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2008年11月30日

ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo

 師走に入るとクリスマス商戦である。大通公園では恒例のミュンヘン・クリスマス市の札幌版が開催されている。ミュンヘン市は札幌市と姉妹都市で、ミュンヘン市の本場のクリスマス市の賑わいを少しでも札幌に持ち込もうと、公園の一画に屋台が並ぶ。クリスマスに因んだ土産物や食べ物屋が並んでいて、客が品定めに余念がない。マトリョーシカを並べている店もあるけれど、これはロシアの人形である。札幌市の姉妹都市にロシアのノボシビルスクがあるので便乗出店なのだろう。

屋台出て クリスマス市 品定め

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姉妹都市 ロシアもありて マトリョーシカ

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2008年11月29日

魚のアルビノ

 昨日はマムシのアルビノを取り上げたので、今日は魚のアルビノの投稿です。札幌市豊平川さけ科学館で見たサケのアルビノです。魚体が金色で目が赤く、なんとなく錦鯉の雰囲気です。アルビノとは先天性白皮症のことで、先天的なメラニン欠乏で皮膚が白くなるものを言っています。

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 イトウのアルビノも泳いでいました。こちらも目が赤く、アルビノは視覚障害を持っています。ごくわずかに出現するため、観賞用として人気があったりします。

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2008年11月28日

マムシのアルビノ

 昨日のブログでマムシ注意の看板を投稿したので、実際のマムシの写真を載せておきます。自宅に飼っている訳ではなく(そんな趣味はありません)、これは円山動物園で撮影したものです。

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 円山動物園では、一般にお披露目していない(もうお披露目になっているかも知れない)マムシのアルビノを見せてもらったので、これも写真をアップしておきます。

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 円山動物園には、これぞ都市秘境と太鼓判を押せるテーマがあるのですが、これを公開したり、本にしたりするのは問題もあろうかとが思われ、許諾願いを出しても多分拒否されるだろうと、原稿を没にしているものがあります。仕事の隠れた裏側に秘境の領域が広がっています。まあ、何でもそうでしょうが・・・

2008年11月27日

マムシ地帯

 琴似発寒川の写真を撮りに行ったら、少し歩いただけなのに次々とマムシの注意看板が目につく。ここはよっぽどマムシが多いところとみえる。この時期マムシは冬眠中だろうから、出くわす心配はないのだが、春になって歩いてみようと思っている場所なので、その時は注意することにしよう。

 それにしても、描かれたマムシは愛嬌がある。絵だけみると、マムシが出てきたら可愛がって、といっているようである。

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 それではいけないと、恐ろしげなマムシを描いたつもりが、なにかツチノコみたいになってしまって、リアルなマムシの絵も付け加えてある。

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 肝心のマムシの字が消えている。強調するため赤ペンキで書いたのがアダになってしまったか。 

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2008年11月26日

酒造りの現場

 日本清酒(株)の日本酒のブランドは千歳鶴である。千歳鶴は豊平川の伏流水を使って造られる。従って、工場は豊平川近くにある。日本酒には手が伸びないこともあって、今までこの会社のある場所も日本酒の造り方も知らなかった。しかし、ここは都市秘境のテーマになるかと見学してきた。

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 テレビのコマーシャルに「違いのわかる男」というキャッチコピーのコーヒーの宣伝があった。好き嫌いは最初の大きな違いで、「違いのわかる男」の始まりである。しかし、当方酒に関しては違いが分からない。従って好き嫌いもはっきり分からない。そりゃ、水と酒の違いぐらいは分かる。しかし、口にする酒は全部同じ酒である。こういう輩から文化は生まれない。文化とは違いを理解することから始まる。

 なんていう考察はどうでもよくて、酒造りの工場で日本酒の出来方を一通り見てきた。酒粕が板状で売られているのは、もろみから酒を搾る時、板状の袋で左右から圧力をかけるため、酒粕が板状になるのを初めて知った。いや、酒の違いはわからなくても、酒粕から作る甘酒は大好きです。

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2008年11月25日

藻岩ダム

 札幌秘境遍路の原稿を書いていると、取材が不十分な点に気づく。藻岩発電所で土木学会の土木遺産のプレートを見て、これについて書こうと思った。発電所内にプレートが取り付けられていて、選定対象が「取水堰」なので、てっきりこの発電所の水路部分だと思っていた。

 しかし、この発電所への発電用水は豊平川の上流にある藻岩ダムから取水され、これが地下水路でこの発電所まで運ばれている点に気づいた。すると選定対象は藻岩ダムそのものということになる。これは写真データを撮っておかねばと、三連休の最後の日を使って藻岩ダム行きである。

 簾舞通行屋の横に駐車して、雪で覆われたダム近くで取水堰の写真を撮ってきた。ダムといっても水が貯えらtれている景観がある訳でもなく、豊平川の川幅が広くなっている感じのところに、水面か雪原かはっきりしないのが広がっているのを、金網越しに眺めて写真を撮って来た。

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2008年11月24日

秘境の茶室の玄関と庭

 昨日アップした秘境の茶室に問い合わせがあり、茶室のある建物の玄関と庭の写真を投稿しておきます。玄関脇の木は桜だと記憶しています。九月の撮影ですので、桜の木は緑の葉だけです。ここの庭は四季を通して見応えがあります。来月初めここを訪れる予定でしたが、休館日と重なっています。代替の場所を探さねば・・・

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杜氏の技

 日本清酒のショーウィンドウの役目をしている酒ミュージアムを見学して、少なからず驚いたことがある。杜氏の故津村弥(わたる)氏の技である。ただし、酒造りの技ではない。酒は音痴で、美味いか不味いかも判断できない舌と嗜好の持ち主の当方には、酒については興味はない。

 という状況で、この酒ミュージアムの展示品をみていたら、名杜氏の誉れの高い津村氏のノートが目に留まった。このノートは大吟醸酒をつくる工程での酒母の観察記録が書かれているのだが、その文字の小ささと、几帳面に記録されたノートの紙面である。ノートの見開きの写真と、記載部分の拡大写真をアップしておく。

 現物はルーペを使わないと判読できない。酒造りの現場でどうしてこんな小さな文字で、ラインをそろえた記録を手書きできるのか、その技には驚嘆する。酒造りのことではなく、記録ノートについてのコメントは、西をみて東の話をしているようでもあるけれど、やはり驚いた。

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2008年11月23日

秘境の茶室

 以前、札幌の秘境に市庁舎最上階の茶室を採り上げたことがある。漏れ伝わってくるところによれば、この茶室は別の施設に取替えられるらしく、現在茶室を見ることはできない。秘境の茶室であったのだが、もう実在のものは無くなってしまうようである。

 そこで、それに代わり得るような札幌市が管理している茶室を探していて、写真のものを見つけた。ここも使用料は無料であるけれど、ほとんど使われることはないようである。

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 訪れた時、札幌にも本格的な雪の季節の到来で、茶室から廊下の窓越しに雪景色を見ることができて、なかなかの眺めであった。

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2008年11月22日

雪の日の二条市場

 札幌に本格的な雪が降った日の午前中、二条市場を通ることになった。雪のちらつく中、アーケードのある市場の通路に入っていく。雪とこの時間帯では市場に来る客もまばらで、売り子も手持ち無沙汰である。店頭には海産物が並んでいて、電灯の光の下で客の来るのを待っているかのようである。降り積もる雪や冷凍用の氷の白さの中で、カニの赤色が目立つ。こんなにカニが並んでいるのは観光客を当てにしての商売なのであろう。雪が降るとこの市場まで来る観光客の出足は鈍い。

雪の日に 人の少なき 市場入り

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灯列が 客に代わりて 並びたり

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2008年11月21日

ハラルレストラン

 イスラム教では食べ物に対するタブーがある。豚肉は食べてはいけない。合法的(宗教的)な食材はハラルで、禁止されている食べ物はハラムといわれる。鶏肉や牛肉は非ハラルなのだが、宗教的手続きを経た(資格のある人や機関のお祈りで処理された)ハラルフードがあって、これであればイスラム教徒は鶏肉でも牛肉でも食べることができる。

 しかし、ハラルフードは見た目には分からない。そこで、イスラム教徒がいちいち食材を吟味してメニューを選ぶ手間を除くため、ハラルフードを使用している証明書がレストランの入口に掲示されているハラルレストランがある。

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 南郷の国道12号線沿いにあるハラルレストランの写真を撮ってきた。以前このレストランで食事をしたことがあったけれど、ハラルフードのレストランであった点はあまり気に留めていなかった。

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 ハラルレストランは都市秘境の対象になるので、札幌市内で探してみようと思っている。もし、このブログを見て、写真のような証明書のあるレストランを見かけたり、知っていたらコメントください。

2008年11月20日

苗穂の工場を訪ねて

 11月19日の秘境巡り講座は苗穂の二つの会社とその工場の見学です。一つは雪印乳業史料館とMEGMILKの工場です。雪印乳業は2000年、大阪での食中毒事件やさらに雪印食品の牛肉偽装事件もあり、牛乳の製造は日本ミルクコミュニティに移り、MEGMILKのブランドで造られるようになっています。雪印乳業はバターやチーズの乳製品を製造する会社になっています。史料館では、バターやチーズの製造機の歴史、製造技術等々に関する史料や資料の展示があります。

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 この史料館は写真撮影禁止です。写真がここにアップできたのは、東京の本社の広報とかけあって撮影許可を得た結果のことです。それにしても、現地の史料館の責任者が撮影許可に関して決定が下せず、本社の許可を得たというのに、現地では何かと注文がつけられそうになったのは予想外のことでした。

 史料館に続いて、MEGMILKの製造現場をガラスの仕切りのある通路から見学です。工場内の廊下に勝源神社という神社があります。ここでMEGMILKは「恵み」のミルクからのネーミングです。牛乳のパッケージにこのブランド名をみつけたら、二つのMの文字の下に点があって、その点の位置が微妙に異なっているはずです。それが何を意味するかを説明してもらいわかりました。

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 史料館の出口のところにあったイルミネーションにはスキーのジャンプの絵もありました。これは雪印乳業の社員のジャンプ競技の原田選手をモデルにしていると思われます。

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 次に福山醸造に行き、醤油の製造に関する説明(ビデオ)をみて工場内の見学です。この会社には資料室があるのですが、時間が押していたのでここはパスです。工場に入ると醤油に近い匂いがします(当然ですが)。大豆と小麦を混ぜて発酵させ塩を加えてできる「もろみ」を絞って醤油ができます。

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 最近は減塩醤油というのもあって、これは膜技術で醤油から塩分を除きます。丁度膜技術で海水を淡水に変える方法を醤油に応用したものです。昆布から出汁をとり、醤油に加えた商品もあります。毎日の食卓にのぼる調味料なので、ほとんどが主婦の受講生には興味の湧く見学であったようでした。

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 早いもので、講座も今回で七回目となりました。後三回でこのシーズンの講座は終了します。

2008年11月19日

世の中いろいろあって

 「江別・北広島秘境100選」の色校(つまり写真などの印刷がうまく行っているかのチェック)のために出版社に出向いた時、約束の時間より早かったので、近くの商業施設を覗きました。高い煙突にサンタクロースが貼り付いていて、クリスマス商戦に入っているのを感じました。

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 施設内で写真展が行われていて、写真愛好家の入選作品が並んでいました。どれも見応えのある作品で、これほどの作品を生み出すことができるなら、カメラそのものの進歩もあって、アマとプロの技量の差はほとんどないのではないかと思いました。アマとプロの差は技量の差というより、それで生計を立てているかどうか、の差なのだろうと思います。しかし、その差は天と地ほどもありますか。

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 色校の方は結局五時間にも及ぶ作業となりました。索引のチェックに時間がとられた結果です。引用語が本文にあるかどうかのチェックを人間の目で行うので、これは時間がかかる。印刷原稿はコンピュータの中にあるのだろうから、コンピュータ検索の方が速くて正確だと思うので(私が索引の原稿を作った時にはパソコンの検索機能に頼った部分があるので)、その方法を提案したのですが、どうもこの段階では融通性が利かないようで、私も含めて三人の人海戦術です。どうもプロの出版社にしては、この類の処理がアマ的(原始的)であると感じました。

2008年11月18日

文語と口語

 爪句集出版のため爪句の原稿を整理していて、文語と口語の問題に足を捕られている。写真に爪句「新しい 歌碑秋の日に 輝いて」は口語体。「新しき 歌碑秋の日に 輝きて」は文語体。「新しき 歌碑秋の日に 輝いて」は文語と口語のちゃんぽん。さて、どれを選ぼうか、という問題である(このように問題を設定するのが正しいのか、そうでないのか確信は持てないのだが)。

 口語で国語を習ってきても、頭に刻まれた詩歌の類は文語体のものも多く、文語はそれはそれで調子がよい。さりとて、文語で押し通すと古臭い感じもする。第一文語を正確に使えない。

 こうなると、自分の言語感覚に頼るしかないのだけれど、「爪句」作品などと身構えて考え出すとこの点が気になってくる。こういうところにトラップされると物事は進まなくなる。なんでもお手本をなぞるやり方は、お手本というトラップ集から抜け出られなくなる。

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サクシュコトニ川の水源

 サクシュコトニ川の川水は藻岩山の山麓にある調整池から、地下を通って構内の湧き出し口までやって来る。このため、冬でもこの川は水が枯れることはない。秋も深まると川の周囲にある木々は枯葉を川に散らしていく。その落ち葉が川底に重なっているのが見える。コリー犬を連れた夫婦と思われるカップルが、川の湧き出し口をバックに犬の記念撮影を行っている。犬の方は胸を張ってポーズが様になっている。川の水源探査で水源地まで辿りついた記念撮影のようにも見えてくる。

枯れ落ち葉 枯れぬ川水(かすい)の 底に見え

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水源を 極めた犬の 勇姿かな

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2008年11月17日

山道の落ち葉

 山道を歩いていると、枝にかろうじてついている枯葉が少しの風で枝から飛び立つように散ってゆく。鳥を狙って写真に収めるように、飛んでゆく枯葉を写真に収めようと、風が吹くのをカメラを構えながら待ってみる。枯葉は枝にあっても、空中に飛んでも、写真に撮るとその違いがよくわからない。重なって山道を埋め尽くす落ち葉の上を歩くと足裏に弾力を感じ、座布団の上を歩いているようである。やがて来る雪を迎えるための座布団を、今のうちから敷いているように思える。

飛ぶ枯葉 狙いて撮るに 風を待ち

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雪迎え 落ち葉座布団 敷きつめて

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2008年11月16日

茜空

 雲が空全体を覆っていて、朝日の昇る辺りの東空で薄くなっている。このような雲の状態では、暗い茜色が早朝の東の空に広がる。空の下の街には、まだ消灯の時間に至っていないネオン灯が、明るくなりかけて来た街のあちらこちらに消え残っている。この空模様では今日一日は陽光を望むことはできないかと判断しながら、写真撮影である。曇りでも、辺りは急速に明るくなって行き、空の茜色も消えていく。この時間帯の空の色彩の変化は、散歩の速度より何倍も速い感じである。

茜空(あかねぞら) 消える時待つ ネオン灯

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この空で 晴れの望めず 日始まる

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月寒公園の紅葉

 取材のため月寒小学校に出向いた時、月寒公園を横切った。十一月の半ばで、紅葉の季節は過ぎていると思っていたら、公園内の若木の紅葉は、葉を落とした後見人のような木をバックにして、まだ見ごろであった。陽が射したり、雲に隠れたりで、生憎の陽の陰りになったところでの紅葉の撮影となる。それでも写真に撮ると、紅葉は緑の柳と色の対比の妙を見せている。柳の木の傍を流れているのは望月寒川で、その水源は西岡公園の近くにあり、豊平川近くで月寒川と合流する。

紅若木 後見する木 葉を落とし

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陽の陰り 紅緑対比 彩度落ち

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2008年11月15日

カミは偉大なり

 「カミは偉大なり」と聞けば、普通には「神は偉大なり」ですね。いやとっさに「家(うち)のカミサン」だと思われる方もおられるかも知れない。ここでは「紙は偉大なり」なのです。

 やっと「江別・北広島秘境100選」の最終校正(再校で切り上げなのですが)も終わり、色校が済めば印刷・製本の段階に進み、12月初めには出来上がる予定です。いろいろなことがありましたが、やっとここまで辿りついた、といったところです。

 本の内容はこのブログにも投稿していますから、ブログで済ませておいてもよいのでは、という考えもあります。ブログで済ませると、本にする最大の難関、出版費用の工面に頭を使う必要がありません(自費出版か実質それに近い本の出版では持ち出し、つまりは赤字は言うまでもない常識です)。

 ブログでは原稿ができれば即投稿で、それで終わりです。出版社に何度も通って、本作りに対する意見の違いをすり合わせてたり、校正を行ったり、の人を相手にした作業をする必要がありません。ブログは他の意見を取り入れる必要がなく(事後のコメントというものはありますが、これは仕事の一環というよりは、たわいのないおしゃべりのようなものです)、自己完結の世界です。

 そもそも本を出すのは自己表現の一形態ですから、ブログでその場を求めてもよい訳です。ここで自己表現は曲者で、誰かが見てくれているという自己満足(暗示)ですから、別に紙の形式にしなくてもよい訳で、ブログでも目的は達成されます。ただ、本当に誰かが見てくれているのだろうか、と確証を得たいため、アクセス数だとか、コメントだとかを気にします。

 本の場合にも同様なことはあって、どのくらい売れているとか、読者からのコメント(ハガキや手紙で来る)に一喜一憂します。しかし、売れるか売れないか、コメントが有るか無いかの評価を得るために本を出版する訳ではありません。では、何故出版するの、と聞かれると、最初の「紙は偉大なり」の言葉に集約されます。

 でどうして「紙は偉大なり」なのかを語ると、ちょっとした生き方論(大袈裟にいえば人生論)やメディア論にも発展して、ブログの記事としてはそぐわない(ブログは読ませるというより、見せる性格だし、第一ちょっとメモしておこう、といった表現形式だろうと思うので)。で、ここで終わりです。まったく尻切れトンボとはこのことです。Hi

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2008年11月14日

デルフィニューム

 昨日の「風のガーデン」のタイトルはデルフィニュームである。この花は夏に一本の茎にかたまって花をつけている。イルカ(ドルフィン)の姿に似ていることからこの名前がついたといわれるけれど、花を見てもどこが似ているのかわからない。和名の「大飛燕草」の方が、飛んでいるツバメに似ていなくもないか、と思える。ドラマの方はガンの末期B4まで進行した父親の天使ガブリエルが、長いこと会っていなかった息子と娘に会う場面まで進展して来週へ、というところである。

名の由来 庭で泳ぐか イルカなり

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水色の 燕の飛びて 夏の庭

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最大、最小貸ギャラリー

 地下鉄東西線の大通駅からバスセンター前駅までの地下通路をギャラリーにした「500m美術館」が開かれている。これは貸ギャラリーというカテゴリーに組み込むと、最大のギャラリーであろう。

この広さ 五百メートル 美術館

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 では最小の貸ギャラリーは、というと以前投稿したNew Star の名前のある、一坪ギャラリーだろう。

この狭さ 一坪画廊 石造り

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 その他隠れギャラリーというのもある。札幌秘境のテーマに組み込む予定である。

2008年11月13日

都市秘境六回目の講座

 都市秘境巡りの講座も、六回目になり、札幌開拓の始まりの地である、札幌村と呼ばれていた元町地区の神社、寺、資料館等を歩きました。札幌村郷土資料館で昔の農機具などの説明を受けているところの写真です。この辺りではタマネギの栽培が盛んであった頃があり、タマネギのブランド品の「札幌黄」の名前は、最初アメリカから持ち込んだタマネギの種の種類名に yellow がついていたことによるのは初めて知りました。

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 村木キヨが文豪トルストイと文通していて、トルストイから来た直筆の署名のある手紙がトルストイと彼女との写真といっしょに壁に額に入って展示されています。この資料館の一番のお宝かも知れません。石川啄木が想いを寄せた橘智恵子の写真と手紙も展示されています。

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 大学寺では五百羅漢堂を開けてもらい、五百区羅漢像を見学しました。羅漢堂の中央に経蔵があり、手で回せるようになっています。これを回すと中に納められているお経を読んだと同様な功徳があるとされ、回していた受講生もおりましたから、生涯の功徳を積んだことでしょう。

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2008年11月12日

妙見山仁王門

 秘境を歩こうの講座では、引率者の私が事前にコースを回ってみて、二時間で見て歩けるかどうかチェックしておきます。札幌村神社―妙見山本龍寺―大友公園―札幌村資料館―林檎の碑―大覚寺のコースを歩いて、妙見山の仁王門で仁王の写真を撮りました。ここに仁王様が居るのを見落としていました。毎回先頭でゆっくり歩いているつもりなのですが、歩き方が速いといわれます。速くあるかないと二時間はあっという間に経ってしまうので、これは仕方ないところです。

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2008年11月11日

散歩道で

 散歩道で朝日が昇ってきて雲の隙間から顔を出すと、太陽が地表近くで燃え盛る火の玉にように見える。ビニールハウス剥き出しのパイプの骨組みがあって、昇る日に焼かれて残った部分がそこにあるかのように見えてくる。朝日は燃えているのに、空気は冷たい。音がするので、その方角を見ると、名も知らない鳥が葉を落とした枝に止まっている。手持ちのカメラと腕では良い写真が撮れるとも思われないけれど、シャッターを切ってみる。案の定はっきりしない写真となっている。

陽(ひ)の火燃え 焼け残りたる パイプかな

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音のして 名も知らぬ鳥 写し捕り

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2008年11月10日

関連は

 札幌秘境遍路を続けています。本にするためです。次の三枚の写真はあるテーマに関するものです。その関連が何であるかは、写真をみただけでは分かりませんよね。因みに最初の写真は札幌市内のさるお寺の境内にある「原爆の火」です。写真で火が点っているのが見えるかどうか。
 12月上旬に出版予定の「江別・北広島秘境100選」にも「原爆の火」や「原爆石」について取材した記事があります。都市秘境シリーズはこの本で3巻目になります。

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 ブログサーフィンというには、岸辺に寄せるブログの波に足を浸す程度ですが、拙著に関連して次のサイトのブログにたどりついています。 http://yamasyakuyaku.blog.ocn.ne.jp/ 。このブログの表題がなんと「81歳の日常生活 老いに向かって」で、このお歳で写真を撮って(ときどきスキャナーを利用して)ブログを描き続けている日常には驚きます。私が同じ年齢になった時真似ができるかどうか、自信がもてない。夜の飲み会やましてカラオケなんか行く気力も体力も残っていない日常です。

2008年11月09日

カンパニュラ

 テレビドラマ「風のガーデン」を視ている。東京、札幌、富良野と舞台がリンクして、ドラマは進行する。札幌では「よさこいソーラン」が話の展開に挿入され、そのロケが実際の祭り中にあったのをテレビで知ることになる。風のガーデンは富良野に設けられ、毎回の花の名前がドラマのタイトルとなる。「カンパニュラ」の回で、この花がホタルブクロの別名のある花であることを知る。ホタルを捕まえて、この花袋に入れて持ち帰ったことからこの花の名前がついたといわれている。

カンパニュラ テレビドラマで 名を知りて

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花袋 ホタル入るか カンパニュラ

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2008年11月08日

立冬の翌日

 暦で立冬の日の夜半から雪になる。朝方、屋根に積もった雪が時折ざぁーと音を立てて流れるのを寝床の中で聞いている。起きて窓の外を見るとやはり雪景色である。昨日まで地面や芝生の上に落ち葉があったのを目にしていたのに、それらは雪の下に消えている。この時期の札幌は、一日で外の景色が一変することがある。立冬の幕が上がって、雪の舞台が現れたといったところか。冬の舞台では色々な役回りを演じなければならず、今日は冬タイヤへの交換の淡々とした演技である。

立冬や 屋根を流れる 雪の音

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立冬の 幕の上がりて 雪舞台

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立冬

 カレンダーに立冬の文字が記されている日に、用事があり街に出る。永山記念公園付近の街路では、イチョウの木の黄色がひときわ目立つ。風が吹くと黄葉が歩道や車道に舞い散り、その辺りが黄色の渦の中に居るようである。立冬というからには、これから冬の幕開けで、開いてゆく緞帳(どんちょう)の刺繍の模様は黄葉である。街路の落ち葉が雪に取って替わられ、季節の舞台で演じる役者の服の色が黄色から白に変化していくのを観客は予想していて、その予想が違うことはない。

立冬や 街は黄色の 渦を巻き

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立冬や 上がる緞帳(どんちょう) 黄の刺繍

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2008年11月07日

はて、ここは

 ある建物の取材に行った時の写真です。ガラスの窓に、地名が書かれた方向に進むとその場所に到達できる表示になっています。地名の大きさで距離を、つまり大きい文字ほど距離は近くにあるようになっています。このようなデザインを見るのは初めてです。

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 建物の中にトンネルがあって、その先は眺望のきく場所に出ることができます。この建物によく行かれることがある方には、あそこだとすぐに分かるところです。取材はこの建物の構造を変えるある作業を見学することなのですが、それについては別の形で(ブログでないかもしれない)レポートします。

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2008年11月06日

宗教、芸術そして科学技術

 今回の都市秘境巡りは札幌独立キリスト教会から始まりです。参加者にこの教会のことを尋ねると、誰もその存在を知らなかったのはちょっと意外でした。大通り西22丁目の南向きにあるこの教会の建物が、ビルが並んでいる大通にあっては、あまり目立たないせいかもしれません。

 事前に頼んでおいたので、この教会の一番の重要文書である「イエスを信ずる者の契約」書を金庫から出して見せてもらいました。札幌農学校の一期生、二期生が署名しています。署名日は1877年3月5日となっていて、この年の4月にはクラーク博士は札幌を離れています。最初一期生だけの署名であったものに、後に二期生が署名に加わっています。

 一期生の大島正健、二期生の内村鑑三、宮部金吾、太田(新渡戸)稲造ら独立キリスト教会を創設した歴史上の著名人の署名を契約書の原本の中に確かめることができました。教会の資料室には他にも新渡戸稲造の扁額のオリジナルや、新渡戸、内村らが一緒に写った写真などがあり、札幌農学校草創の頃の興味のある資料を見ました。

 北大のクラーク像の元になった田嶼碩郎(たじま せきろう)制作のクラーク像もあり、これも制作者の氏名の刻印と一緒に確認です。

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 続いて、大通西21丁目にある中国画廊の訪問です。この建物は中国総領事館が札幌に開設された時、臨時の総領事館になった建物です。建物の3階には中国人アーティストの中国絵画が展示されています。土、日に無料で見学できる画廊です。この建物のオーナーの国岡氏とは面識があり、国岡氏がこの画廊設立の経緯を説明してくれました。参加者に、初代の中国総領事陳坑氏に会ったエピソードの披露もありました。

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 札幌管区気象台では、若い女性の青木さんが説明役でした。当方の娘だと言ったら、一瞬参加者は信じた様子でした(引率役への信頼が厚いので、冗談をいっても取り消すまで本当にされてしまいます)。気象台で使用している観測機器の説明に続いて、庭に観測機器が置かれている状況の見学から始まり、建屋内での気象予報の現場、地震観測や火山観測の現場で説明を受けました。1時間程度の見学を申し出ていたのですが、1時間をオーバーして、予定していた道立近代美術館の庭の彫刻見学はスキップしました。

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2008年11月05日

宮丘公園の初雪

 ドウダンツツジだろうか、初雪の残りの中で際立った赤い葉をつけている。朝日が至れば、赤色はさらに鮮やかさを増す。近くにベンチがあって、表面が初雪で覆われ、まるで半紙を広げたようである。近くに落ちている枯れ枝を筆代わりにして、初雪の半紙に一句したためてみる。ここも朝日が至れば即興の句も消えてしまうだろう。昔、冬の朝ガラス窓に室内の水分が凍りついているところに、何か尖ったもので文字を書いた記憶が蘇る。あの頃の冬は今よりも寒かった気がする。

赤き葉の 初雪に映え 日出かな

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初雪の 半紙の上に 枝の筆

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初雪

 宮丘公園の散歩道には、昨日の初雪が解けずに残っている。色づいた葉も少なくなって、歩く道には白樺の白い木肌が目だってきている。寒さで白樺の木が身震いしたら、白い木肌から雪ぼこりが落ちて、それが道路脇に溜まっているようにも見える。四角のベンチはうっすらと雪で覆われている。白い紙のようにも見え、枯れ枝で初雪と書いてみる。続けて書いていって、即興の句作である。日が昇ればこの初雪は消えてしまうだろう。本格的雪の季節はもう少し先のことである。

白樺の 身を震わせて 雪ぼこり

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初雪と 書いてみるなり ベンチ上

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初雪

 天気予報の欄に雪だるまのマークである。今年は暖かいと感じていても、札幌にはやはり雪はやって来る。「雪は天からの手紙である」と言ったのは物理学者の中谷宇吉郎である。雪は各家々に均等に降るので、それぞれの家に手紙が配達されるみたいで、今なら手紙もメール便で届けられる。初雪は庭の紅葉が落ちてしまわないうち降ってくる。都市秘境の訪問先は気象台を予定していて、気象台の庭に届いた便りの厚さで札幌の積雪量が決まってくる。初雪の頃の積雪量はゼロcmである。

やはり来た 天の便りは メール便

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この庭で 雪の背丈を 計りたり

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2008年11月04日

クラーク博士の残していった聖書

 「身近な都市秘境を歩こう」の講座の準備と札幌秘境遍路の取材を兼ねて、日曜日の午前中に、礼拝時に合わせて、札幌独立キリスト教会を訪ねてみた。偶然にも北大の顔見知りのS先生が信者で来られたのに出会って、S先生に面白いものを見せていただいた。これは貴重な品であるということから、教会の金庫にしまわれているものをわざわざ取り出しての披露である。

 クラーク博士が札幌農学校に来た時、一期生の大島正健に渡したアメリカから持って来た聖書である。大島が書いたと思われる「My First Bible bestowed by Prest Clark 1876」が読める。しかし、Prestの意味がわからない。

 札幌独立キリスト教会と二期生の宮部金吾、内村鑑三、新渡戸(太田)稲造らの関係なども調べて大まかな知識を得ている。「札幌秘境遍路」(仮題)が出版されることになれば、「札幌独立キリスト教会とクラーク博士の弟子達」の項目にまとめて書きたいと思っている。

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2008年11月03日

散歩道の朝日

 顔を出す頃の朝日は、大気の状況では、直接見ることができる赤い光の円になって東の空にある。朝日にカメラの露出を合わせると、家々は薄暗いモヤの中にあるように写る。しかし、その屋根の下では一日の始まりで活動のマグマが激しく動き出しているのだろう。朝日に背を向け、朝日の照らし出す方向に目を向けると、明るい朝の風景となる。家々のガラス窓に朝日が反射して、住宅地に朝日が移ってきているように見える。しかし、それも太陽が高くなると早々に消えていく。

屋根の下(もと) 活動マグマ 動き出し

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太陽が 移り住んでか 住宅地

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イチョウ並木

 構内のイチョウ並木は札幌市民の観黄葉のスポットに定着してきている。このため大学当局も11月上旬の日曜日はこの並木道を歩行者天国に指定している。この時は、この並木道には学外からの見物客で混み合うことになる。写真撮影をしたり、銀杏拾いをしたりで、構内は観光地の様相である。イチョウ並木の横の電子科学研究所の建物が、かつて応用電気研究所と呼ばれたことを知る人はほとんどいない。この建物の向かい側には看護学校があったけれど、その建物は、今は無い。

この季節 学外の人 溢れ居り

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応電と 呼ばれし建屋 並木横

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2008年11月02日

黄葉

 工学部の六階建ての教官室の主だった時代に、建屋の前庭のイチョウや北十三条の通りのイチョウ並木が、この時期かくも人気を博して、構内を多くの市民が訪れていた記憶はない。幹は同じものが残っても、枝の黄葉は毎年散って新しい葉に替わっていく。建物は同じように見えても、建物の部屋の主は少しずつ替わって行く。医学部の前庭の木は見事な黄葉を枝につけている。黄葉の豊かさと最近の医師不足は何の関係もないのに、有り余る数の黄葉と医師不足の対比が浮かんでくる。

黄葉も 建屋の主も 替わり行き

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黄葉の 葉は多けれど 医師不足

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2008年11月01日

菊の花言葉

 地下の商店街で恒例の菊祭りが開かれている。丹精込めて作られた菊花が通路に並べられる。その菊花の向こうの店先で男女が装身具の品定めをしている。白菊の花言葉は「誠実」で、店先でお互いに誠実を示すべく精魂を込めている様子は、菊作りの場合と二重写しとなる。菊の花列は下着の店先前にも伸びる。黄色の菊の花言葉は「高潔」とある。花言葉が「清潔」なら下着と無難な取り合わせだけれど、下着に「高潔」は、エロスとロゴスの同居かと、連想は勝手な方向に伸びてゆく。

誠実の 精魂込めて 品定め

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高潔は 下着にありや 店の内

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菊まつり

 地下街のオーロラタウンを通ったら、丁度菊まつりの初日であった。地下街の通路の中央に丹精の込められた菊が並べられている。達磨仕立や三本仕立て、一本仕立てなどの菊花の咲かせ方毎にまとめて並べられている。開会式で入賞者の表彰があるのか、人が集まっている。達磨仕立ての菊達も、並んで開会式を待っているようである。花びらが細長く伸びた大輪の菊花もある。伸びた花びらが触手のようにも見え、それを見つめる人はこの触手にからみ捕られたかのようにも見える。

開会を 達磨も待ちて 菊まつり

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菊展で 触手を伸ばし 人捕らえ

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