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2011年08月16日

初めて目にしたクサギの木花

 住宅街の外れの草地のところに花を付けた小高木がある。十字架にもう一つ出っ張りを加えた5弁に、長い蕊を出した花がガクから飛び出している。後で調べたところクサギである。この木が臭いことを名前にしている。本当に臭いのか、木に鼻を近づけ甘い香りがあるといわれる花や、悪臭があると説明にある葉を揉んでみたけれど、臭いはあまりしなかった。筆者の嗅覚が良くないせいかもしれない。目立つ木花なので、庭に植えられていてもよさそうなのだが、ほとんど見かけない。

草地あり 初見の木花 クサギなり

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名検証 鼻近づけて 臭い嗅ぎ

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2011年08月14日

夏に雪を連想するナツユキカズラ

 ナツユキカズラを漢字で表記すると、夏雪葛となる。カズラとはつる性植物を指している。夏から秋にかけて、白い花が枝を覆って一面に咲く様子が、遠目にはあたかも雪が降ったように見えることからこの名前になった。つる性の木であるため、壁などを伝って枝を伸ばすので、ツタのように家の壁面で大きく育てている場合がある。この状況では、花の季節には家に花壁を見ることになる。元々日本には自生していない木であり、市街地にある木は園芸種として植えられたものである。

遠目には 雪に見えたり 葛(かずら)花

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蔓伸ばし 壁を覆いて 夏の花

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2011年08月12日

珍重種の白色のネジバナ

 ネジバナは普通外側の花弁はピンク色である。これに対して、花全体が白色のネジバナがある。好事家にとっては手元に置きたくなるような花らしく、鉢植えの白花のネジバナを見かけた。色だけの話なら、白よりはピンクのネジバナの方が観賞に耐える。しかし、白花が希少種と聞けば見方も変ってくるから、花そのものを楽しむことに加えて、色んな雑念が交じってくるものである。白花のネジバナは見る方の思惑など無関係に、朝日が昇ってくる時間の柔らかい光の中で咲いている。

白花は 珍重種なり 鉢に咲き

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昇る陽に 赤味の差さず ねじり花

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ミズヒキの花茎を行き来する蟻

 ミズヒキの花は細長い花茎にポツポツと付いていて、花自体が小さく、花茎も少しの風で揺れるので撮り難い。赤い粒の実のように見えるのは、未だ開いていないガクである。開いたガクでは、上側が赤く、下側が白いので、紅白の紐飾りである水引に擬えて花の名前にしている。蟻が花の密を求めて、花茎の上を忙しなく動いている。蟻も小さく、動きが早いので、これも撮るのが難しい。写真の蟻は、逆さまの状態である。しかし、蟻にとっては危険を感じるものでもなさそうである。

撮り難き ミズヒキの花 赤き粒

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茎の蟻 逆さ見せたり 軽業師

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2011年08月11日

家の前のカエルの置物

 家の前に置かれている蛙の置物は言葉遊びをしているようでもある。家の者も客も早く「帰る」ように、と言葉を重ねているように勘ぐってしまう。まあ、それほどの意味もなく、面白いというだけで置いている場合がほとんどだろう。球の上に座っている蛙は雨蛙に非ず、玉蛙である。親子の蛙の置物もある。雨上がりの庭で、蛙がいるのが様になっていて、様蛙である。動物園の本物の蛙にヤドクガエルの名前の付いたものが居て、こちらは蛙の毒を矢に塗ったことからの命名だった。

雨蛙 石玉に乗り 玉蛙

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雨後の庭 親子の蛙 様蛙

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2011年08月10日

夏の朝の風情を演出するアサガオ

 家の軒下に張った糸に蔓が巻きつき、アサガオの花が咲いている。夏の朝の雰囲気を演出する代表格の花である。花の名前の通り、太陽の光が強くならない朝の光の中でさっぱりした顔を見せている。花の色や模様も様々であるけれど、紅と青の色の組み合わせで咲いているのが目に付く。色の違いが、何となく男女に対応をつけて見たくなる。一日花なので、沢山の花が咲いては散っているのだろう。その日の朝だけしか目にしない花であるので、短い同期花の関係にあるともいえる。

色違い 男女に見えて 朝の花

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半日を 同期で咲きて 最後なり

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藻岩山登山道のノリウツギ

 日中の暑さを避けて、早朝の藻岩山登山である。盛夏の登山道にはダイコンソウ、ミズヒキ、ヤブハギといった地味な草花しか目につかない。木花で目に付くのは、低いところにエゾアジサイ、高いところにノリウツギがある。両方ともアジサイ科アジサイ属の木花なので良く似ている。ノリウツギ撮った写真を拡大してみると、カミキリムシらしいものが写っている。虫は小さく写っていて、カミキリムシの種類はわからない。ノリウツギはドライフラワーになっても枝に残る花である。

藻岩山 盛夏の道に ノリウツギ

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花撮れば カミキリムシの 写り込み

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2011年08月08日

色々な別名の由来になったルナリアの実

 ルナリアはアブラナ科の花で、赤紫の4花弁を広げて咲く。花の知識がないと、この花から薄い円盤状の実が生るのが想像できない。変った実なので、ルナリアには和名のゴウダソウ(合田草)の他にオオバンソウ(大判草)やギンセンソウ(銀扇草)の別名がある。実に未だ緑が残っている頃は、大判や銀扇の喩えは的を射ていないけれど、枯れてくると別名には頷ける。透ける鞘の中に種子が見え、虫が中に潜んでいる感じでもある。枝の虫が、仲間が居ると錯覚するかもしれない。

陽を反射 緑実なれど コインなり

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枝の虫 鞘実に仲間 探したり

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2011年08月06日

ノラニンジンを棲家にするアカスジカメムシ

 西野川の河川敷に沿って歩道が整備されているので、上流に向かって歩いてみる。盛夏でも札幌の早朝は少し寒く感じるほどである。河川敷の草むらに草丈のある白い花が咲いている。セリ科のノラニンジンの花である。花後の丸まった姿のものも交じっている。遠目には見えないけれど、撮った写真を拡大してみると、花の中に虫がいる。互いの尻をつなげているのはアカスジカメムシである。セリ科の植物を食べる虫で、ノラニンジンの花の上を居間台所兼寝室にしているのだろう。

河川敷 花後も並びて ノラニンジン

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カメムシの 居間食堂は セリ科花

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2011年08月04日

盛夏に咲くインゲンマメの花

 紅白のインゲン豆の花が、夏の青空に向かって蔓を伸ばして咲いている。インゲンとは明の隠元禅師から採られた名前である。明国が滅びようとしていて、禅師が徳川家綱の時代に日本に渡った時に、インゲン豆をもたらしている。紅花の方は江戸末期に観賞用として渡来して、本格的な栽培は明治期になってからで、北海道でもよく見られる作物である。竹の支柱に蔓を絡ませ、豆を育てている畑の脇の小道を歩きながら、この豆花を撮ってみる。蝶が飛ぶようなマメ科独特の花である。

紅白の インゲン咲いて 盛夏なり

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早朝の 散歩の小道 蝶の飛び

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キキョウの蕾気球の破裂ショー

 キキョウの蕾は花弁が合わさって気球の形のように膨らんでいる。このため英語名はバルーンフラワーである。キキョウの花を見ると、気球の蕾か気球が破裂して花が開いているか、のどちらかの状態しか目に入ってこない。ここは気球が破裂して開花した花になっていく状態を見てみたいものだと、破裂しかけてきた蕾を、カメラを手に観察する。朝の6時44分に5弁の一枚が剥がれ出し、6時53分には3枚の花弁が離れる。7時なるともう花弁は皆離れて、全開に近くなってくる。

剥がれ出す 開始の花弁 破裂ショー

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十分(じゅっぷん)を かけてキキョウの 半開き

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2011年07月27日

雨滴の残る蜘蛛の巣と花

 雨上がりで、蜘蛛の巣に雨滴が残っている。蜘蛛の巣の傍に花を捜すと、申し訳程度に咲いているのが見つかる。蜘蛛の巣の上に顔を出しているのはドクダミの花である。ドクダミの白い苞の下にネットのように広がっている巣は絹製の衣装で、大きな雨滴はアクセサリーに見えてくる。これだけ雨滴で占拠されてしまっては蜘蛛も巣を放棄せざるを得ないだろう。咲き残ったラベンダーの一本茎の下の方に蜘蛛の巣がある。ラベンダーの花粒に倣って、雨粒が並んでいるかのようである。

ドクダミの 衣装蜘蛛の巣 雨上がり

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花粒に 倣う雨粒 夏の庭

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2011年07月26日

撮るのが難しい蜘蛛の巣

 蜘蛛の巣にフォーカスを合わせて写真を撮るのは、カメラの角度や位置を変えて、あれこれやってみる必要があって、簡単に撮ることができない。蜘蛛の巣は透けた対象なので、その背後にあるものが写ってくる。背景があまりはっきり写ると、蜘蛛の巣が消されてしまうので、背後の景色のぼかしの程度が要点のようである。雨上がりの蜘蛛の巣は蜘蛛の糸に細かな雨滴が付いていて、良く見るとレースのようである。朝日が蜘蛛の巣で反射すると、無色の蜘蛛の巣にも光が現われる。

蜘蛛の巣は 雨滴のレース 雨上がり

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蜘蛛の巣を 朝日光らせ 空き地なり

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2011年07月25日

さりげなく置かれたレンガの顔

 庭にさりげなく置かれたレンガの顔が面白い。凝った焼き物のイクステリアになると、庭の主役を草花から奪ってしまうこともある。この点、レンガの顔なら草花を立てた置物になっている。レンガの顔は笑ったものしか見つけていないけれど、もっと表情が異なったものが置かれていると面白いのに、と少々物足りない。メールに付ける顔文字をデザインしたレンガの顔なんかは、結構人気が出るのではないだろうか。色々な表情を用意して、その日の気分で置き換えることもできる。

目の行き場 人形よりは レンガ顔

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アイディアは 顔文字デザイン レンガ顔

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2011年07月24日

高価そうな飼い犬

 暗い時に遠目では、本物の犬かと見間違いそうになる置物がある。白黒の斑模様があり、ダルメシアン犬のようである。階段のところにシーサーや兎のキャラクターの置物と一緒に置かれていれば、置物だと察しはつくものの、出来栄えは見事である。耳を立てた大型犬はシェパードのようにも思えるけれど、犬種には詳しくないので見当違いかもしれない。このくらいの大きさと出来栄えになると、値段の方も半端ではないと思われる。しかし、購入したこともないので見当がつかない。

シーサーと 並んで警護 ダルメシアン

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耳を立て 不審者見据え 住宅地

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2011年07月21日

動かない庭先の野鳥

 庭先に動かない野鳥がいる。バードカービングの作品のようでもあるけれど、外に置いて風雨に晒しているので、イクステリアとして入手したものだろう。実在の鳥をモデルしたような出来のよいものや、鳥のイメージを適当に作り出したようなものもある。本物の野鳥は、動きが激しくて撮るのか難しいけれど、これらの小鳥は近づいても逃げる訳でもなく、微動だにしないので、写真を撮るのに好都合である。雨雫が尾のところに留まっていて、動かない鳥では、雨雫も被写体になる。

庭先に 動かぬ鳥居 写真撮り

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雨雫 鳥の一部で 写り込み

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2011年07月20日

猛犬の居る家

 朝の散歩では猛犬に注意せねばならない。ご丁寧にも猛犬注意のプレートが犬小屋に取り付けられているので、犬を刺激しないように犬小屋と内に居る犬の写真を撮る。この猛犬は、犬というよりライオンに見えてくる。ふと見上げると、塀から身を乗り出している猛犬がいる。人が通りかかったので、片目を開けてみている雰囲気である。こちらに危害を加えるというよりは、何か話したそうである。しかし、共通の話題もなさそうなので、一枚撮らせてもらって早々に失礼する。

猛犬は ライオンに見え 家の前

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猛犬は 話したそうに 片目開け

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花の星雲のようなホザキナナカマド

 ナナカマドは街路樹としてよく見かけ、その集団で咲く白い花もまた目につく。やはり白い花が密に咲くホザキナナカマドがある。こちらはナナカマドの木のように樹高は高くならず低木である。散歩道でこの木花を見つける。似た木花にニワナナカマドがある。ホザキナナカマドの特徴を調べると、葉の縁が鋭い鋸歯状になっていて、雄しべは花弁よりも長く突き出るとある。葉は確かに鋸歯状で、マクロ撮影の花弁から長い雄しべが飛び出していて、これはホザキナナカマドである。

道端で 蕾弾けて 花星雲

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マクロ撮り 樹種を確かむ 長き蘂

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語りかけるフクロウの置物

 庭に置かれている動物のオブジェで多いものは、犬やリスを象ったものがある。前者は生きた犬を飼う代わりのようで、後者は庭を森に見立てようとしているらしい。後者の流れには鳥というのも見かける。小鳥は風見鶏風な造りのものが多く、置物としては大型の鳥のフクロウが多いようである。フクロウは何となく守り神の雰囲気もあって、好まれるのかもしれない。フクロウの貌のデザイン次第で、賢者の風格があったり、通行人に語りかけてくるひょうきんな鳥になったりする。

フクロウは 花見る人に 語りかけ

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フクロウが 話しかけきて 塀の上

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2011年07月17日

動物の判断に迷う木製プランター

 洒落た木製のプランターに花が植えられている。木馬という観念が強いので、見た瞬間は馬をモデルにしたプランターだと思った。しかし、犬もあり得るかとも思う。耳が立っているので、犬の感じからは遠いか。立つ耳なら兎も候補になるか。いつもなら花の種類なのに、今回は動物の種類の同定に頭を使っている。木馬に戻れば、トロイの木馬の連想で、木馬内からギリシャ兵士の代わりに花を出現させるとは、演出がよろしい、と小さなプランターで大きな歴史の話に結びつける。

連想は トロイの木馬 花兵士

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動物の 同定出来ず ペチュニア花

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2011年07月16日

初めて認識するクリの木花

 クリの実が生るからにはクリの花がある。しかし、クリの実には目が行ってもクリの花は見ていなかった。秋にこの木にクリの実が生ったのを思い出し、クリの花であることに気がつく。しかし、数珠つなぎ状のクリの花と、実に成る状況が結びつかない。花はユキヤナギのように穂状のものが垂れ下がり、花一つひとつに実が生るとしたら花が多すぎる。クリは大木になり、木全体に花があると、いやでも目に入るのだが、どうして今までクリの花と気が付かなかったか不思議である。

数珠つなぎ 実はどれになる クリの花

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全枝に 白紐下がり クリの花

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2011年07月14日

日傘のようなアメリカシャクナゲ

 庭先に木花があり、近づいて見る。雄しべの先端が花弁に張り付いていて、まるで傘の骨が傘を支えているような格好である。白い傘で、日傘の雰囲気である。木の名前はカルミア・ラティフォリアで、アメリカシャクナゲの別名もある北アメリカ原産の木である。大正時代に、東京市長がアメリカにサクラを寄贈した答礼品としてハナミズキと共に日本にやってきた。可憐な木花であるけれど、葉に有毒成分がある。ツツジ科カルミア属の耐寒性常緑低木で、札幌でも庭木になっている。

庭先で 枝に干す傘 花日傘

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シャクナゲの 名の付く木花 米渡来

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2011年07月08日

庭先の凝った置物

 歩く道すがら庭先の花を観賞するのは、ウィンドウショッピングみたいなもので金がかからなくてよい。花を飾る家の主の趣味なのだろう、置物に凝っているのを見かける。ホースを手に、花に水を遣っている園芸小僧がいる。この手の置物を購入したことがないので、値段がどのくらいか見当がつかない。多分結構な値段なのだろう。靴に子犬が入っているデザインのものがある。靴は二足なので、もう一足はデザインを変えている。置物を鉢にした花があるのを、間を置いて気が付く。

花咲いて 園芸小僧 水を遣り

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間を置いて 花に目が行く 石の靴

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2011年07月05日

動かない特徴の犬種

 写真の撮りやすい犬種がいる。カメラを向けても微動だにしない。勿論吠えもしない。飼い犬で、家の傍を通ると盛んに吠える犬がいるけれど、あれは小憎らしい。犬を飼った事の無い者の偏見で、朝の散歩時に公道が犬のトイレ状態にあるのが気になる。乾いた道路のあちらこちらに水の流れたような跡を見るのは気分がよくない。ブラッシングの毛が残っていたりする。飼い犬はこれらの動かない犬にして、散歩に連れて歩きたければ、車を付けて引っぱる手もあるぞ、と考える。

吠えもせず 動きも無しの 犬種なり

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ブラッシング 不要の犬種 庭に居り

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2011年07月02日

庭の小さな置物

 庭の飾りとして、小さな置物が庭先にあるのが目に付く。置く目的が、道行く人へのサービスもあって、見ていて面白いキャラクターが多い。こんな置物の専門店があって、品定めして買ってきたのだろう。一つ買い、二つ買いしていくうちに増えてしまったようにも見える。この類の置物でも、同じ制作者の作品としてシリーズ化されていて、この方面のコレクターが見ればいろいろとあるのだろう。面白いと思って写真を撮るぐらいで、それ以上披露する知識は持ち合わせていない。

一つ買い 二つ買い足し 大家族

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偶然に 目線届きて 朝散歩

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朝の光を浴びる洋風像

 個人の住宅に、洋風の石造りの像が飾られている。見方によってはキッチュになりかねないところ、普通の住宅街でこれらの像を目にすると、写真の被写体に選びたくなる。どんな人が住む家かは知らないけれど、ドアの横にギリシャ神話から題材を採ったような女性像、ドアの上部に牡鹿の頭部がある。門の上には、肉付きの良い子らが楽器を手にした像がある。昇り始めた朝の日の光を浴びて、音の無い演奏会である。都会の住宅街にはこのような見所もあるかと、シャッターを切る。

朝日浴び 神話の娘 水を汲み

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肉付きの 良き子らの居て 楽士なり

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2011年06月30日

早朝から農作業をする人

 住宅地に家庭菜園を少し大きくした畑がある。畑は道路と立木の垣根で遮られている。道路側から目につかぬように農作業服の人が居る。身動きもせずに突っ立ったままである。道路から少し回り込んで、声も掛けずに写真を撮る。一人は女性で、もう一人は男性のようである。女性の顔の口紅が異様に目立つ。早朝から精の出ることである。明るい早朝でも、この農作業の人を目にして少し驚くけれど、夜に急にこの人影に気づけば驚くだろう。畑の作物はトウモロコシのようである。

農作業 口紅目立ち 女性なり

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夜昼と トウモロコシ見 監視なり

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散歩道の犬の看板

 朝の散歩時に犬に出会うことはいつもの事である。生きた犬でなく、看板の犬にも出会う。コーギー犬が描かれた看板は、単に河川敷の小道の名前をペット犬から採った意味程度なのだろう。コーギーは生まれながらに尾がないのではなく、断尾するのである。傍に和歌の掲示コーナーが設けられていて、「これ程に家広かりしや一日が永かりしやと孫ら帰りて」と墨でしたためられてある。犬の木彫りにNO!とあれば、犬にここで用を足すことを禁じていて、洒落たエクステリアである。

案内は 和歌から小道 コーギー犬

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手作りか 犬も助太刀 禁止板

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2011年05月31日

アスパラガスと芝桜

 朝の散歩道に、農地が宅地として売却された区画がある。一部が空き地として残されていて、春先にアスパラガスが伸びている。アスパラガスはユリ科の植物で、アスパラとも呼ばれている。アスパラガスの畑で、取り残されてものが成長したようである。空き地の傍は住宅地の道路で、道路と空き地の法面(のりめん)には芝桜が植栽されていて、アスパラガスとの対比が面白い。宅地の一画にまばらに生えているこのアスパラガスは摘み取られて、人の口に入るものかと少々気になる。

春進み アスパラ伸びて 宅地なり

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アスパラの 緑盛り上げ 芝桜

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2011年05月25日

進む春の日の出

 日の出の位置がどんどん北にずれて来ている。日の出の時間も早まって、寝過ごすと日の出の写真を撮るのを逃してしまう。久しぶりに晴れた朝で、山道から日の出の場所を確認しながら写真に記録である。街の高いビルを目印にして、冬と春の日の出位置のずれを確認する。フキノトウが伸び切って、花が綿毛に変化している。朝日がフキノトウの花後を照らし、季節の変化を浮き立たせている。5月の下旬でも寒い日がありリラ冷えの言葉も聞かれるけれど、春は着実に進んでいる。

目印の ビルの遠のき 日の出位置

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朝日差す 花後の綿毛の フキノトウ

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2011年05月13日

散歩道の八重咲きの梅

 朝の散歩道に農家だった家がある。この家の梅の木が道路脇にあり、春に花をつける。花が枝にかたまって咲いていて、八重咲きの梅である。色といい、花の付き方といい、花団子を模した造花の雰囲気である。花は蕾から開きかけているけれど、黄色い雄しべは花びらに隠れた状態である。梅は花を観賞する花梅と、実を採る実梅に分けられ、八重咲きのものは一般に花梅である。しかし、八重咲きでも実の生るものもあり、さて写真に撮った梅には実が生るのかどうか気掛かりである。

連想は 枝串の先 花団子

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気になるは 実の有り無しで 八重の梅

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2011年05月03日

朝日の中のエンレイソウ

 早朝の遊歩道にエンレイソウが咲いていて、日陰になったり朝日が差していたりしている。エンレイソウのガクの黒紫色と雄しべの茜色が、日の当たっている薄緑の葉を背景に、見事な色を出している。自然の造り出す感嘆に値する色は、言葉で記述するのに持て余し、見事の一言で片付けている。ガクが緑の種類も目につく。エンレイソウは実になると黒実のものと緑実のものがある。ガクが緑のものは緑実になる種類のようである。ただ、確かめていないので、あくまでも推測である。

陽を外れ ガク雄しべ色 見事なり

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緑ガク 緑実生るや 色判じ

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朝食中のエゾリス

 遊歩道の脇に立木があり、その枝のところに木の瘤のような黒いものが見える。じっと動かないので木の一部かと思えるほどである。近づいてみるとエゾリスである。クルミか何かを食べている最中である。さらに近づいて写真を撮ろうとするのだが、当然のようにリスは逃げてしまう。カメラで追いかけても、ピントは近くの枝に合ってしまい、リスは黒い塊にしか写らない。望遠レンズで動きのあるものを撮る難しさである。シャッターチャンスを逃がすとはこの事かと諦めきれない。

遠目には 木の瘤に見え リスなりき

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エゾリスが 不動の姿勢 食事中

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2011年04月30日

花の咲き出したバッコヤナギ

 宮丘公園は手稲山の山裾にあって、早春の遊歩道の雑木林は殺風景である。その中で、バッコヤナギ(跋扈柳)の花が咲き出していて目を惹く。花といっても、びっしりと並んだもやしのような花柱の先端に、黄色い花粉を蓄えた柱頭の雄しべがあるだけで、花びらは無い。雌雄異株なので雄花に似た雌花もある。ヤマネコヤナギ(山猫柳)の別名もあり、高木になる。高いところの枝にある花にフォーカスを合わせて、早朝の朝日を浴びたバッコヤナギの花を、青空を背景に撮ってみる。

視線先 バッコヤナギが 陽に光り

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蘂間(しべかん)の 透けて見えたり ヤナギ花

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春先の赤いドングリの実

 雪解けが進んで、積雪の下から色んなものが顔を出す。枯葉や枯枝がほとんどであるけれど、ドングリの実が殻から飛び出したものがある。何の木のドングリなのかわからないけれど、赤い実で色の乏しい春先の山道では、一個でもあると目立つ存在である。実であるので、これから芽が出て根を張ることができれば、若木に育っていくことになるのだろう。しかし、歩く道にあればそれは叶わないかも知れない。他にも多くのドングリが落ちて、そのうち幾つが木に育つのだろうか。

殻服を 脱いで春服 赤モード

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芽を出すも 根を張る難事 遊歩道

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2011年04月28日

春を演出する鉢植えパンジー

 春の到来は野の花が告げる。それを待ちきれないように、北国の住民は早々と鉢植えの花で春の演出を行う。早春、外に出された春の花で一番目につくのはパンジーである。園芸種だけあって、花びらの模様がはっきりと浮き出た花が木鉢の中に並んでいる。花なのに、人がこちらを向いているようにも感じられる。近づいて花を大きく写してみる。花の背後に見える雑木林には未だ緑が戻っておらず、しばらくの間は春を感じる花は鉢植えのものが主役を演じることになりそうである。

鉢植えで 春を演出 スミレかな

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近寄りて 人にも見える 花を撮り

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2011年04月26日

写真撮影の練習

 爪句の写真撮影では、デジカメの自動モードを使っている。つまりカメラ任せである。こうなると、撮る人間の方は、どのような画面を切り取るかの構図、動く対象では瞬間を捉えること、を考えればよいこととなる。欲を出せば、どこにフォーカスを合わせるか、の技巧が加わる。しかし、自動モードではフォーカス合わせもカメラが行うので、思い通りのフォーカス面を設定できない。そんなことなどがあって、庭に咲くエゾエンゴサクとカタクリを相手に写真撮影の練習となる。

春の花 写真練習 モデルなり

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焦点面 選ぶ操作が 難事なり

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2011年04月21日

雪に埋もれて一冬過ごしたホウズキの実

 庭を覆っていた積雪が解けると、雪解け水で湿った地面にホオズキの実が現れる。去年の秋に刈り取らなかったものが雪に埋まってしまい、雪解けで顔を出したものである。実を覆っていた袋鞘は筋を残して消えてしまって、赤い実が見えている。ホオズキを介して、昨秋の記憶が蘇るけれど、袋鞘が消えかかっているのと同様、昨年の記憶も風化している。芽を出した草の緑が鮮やかで、春の息吹を伝えている。季節が改まれば、また新しい草花の誕生で、古いものは土に返っていく。

ホオズキ実 覆う鞘内 透けて見え

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ホオズキの 記憶風化で 雪解け時

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2011年04月19日

日蝕の赤い朝日

 東空は雲が居座っている。雲の合間から顔を出してくる朝日が、半分雲に隠れて、まるで日蝕のように見える。本来の日蝕と様子が異なるのは、太陽の欠け方が円形の縁ではなく、直線状に切り取られている点である。靄のかかった中の朝日は、赤みを帯びて通常とは異なっている。朝日の下には、薄墨で描かれたような街が広がっている。太陽は足早に昇って再び雲に隠れてしまう。朝日が見せた日蝕のショータイムはごく短い時間で終わってしまい、何枚か撮った写真が残された。

予告なく 日蝕現れ 急ぎ撮り

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靄の中 赤い日蝕 墨絵街

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2011年04月17日

4月の雪の中のスノードロップ

 スノードロップは春一番の花である。雪解けと同時に咲き出す。しかし、北国の春は油断できない。雪解けが終わったかと思える4月の中旬でも雪は降る。それを見越してスノードロップは咲いているようで、春の淡雪に驚いている風でもない。白い花びらなので、白い雪の中に埋もれてしまいそうになるところ、葉の緑が花を雪から区別している。雪はスノードロップの花弁に触れると雫に変わり、雪雫とでも表現したい水滴がついている。ただし、この花の和名は待雪草である。

緑葉が 花と雪分け 四月なり

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花弁には 春の淡雪 雫(しずく)成り

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雪の試練を受けるクロッカス

 4月の半ば頃、庭の雪解けを待ちかねたようにクロッカスの花が咲き出す。しかし、札幌では4月の中旬でも雪が降る。花が開き切らないクロッカスが雪の中に寒々と咲いている。毎年繰り返される、クロッカスが受ける早春の試練である。葉は細長く剣状で、茎の弱い花ではあるけれど、寒さには強そうである。クロッカスの脇で、幅広の丈夫そうな緑の葉が伸びている。これはチューリップの葉である。クロッカスの退場と入れ替わって登場するため、今から雪の中で準備中である。

クロッカス 4月半ばに 雪試練

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雪負けじ 葉の元気なり チューリップ

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2011年04月15日

朝日を浴びるヤナギの花芽

 雪が無いと笹薮で足を踏み入れることの出来ない山の斜面でも、足元に未だ固雪が残っていて歩いて行ける。ヤナギの花芽が大きくなっていて、冬芽の殻が割れ毛の塊が枝に立ち上がっている。かなり大きな幹から新しい枝が出ていて、バッコヤナギのようである。朝日がヤナギの芽に差していて、赤みを帯びてみえる。カメラを朝日の方に向けると、ヤナギは影絵になって見える。足元の雪の舗装路ももう2,3日もすれば無くなって、雪の下に寝ていた熊笹も立ち上がってくるだろう。

膨らむ芽 朝日を反射 ヤナギの木

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陽が昇り 影絵芝居の 幕の開き

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2011年04月14日

早春のフキノトウと朝日

 フキノトウと朝日を一緒に撮ろうとするのだが、なかなか難しい。朝日は彼方にあるし、フキノトウは手前の地面に顔を出している。フォーカスはどちらかに合わせる必要があり、フキノトウに合わせて撮ってみる。周囲の枯葉色の中にあって、フキノトウの緑が鮮やかである。朝日は雑木林の向こう側を明るくしている。シラカバの白い幹が、朝日の中に浮かんでいる。ビニールハウスのむき出しの鉄骨も写っていて、これはサクランボの実をカラスから守るための覆い用のものである。

朝日燃え 緑鮮やか フキノトウ

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フキノトウ 大きく伸びて 春進み

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2011年04月13日

雪の川の傍のフキノトウ

 川の流れの傍に咲くフキノトウを目にし、これは春の典型的な風景である。雪の川は雪が流れているのではなく、解け始めている積雪が細く伸びて川のように見えている状況の表現である。視力に自信がないので、フキノトウの雌雄は撮った写真をパソコン画面で拡大して判別している。蘂をまとめて束にしたような雌花がある。一方、雄花の方は花びらを広げた小さな花がかたまって咲いている。雪の川の流れが枯渇するのと、フキノトウが伸びるのが比例する季節に入っている。

フキノトウ 雪の傍咲き 雌花なり

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雪の川 岸辺に咲いて 雄花なり

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2011年04月11日

朝日に輝く街並み

 散歩道で、小高いところから朝日に輝く西野の街を一望にする。西野に住み始めた頃には、農地や空き地も目にしていたものが、今は住宅で埋まっている。この季節街を囲むようにしてある山々には雪があり、山にも街にも緑は戻っていない。一際大きく見える建物は小学校と中学校である。選挙の時に利用される建物で、近々の選挙にはまた足を運ぶことになるのだろう。目は自然に我が家のあるところに向かう。撮影した写真で、我が家と周囲の家々を、季節とともに確認しみる。

家並みが 揃いを見せて 陽の反射

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赤み差す 我が家に朝日 届きたり

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2011年04月08日

被写体と背景との輝度のせめぎ合い

 日の出、あるいは日の出を入れた写真撮影では、輝度の基準をどこに選ぶかの問題がある。日の出の光は弱いといっても、明け切らない陽の光のもとでは、地上の被写体は暗い。ハリギリ(針桐)の若木がある。その向こうに日の出が見えていて、焦点はハリギリに合わせて、陽の明るさを表現してみる。ハリギリの棘が暗く写って、近づくものを威嚇しているようである。ハリギリを明るく写すと朝日は後退で、主役は朝日からハリギリに移る。陽と地上の被写体とのせめぎ会いである。

ハリギリが 棘で威嚇し 日の出影

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ハリギリに 輝度を合わせて 朝日退き

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朝日の中でのポップ撮影のフキノトウ

 デジカメの撮影モードにポップ(POP)というのがある。これはポップアートフィルターを用いた撮影法で、ポップアートとはpopular artのことで、意味を言えば人目を惹く芸術とでもなろうか。撮影法のポップでも、色の目立った写真に仕上がる。朝日に照らされたフキノトウを撮ってみると、雪解けの地面に射した朝日の光を強調していて、雪の下から現れた枯葉が燃えているようである。そこに芽を出したばかりのフキノトウがあって、燃える枯葉から延焼が及んでいるようである。

ポップ(POP)撮り 枯葉を燃やし 朝日かな

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枯葉燃え 延焼及び フキノトウ

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2011年04月07日

木の間から見る街

 宮丘公園の遊歩道は坂道になっている。林道を歩くと、朝日に輝く雑木林を通して下の方に街が見える。描く絵のテーマが林で、その下絵に家々があるようだ。朝日を浴びて街が輝いている。朝刊は連日福島第一原発の深刻な事故のニュースで埋められていて、大津波の災害を回避できた地域でも、放射能からの避難で街に人が居なくなっている。無人になった街も、木の間から見ている西野の街のように朝日で輝いているであろうに、見えない放射能による、見えない黒影が覆っている。

家々が 描く林の 下絵なり

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朝日中 放射能禍の 街思い

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朝の水色の空

 日の出の空は燃える茜色である。しかし、反対側の空は闇の名残に占領され、濃い水色である。天地を入れ換えて、空を海にしても色としては違和感がない。雲があると、その濃淡と向きで、朝日の淡い茜色と空の暗い水色で塗り分けられたようになっている。地上の積雪にも、朝日による赤みがかった色が反射して見える。この朝の色に、黒い木々のシルエットが、画家によって描かれたように見える。葉の落ちてしまった枝が、一本、一本枝先まで気を抜かずに描かれたようである。

朝空は 天地を換えて 海の色

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朝空に 筆で描いて 墨の枝

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4月の雪の坂道

 坂のある街に住んでいる。4月に入ってからの雪が、朝の坂道を覆っている。この時期の雪は日中には解けても、早朝は白いままである。車の通った後で、車輪の跡の部分が解けてまた凍っていたりする。それを知って、滑らぬように車の跡は避けて歩く。朝日が、高い場所の家壁を照らし始めている。低いところの家々には未だ朝日は届かないようである。遠景にはビルや山の稜線が見える。もう少し経てば街は動き始める。その前の束の間の朝の時間に、雪の坂道の風景を撮ってみる。

大都会 広がり見せて 坂の下

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避け歩む 凍る車跡(しゃせき)は 4月なり

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2011年04月06日

早朝の燃える太陽

 太陽の写真を撮って、燃えている表現が適用できるのは陽の出の時間帯である。あるいは陽が沈む夕暮れ時である。これは陽の光が十分強くないので、地にあるものが暗い中で、対称的に、陽が燃える炎の色を見せるからである。木立のシルエットを通して撮った写真では、木々に延焼しているかのような陽が写っている。陽が高くなれば、直視できないほど輝く太陽が天空にあっても、燃えている表現にはならない。早朝の燃える太陽は、散歩道で場所を変えて何度撮っても飽きない。

記録撮り 雑木延焼 陽の出時

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ビルの上 燃える火の玉 日の開始

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2011年04月02日

遊歩道の白樺と朝日

 四季を通して、自宅の近くの宮丘公園を散歩している。雪の季節の公園には葉を落とした雑木林が遊歩道の周囲に広がるだけで、写真の対象にするには単調な風景である。そこで日の出時に、雑木林を通して朝日が見える様子を被写体にしてみる。この時、写真映えのする木は白樺で、地面の積雪と白樺の白い木肌が呼応するように見える。立ち木の間から覗く朝日が、立ち木の幹を影絵のように黒く見せても、白樺の幹は影絵にはならず、白い木肌で積雪の白さと競うかのようである。

積雪を 縦に伸ばした 木肌かな

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白樺は 朝日に光り 根開けかな

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2011年03月31日

グラデーションのある朝日

 晴れた日の朝日は眩しくて、太陽全体が日の玉でまともに見ることはない。それが、霞んだ朝の陽は、薄布のような大気の幕に遮られて印象的である。太陽にグラデーションが見られるのもこんな朝で、円形の陽の下側から上に向かって明るさが滑らかに変化している。太陽が地平に近い時には太陽全体が赤い色だったものが、陽が上るにしたがって、陽の輝く黄色から赤への変化がはっきりしてくる。朝日の下に広がる街のシルエットも、遠近でねずみ色のグラデーションがついている。

大気幕 上がりきらずに 陽の昇り

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陽の上下 赤色沈み 黄の浮かび

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