 母子密やかに 時過ごし

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2009年05月10日

ヒトリシズカ

 花の咲く様が、静御前が一人舞う姿を思い起こさせることから、この花の和名になった。光があまりあたらない林の小路に咲いていたりする。多年草で毎年同じ場所に咲いている。花の咲き始めは、周りの4枚の葉が花を包むようにしていて、まるで舞いの始めに衣装で顔を隠すようにも見えてくる。開花が進むと葉も広がり、穂状の花序に幾本もの腕のように見える棒状の花びらが伸びていて、千手観音に化身した静御前が舞っているようにも見える。フタリシズカの名前の花もある。

舞い始め 衣装で隠す 白い顔

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静御前 千手観音 舞姿

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美少年が変身した水仙

 水仙の学名はNarcissusでこれはギリシャ神話の美少年ナルキッソスからきているそうである。自分の美貌を鼻にかけたため、復讐の女神に呪いをかけられ、水面に写った自分の虚像に恋してしまう。挙句の果てに、死んで水辺に咲くこの花に変わってしまったという話である。水面の写る自分の姿を見続けたので、花は下向きに咲くのだそうである。漢字名の水仙は、水世界の仙人を意味している。春先に水辺でなくても咲き出してくる。花の感じから思いもよらないけれど、毒がある。

枯れ草に 我が身写せず ナルシスト

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身の内に 毒秘め咲きて 春の花

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2009年05月09日

柴桜の絨毯

 花の絨毯の言葉はこの花に最適である。集まって咲いていると、遠くからみるとどんな花でも花の絨毯に見える。しかし、柴桜は近づいて見ても絨毯と呼べるのは柴桜が最右翼である。柴桜は農園や公園のようなスペースのある場所でも、住宅地の狭いところでも見られる春の花である。名前の通り、五弁の桜花が地上で咲いている。色もピンクや薄紫と、組み合わせた柴桜の模様が人目を引く。朝の散歩道で、農地が住宅地に変わっていく区画に柴桜の絨毯が農地を守るように咲いていた。

遠目にも 近づき見ても 花絨毯

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住宅地 農地守るか 柴桜

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平岡公園梅林-札幌平岡郵便局

 平岡公園の売りは梅林である。園内の6.5 haの敷地に約1200本の梅の木が植えられていて、そのうち六割が白梅で残りの4割が紅梅である。梅林の梅の木は、古株もあれば新しく植栽されたものもあり、どちらかというと白梅は古木が、紅梅は新しい若木が多いように感じられる。風景印に描かれた梅の木は古木の風情で、古木となると木全体が花で覆われるというより、部分的な枝に花がついている。木も齢を取ると、全体に花をつける元気はなくなってくるせいなのかもしれない。

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白梅の 古木に花の 蘇り

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2009年05月08日

月寒小中学校の金次郎像

 「札幌の秘境」(道新出版局、2009)を出版する時に、市内の小学校に残っている金次郎像を探して歩いた。月寒小学校のものは校舎内にあったものを写真に収めている。本の最終校正の段階で、月寒中学校に金次郎像があるのを見つけたけれど、この段階では本に取り上げることが出来なかった。この金次郎像は、周囲を生垣で囲い、意図したかどうか、「報徳」の文字のある台座は生垣で見えなくなっている。1954(昭和29)年の昭和天皇・皇后の月寒中学校行幸記念で寄贈されている。

金次郎 教場横で 柴を負い

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報徳の 文字を生垣 隠したり

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アカゲラの雌

 野鳥は動きが早く、木の枝や葉に隠れたりしていて、カメラに収めるのに精いっぱいである。この状況では、野鳥に雌雄があって体や羽の色が微妙に違っているのなどと観察している余裕もなく、見つけ次第にシャッターを押している。あとで図鑑を調べると、写真のものはアカゲラの雌である。雄との差は、後頭部に赤い模様があるのが雄で雌にはそれがない。白樺の幹に止まっていると、白樺の白い幹に黒い部分があるのに合わせたような羽模様にして擬態しているかのようである。

後頭部 赤斑無くて 雌鳥なり

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白黒の 白樺幹に 擬態かな

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2009年05月07日

ブログ考

 毎日更新されて、取材費etcでブログ貧乏になっているのではなかろうか、と他人事ながら心配になるブログ「ぜんまい仕掛け」がある。今回は拙著「爪句@札幌の四季」に取材費をつぎ込んで、安田侃氏の作品と一緒に拙著の撮影までしてくれた記事が出ていた。あっっ、有難うである。
 拙著の「あとがき」にハンドルネームKさん、で一応謝辞を書いておいたけれど、毎日よくぞブログとコメントを書き続けるものだと感心している。
 持論としてブログには、1}主張・おしゃべり型、2)研究(趣味)・薀蓄型、3)独り言・癒し系型、に大別できるのではないかと思っている。それぞれの型でブログの読者層が異なってくる。ああ、ブログ論に足を踏み入れそうになるので、やめます(朝の散歩に行く時間が近づいて、散歩の方がブログを書くより重要なので)。ブログ「ぜんまい仕掛け」はどちらかといえば3)かな、とは思っていますが、枠にはまったものでもないので、すんまそん(こういう言葉使いがコメントの出てきます)。私のブログは2)だろうな。
 丸井今井のちょっとした取材で、同店に入居しているジュンク堂の本売り場で、これまでの爪句集が並べられているところを店員に見つからないように写真に収めてきました。マンネリもよいところで、素人の写真に爪句なる五七五の文字を並べたものを次々と豆本にするものだ、という声も聞こえるのですが、そこはそれ、継続は力なりというではありませんか。マンネリも続けると偉業になります(自分の評価で偉業と思っているだけで、世間の評価ではない点を念のため)。

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札幌天神山国際ハウス-札幌澄川駅前郵便局

 南区にあるこの郵便局の風景印に描かれた標題の施設は、豊平区の天神山緑地の小高いところにある。施設は、海外から来札する研究者等に快適な調査研究の場を提供することを目的に1990(平成2)年開館している。しかし、利用者数の低迷で2008年3月をもって閉館となってしまった。その後は2008年に開催されたG8に合わせて、市民メディアセンターで一時利用されたが、恒久的再利用は決まっていない。建物の傍に日本庭園があり、桜の林もあって花見のスポットである。

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施設閉め 花見客のみ 天神山

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2009年05月06日

札幌の秘境

 「札幌の秘境」と書名が決まった本の校正の最終段階にある。連休中の仕事だったのだが、延ばし延ばしで連休最後の日まで仕事を引っ張っている。校正作業はある意味、自分の書いた原稿に自分でケチをつける作業で、新しい文章を読む訳でもなく、気が進まない。思い込みがあるから、誤った記述でも本人は見逃してしまって、ただ字面に目を泳がせているだけで、仕事をしている気がしない。ともかく、校正が終われば、予定では、今月末には本が発行されることになる。

 今回の出版は出版社が企画して、当方は著者に徹している(つまり出版記念会なんかを著者自ら企画して、本を売る努力をする必要がない)。この点は楽である。ただ、今までの実態が自費出版本に比べると発行部数が多い(札幌のご当地本でも、例えば九州の書店から注文があった場合、それに応じて配本する必要がある。で、ある程度の部数は最初に刷っておかねばならないそうだ。これは知らなかった)。本が売れなければ出版社が責任を持って回収し、裁断処分にする(税金上の問題で、商品を破棄しなければ在庫に税金がかけられる。これも知らなかった)。裁断に回される分が少ないことを願うのみである。

 これまで実態は著者=出版社の感じでやってきて、今回、著者 not equal 出版社の経験で、いろいろ勉強になった。

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庭のソメイヨシノ

 今年はソメイヨシノの花のつき具合が例年ほどでもない。新聞に、桜の名所に渡り鳥の野鳥が来て花芽を食べてしまうので、桜の開花が見られず、観光地の営業問題にまでなっていると報道されていた。庭のソメイヨシノの花のつき具合が例年に比べてみすぼらしいのは、我が家の桜も野鳥の被害に合ってしまったせいかもしれない。枝に行き場のない花が幹に張り付くように咲いているのは、かえって野鳥に食べられずにすんで、よかったのかもしれない。桜もそろそろ葉桜である。

野鳥来て 花芽食べたか 薄き花

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難を避け 幹に隠れて 花咲かせ

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桜並木-北二十五条郵便局

 この郵便局の前の道路は、700mほどの距離にわたって中央分離帯が設けられていている。道路としては中通りの雰囲気の、短い距離が分離帯になっている訳を推測しても理由が思いつかない。分離帯には桜の木が植えられていて、桜並木になっている。風景印はこの桜並木が描かれている。桜並木を見ながらこの分離帯を端から端まで歩いてみる。途中に元町緑化推進期成会の看板があり、同会が1976年に桜の並木を植栽したようである。大きくなった桜の木の先に郵便局の局舎が見える。

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桜先 風景印の 局舎見え

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2009年05月05日

軽川の桜並木

 手稲区の軽川の直線状の堤防には桜並木があって、市内で桜を観賞できる指折りの場所である。最近桜の開花は年々早まっているようで、五月のGW期間中にこの桜並木は花見に最適の季節を迎える。それは桜並木だけでなく、川幅は狭いながらも雪解け水の流れる軽川と、その水の源になっている手稲山の残雪を同時に目に捉えることができるからである。加えて、軽川に鯉のぼりの川渡しがあって、季節感をさらに増してくれる。端午の節句の日には桜並木の千島桜が満開であった。

土手道は 千島桜に 鯉渡し

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軽川で 鯉に残雪 桜道

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庭のニリンソウ

  山道で採ってきて庭に植えたニリンソウが春先に花を咲かせている。一ヶ所から茎別れして三輪の花がついているのでサンリンソウかとも思われるのだが、ニリンソウでも花が一輪だったり、三輪だったりするから、花や葉の形を図鑑で見てニリンソウだろうと思っている。注意して見ていると、時期を合わせて三輪の花が同時に咲くのではなく、咲く順番があるようで、一輪が代表して咲いている状況の時がある。イチゲの花も加えて、白いスプリングエフェメラルの仲間達である。

一輪が 代表するや ニリンソウ

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各株の 一番花が 揃い踏み

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新川桜並木-札幌新川一条郵便局

 琴似川沿いの、整備されていない土手道風だった新川通の記憶は、それほど古いものではない。そのうち琴似川の両岸には、JR田園都市線の高架に合わせて、それぞれ三車線の一方通行の幹線道路に整備されてきた。単調で真っ直ぐな、この交通量の多い道路の川沿いに桜の若木が植えられた。年々桜木の幹も太くなり、桜花が目に入ってくるようになっている。現在では札幌でも見応えのある桜並木に一つである。この新川通の傍にある郵便局の風景印は、この桜並木が描かれている。

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平凡な 車道彩る 桜花

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2009年05月04日

平岡梅林と都都逸

 ひょんなことからカメルーンからの医科大学院生を自宅に一晩泊めることになった。日本文化の話に都都逸が出てきて、誰かがこの学生に教えたらしい梅と桜を題材にした都都逸の説明となるのだが、さっぱり要領を得ない。これが頭にあったので、翌々日平岡梅林に梅見に行ったときの写真を見て都都逸を捻りだした。都都逸は小唄につながっていて、色事を含んでの七七七五なのだが、ありきたりの風景描写である。梅の方は二分咲きと案内の看板に出ていて、満開はこれからである。

梅は咲いたか 桜はまだか 平岡梅林 人の群れ

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二分咲きの 梅を写して 梅林(うめばやし)

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ミスジョウザンケイカッパ

 定山渓の渓谷を流れる豊平川に架かる月見橋の上に標題の作品名の河童像がある。作者は阿部典英である。ミス定山渓の栄誉を担った女性(雌というべきか)の河童の像である。元々定山渓と河童には何の関係も無かった。定山渓観光協会が、北海道新聞社に勤めた経歴のある漫画家おおば比呂司に助言を求め、河童で町興しの提案が河童とのつながりの端緒になっている。この経緯から、定山渓の河童はどこか漫画的要素があって、彫刻家もその雰囲気を河童に出して作品を作っている。

助っ人は ミス定山渓 町興し

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雌(めす)河童 背後に端午の 節句見え

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カケスの初列雨覆

 鳥の羽には、その機能に応じて風切(かぜきり)とか雨覆(あまおおい)の名称がついている。文字通り風を切る(風に乗る)ためのものや、雨に対する覆いの役目を果たしている。それらの羽で、最初に並んでいるものが初列となる。カケスの初列雨覆は青、白、黒を交互に並べたチェッカー模様になっている。羽の色は羽の機能に直接関係なく、どうしてこんな配色と模様になったのか謎である。色模様だけなら、カケスの初列雨覆は、他の鳥と比べてなかなか洒落たデザインである。

雨覆(あまおおい) 初列のデザイン お洒落なり

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鳴き声は 何を真似てか カケスなり

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2009年05月03日

咲くのを急ぐ山桜

 普段は平凡な風景でも、桜の季節には写真を撮りたくなる景色に一変する。散歩道から見下ろすと、早々に咲き出した山桜の彼方に我が家の屋根が見える。望遠レンズを装着して、花をつけた桜の枝の間に我が家の屋根を配して写真を撮ってみる。春の訪れは庭にもあり、近くから桜花と我が家を重ねて撮ることもできる。満を期して咲いてくる桜花は、陽気の一日を逃さず、その日のうちに一斉に花が開く。春の進行と競争して咲き急ぐ山桜には、何か理由があるのかと思ってしまう。

枝間より 我が家の屋根見え 桜花

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春陽気 開くを急ぐ 桜花

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定山渓豊平川の小河童像

 定山渓に行く機会はあっても、豊平川の流れの近くまで足を延ばしたことはない。したがって、豊平川の川原の石の上に逆立ちしているこの小河童像には、今回わざわざ河童の像を探しに出かけて初めてお目にかかっている。制作者は永野光一で、茶目っ気のある像の名前は「ころんころん」である。河童が転がっていく様を表現していてこの作品名になったのだろうか、と思ってみる。逆立ちした河童の向こうに鯉のぼりの川渡しと、反対側には赤いつり橋の二見橋が視界に入ってくる。

上を向く 鯉に逆立ち 河童なり

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逆立ちの 彼方赤色 二見橋

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鯉のぼりの泳ぐ定山渓温泉街-北海道定山渓郵便局

 この郵便局は位置的には札幌最西の郵便局となる。風景印には定山渓の温泉街と定山渓ダムが描かれている。温泉街にある定山源泉公園の中に美泉定山の石造りの像がある。定山和尚は備前国(岡山県)で生まれている。十七歳の頃より全国の霊山霊地を行脚の後、蝦夷地へ渡り、1866(慶応二)年アイヌ民族の案内でこの温泉に辿り着き、ここに温泉宿を開いている。GWに入った定山渓温泉街には、使われなくなって来利用の鯉のぼりが、豊平川の上に群れをなして風に泳いでいた。

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再利用 温泉街の 鯉の群れ

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2009年05月02日

コブシ

 自身にも周囲の木にも緑が戻ってこないうちに、コブシの花が咲き出してくると、冬の終結宣言を書くための白紙を見ているようである。木々の色が乏しい春先には、いやおうなく目立つ木花である。木いっぱいに花をつけるのもあれば、花の数が数えるほどしかないものもある。いずれにしても、それぞれに春を告げる役目を果たしている。山道を歩いていて、頭上にコブシの花があると、カメラのシャッターを切っている。コブシ咲く北国の春は、雪が白い花に変化したかとも思える。

花紙に 冬終結の 宣言文

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枝に積む 雪の変わりて コブシかな

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エゾエンゴサク

 漢字名は蝦夷延胡索で地下の塊茎から漢方薬の延胡索が作られるので、中国伝来の漢方薬から花の名前がついた。落葉広葉樹林で、春先木の葉が出てこない前に木の下に群れをなして咲くケシ科のスプリング・エフェメラルである。遊歩道の道端にぽつりぽつりと花をつけているのを写真に撮ってみる。筒状から先端が開いてくる水色の花びらはちょっと複雑な形である。木の葉が茂る頃は地下で眠りに入る。茎部分は漢方の他に食用にもなるといわれているけれど、食べたことはない。

道端の エゾエンゴサク 春息吹

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花部分 いかなる形 目を凝らし

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2009年05月01日

平岸プール-札幌平岸六条郵便局

 この郵便局は羊ヶ丘通と白石・藻岩通が交差するところにあり、風景印にある建物は白石・藻岩通に面してある札幌市の平岸プールである。プールは平岸霊園に隣接してあり、霊園の施設跡に建てられた。札幌市唯一の長水路の温水プールで、長さが50mある。水圧でプールの深さを変えることができ、シンクロナイズドスイミングや水球でも利用できる。水泳の大会用にも利用でき、1,400席の観客席がある。有料のプールであるけれど、中学生以下と身体障害者は無料である。

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建屋内 巨大な水の 容器有り

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定山渓湯の滝の河童

 国道230号から定山渓の温泉街に下りていく見返り坂の途中に、崖の上からお湯が流れてくる仕掛けがあり、湯の滝の看板がある。滝の下のところの浴槽に全裸の身を沈める男性がいる。顔や足をみると河童とわかるけれど、男性(雄というべきか)には違いない。像は丸山隆作の「Why are you looking」である。何で見るかと問われれば、大道で全裸とは良俗秩序に反するのでは、と見ているのである。河童であれば屁のカッパではあろうけれど。頭上に鯉幟がたなびく五月である。

何で見る 良俗秩序 屁のカッパ

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湯の滝に 浸かる河童居て 五月(さつき)かな

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