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2018年01月01日

あとがき(爪句@彫刻のある風景-札幌編)

~~2018年明けましておめでとうございます。~~

あとがき

 彫刻に関して1冊にまとめた爪句集の出版は、爪句集シリーズの出版当初から頭にあった。爪句集の第1集「爪句@札幌&近郊百景」(2008年1月出版)でも彫刻の章があり、他の章のものと合わせて20作品ほどが採り上げられている。
 その後、彫刻の写真は折に触れ撮り続けており、爪句集の原稿整理箱の役目をする著者のブログ(秘境100 選ver2 http://hikyou.sakura.ne.jp/v2/)に多くの彫刻の原稿を投稿して来ている。それらをまとめて編集すれば爪句集を出版できる量には達していた。しかし、少なくとも札幌市内の野外彫刻についてはほとんど全部を取材してから、という目標を掲げたため、爪句集出版のゴールは遠のいた。
 さらに、彫刻はそれが置かれている場所の中で鑑賞するべきで、そのため著者が近年力を入れている全球パノラマ写真で彫刻を撮影する、という彫刻写真集としての爪句集出版のハードルを高くしてしまった。通常の2次元写真撮影に比べて、全球パノラマ写真は撮影にも、その後の写真処理にも莫大な時間を要する。この点も前掲の爪句集を出版してからこの爪句集につながるのに十年を要する結果となった。
 彫刻をテーマにした爪句集出版にあたっては、幾つかの問題点があった。これまでの爪句集は本文200頁を目途に出版してきている。従って、200作品しか爪句集に採録できない。これは、札幌の野外彫刻に限っても、全作品を採り上げることはできない事を意味している。本爪句集に載せる事が出来なかった取材済みの作品については、続編の爪句集の出版を考えている。
 彫刻の場合、所有者が居り、撮影許可を得る問題がある。この点、公の場所の野外彫刻であれば自由に撮影して良いという常識に従って写真取材をしている。ただ、全球パノラマ写真では彫刻を取り巻く環境をも写してしまうので、この点が気になっている。
 野外彫刻の定義の範囲は、自由に行き来する地下通路とかホールにも適用されるものと考えた。大学構内や学校校庭でも自由にアクセスできるところは、特に断りなく写真撮影を行っている。しかし、自由に撮影できる野外彫刻とそうでないものの線引きで微妙なところがあるのも事実で、この点あまり自己規制はかけないようにして爪句集を野外彫刻のガイドブックとしての役目を持たせる事を意図した。
 一方、野外彫刻があれば当然室内の彫刻もあり、爪句集として出版してみたいところである。しかし、こちらは前述の撮影と出版許可を取り付けなければならず、その作業量を考えると、一人の力では及ばないだろうと思っている。将来室内彫刻の爪句集が出版できるかどうか、著者の残された時間もなく、出版の意欲の減退との競争でもあると思っている。
  彫刻のガイドブックという視点からいうと、本爪句集に採録した全作品にQRコードを付けており、スマホやタブレットでこれを読み込む事で彫刻の置かれた景観を画面で見ることができる。爪句集は掌サイズであるとしても、拡大して彫刻を鑑賞し、彫刻を囲む風景に視線を遊ばせる事ができる。これは新しい彫刻巡りのガイドブックの嚆矢となるものであると思っている。ただ、彫刻のある場所の位置情報を地図にして添付できなかった点がガイドブックとしての条件に欠けていて、今後の検討課題であると思っている。
 毎回爪句集出版では、共同文化社唯一人の編集・出版担当者のNさんに原稿のチェックから出版のスケジュール調整を図ってもらい、本爪句集も同様にお世話になった。Nさんや出版に際して印刷・製本を担当された(株)アイワードの方々にお礼申しあげる。
 今年出版した爪句集33集「爪句@北科大物語り」の「あとがき」でも触れているけれど、今年は著者の金婚の年でもあった。結婚してからもう50年も経ったのかと感慨深いものがある。その年月の一時期に爪句集をシリーズで出版して来ており、それが可能であった理由の一つは妻の日頃の支えがある。それをここに記して感謝する。
 爪句集32集、33集には定価に相当するビットコイン(BTC)価と著者の口座のQRコードを「あとがき」に載せている。相場の変動の激しいビットコインで爪句集が売れるのは期待できないけれど、ビットコインの相場の変動記録になって面白いのでここに著者の口座と共にビットコイン価を載せておく。この「あとがき」を書いている大晦日の相場から1BTC=150万円として、0.00033BTC としておく。

酉年のトリに野鳥を撮るチャンスを狙っての大晦日に…2017年12月31日

ビットコイン口座(bitFlyer)
爪句集ビットコイン価0.00033BTC
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あとがき(爪句@彫刻のある風景-札幌編)

~~2018年明けましておめでとうございます。~~

あとがき

 彫刻に関して1冊にまとめた爪句集の出版は、爪句集シリーズの出版当初から頭にあった。爪句集の第1集「爪句@札幌&近郊百景」(2008年1月出版)でも彫刻の章があり、他の章のものと合わせて20作品ほどが採り上げられている。
 その後、彫刻の写真は折に触れ撮り続けており、爪句集の原稿整理箱の役目をする著者のブログ(秘境100 選ver2 http://hikyou.sakura.ne.jp/v2/)に多くの彫刻の原稿を投稿して来ている。それらをまとめて編集すれば爪句集を出版できる量には達していた。しかし、少なくとも札幌市内の野外彫刻についてはほとんど全部を取材してから、という目標を掲げたため、爪句集出版のゴールは遠のいた。
 さらに、彫刻はそれが置かれている場所の中で鑑賞するべきで、そのため著者が近年力を入れている全球パノラマ写真で彫刻を撮影する、という彫刻写真集としての爪句集出版のハードルを高くしてしまった。通常の2次元写真撮影に比べて、全球パノラマ写真は撮影にも、その後の写真処理にも莫大な時間を要する。この点も前掲の爪句集を出版してからこの爪句集につながるのに十年を要する結果となった。
 彫刻をテーマにした爪句集出版にあたっては、幾つかの問題点があった。これまでの爪句集は本文200頁を目途に出版してきている。従って、200作品しか爪句集に採録できない。これは、札幌の野外彫刻に限っても、全作品を採り上げることはできない事を意味している。本爪句集に載せる事が出来なかった取材済みの作品については、続編の爪句集の出版を考えている。
 彫刻の場合、所有者が居り、撮影許可を得る問題がある。この点、公の場所の野外彫刻であれば自由に撮影して良いという常識に従って写真取材をしている。ただ、全球パノラマ写真では彫刻を取り巻く環境をも写してしまうので、この点が気になっている。
 野外彫刻の定義の範囲は、自由に行き来する地下通路とかホールにも適用されるものと考えた。大学構内や学校校庭でも自由にアクセスできるところは、特に断りなく写真撮影を行っている。しかし、自由に撮影できる野外彫刻とそうでないものの線引きで微妙なところがあるのも事実で、この点あまり自己規制はかけないようにして爪句集を野外彫刻のガイドブックとしての役目を持たせる事を意図した。
 一方、野外彫刻があれば当然室内の彫刻もあり、爪句集として出版してみたいところである。しかし、こちらは前述の撮影と出版許可を取り付けなければならず、その作業量を考えると、一人の力では及ばないだろうと思っている。将来室内彫刻の爪句集が出版できるかどうか、著者の残された時間もなく、出版の意欲の減退との競争でもあると思っている。
  彫刻のガイドブックという視点からいうと、本爪句集に採録した全作品にQRコードを付けており、スマホやタブレットでこれを読み込む事で彫刻の置かれた景観を画面で見ることができる。爪句集は掌サイズであるとしても、拡大して彫刻を鑑賞し、彫刻を囲む風景に視線を遊ばせる事ができる。これは新しい彫刻巡りのガイドブックの嚆矢となるものであると思っている。ただ、彫刻のある場所の位置情報を地図にして添付できなかった点がガイドブックとしての条件に欠けていて、今後の検討課題であると思っている。
 毎回爪句集出版では、共同文化社唯一人の編集・出版担当者のNさんに原稿のチェックから出版のスケジュール調整を図ってもらい、本爪句集も同様にお世話になった。Nさんや出版に際して印刷・製本を担当された(株)アイワードの方々にお礼申しあげる。
 今年出版した爪句集33集「爪句@北科大物語り」の「あとがき」でも触れているけれど、今年は著者の金婚の年でもあった。結婚してからもう50年も経ったのかと感慨深いものがある。その年月の一時期に爪句集をシリーズで出版して来ており、それが可能であった理由の一つは妻の日頃の支えがある。それをここに記して感謝する。
 爪句集32集、33集には定価に相当するビットコイン(BTC)価と著者の口座のQRコードを「あとがき」に載せている。相場の変動の激しいビットコインで爪句集が売れるのは期待できないけれど、ビットコインの相場の変動記録になって面白いのでここに著者の口座と共にビットコイン価を載せておく。この「あとがき」を書いている大晦日の相場から1BTC=150万円として、0.00033BTC としておく。

酉年のトリに野鳥を撮るチャンスを狙っての大晦日に…2017年12月31日

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爪句集ビットコイン価0.00033BTC
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2017年12月18日

北大構内のクラーク博士二代目像

ハスの花 台座に残り クラーク像

北大中央ローンの角にクラーク博士の胸像がある。最初の制作者は田嶼碩郎である。戦時中の金属供出で初代の像は溶かされ、残された石膏像から戦後加藤顕清が復元。博士が1時期植物学者を志した事に由来するハスの花が台座に彫られている。


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2017年12月14日

爪句集覚え書き―34集

 公園や広場の野外やエクステリアとして建物に並べて置かれた彫刻は、彫刻のみならず周囲の景色も目に入ってくるので、環境の中で彫刻を鑑賞することになる。環境によって彫刻が引き立つ場合は幸運な彫刻といえるし、逆に環境が彫刻の鑑賞を妨げている不運な彫刻もある。
 さらに、彫刻が折角の景観を台無しにしていたり、作家の独りよがりの趣味を公的な場所に居合わせる人に押し付けているようなところが見受けられる例もある。彫刻の設置に当たっては、どんな作品を設置するかを彫刻家に丸投げせずに、不特定多数が利用する環境ということに配慮する必要があるだろう。彫刻があることで景観の質を高めるとの思い込みは必ずしも当たっていない。
 本爪句集は句集であると同時に彫刻の写真集でもある。彫刻の写真を集めた写真集やパンフレット、さらにネットの彫刻紹介記事では彫刻のみに注意を向け、時には不都合な周囲の環境から切り取った彫刻だけの写真を並べている。しかし、冒頭に述べたように、彫刻の置かれた環境と彫刻は切り離して鑑賞するのは片手落ちである。すると環境と一体になった彫刻を鑑賞するためには設置場所に行くしかない。家にいながら写真集やネットで、現場に居るように彫刻を鑑賞する事はこれまではできなかった。
 この点、最近の写真技術とネットによる画像配信技術の発達で、全視界が記録される全球パノラマ写真を、ネットを介して見る事が可能になっている。これは、彫刻の写真のみでなく、彫刻の置かれた環境や景観を、鑑賞者が好みにより全球パノラマ写真の視点を選び焦点を合わせて鑑賞できる新しい彫刻鑑賞法を可能にしている。全球パノラマ写真技術は彫刻の記録と鑑賞に新しいページを開くものであり、その実例として本爪句集がある。
 しかし、居ながらにして彫刻とそれが置かれた環境をネットで見る事を可能にするためには、誰かが現場で全球パノラマ写真データを撮影し、全球パノラマ写真に合成し、ネットに投稿しなければならない。これは時間を要する力仕事である。当然経費もかかる。撮影写真に彫刻の説明も加えることになるとさらに努力が要求される。この爪句集はその努力が目に見える形に変換されたものである。その努力に見合う対価が得られることはないにせよ、新しい彫刻写真集の嚆矢になる評価は得られるものと信じている。
 将来、技術がさらに開発されれば、例えばAR(拡張現実感)技術で全球写真の彫刻部分を消し、別の彫刻を当てはめてみて、どの彫刻がこの撮影された環境に適しているか、といった評価を伴った鑑賞法も考えられる。彫刻家が環境の中に自分の作品を設置するのに先立って、拡張現実世界で検討してみるのが必要な時代になってくるかもしれない。彫刻家や設置者の独善だけで野外に彫刻を置くのは時代遅れとなっていくだろう。
 本爪句集に戻って、句集の体裁にまとめるため、全球パノラマ写真撮影を行った彫刻の内、200を選んで本爪句集に収録している。しかし、札幌芸術の森のような彫刻作品を集めて設置している場所を除いた札幌市内の彫刻だけでも、その数は優に200は超している。本爪句集では彫刻の優劣で作品を選んでいる訳ではないので、本書に収録できなかった彫刻は爪句集シリーズの続編が出版できたら、そこで取り上げようと考えている。
 自由に撮影できる理由から、本爪句集に採録した彫刻は野外かそれに準ずる場所にあるものを選んでいる。当然彫刻は屋内にもある。しかし、屋内彫刻は撮影許可とかの手続きを考えると仕事が増え、爪句集出版に至る道のりが遠のくので、室内彫刻の全球パノラマ写真は撮影済みであっても、屋内彫刻は今のところ爪句集としての出版は日の目を見ない雲行きである。
 屋内にある優れた彫刻の鑑賞が制限されているのはもったいないものがある。屋内彫刻もどんな場所にどんな様子で置かれているかも、全球パノラマ写真で撮影しておくと貴重な記録になる。さらに、容易に立ち入ることが出来ない場所の彫刻鑑賞ができるなら、このテーマでの爪句集の出版の意味がある。将来屋内彫刻の爪句集出版もあろうかと、機会があれば室内の彫刻の全球パノラマ撮影も行っている。その一部はブログの記事として掲載しているものもあり、本爪句集と合わせて参考にしてもらえればと思っている。

2017年12月01日

田中信太郎作「北空の最弱音(ピアニッシモ)」

北風の フォルテッシモに耐え ピアニッシモ 

 札幌ドームを見上げる芝生にヤジロベーを大きくしたオブジェがある。田中信太郎作の「北空の最弱音(ピアニッシモ)」である。この作品名とオブジェにどんな関連があるのだろうか。この構造では北風のフォルテッシモに耐えるのが大変だろう。


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丸山隆作「座『KURA』」

形見て 「KURA」は鞍かと 判じたり

 東京ドームホテル札幌と朝日生命ビルの間に空き地に丸山隆の『座「KURA」』の石の彫刻が置かれている。ベンチと鞍のような置物が対になっていて設置されている。この空き地は自転車置き場として利用され、彫刻の方が駐輪の邪魔者みたいである。


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2017年11月28日

CINQ作「赤い空の箱」

公園で ジャングルジムかと 赤い箱  

 石山緑地の南ブロックにCINQの「赤い空の箱」が設置されている。ジャングルジムが傾けられている塩梅で、札幌軟石の切り出し跡の公園でこの作品は周囲から浮き上がった意外性がある。ただ。ここに設置する良し悪しは意見が分かれるだろう。


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イサム・ノグチ設計のモエレ沼公園

俯瞰する 大地の彫刻 雪モエレ

イサム・ノグチが大地に設計した彫刻のモエレ沼公園をモエレ山から俯瞰できる。この標高62mの人工の山も大地の彫刻の一部で、東区唯一の山になっている。遮るものが無い頂上は風が強い。ガラスのピラミッドやテトラマウンドが小さく見える。


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2017年11月27日

佐藤忠良作「開拓母の像」

夜の市 客が横切る 母子の像

 大通公園西2丁目北側に佐藤忠良の「開拓母の像」がある。作品名から北海道開拓時代に生きた母が子育てしている状況か。母子共々肉付きが良くて、食料が十分ではなかったと想像される開拓期のイメージから遠い。イベントの夕方に撮影する。


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2017年11月25日

望月菊麿作「光の門」

意表つく 光の門に ヘアサロン

 北3条西3丁目にあるNREG北三条ビルの1階に床屋が入居していて、ビルに横穴を開け望月菊麿の「光の門」が設置されている。この作家の光シリーズの作品の一つのようである。金色に輝く門の石彫とヘアサロンのドアの対比が意表をつく。


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2017年11月24日

佐藤忠良作「雪娘」

雪娘 奏でる笛に 鹿踊る

 1972年の冬季オリンピック札幌大会を記念して制作された佐藤忠良の「雪娘」が五輪小橋東端の北側に設置されている。娘が持っている笛はオリンピックのファンファーレを奏でる想定である。この像と対で南側には同作家の「えぞ鹿」がある。


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金井聡和作「花降る石」と流政之作「TERMINUS」

駅玄関 石に花降り TERMINUS(たーみなる)

 札幌駅南口の玄関に最初金井聡和の「花降る石」が置かれていた。磨かれた石の中に花弁が埋め込まれたように見え、三石が組みになった作品である。その内に流政之の作品「TERMINUS」が設置された。作品名は駅を表す英語である。


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永野光一作「大地から」

大地から 生まれ出でたり 新校舎

 開校年は不明だが、新発寒小学校は新しい学校のようである。パノラマ写真でも周囲に空地が広がっているところに新しそうな校舎がある。その校庭に永野光一の「大地から」の石彫がある。作品名通り大地から新しい学び舎が現れたたようだ。


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2017年11月23日

松隈康夫作「空へ」

空からは 桜花散り 「空へ」像

 大谷地東にある厚別南中学校の校庭に松隈康夫作「空へ」が置かれている。鉄製の円盤やドーナッツ状円盤の組み合わせは、全体が人形に見えなくもない。丁度桜の季節に撮影していて、人工の無機質な造形を散る桜の花が救っているようである。


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大岩オスカール幸男作「フェイジョン」

ドーム見て 豆から伸びる 枝のあり 

 札幌ドームの周囲に配置された作品の一つに大岩オスカール幸男の「フェイジョン」がある。大岩はブラジル移民二世のアーティストである。作品名はポルトガル語でインゲンマメの事で、豆の形に豆の枝が取り付けられているようにも見える。


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永野光一作「潜-kirameki-」

石オブジェ 制作意図の 潜りたり

 札幌西高校の校庭に永野光一の石のオブジェ「潜-kirameki-」が設置されている。永野は同校の卒業生である。作品は黒御影石で何を表現しているかわからない。作品名も意味不明である。作家の説明が無ければ制作の意図は潜ったままである。


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松本純一作「DONGURI」

節穴の ドングリの目で 校舎見る

 厚別中央にある信濃小学校の校庭に松本純一作「DONGURI」が設置されている。顔に見立てた丸い石に二つの穴を空けて目玉にする作風はこの作家の独特なものである。小学校の近くの厚別東郵便局の風景印にはこの石彫がデザインされている。


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2017年11月22日

本郷新作「北の母子像」

母子像に 子は大き過ぎ 裸体像 

 道庁赤れんが庁舎前の庭の北側に本郷新作「北の母子像」がある。母子像といっても少年とその母親が立って抱き合っている。この状況をすんなりと母子像として鑑賞するには具象の裸体像がリアル過ぎる。外国人観光客にはどう映るだろうか。


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本郷新作「ライラックのトルソー・砂」

様々な 姿態の女性(ひと)居 館の庭 

 本郷新記念札幌市彫刻美術館の庭に本郷新作の「ライラックのトルソー」と「砂」の女性像がある。立ち姿のトルソー像としゃがみ込んで砂いじりをする女性像は対称的である。パノラマ写真を回転させると「裸婦」と「堰」の女性像も見えて来る。


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本郷新作「泉」

齢取らぬ 名無き女性(ひと)居て ミスサッポロ

 大通公園西3丁目に本郷新作「泉」像がある。三人の若いバレリーナの像で札幌の代表的彫刻である。女性達は無名であるけれど齢を取らず、常に若くて札幌の象徴的女性なので「ミスサッポロ」の呼称に値する。市民が像の周囲で楽しんでいる。


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2017年11月21日

本郷新作「男のトルソー」

トルソー像 作家修行の 結果なり

 本郷新のアトリエだった建物の庭に首と片腕の無い男性像がある。本郷作の「男のトルソー」である。トルソーとは人間の頭部や両腕・両脚、あるいはその一部を除いた人体モデルで彫刻の題材として用いられる。公共の場との相性は悪いだろう。


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江頭慎作「Roll Away the Stone /Brixton 8,720 km」

英数字 作品名の 意味不明

 札幌ドームの周辺に配置された彫刻群の一つで、石のオブジェがスロープに並んでいる。制作者は江頭慎で、作品名は長い英数字で「Roll Away the Stone/Brixton 8,720 km」とあるけれど意味するところは分からない。札幌ドームの屋根が見える。


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CINQ(サンク)作「午後の丘」

呼び起こす 採石場の 記憶かな

石山緑地は南北のブロックに分かれていて、南ブロックには異空間が広がり写真の被写体としては絶好の場所である。この場所からさらに南側に午後の丘と名づけられた、加工した石がランダムに置かれた広場があり、採石場の記憶を呼び起こす。


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楠本晴久作「飛遊」

区花のバラ 雪解けに咲き 駅舎横

 新装なったJR白石駅舎の南口広場に楠本晴久の「飛遊」が設置された。このオブジェは白石区を象徴した表現になっている。主柱は白石地区を開拓した白石藩士の故郷白石市の方向を向き、側面のバラは区花で、螺旋と球は飛躍と遊び心である。


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松隈康夫作「連結」

一目見て 形に連結 作品名

 清田区真栄にある真栄春通公園は団地造成時に通路を広く取って整備された公園で、公園内に彫刻が設置されている。公園入口のところに松隈康夫作「連結」のオブジェがある。作品名の通り二個の半円状鉄板が金属のワイヤーで連結されている。


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2017年11月20日

平田まどか作「時空翼」

ビル壁に 時空を超える 翼付き

 中央区北3条西2丁目の「サンメモリアルビル」の入口に平田まどか作「時空翼」が設置されている。ビルの壁から金属の翼が出ていて、時空を超えて飛んで行くといった発想かな、と思ってみる。北海道を舞台に作品を残している作家である。


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飯田勝幸作「ふれあいの輪」

メビウス輪 ふれあいの輪で 分離帯

 札幌駅前通の分離帯の大通と南1条通のところに飯田勝幸作「ふれあいの輪」が二基対で設置されている。ステンレス製のメビウスの輪で札幌市が五大都市入りを果たしたのを記念している。設置場所が分離帯であるため近づいて見る人は居ない。


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小林泰彦作「Breeze」

そよ風や 目に重くあり ビルの前 

 北2条西4丁目にある郵政グループ札幌ビルの正面に小林泰彦作「Breeze」がある。作品名はそよ風の意味で、目に見えない風を金属の曲面で表現している。小林は東北芸術工科大学教授の経歴の持ち主で、パブリックアートの作品が多い。


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志水晴児作「湧水彫刻」

石彫に 水の流れず 桜花

 北1条西13丁目の教育文化会館前庭に志水晴児作の「湧水彫刻」がある。作品名の通り石の造形から流れ落ちる水と一体になったところを鑑賞するオブジェである。5月の桜の季節では水は無く、鮭の卵のイメージといわれる造形は殺風景である。


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植松奎二作「浮くかたち―結晶」

結晶が 浮いて見えたり ホテル前

 大通西5丁目にホテルリソルトリニティ札幌があり、その玄関前に植松奎二作「浮くかたち―結晶」がある。植松の作品には重力や磁力を認識させる意図があるとされていて、この作品も結晶体が空中に浮いている状況のイメージになっている。


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CINQ(サンク)作「てつなぎ石」

金属手 石をつなぎて 緑地なり

 石山緑地は札幌軟石の採石場を公園として整備し、CINQ(サンク)と称した彫刻家集団による造形が園内にある。CINQ(サンク)はフランス語の5であり、5名の彫刻家を意味している。「てつなぎ石」は金属の「手」で石がつながれた造形である。


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2017年11月19日

流政之作「デアイバチ」

この道で 出逢いはあるか デアイバチ 

 エルプラザの建物はJR札幌駅北口に面してある。ガラス張りのこの建物の前に流政之の黒御影石製の「デアイバチ」が設置されている。見て一目瞭然、巨大な三味線の撥である。大家ともなると、小物の道具を大きくしても作品として通用する。


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山内壮夫作「家族」

彫刻路 作家の母校 家族像

 札幌西高校の彫刻プロムナードに山内壮夫作「家族」が同校100周年を機に設置された。山内が卒業したのは札幌第二中学校と称された時で、その後現在の高校になっている。山内は具象作家であるけれど、家族の像は大胆にデフォルメされている。


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彫刻プロムナードの本郷新作「鳥を抱く女」

綺羅星の 彫刻家出て 一世紀

 札幌西高校は2012年に100周年を迎えた。その記念行事として校庭に同校OBの彫刻家の作品を設置した彫刻プロムナードを整備した。従来あった佐藤忠良、本田明二、永野光一の作品に新しく本郷新作「鳥を抱く女」、山内壮夫作「家族」が加わる。


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本郷新作「鳥を抱く女」

女抱く 鳥は鶏 雪の中

 彫刻家はこだわりを持つテーマがあり、繰り返し制作される。本郷新には「鳥を抱く女」の作品名のシリーズがある。本郷新記念札幌彫刻美術館の近くの宮の森緑地の入口(出口)に設置された作品は同シリーズでは女性も鳥もより写実的である。


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山内壮夫作「飛翔」

連想は ジャンプ競技で 飛翔像 

 豊平川に架かる五輪大橋の西側の袂に山内壮夫による一対の「飛翔」像がある。札幌冬季オリンピック大会を記念して1971年に制作・設置された。水平で飛ぶ人物像で南側が男性、北側が女性像である。ジャンプ競技中の飛翔姿を思い起こさせる。


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2017年11月18日

田嶼碩朗作「聖恩碑」

聖恩は 死語の文字なり 花フェスタ

 大通公園西5丁目に田嶼碩朗作の蘭陵王の面の「聖恩碑」がある。1936年の昭和天皇行幸を記念し1939年に建立された。碑には天皇の恩は限りがないという意味の「聖恩無彊」の四文字がある。花フェスタの会場では「聖恩」は死語になっている。



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本田明二作「栄光」

栄光の 像女性なり 乳房あり

 五輪通が真駒内川を跨ぐところに五輪小橋がある。その西側に本田明二作「栄光」像がある。橋の袂に対になって設置されている。デフォルメされた人物像で北側が男性、南側に女性を配している。オリンピック記念像で手にする木は月桂樹だろう。



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本郷新作真駒内公園の「雪華の舞」

 真駒内公園に札幌オリンピック大会を記念した高さ12 mのコンクリートの台の上に置かれた彫刻がある。本郷新が制作で作品名は「雪華の像」である。モデルは二人の女性で、跳躍する肢体の手にしているのはオリンピックに因んで月桂樹である。パノラマ写真ではこの像は大きく写せないので像の部分だけは望遠レンズ使用で撮影する。真駒内上町郵便局の風景印はこの像がデザインされている。風景印にデザインされた像がどの角度から撮影されたものか幾枚もの写真を撮って比べてみた。

真駒内 五輪の記憶 残りたり


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高みには 雪華の舞の 裸婦二人

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2017年11月17日

前田屋外美術製作「飛翔」

飛翔の木 冬も枯れずに 柏なり

 厚別駅南口前のロータリーの中央にステンレス製のモニュメントが立っている。駅前広場の整備に合わせて前田屋外美術が製作し設置した。頂上部分には3本の支柱に支えられた区章があり、その支柱に囲まれて柏の木がデザインされている。


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宮地寅彦作「島義勇像」

境内で 札都を護る 判官像

 北海道神宮境内に大きな島義勇像がある。北海道神宮となって十年目の記念事業で建立された。作家は日展評議員・参与の宮地寅彦である。巨大なブロンズ像であり、大きな石の上に設置されている。円山を同神宮の地と定めたのは像の島判官である。


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安田侃作「天秘」

「天秘」横 病院気になり 川公園

 安田侃の「天秘」の作品名のある石彫は札幌市内でも幾つか見ることができる。創成川公園に設置されているものもその一つである。石彫と道路を隔てて病院がある。知人がこの病院に通院し出してから、彫刻より病院の方が気になっている。


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2017年11月16日

藤川基制作親子像のある「有島武郎文学碑」

雪まつり 写せば黒く 文学碑

大通西9丁目の大通公園の南側に有島武郎の文学碑がある。母子像のレリーフは藤川基制作である。碑文は有島の「小さき者へ」の一節で、武者小路実篤の筆字が刻されている。雪まつりの様子をパノラマ写真に撮ったため碑は暗く写っている。


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山内壮夫作「子を守る母たち」

子を守る 母たちに散る 桜花

 道立近代美術館の庭にある山内壮夫の「子を守る母たち」は二人の母親と子どもがかなりデフォルメされた彫刻である。同作家の他の母子像と比べると趣が異なる。像の傍に桜の若木があって、数年もすれば桜花の元での彫刻鑑賞が期待できる。


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北大病院横の本田明二作「母子像」

母子像の 子を抱(だ)く母の 手の強さ

 北大の医学、歯学、医療を支援する「協済会」が創立65周年を記念して1986年に北大に母子像が寄贈した。制作者は本田明二で、北大病院の横に他の人物像と並んで設置された。母親像の腕や手は女性としては太く大きく力強い表現となっている。


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2017年11月15日

宮田亮平作「レナード・バーンスタイン像」

巨匠居て 音楽祭は 根付きたり

 札幌市で1990年に始まった音楽祭パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の創始者レナード・バーンスタインの立像が第25回PMFに合わせ中島公園内に設置された。作家は宮田亮平である。午前の光の関係で横からの撮影になる。


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永野光一・松隈康夫作「バブル・ブーン」

未知言語 造形二体 会話なり

 ひばりが丘西公園に永野光一・松隈康夫作「バブル・ブーン」がある。作品名は「楽しいおしゃべり」の意味があるとの事で、二体の黒御影石の造形が会話している想定らしい。彫刻が設置されている所から旧馬場農場のサイロの屋根も見える。


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佐藤忠良作「蒼穹」

身の汚れ シャワーに入れたき 裸体なり

西高等学校校庭にあるブロンズ像の「蒼穹」は同校卒業生の故佐藤忠良の作品である。この作家一周忌に「蒼穹」像を撮影に行く。若い女性の身体に、縦に流れる跡が目立っていて、鑑賞の邪魔になっている。ブロンズ像は時々掃除が必要である。


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熊谷文秀作「風のフォルム」

造形家 風を形に 作りたり

 国道36号に接して札幌ドーム近くにアルス福住の集合住宅がある。その玄関先に熊谷文秀の「風のフォルム」が設置されている。イベント時には札幌ドームへ多くの人が行き来するので人目につく造形かと思うと、意外にも見過ごされているようだ。


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加藤宏子作「そのむこうに」

校庭で 見てもわからず アートなり 

 琴似小学校の校庭に加藤宏子の「そのむこうに」が置かれている。加藤は札幌在住の彫刻家で紙と石を素材にした抽象的な作品を発表している。校庭にある作品は見ても作品名もよくわからない。小学校の校庭には見て分かり易い作品を選びたい。


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2017年11月14日

伊藤誠作「森の中」

どう見るか この形状が 森の中

 歩きながらアートを楽しむというコンセプトで、札幌ドームの敷地内には国内外のアーティストの作品24点が配置されている。その一つに伊藤誠作「森の中」がある。現代アートなので、作品名からくるイメージを作品に求めるのは無理がある。


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名畑八郎作「花の和と輪」

金属輪 花に見立てて ユリ公園

 ステンレス製のこの現代彫刻は名畑八郎の作品で、百合が原公園の北側に設置されている。1986年の「さっぽろ花と緑の博覧会」開催を記念して制作された。作品名にも花の文字があって、花の公園と金属素材の調和を意識しているかのようだ。


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峯孝作「奉仕の道」

動物に 奉仕の道を 問われたり

 大通西6丁目の大通公園内に峯孝作「奉仕の道」が置かれている。札幌ロータリークラブが50周年記念として建立した。鹿、梟、カラス、ウサギがモデルになっている。動物達が前記クラブ会員である事の心構えを問い質しているとされている。


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石塚錦秀堂作「馬魂之像」と「屯田兵顕彰之像」

 北区屯田地区を走る道道札幌北広島環状線に面してこの広場がある。ここは屯田兵第一大隊第四中隊本部跡地で、ここに屯田兵とその家族が入植したのは1889(明治22)年である。広場には屯田開基100年を記念して石塚錦秀堂作「屯田兵顕彰之像」と「馬魂之像」が建立されている。開拓時代の開墾の動力は馬に頼らざるを得ず、馬の存在は現代では想像できないくらい大きなものがあった。ブロンズの馬はその存在感を示していて、馬の向こうに屯田兵のブロンズ像が天を指差して立っている。

開拓期 馬は家族で 馬魂像


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屯田の 兵と馬居て 顕彰碑


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木内礼智作「壷を持つ女」

女持つ 壷より目立つ カモメ居り

 月寒公園の池の中に木内礼智作「壷を持つ女」がある。パノラマ写真は魚眼レンズで撮影するため、池の岸からの写真では像が小さく写る。海の無い大都会札幌の池なのに海鳥カモメが像に止まっている。白いカモメの方が像より目立っている。


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坂坦道作「和顔愛語」

校訓の 和顔愛語が 作品名

 札幌龍谷学園高等学校は札幌女子高等学校として開校し、後に共学となる。前庭に二人の女性が並ぶ坂坦道作の「和顔愛語」像がある。女子高の伝統がこの像と校訓の「和顔愛語」につながったようだ。校庭からベニバナトチノキの並木が見える。


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桜の季節の笹戸千津子作「洋」

彫刻に 主役譲りて 桜花

 全球パノラマ写真で彫刻を撮影では、例えば彫刻と桜のような組み合わせで撮るのが可能である。しかし、両方が上手く写真内に納まってくれるとは限らない。彫刻に焦点を合わせると他の対象は影が薄くなるのは仕方なく、桜は辛うじて見える。


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積雪中の笹戸千津子作「洋」

雪積もり 歩み止りて 「洋」立てり

 札幌市教育文化会館東側の庭に笹戸千津子の「洋」がある。笹戸は2011年に亡くなった具象彫刻の大家佐藤忠良の弟子になる。両作家の作風は似ている。作品名はモデルの女性の名前と推測する。


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安田侃作「生誕」

生誕は 狸二条の 道しるべ

 創成川公園は創成川の下にアンダーパスを設け、地上部の創成川を生かして公園化したもので、2011年に完成している。ここに安田侃の彫刻が三体設置されている。狸小路と二条市場を結ぶ狸二条広場には白大理石の安田侃作「生誕」像がある。


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2017年11月13日

竹内敏洋作「永遠の像」

像傷み 永遠もたず 三世代

 月寒公園内に大きな人物像の「永遠の像」がある。作家は竹内敏洋で、札幌市と豊平町の合併を記念して建立された。モデルが4人で3世代の家族の群像である。像は白コンクリートで作られていて、傷みが目につく。3世代に残すのは難しい。


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坂坦道作「協力」

協力は 廃品集め 像と化し

 中島公園の近くの中島中学校の校庭に坂坦道制作の「協力」像がある。坂は同校の美術担当教師であった縁でこの像を制作した。像の制作費用は生徒の廃品回収で賄われた。春先で汚れた残雪が写り込んできて彫刻の撮影としては時期が悪かった。


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田所陸男作「希望」

希望とは 子の差す向こう 彼方なり

富岡小学校の校庭に「希望」の作品名の家族の像がある。制作者は田所陸男で作品は両親と一人息子が揃ったものである。母子像は彫刻家の制作意欲を掻き立てるせいか多く見かけるけれど、平凡な家族の像表現しずらいせいかあまり見かけない。


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本郷新作「南部忠平顕彰碑」

競技者の 荷物置場で 顕彰碑

 円山総合グラウンドにロサンゼルスオリンピック陸上三段跳金メダリストの南部忠平のレリーフがある。札幌市出身の南部が優勝時に跳んだ距離15m72cmは円山競技場のセンターポールの高さで残された。跳躍像レリーフは本郷新制作である。


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山本直道作「新渡戸稲造顕彰碑」

讃えたり 太平洋の 橋の偉人(ひと)

 北大の構内の最も有名な人物像はクラーク博士で、二番手に来るものは札幌農学校二期生の新渡戸稲造の像だろう。北大創基120周年で第一農場横の花木園に設置された。太平洋の架け橋になる意志の英文が刻まれている。作家は山本直道である。


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山内壮夫作「花の母子像」

朝の母子 車と人の 流れあり

 大通西2丁目の大通公園の北側に山内壮夫の「花の母子像」がある。子の持つ花はライラックだろう。像の北側に市庁舎の高い建物がある。公園は雪まつりの会場になっていて氷象や休憩所が見える。母子のブロンズ像が朝の光の中で輝いている。


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2017年11月12日

松本純一作「元気地蔵」

ドレス着て 地蔵の形 隠れたり

 南1条通の三越から丸井今井の両デパートの区間は札幌一の地上繁華街である。この通りに松本純一作「元気地蔵」が置かれている。地蔵の背後のビルが自動車のショールームで、新車販売に合わせて地蔵のドレスアップで、地蔵の体形が隠れる。


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桜の咲く知事公館の流政之の「サキモリ」

桜咲き 花防人の 見張りたり

 知事公館の庭に流政之制作の「サキモリ」像が二体ある。流の作品は「八丁ダルマ」、「ポンサ」、「NANMOSAストーブ」と球体のものが多いのに、サキモリ像は角張っている。サキモリは防人で知事公館を護る意味が込めての作品名か。


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本郷新作「花束」

花束を 勝者に渡し 若き女性(ひと)

 1972年の札幌冬季オリンピックで真駒内には競技場や選手村の施設が造られた。オリンピックを記念する彫刻も真駒内に設置された。札幌を代表する著名な作家達がそれぞれ対で制作した彫刻が五輪通の両側に置かれた。五輪通で豊平川を跨ぐ五輪大橋の東端には本郷新の「花束」がある。橋の袂の両側に一対になって置かれている。オリンピック競技での勝者に女性が花束を渡すのを念頭に置いた作品のようである。人物像はデフォルメされていて、黄銅色のブロンズ像でモダンな感じがする。


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本郷新作「裸婦」

裸婦の像 雪彫刻に 席譲り

 毎冬、宮の森にある本郷新記念札幌彫刻美術館の庭で「さっぽろ彫刻雪像展」が開催される。彫刻家や専門学校生、高校生らが雪像の制作を担当する。庭には本郷新の作品があるけれど、雪像展の期間中「裸婦」等のブロンズ像は雪像に席を譲る。


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峯孝作「牧童」

牧童も 準備見守り 雪まつり

 大通西3丁目の大通公園の北側に峯孝の「牧童」像がある。牛乳百万石突破記念で制作・設置された。夏はライラックやムクゲの葉に隠れたようにしている像も、雪まつりの時期には遮るものも無く目に留まる。牧童と一緒に居るのは子牛だろう。


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2017年11月11日

小野健壽作「のびゆく子等」

積雪に 子等と白樺 伸びを見せ

小野健壽は羊丘小学校での教員の経歴があり、そのせいか子供をテーマにした作品がある。中島公園内にある子供をモデルにした「のびゆく子等」と題されて彫刻は、伸びやかな男女の児童が表現され、公園の雰囲気に合っている。


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本田明二作「鹿を抱く少年」

開校の 年数背にし 鹿を抱く

富丘小学校はJR函館本線の線路沿いの比較的新しい学校である。開校35周年の文字が見える玄関を背に本田明二の「鹿を抱く少年」のブロンズがある。校庭には他に田所陸男の「希望」がある。


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山本正道作「かえり道」

春通り 園内桜 少女像 

 真栄春通り公園は住宅街に沿って延びる公園で園内に彫刻が配置されている。公園の中央に座る少女像があり、山本正道作「かえり道」である。公園の名前に合わせて春の桜の時期に訪ねてみると、人影はなく、桜に囲まれるように彫刻がある。


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関根伸夫作「北のまつり」

作品名 「北のまつり」に 雪まつり

 札幌雪まつり会場の西端は大通12丁目で雪像が並ぶ。ここから道路を跨ぎ北に第3合同庁舎があり、建物前の広場に関根伸夫の「北のまつり」の彫刻がある。祭り合わせで歩道からの撮影となる。


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2017年11月10日

厚別川の両岸の「ひこぼし像」「おりひめ像」

 厚別川の両岸に構研エンジニアリング製作の「ひこぼし像」と「おりひめ像」のレリーフがある。これは1989年に厚別川を境にして、白石区から分区されて厚別区が新しくできた事を記念している。厚別川を天の川にみたて、白石区側に彦星の像が、厚別区側には織姫の像が川を挟んで配置されている。白石川下郵便局の風景印には彦星の男性と厚別川、橋がデザインされている。橋はレリーフから上流にある人道橋の紅橋である。この橋の欄干部分には星座の透かし飾りが施されている。

彦星の 想う織姫 厚別区


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織姫は 団地を避けて 川に住み


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山本新蔵作「テミスの像」

目隠しの テミス見られず 桜花

 大通公園の西端にある札幌市資料館の入口正面に山本新蔵の「テミスの像」のレリーフがある。この札幌軟石造りの建物は「札幌控訴院」だった事からテミスの像の下に建物の名前が彫られている。春先にはテミス像と桜を並べて写真に撮れる。


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高津和夫作「希望の原点」

曇り空 見上げる壁に 希望線

 手稲コミュニティセンターの建物の壁に高津和夫の「希望の原点」のレリーフがある。中心から放射状に広がる線をデザインした単純な図柄で、作品に添えられた作家の賛が埋め込まれている。


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山内壮夫作「花と子供」

見下ろした 子に眼鏡なく 眼鏡店

南2条西4丁目の角に水野メガネ店があり、そのビルの外壁に山内壮夫の「花と子供」の顔の彫刻がある。顔には眼鏡がないので目の良い女の子と想像でき、行き交う通行人を見下ろしている。


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仏作家の石の鳥の居るセカリー広場

パーゴラは 鳥の開(あ)き檻 雪広場

 前田森林公園にセカリー広場と銘打たれた場所がある。フランスの彫刻家ピエール・セカリーが日仏友好のために石で制作した「幻想の鳥」が置かれているためで、設置年は1988年と案内板にある。


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2017年11月09日

本田明二作「手をつなぐ」

像の母子 時計台見て 区民なり

 東区役所と建物がつながっている区民センターの玄関正面に札幌時計台に似せた時計飾りがある。その横の植え込みのところに本田明二の「手をつなぐ」母子像が置かれている。この母子に東区の区民としての住民票を与えたいものである。


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中島公園に立つ群像の塔-森の歌

森の歌 耳を澄まして 枯木立

 中島公園に山内壮夫の「森の歌」がある。女性と子供達の群像が円柱に配されている。北海道博覧会の記念として制作され、最初は白色セメントであったものが、後にブロンズで再鋳造された。


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川の流れを表現する銀色の柱

鮭遡(のぼ)る 川の流れの 銀柱

 札幌の姉妹都市は現在5都市ある。そのうち、最初の姉妹都市になったのはアメリカオレゴン州ポートランド市で、1959年のことである。豊平川に架かる幌平橋は補強のため橋の上にさらにアーチ橋があり、このため広い歩道部分がある。ここに姉妹都市ポートランドの名前を採った広場があり、同市から贈られたリー・ケリーの彫刻「サーモン・リバー」が置かれている。銀色に輝く4本の柱からなる造形で、川の流れを表現しているようである。豊平川は秋になると鮭が遡る川である。


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新しく見える緑色の「太陽の母子像」

施設庭 雪の残りて 母子の居り

 手稲本町の手稲コミュニティセンターの中庭に本郷新の「太陽の母子像」がある。宮の森緑地にあるものと型が同じらしい。表面が加工されているのか、緑色で新しそうに見えるブロンズである。



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2017年11月08日

開拓の飾りのある屯田小学校の「はつらつ」

持ち上げる 玉は地球儀 歴史校

 屯田小学校の校舎に「開校122年」とあり、校史は古い。江南神社や屯田兵顕彰広場が小学校に隣接してある。校舎沿いの道路に面して開拓を表現した飾りが見える。男女の児童が地球儀を持ち上げている構図の畠山美代喜の「はつらつ」像もある。


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永野光一作「洗い髪」

人目無く 女性身を入れ 洗い髪

 定山渓ダムの下流園地で、人影のない噴水を見ながら永野光一の「洗い髪」が立っている。ウェストのくびれた体型の女性が髪を洗っている仕草が表現されている。この彫刻と比べると、バックの定山渓ダムが圧倒的な構造物で迫ってくる。


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札幌小学校門横のお下げ髪の少女像

校庭に 清楚な少女 お下げ髪

札幌小学校の門の近くに「希望」像がある。作家として伊藤英世と森川昭夫の二人の名前がある。伊藤は彫刻を森川は油絵を手がけているので、森川が像のモデルの絵を描き、伊藤がそれを基に彫刻を制作したのではなかろうか。これは推測で、共同制作の経緯についてはわからない。作品は小学校に設置するのに相応しい、清楚な少女像である。モデルの少女は髪を一つに編んだお下げ髪にしている。少女の定番のヘアスタイルだったけれど、最近の子どもには見かけなくなっている。


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2017年11月07日

未来を語る少女の居る稲穂小

稲穂小 未来を語る 少女立ち

下手稲通が軽川桜つつみと交差する近くにある稲穂小学校の校庭に小野寺紀子の「未来を語る子」がある。この少女の表情は明るいとは言えず、何か現代の閉塞感につながる未来を暗示しているかのようだ。


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散る桜の中の梟家族

散る桜 梟家族 見つめたり

 清田区に住宅に囲まれて細長く延びる真栄春通り公園がある。この公園にはいくつかの彫刻があり、彫刻のためにスペースを確保した公園の感がある。「梟家族」は手塚登久夫の作品である。手塚は栃木県生まれで、東京芸術大学美術学部彫刻科教授を勤めた。作品の方は、一見では二体の石像が並んでいる。作品名の家族ということでよく見ると、一体は父親で、もう一体は母親とその頭に止まった子どもの梟である。桜の季節で、桜の花びらが親子三羽の梟家族の周りに散っていた。


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北大初代学長佐藤昌介像

人物を 知るや知らずや モデルなり

 加藤顕清は北大構内に多くの人物彫刻を残している。田嶼碩朗制作で後にその石膏像から復元したクラーク博士胸像が最も良く知られている。大学本部前の初代学長佐藤昌介像も作品の一つで、馴染みの薄い人物なのに観光客が写真撮影である。


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2017年11月05日

JR札幌駅南口の本郷新の「牧歌の像」

 JR札幌駅の南口広場のシンボル的彫刻として本郷新の「牧歌の像」がある。題名からも、この彫刻は札幌が緑に包まれる季節に合っている。それを敢えて秋も深まった頃にパノラマ写真に撮ってみる。像の周囲の花壇に花と緑はあるものの、季節と像の一体感はない。撮影していると人馴れしたハトが寄ってくる。全球パノラマ写真なのでハトの群れが写ってきて、ハトと一緒になって彫刻を鑑賞しているようにも思えてくる。季節がさらに進み、雪の季節では裸体の群像が寒そうに見える。

通る人 足早に過ぎ ハトが寄り


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寒々と 牧歌聞こえず 雪世界


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2017年10月18日

階段壁にある竹中敏洋の「THE SKY」

 JR札幌駅近くはガラス張りのビルが多い。その一つ「アスティ45」ビルの地下1階の外側が空に開けた空間になっている。ここで煙草を吸ったりして一休みする人を見かける。夏には水簾の演出もある。地下通路から地上への階段部分の壁に「THE SKY」と題された竹中敏洋のブロンズ像がはめ込まれている。現代風の飛天が羽衣を纏い、これから空に駆け上がっていくようにも見える。像の女性の顔は何かに挑むような表情でもあり、未来の空に向かう決然とした意志が表現されている。

階段で 現代飛天 腕広げ


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(パノラマ写真)
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飛び立つか 衣を羽に ザ・スカイへ

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2017年10月12日

安田侃・意心帰

花曇 緑と石が 再帰なり

 知事公館の庭に安田侃の「意心帰」の白大理石の彫刻がある。外壁に現われた軸組みの直線的なデザインの知事公館の建物を背景に、丸味のある滑らかな石の造形の対比は絵になる。桜の季節であれば、これに桜花を撮り込むことができる。


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2017年10月11日

中島公園内の山内壮夫の母子像

 中島公園には山内壮夫の作品が多く設置されている。その中の一つに「母と子の像」がある。石の像で、形が単純化されているけれど母子の雰囲気が感じられる作品である。母子のテーマでは、この像のように母親が子供を抱いて一体化したものと、母親と子供を別々のモデルとして扱い、手などでつなぐものに大別される。石の素材ということもあってか、この作品は親子の一体化の強い造形になって、親子のつながりが感じられる。雪を被っていても親子の情があたたかく感じられる。

母と子は 同じ物見て 視線先


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(パノラマ写真)

雪なれど 母と子の像 あたたかし


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2017年09月20日

今日(9月20日・その2)の一枚

バラの花 若い女を 飾りたり

 「爪句@北科大物語り」は来月には出版予定である。次の爪句集はパノラマ写真による札幌の彫刻巡りのようなものを考えている。昨日撮った大通公園12丁目の佐藤忠良作「若い女の像」のパノラマ写真を合成する。曇り空の下の彫刻も絵になる。


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2016年01月08日

CS1_6P・松隈康夫・環

歩を止めて 何に見えるか しばし考

 札幌駅前通の日本生命ビル前の歩道に松隈康夫作「環」が設置されている。松隈は札幌の大学での勤務経歴があり、市内に作品が設置されている。作家の意図は分からないけれど「環」の形状を組み合わせて人体を構成しているようにも見える。


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2016年01月01日

小野寺紀子作「BIANCA」

 景観の 変化和らげ 像戻り

 駅前通の地下歩行空間の工事が終わって、以前地上部にあったBIANCA像が戻ってきている。作者は小野寺紀子氏である。以前、像の背景にあったデパートの建物は無くなって、景観は大きく変った。昨日(大晦日)にパノラマ写真に撮る。


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2015年03月13日

後藤紘一作「鳩と共に」

米里小 校史を刻み 鳩の群れ

白石区にある米里小学校の校庭に後藤紘一の「鳩と共に」の彫刻がある。パノラマ写真に校舎が写っていて、正面の玄関上に開校22周年とあるから新しい小学校である。彫刻は1991年3月に制作されているので、開学記念に設置されたようである。


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2014年02月24日

CS154・流政之・ポンサ

ポンサとは 狸の名前か 石狸

 彫刻の作品名には判じ物がある。この彫刻は狸小路6丁目に設置されていて狸をデザインしているようだ。作品名の方は推測するしかない。狸公の名前に「ポンタ」というのがあるので、札幌だから「ポンサ」かな、ぐらいしか考えつかない。


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2013年06月28日

CS111浅見和司・Legs“旅人の残像”

歩く足 残像重ね 巨大なり

 JR札幌駅1階の東コンコースに「Legs“旅人の残像”」と題された赤い直方体を組み合わせた造形がある。この作品名を知って初めてこれが歩いている足がテーマであることがわかった。作者は浅見和司で、公募に応じて採用された作品である。


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CS240加藤顕清・医学博士今裕

人物の 呼び名確かめ 今裕(こんゆたか) 

 今裕は北大が帝国大学と称された最後の第4代目の総長である。胸像銘にあるように医学博士で、北大の医学部創設にも尽力した。加藤顕清作の胸像が医学部正面玄関横の草地にある。医学部関係者は別にして、胸像の存在は知られていない。


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2013年06月16日

本郷新・太陽の母子像

母と子に 緑地で会いて 宮の森

 宮の森緑地は、北1条・宮の沢通から南に少し行ったところから本郷新のアトリのあったところまでの登りで続く細長い緑地である。その緑地の北側の入口のところに本郷新作の「太陽の母子像」があり、母が幼子をあやしている像が目を惹く。


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2013年06月15日

CS106-堀木淳平=結晶体・4+1/4

街角を 反射して見せ 結晶体

 JR札幌駅近くのホテル、ポールスター札幌の玄関脇に堀木淳平の金属を素材にした彫刻がある。作品名「結晶体・4+1/4」で、結晶の4個分と1/4の部分に対応した造形になっている。近づいて見ると、街角の風景が金属に反射している。


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2013年06月13日

CS633本郷新・花束

手にするは 何の花束 五輪橋

 五輪大橋の東端に本郷新の「花束」がある。道の両側に一対で置かれている。オリンピック競技での勝者に女性が花束を渡すのを念頭に置いた作品のようである。人物像はデフォルメされていて、黄銅色のブロンズ像でモダンな感じがする。


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CS171丸山隆・上機嫌な星

何を見て 上機嫌かな 串団子

 ススキノの南北に伸びるメインストリートの両側に彫刻が置かれている。南5条西4丁目のところには丸山隆の「上機嫌な星」がある。抽象的作品で、作品名も何を意味しているのかは不明である。串団子ならばまだ作品と作品名が合っている。


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2013年06月11日

CS116-坂坦道・四季

四季の神 二体が残り 画廊なり

 札幌時計台の近くの中小路にある時計台ギャラリーの柱に、坂坦道のブロンズの作品が取り付けられてある。柱は4本あり、当初4体の人物像があったのが、現在は2体しかない。作品名は不明でも「四季」の神々をモデルにしているらしい。


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CS718安田侃・ひとつがふたつ

数えれば ひとつがみっつ 円(まる)みなり

 札幌ドームの駐車場近くに安田侃の「ひとつがふたつ」の作品がある。円みを帯びた柱状物体に、楕円体が取り付けられた抽象彫刻である。確かに作品名の造形になっていて、背後のドームの屋根の円みにお付き合いしているかのようである。


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2013年06月10日

CS175田嶼碩朗・聖恩碑

聖恩は 死語の文字なり 花フェスタ

 田嶼碩朗の名前は、北大中央ローンのところにあるクラーク博士の胸像につながる。大通公園で水を噴く蘭陵王の面のある聖恩碑がある。田嶼の制作によるものとは長いこと知らなかった。花フェスタの会場では「聖恩」は死語になっている。


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2013年06月08日

CS105-大貝滝雄・風45

目に見えぬ 風の如くに 希薄感  

 何度その通りを歩いても目に入って来ない彫刻がある。アスティ45のガラス張りの建物の前に少しばかりのスペースがあり、大貝滝雄の作品「風45」がある。金属のポールの上に石が乗ったもので、高層ビル街を吹き抜ける風を表現している。


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2013年06月07日

CS111-國松明日香・テルミヌスの風

鉄と化す 空庭園の 駅の風

 2011年商業施設エスタの屋上に「そらのガーデン」が造られ、冬季を除いて無料で市民に開放されている。この屋上庭園に國松明日香の「テルミヌスの風」の黒い鉄製のオブジェが置かれ、風にゆれる草花の中で対照的な硬さを演出している。


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CS118-ランドシャー・メリーフィールド=ライオン像

早朝は ライオン一匹 一番街 

 以前札幌の都心部での待ち合わせ場所の最右翼を占めたのが三越デパートのライオン像であった。作家としてランドシャーとメリーフィールドが併記されているところをみると、原作と複製の関係のようであるけれど、正確なことはわからない。


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2013年06月06日

CS133-佐藤忠良=リカ・立像

ホテル名 首都の文字入り リカの像

東京ドームホテル札幌は2011年に札幌後楽園ホテルから名前を変えた。ホテルの建物の壁際に佐藤忠良の「リカ・立像」がある。佐藤忠良は具象の大家で、この作品のように均整の取れた女性の作品が多い。佐藤忠良は2012年3月に亡くなった。


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CS110-流政之・PIRIKA

美しき 肢体連想 ピリカなり

 JRタワーのオフィスプラザさっぽろの1Fのエレベータに向かう通路に、流政之の「PIRIKA」がある。アイヌ語の「美しい(娘)」を作品名にしたようだ。黒御影石の造形は抽象的なものであるけれど、美しい女性の肢体の部分を連想する。


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2013年06月05日

CS216本田明二・朔風

裸婦像は 電線ヒモで 不運なり

自治労会館横に本田明二の「朔風」の裸婦像が高い台座の上に置かれている。裸婦の頭上には電線が走り、どの角度から撮っても電線が写り込んできて邪魔になる。電線が女性にヒモのように取り付いている。作品にとって不運な場所である。


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2013年06月02日

CS703本田明二・みのり

リンゴ園 記憶を残す 手のリンゴ

 平岸通に面した平岸小学校の校庭に本田明二の「みのり」像がある。平岸開基110年を記念して設置された。往時の平岸のリンゴ園を偲ばせるように、女性はリンゴの木を背にリンゴを持っている。校舎の正面に開校122年(2012年)の文字がある。


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2013年06月01日

CS112松田与一・大地に立つ

逞しき 農村婦人 ロビー立ち

 北農ビルのロビーに松田与一の「大地に立つ」の農村婦人をモデルにした木彫がある。農民彫刻家と呼ばれた松田は、東川町で農業のかたわら独学で作品を生み出してきた。北海道文化賞、地域文化功労賞を受賞し、2012年に88歳で亡くなった。


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2013年05月31日

CS113-伊藤隆道=空・ひと・線

作品の 「空・ひと・線」が 揃いたり

 日本郵政グループ札幌ビル前に伊藤隆道の金属パイプの造形が曲線を描いて空中にある。作品の下でパノラマ写真を撮ると、金属棒の線とその上に広がる空がある。早朝でも人も写り込んでくる。作品名「空・ひと・線」の要素が揃って写る。


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2013年05月30日

CS125-流政之・八丁ダルマ

ビルの影 ダルマに写り 八丁目

 大通公園の西8丁目の北側に住友商事フカミヤ大通ビルがある。同ビルの歩道に面した正面に流政之の「八丁ダルマ」が置かれている。作品名は「8丁目」から採ったようだ。黒御影石で雪ダルマを表現し、雪ダルマとは色、固さが対照的である。


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CS124-丸山隆・座「KURA」

形見て 「KURA」は鞍かと 判じたり

 東京ドームホテル札幌と朝日生命ビルの間に空き地があり、丸山隆の『座「KURA」』の石の彫刻が置かれている。ベンチと鞍のような置物が対になっていて、ベンチは雪の中に埋もれて見えない。雪が解けるとこの空き地は自転車置き場となる。


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2013年05月28日

CS118坂担道・中央創成小学校の跡

校歌には 菊のかおりの いやたかく

 札幌市庁舎は中央創成小学校があった場所に建てられ、坂担道の「中央創成小学校の跡」の碑が市庁舎の傍にある。男女の児童の顔の彫刻に「菊のかおりのいや高く」で始まる校歌の刻盤がある。少子化とともに札幌の小学校数も減っている。


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2013年05月27日

CS143加藤顕清・ほうすい師弟の像

オカッパと 坊主頭で 時代なり

 豊水小学校は2003年閉校で資生館小学校に統合された。閉校舎は豊水まちづくりセンターとなり、その横に「豊水の庭」がある。庭に加藤顕清の「ほうすい師弟の像」が残されている。像近くにある大典文庫のレンガ造りの建物が歴史を物語る。


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CS120山内壮夫・島義勇像

島判官 手かざし見ても ロビーなり

 札幌市庁舎の1Fロビーに大きなブロンズがある。初代判官島義勇像で、札幌の都市構想を立てるため、円山の地から当時の札幌の地を眺めている逸話のデザインらしい。作家は山内壮夫である。島は志の初期段階で不本意に札幌を去っている。


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2013年05月26日

CS127安岡周三郎・梁田貞像

角地には 楽聖の居て 小学校

 市立資生館(旧創成)小学校の角地に安岡周三郎制作の梁田貞像がある。梁田はこの小学校の卒業生で東京音楽学校を卒業している。「どんぐり ころころ」の作曲を行い、この良く知られた童謡の楽譜が像の横にある。台座に「楽聖」の文字がある。


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CS129本田明二・大地のうた

大地歌を 絵で見てここは 新聞社

 北海道新聞社の玄関前の通路部分に本田明二の「大地のうた」のレリーフがある。家族の像を中心に彫り込まれている野生動物は鹿、リス、ツル、家畜の馬、牛、羊、植物はエンレイソウ、スズラン、ハマナス、ライラック、松などである。


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2013年05月24日

CS102-加賀谷健至・風の記憶

見上げれば 風の道なく 無風なり

 かでる2.7の知られざる地下通路にヒノキ製の「風の記憶」と銘打った加賀谷健至の作品がある。風が流れている様子を木彫で表現している。地下通路で無風状態のところに居て作品を眺め、「春風を待ち望んでいる」自分の状況を確認する。


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2013年05月23日

CS152佐藤忠良・岩村通俊之像

土佐の人 札都に銅像 枯木立

 具象の大家佐藤忠良の「岩村通俊之像」が円山公園にある。像は北1条宮の沢通に背を向けて立っている。岩村通俊は初代北海道長官を務めた土佐の人である。札都から草小屋を撤去するため「御用火事」の荒療治を行った。俳号を素水とした。


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CS131小野健寿・木陰

建屋内 木陰の無くて 蛍光灯

 中央区民センターの1Fロビーに小野健寿の「木陰」がある。木陰で涼を取る少年の像である。木陰の無い建屋内で涼を取る少年を、蛍光灯が照らしている。作品名を生かして、実物の木の下に置くと、雰囲気がさらに増したろうにと思った。


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2013年05月22日

CS165平田まどか・松本純一=タマゴ

繁華街 怪鳥卵 孵化直前   

 ススキノの南4条通の北側歩道に大きな卵のオブジェがある。平田まどかと松本純一の共同作品で作品名もずばり「タマゴ」である。巨大怪鳥が繁華街に産み落としていった卵のように思える。作家も意図してか繁華街で人目を惹く作品である。


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2013年05月21日

CS164北村西望・花吹雪

北風に 身を躍らせて 花の精 

 ススキノの東急イン前に北村西望の「花吹雪」がある。北村の代表作は「長崎平和記念像」である。「花吹雪」の方は風に乗った花の妖精と思われる女性のダイナミックな肢体が表現されている。花の季節に彫刻の命が取り戻されるようである。


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CS149本郷新・鳥を抱く女

宮の森 彫刻寄与し 街づくり

 北海道神宮境内の縁を北1条宮の沢通に沿って少し西に行くと交番がある。交番の隣に宮の森まちづくりセンターがあり、その前に本郷新の「鳥を抱く女」の像がある。近くの彫刻の道に似て、彫刻が街づくりに一役買っている感じである。


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CS170永野光一・Memory

「Memory(めもりぃ)」は 何を記憶し この造形

 彫刻と設置場所の相性とは何だろう。ススキノに設置されている永野光一の「Memory」は、造形の意図や作品名の示唆するものが見えず、情念の渦巻く街のススキノにある意味適合しているかも知れない。ただ、足を止めて見る人はいない。


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2013年05月20日

CS128高津和夫・無題

人の渦 ここに至らず 壁の渦

 地下街ポールタウンから場外馬券売り場のウィンズに抜ける地下通路の壁面に渦巻きのレリーフがある。作家は高津和夫で、同作家には建物外壁のレリーフの作品が多い。何の渦であるか不明で地下街の人の渦が及ばないところで渦巻いている。


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CS113豊嶋敦史・Torch

吊り下がる 赤唐辛子 炎なり

 札幌駅前通地下歩行空間から日本生命ビルの横を抜け地上に出る階段部分に豊嶋敦史の「Torch」が吊り下げられている。生きる力を立ち上がる炎で表現した2011年設置の作品である。作品名を知らなければ、炎よりは赤唐辛子に見えてくる。


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CS169丸山隆・球の記憶

謎かけか 何処に球ある 作品名

 車の流れはあっても人通りの少ない午前中のススキノの駅前通で、丸山隆の「球の記憶」を見る。奇妙な形に意味の汲み取れない作品名である。球は何処にあり何を指しているのか、謎かけみたいである。謎が解ける訳もないが少し気になる。


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2013年05月19日

168松隈康夫・あっちこっち

連想は 「あっちこっち」と 定まらず

 南北に延びるススキノの駅前通に抽象作品が距離をおいて並ぶ。松隈康夫の作品は機雷を連想させ、作品名は「あっちこっち」である。機雷が浮遊してあっちこっちに流れていくのか、あっちこっちに触手があるのか、命名の意図はわからない。


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2013年05月18日

CS101-浅井憲一・光彩

造形が 光り求めて 地下通路

 「かでる2.7」には道庁舎に通じる地下通路がある。都市秘境ということで自著でも紹介した。この通路に一般の人の目に触れず、地下に潜んでいるような作品がある。浅井憲一の「光彩」もその一つで、壁で地上からの光りを求めているようだ。


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CS182石川浩=壌・蜀

どれが壌 どれが蜀かと 池の石

 二個の石彫があって作品名が「壌・蜀」とくれば個々の石に漢字名が対応しているはずである。しかし、作品の個々に表示が無く、この対応を行うのは、抽象的造形を前にしては不可能である。まあ、対応がつかなくとも問題が起こる事もない。


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CS181石川浩=壌・蜀

「壌・蜀」と 疑問強要 作品名 

 札幌市庁舎の地下1Fの外に小さな池を囲む庭園があり、石川浩の「壌・蜀」の2個の石の彫刻が置かれている。馴染みのない漢字の作品名で、石彫のペアがどうしてこの漢字の組み合わせになっているのか、作家の意図するところがわからない。


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2013年05月15日

CS624丸山隆・おかっぱ

やせ細る 躯体が支え 知的顔

 丸山隆の「おかっぱ」像はやせ細った少女像で、拒食症の患者を裸にしたかのようである。体の形を作ったところで肉付けをする手前で止めてしまったようにも見える。口を閉じた顔から知的な感じを受ける。像は定山渓ダム下流園地にある。


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2013年05月13日

CS150山内壮夫・よいこつよいこ

強い子は 良い子あれかし 動物園

 円山動物園の正門前の車の進行方向を換えるロータリー部分中央に、山内壮夫の「よいこつよいこ」がある。ガチョウと思しき鳥を押さえ込もうとしている強い子がモデルになっている。モデルの子が作品名の良い子であるか否かは不明である。


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CS316イサム・ノグチ=テトラマウンド

空間に 幾何学のあり 円(まる)三角

 モエレ沼公園は、公園全体がイサム・ノグチが大地に刻した彫刻であるといわれている。公園内の造形物はいくつかあり巨大な三本のポールを組み合わせ、下に円錐の土盛を設けたテトラマウンドがある。遠くには人工の山モエレ山も見える。


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CS724伊藤国男・馬

馬の居る 巨木石庭 秘境なり

 八紘学園を創始した栗林元二郎は、巨石とイチイの巨木を集め、現在栗林石庭となっている。馬の彫刻の蒐集も行っていて、石庭には伊藤国男作の大きな馬のブロンズ像が3体ある。学園の花菖蒲園の開園時期に都市秘境の石庭を見学できる。



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2013年05月12日

CS167山谷圭司・やすらかな傾き

傾いて 何が安らか 不明なり

 ススキノの南5条西4丁目の歩道に山谷圭司の「やすらかな傾き」がある。柱と屋根のある傾いた構造物で、やすらかの修飾語の意味するところが不明である。歓楽街の歩道なのでどんな彫刻でも気にもならないけれど、設置の意図も不明である。


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CS315菅原尚俊・飛翔

飛翔なら これは鳥かと 石の像

 伏籠川の第三伏篭橋の近くに五稜会病院がある。病院の前庭に菅原尚俊の「飛翔」がある。石の造形で、これから飛び立つ鳥のようにも見えるけれど、そうと断定するのには自信が持てない。彫刻の写真撮影の目的のため初めて来た場所である。


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2013年05月11日

CS725伊藤国男・馬

主の逝(ゆ)き イチイの巨木 馬残り

 栗林石庭園にイチイの巨木の横に伊藤国男の馬のブロンズが置かれている。栗林元二郎は晩年巨石やイチイの巨木を集めた。馬の彫塑蒐集も行っており、小さなものは石庭園の栗林記念館内にあり、大きなものはイチイや巨石と共に石庭に在る。


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CS717國松明日香・休息する翼

不明鳥 翼休めて ドーム横

 駐車場から札幌ドームへの上り階段の踊り場のところに國松明日香の「休息する翼」がある。鉄製の造形で、作品名を知ると切り込みのある部分が鳥の翼に見えてくる。黒っぽい彫刻と圧倒的に大きく、銀色に輝くドームの屋根が対照的である。


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2013年05月10日

CS125イサム・ノグチ=ブラック・スライド・マントラ

巨匠作 道路消したり 御影石

 大通公園は各丁目で南北に走る道路で区切られている。しかし、8丁目と9丁目の間のところだけがイサム・ノグチの希望で公園がつなげられ、かつて道路があったところにこの巨匠の黒御影石のブラック・スライド・マントラが置かれている。


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CS720大窪恭子・大地に

小学校 不似合い裸婦居 疑問なり

 月寒小学校正面の校庭に大窪恭子の「大地に」の裸婦座像がある。小学校の校庭に置く彫刻としては場違いの感がする。醜いとさえ言える裸婦が児童の情操教育に役立つものとも思われない。児童達や学校関係者の感想を聞きたいところである。


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2013年05月09日

CS140山内壮夫・猫とハーモニカ

パンフルート 猫が奏者で リラ聴き手

中島公園の彫刻の中でも山内壮夫の作品が群を抜いて多い。なかには「猫とハーモニカ」の、猫が楽器を演奏しているユーモラスな作品もある。口に当て吹いている楽器をハーモニカとしているけれど、これはパンフルートと呼ばれる楽器である。


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CS227國松明日香・KLEIO

クレイオ(KLEIO)と 鉄塊の意味 女神なり

 JR学園都市線あいの里教育大学駅の歩道に面して國松明日香の「KLEIO」がある。作品名はギリシャ神話の女神達の一人で歴史を司る。鉄の抽象的造形では、具体的な作品名にして、場所に合わせた作品であることを主張したいようである。


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2013年05月08日

CS709坂坦道・丘の上のクラーク

クラークを 真似てポーズの 女子生徒

 北大のシンボルのクラーク博士は、今や札幌観光の顔である。羊ケ丘展望台にある大きなクラーク博士の立像は坂坦道作で「丘の上のクラーク」の作品名がある。修学旅行の生徒が像の前の記念撮影では、決まって腕を上げたポーズを取る。


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2013年05月07日

CS119山内壮夫・希望

「希望」像 夏色囲み 冴える白  

 市民ホール前の広場に山内壮夫の「希望」像が高い台座の上に設置されている。白コンクリートで作られていて、雪の季節には周囲に溶け込んでしまいそうであるけれど、夏の青空の下では、木の緑と空の碧色を背景にくっきりと冴えて見える。


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2013年05月06日

CS612・CINQ・ネガティブマウンド

軟石が 低きに誘い 負の地面 

 石山緑地は、札幌軟石の石切り場跡を公園化した場所である。その由来を生かして、軟石を用いた野外舞台のような造りがある。総勢5名の彫刻家集団CINQによる「ネガティブマウンド」が地面に掘り込まれていて、異様な空間を生み出している。


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CS711川田静子・未来にはばたけ

両手には 鳥の居るかと 目を凝らし

 旭小学校は豊平区水車町にある。一帯に水車があったのが町名に残っていて、小学校の校庭にも水車と水車小屋のモデルがある。校舎前に川田静子の「未来にはばたけ」があり、両手で持ち上げているものは作品名からは小鳥なのかも知れない。


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2013年05月05日

CS303佐藤忠良・聖火を持った男

美香保の地 聖火手にして 四十年

オリンピック会場になった美香保体育館に「札幌五輪をしのび原田さんに感謝する会」建立の「聖火を持った男」のブロンズ像がある。制作者は佐藤忠良である。原田さんとは札幌冬季オリンピック誘致活動に尽力した原田與作札幌市長である。


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CS401本田明二・輔仁会々員戦没者記念碑

輔仁会 馴染みなけれど ハトの居り

札幌西校校庭に同校の卒業生である彫刻家本田明二が制作した「輔仁会々員戦没者記念碑」がある。「輔仁会」とは同校の同窓会名である。しかし、「輔仁会」は学習院大学で設立された組織でもあり、西校と関係があるのか無いのか不明である。


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2013年05月03日

CS155國松明日香・NIKE

雪賛歌 黒き姿の ニケの居り

 大倉山のスキージャンプ競技場の入り口に國松明日香の鉄の造形がある。作品名は長く『詩碑「虹と雪のバラード」に捧げる勝利の女神「NIKE」』とある。札幌冬季オリンピックのため作られた歌の、河邨文一郎の作詞の詩碑が造形と並んである。




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CS215小坂耀一・シマフクロウ

フクロウが 客を見守り ホテルなり

 札幌駅北口近くの札幌アスペンホテルの玄関前の柱の上部に、シマフクロウの彫刻が二体並んで置かれている。作家は小坂耀一で、小坂は札幌在住の彫刻家である。従業員がホテルという森の中でフクロウとなって、客を見守る象徴としている。



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2013年05月02日

CS107伊藤隆道・よろこび・愛

病院で 「よろこび・愛」と 作品名 

 南1条通に面した札幌医科大学付属病院の庭に伊藤隆道の「よろこび・愛」のがある。太い金属パイプを曲げただけの作品で、作品名は設置場所が病院の庭にあることによっているらしい。治るよろこびや病に対処する愛の言葉を選んでいる。


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CS226丸山隆・残留応力

見つけたり 残留応力 団地内

 あいの里は新しく開発された大規模住宅団地で、JR駅前に商業施設の一画と並んで高層住宅が建っている。その中庭の広場の水場に丸山隆の「残留応力」がある。石と金属を組み合わせた造形のようで、作品名は何を意味しているのだろうか。


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2013年05月01日

CS225川上りえ・古代の太陽

古代の陽 現代の陽で 輝けり 

 ポプラ並木が続く創成川に沿って、屯田から西茨戸に入ったところに、川の近くに豊明高等養護学校がある。校庭に川上りえの「古代の太陽」の金属製の彫刻がある。作品は太陽を重ねたようにも見え、本物の太陽の光を反射して輝いていた。


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CS626松隈康夫・母と子

母子頭 ダムを連想 ダム園地

 定山渓ダムはダムの下流側が園地として整備されている。この園地にいくつかの彫刻が置かれていて、松隈康夫の「母と子」もある。特徴のある母子の顔は似ていて、親子の感じが出ている。母子共々、頭の形はダムを連想させるものである。


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CS307山田吉泰・創造

母子像と 枯れ木がペアで 苗穂小

 苗穂小学校の校庭にある山田吉泰の母子像と作品名「創造」との関連がすんなりと結びつかない。教育の目標が創造力を育むことで、母が我が子を育むことに重ねているのかも知れない。母子像と傍の枯れ木との対比が妙に際立って見える。


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2013年04月30日

CS151ワグナー・ナンドール=母子像・ふるさと

球体は 調和の極地 母子が居り

 昨年(2011年)円山公園横の札幌市長公館が取り壊され、跡地にハンガリー出身の故ワグナー・ナンドール氏の「母子像・ふるさと」が置かれた。日本人妻のちよさんが札幌に縁があり寄贈された。球体は調和の象徴が作品のコンセプトである。


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2013年04月29日

CS410永野光一・大地から

大地から 何を伝える この形

 新発寒小学校の永野光一の「大地から」は石による抽象的な作品である。作品名も大地から「何が」、といった説明的なものでもなく、何を表現したかったのか不明である。小学校の校庭に置く彫刻は具象的なわかり易いものが良いようである。



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CS116松本純一・MANAZASHI

眼差しを 感じて見れば 石の穴

 彫刻の作品名は具体的なものから抽象的なものまである。具象作家のものは対象に即して、抽象作家のものは作品名も抽象的なものが多い。松本の石彫はデフォルメされていても具象的なものが多く、作品名も対象の説明を補強するものが多い。



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CS114峯田敏郎・唄う女

陽を背にし 何を唄うか ビル回廊

 大同生命ビルの3階に壁の無い回廊とそれに沿った植え込みの庭園がある。その庭園部分に峯田敏郎の作品「唄う女」が置かれている。女の背中から陽が差すので、彫刻の正面が陰になり、パノラマ撮影でブロンズ像を浮き立たせるのが難しい。


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2013年04月28日

CS707本田明二・はばたけ小鳥よ

羽ばたけと 鳥に託する 願いなり

 中の島中学校は中の島神社の隣にある。この中学校の校庭に本田明二の「はばたけ小鳥よ」が石の台座の上に置かれている。少女の片手に鳩と思われる鳥が居て、これから手を離れて飛び立つところのようで、生徒たちの未来に重ねている。


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2013年04月27日

CS132菅原義則・パティオの音楽会

楽士居て 演奏場所は パティオなり

 大通西20丁目のところにアスピアS1ビルがあり、大通りに面した1Fのところに「パン工房・円山育ち」の看板が出ている。このパン屋の外側に菅原義則の「パティオの音楽会」があり、金属製の楽人達がパティオ(中庭)で演奏を行っている。


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CS160鈴木吾郎・自然とともに

山間で 児がウサギ抱き 特認校

 特認校というカテゴリーの小学校や中学校があり、学校の立地条件を生かして特色ある教育を行っている。盤渓小学校も特認校の一つで、校庭に鈴木吾郎の「自然とともに」がある。作品名が盤渓の自然に囲まれたこの学校の教育方針である。



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2013年04月26日

CS716楢原武正・球

「球」のあり ピッチの新緑 枯れ木立

 春先緑が戻ってきた札幌ドームを囲む緑地に楢原武正の「球」が置かれている。まさしく球で、当初の表面の加工が傷んで来ている。近くに札幌ドームの威容が見え、ピッチの緑がまぶしい。遠くに藻岩山、さらに背後に雪の残る山々が望める。


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CS910小野寺紀子・いちばん星

気品ある 少女座りて 役所前

 厚別区役所の前に小野寺紀子の「いちばん星」がある。気品のあるブロンズ像で手入れが行き届いている。人目のつく場所での模範的野外彫刻としては、この作品が最右翼にくるだろう。この作家の作品として少女をモデルにしたものが多い。



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2013年04月23日

CS715・柳健司・大気の器

器あり 大気を盛りて ドーム横

 彫刻は、造形が先で作品名は後付けのものと、作品名あるいはそのイメージが先にあってそれを形にしたものとどちらが多いのだろうか。柳健司の「大気の器」は後者の制作過程を経た作品のように思える。作品名通り大気の満ちた器である。


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2013年04月21日

CS710・山脇正邦・少女と羊

本物の 羊も群れて 観光地

 羊ケ丘展望台の芝生に山脇正邦の「少女と羊」がある。札幌を代表する観光地で、放牧された羊の群れも景観作りに一役買っている。その関係で羊がテーマの彫刻が選ばれているのだろう。背景の結婚式場があり、新郎新婦に出会う時もある。


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2013年04月19日

CS115松本純一・EYES

節穴が 景色を映し EYES(アイズ)なり

北3西3の札幌駅前通に面して、松本純一の「EYES」がある。近くには同じ作家の「MANAZASHI」がある。どちらの作品も顔に見立てた石に二つの穴を開け、これを目として表現している。穴を通して見える景色が目に映る景色と錯覚する。



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2012年10月04日

札幌西校の輔仁会々員戦没者記念碑

輔仁会 馴染みなけれど ハトの居り

 札幌西校の校庭に同校の卒業生である彫刻家本田明二が制作した「輔仁会々員戦没者記念碑」がある。ここで「輔仁会」は同校の同窓会名である。しかし、元々「輔仁会」は学習院大学で設立された組織で、西校と関係があるのか無いのか不明である。言葉の意味は『論語』顔淵篇の「君子以文会友、以友輔仁(君子文ヲ以ッテ友ト会ス、友ヲ以ッテ仁ヲ輔(たす)ク)から採られている。記念碑の彫刻は碑の上部の3羽のハトで、平和の象徴の鳥を置き、平和への願いが込められている。



2012年10月03日

小学校のシンボルの少年像

ぐんぐんと 伸びる瞬時を 像に止め 

 札苗緑(さつなえみどり)小学校は1993(平成5)年開校なので校史は浅い。初めて校名を見ると「さつびょうりょく」とも呼んでしまいそうである。校庭の隅に今谷孝の「ぐんぐん」がある。ぐんぐんと育ってほしい、といった意味なのだろう。作家の今谷は2011年開催の本郷新記念札幌彫刻美術館での「具象彫刻30人展―北の作家たち-」に名前を連ねている。しかし、同作家の野外彫刻の作品はこの「ぐんぐん」しか目にしていない。同校の開放図書館は「ぐんぐん」名になっている。




(画面クリックでパノラマ写真)

2012年07月13日

山本一也作「擁」

母の愛 形に作り 「擁」のあり

 札幌北斗高校は北15条東2丁目のところにあり、道路沿いの校庭のところに山本一也の「擁」がある。札幌北斗学園創立60周年を記念して建てられたもので、銘盤に「母の愛の如くに」と刻まれていて、これが作品名の解説のようになっている。


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2012年06月21日

今日(6月21日)の彫刻

役宅を 守るが如く 亀太郎

 創成川公園新設に関連する一連の工事の期間中、川岸にあった松田与一作の「大友亀太郎像」は札幌村郷土記念館に移されていた。工事終了後、像は創成川公園に戻された。消えたはずの亀太郎像は、複製が造られ、記念館庭に残っていた。

(クリックでパノラマ写真)


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2012年04月27日

北風の中の「花吹雪」

 ススキノの東急イン前に北村西望の「花吹雪」がある。北村の代表作は「長崎平和記念像」で、原爆の日の記念式典などでテレビ放送されるのを見ることがある。「花吹雪」の方は風に乗った花の妖精と思われる女性の、ダイナミックな肢体が表現されている。北国では、北風が吹く中を防寒服の人々が通る歩道や公園に裸婦や肌を多く露出した女性像があると寒そうである。季節に応じて彫刻を入れ替える方法を考えてもよさそうなものであるけれど、費用がかかるからこれは無理か。

北風に 身を躍らせて 花の精

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花吹雪 撮る人映り 冬装備

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(クリックでパノラマ動画)

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2012年04月07日

仏作家の石の鳥の居るセカリー広場

パーゴラは 鳥の開(あ)き檻 雪広場

 前田森林公園にセカリー広場と銘打たれた場所がある。フランスの彫刻家ピエール・セカリーが日仏友好のために石で制作した「幻想の鳥」が置かれているためで、設置年は1988年と案内板にある。
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目小さき 幻想の鳥 雪埋もれ

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(クリックでパノラマ動画)

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2012年04月04日

楠本晴久作「飛遊」

  新装なったJR白石駅舎の南口広場に楠本晴久の「飛遊」が設置された。このオブジェは白石区を象徴した表現になっている。主柱は白石地区を開拓した白石藩士の故郷白石市の方向を向き、側面のバラは区花で、螺旋と球は飛躍と遊び心である。

区花のバラ 雪解けに咲き 駅舎横

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我が姿 遊び心の 球にあり

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2011年10月04日

安田侃野外彫刻展の「真無」

 安田侃野外彫刻展が大通公園や他の会場で行われている。大通公園4丁目のところには「真無」と題された作品があり、パネルの読みを見ると「MAMU」とある。この作家の作品名には「妙夢(みょうむ)」、とか「意心帰(いしんき)」とか妙なものが多い。作品は直方体の枠の中に球がはめ込まれている。同じ作品名のものが美唄の旧栄え小学校を彫刻公園にしたアルテピアッツア美唄にあり、同じ作品名でもデザインが少し異なっている。大通公園の作品のパノラマ写真を撮ってみる。

「真無(まむ)」とあり いかなる意味ぞ 作品名

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パノラマで 写し撮りたり 野外展

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2011年08月14日

オリンピックの記憶を残すアスリート像

 東区の美香保公園にある美香保体育館は、1972年の冬季札幌オリンピックのアイスフィギュア競技場として建てられた。オリンピック施設だった記憶は、建物の塔の部分の五輪マークに残っている。建物の玄関横に佐藤忠良作の「札幌オリンピック開催記念の像」が置かれている。聖火を掲げた男性のアスリート像である。台座のところに、オリンピック誘致に尽力した当時の原田與作札幌市長を顕彰する碑文がある。建物は現在、夏は体育館、冬はスケートリンクとして利用されている。

アスリート 聖火掲げて 冬五輪

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像横に 五輪の記憶 残りおり

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2011年08月08日

肉付きの良い開拓の母子像

 大通公園の西2丁目の北側に佐藤忠良の「開拓の母」の像がある。作品名をそのまま受け取れば、北海道開拓時代に生きた母が、子育てしている状況をイメージする像となる。母子共々肉付きが良くて、食料も栄養も十分ではなかったと想われる開拓期のイメージから遠い。開拓時代を生き抜き、子育てをした開拓の母の力強さを、肉付きのよい身体で表現している、というのが作者の意図かもしれない。母親が笹の葉を手にかざして子供をあやしているところが開拓のイメージと重なる。

開拓の 母子肉付きの よかりけり

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笹の葉で 開拓の母 子をあやし

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2011年08月07日

ウリ信用組合の金剛山仙女像

 大通西12丁目に、大通公園に面した建物があり、1階部分の通路と兼用になっているスペースに女性のブロンズ像がある。建物は「ウリ信用組合」で、その前身は朝銀信用組合である。この関係から像のプレートはハングル表記で読めないのだが、作品名は漢字表記で「金剛山仙女」とある。金剛山は北朝鮮にある山で、韓国の金剛山観光事業やそれに関して起こされた事件などの報道を新聞で見ることがある。仙女の方は片手を頭に回して、札幌の地で何かを想っている姿である。

仙女見る 夕日の向こう 金剛山

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何想う ここは札幌 異国なり

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2011年08月03日

「屯田の森」の知られていない彫刻

 西区の区役所と区民センターの駐車場と琴似栄町通の間の狭い緑地は「屯田の森」と名づけられて、屯田兵本部跡の碑を始め多くの琴似開拓に関する碑が並んでいる。近くに石のオブジェがあり、奥山喜生の「開拓の鼓動」の作品であると知ったのは、札幌市が出している野外彫刻の案内冊子「札幌散策」に目を通してからである。屯田兵屋が境内に保存されている琴似神社が彫刻の向こうに見える。彫刻は雑草の生い茂る中に取り残されてあり、そこから何の鼓動も伝わってこなかった。

石隙間 琴似の社(やしろ) 姿見せ

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開拓を 伝える鼓動 雑草(くさ)が消し

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2011年08月01日

デフォルメされた山田吉泰の母子像

 札幌市社会福祉センターの玄関ロビーに山田吉泰の「母と子(愛と祈りをこめて)」が置かれている。母が子を抱えている普通の母子像なのだが、デフォルメされている。母子像でも本郷新の「太陽の母子」像のように、母子共々モデルを忠実に像にして、合体させた作品より、山田のデフォルメした像の方が自然に見えてくるから不思議である。プレートに、収められた年が1991年とあるので、20年前の作品である。しかし、造形が古臭い感じはなく、そこもデフォルメの巧みさである。

子の安心 伝わる母子像 佳作なり

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デフォルメの 長身の母 自然体

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2011年07月31日

作品名「洋」が不明の女性像

 札幌教育文化会館の東側に笹戸千津子の作品名「洋」の女性像がある。笹戸は、今年(2011年)亡くなった具象彫刻の大家佐藤忠良の弟子に当たる。師弟なので、人物表現は似ているけれど、笹戸の方がより現実的な女性像に見える。それは、衣服を着せたモデルの表現によるせいかもしれない。男性の大家の裸婦像になると、理想の女性美の追求に力が入るせいか、作品になった人物は少々現実から遠い感じがする。笹戸の像の作品名はモデルの名前を想像してみるけれど、確かではない。

洋の文字 モデルの名かと 娘像

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角度変え モデル点検 女性像

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2011年07月29日

置き自転車をよけて撮る石の彫刻

 東京ドームホテル札幌の東側に少しばかりの空き地がある。ホテルの土地でもなさそうで、自転車の置き場になっている。ここに石のソファーとテーブルを模したような彫刻があり、丸山隆の『座「蔵」』の作品名がある。丸山は北海道教育大学札幌分校で彫刻を教え、彫刻家集団「CINQ(サンク)」のメンバーとして活躍して、2002年に47歳で亡くなっている。ホテル横の空き地に足を踏み入れる機会は無く、彫刻があると知って初めて寄り道をして、自転車をどけて写真を撮った。

石ソファー 座る人無く ホテル横

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石台の 彼方のテント ビアガーデン

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富岡小学校の「希望」の家族像

 富岡小学校の校庭に「希望」の作品名の家族の像がある。制作者は田所陸男で、この彫刻家をインターネットで検索しても略歴が出てこない。名前の陸男は「むつお」と読むのだろう。同じ読みの漢字名に睦男があって、小説家本庄睦男はこちらである。作品は両親と一人息子が揃ったものである。母子像は多く見かけるけれど、3人の家族の像は珍しい。母子像は彫刻家の制作意欲を掻き立てるけれど、家族が揃っていては、芸術家には平凡で表現しずらいせいかな、と推測してみる。

希望とは 子の差す向こう 彼方なり

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三人の モデル家族で 小学校

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2011年07月28日

西高の校庭にあるOB作家の彫刻

 札幌西高の前身の札幌二中は著名な彫刻家を輩出している。本郷新や佐藤忠良がおり、時代が下って西高の23期には永野光一がいる。このような関係から、永野の作品「潜-Kirameki」が同校の校庭にある。黒の御影石の塊のような作品で、作品と作品名をつき合わせても何を表現しようとしているのかわからない。ただ、雪の中にあるのと、花と重ねた状態で見るのでは、かなり印象が違ってくる。雪の中に在る方が黒い石が煌いて見えてくる。校庭には佐藤忠良の「蒼空」もある。

煌いて 日影に潜(もぐ)る 黒き塊(かい)

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煌きを 花に示すか 校舎庭

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富岡小学校の「鹿を抱く少年」

 札幌市立富岡小学校は、JR函館本線手稲駅と稲積公園駅の間の線路沿いにある。1978年に開校なので、数年前に30周年を迎えており、古い小学校というほどでもない。この小学校の校庭に本田明二の「鹿を抱く少年」のブロンズ像がある。鹿といっても小鹿で、作品名がなければ、羊と間違えそうである。小学校の校庭にある像なので、少年はわかるとしても、抱いているものがどうして鹿なのかはわからない。像の背後にこの小学校の校章があり、こちらは雪の六華がデザインされている。

抱く小鹿 大きく育つ 希望なり

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ブロンズは 校章前で 校史見て

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2011年07月27日

宮の森緑地の「太陽の母子」像

 北1条宮の沢通から少し南の方に上ると、宮の森緑地がある。緑地には遊歩道があり、北東側の入口のところに本郷新の「太陽の母子」が設置されている。南西の入口には同じ作者の「鳥を抱く女」がある。宮の森緑地につながるように本郷新記念札幌彫刻美術館があり、庭に本郷新の作品が置かれている。母子像の方は母親が幼児をあやしている構図である。母子共に腕を伸ばした形になっていて、何となく母親と幼児を別々に制作して合体させたような感じがして、少々不自然である。

母子居ても 通る人無く 遊歩道

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母親が あやすポーズに 子を合わせ

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2011年07月22日

ステンレスの造形が創り出す景色

 地下鉄南北線の幌平橋駅で降り、駅から中島公園を北の方向に向かって歩くと、最初に出合う造形が小田襄の「風景の夢」と題された作品である。小田は東京生まれで、2004年に東京で没している。その彫刻家と札幌のつながりは調べていない。作品はステンレス製で、幾何形状の組み合わせになっている。表面が鏡となり周囲の景色を反射させるため、どこからが鏡の中で、どれが実景なのかわからなくなる状況が生じる。写真を撮るとそれが強調されて、作品自体が景色に隠れてしまう。

幾何学で 風景の夢 造形し

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ステンレス 実虚の景色 境消し

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2011年07月13日

「リカ・立像」と花

 大通西8丁目のところに札幌後楽園ホテルがあった。今年(2011年)このホテルは東京ドームホテル札幌と名前を変えている。ホテルの建物の横に、佐藤忠良の「リカ・立像」の作品名の裸婦像がある。裸婦を和らげるように花を入れて写真を撮ってみる。近くには花壇もあるのだが、花と彫刻を同じ画面に取り込むのに手子ずる。佐藤忠良は具象作家の大家で、均整の取れた女性の作品が多く、大通西12丁目のところにも「若い女の像」がある。佐藤忠良は今年の3月に亡くなっている。

ホテル名 首都の文字入り リカの像

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ツツジ花 足元配し 裸婦飾り

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2011年07月09日

栗林記念館石庭の馬の像

 八紘学園は栗林元二郎が創立している。毎年7月に入ると同学園の花菖蒲園が公開され、この期間中栗林記念館の石庭も一般公開される。晩年、栗林が全道各地から集めた巨石やイチイの巨木の傍に、馬のブロンズ像を目にする。これらのブロンズ像は伊藤国男の作品で、伊藤は1890年に一関市に生まれている。天皇の御料馬なども手がけており、皇室との人脈もあった栗林が、伊藤の馬の彫刻を蒐集している。これらの作品は記念館に収蔵されているけれど、一般には公開されていない。

花菖蒲 尋ね立寄り 親子馬

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石庭馬 小さく見えて 巨木横

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2011年06月20日

「和顔愛語」の女性像

 札幌龍谷学園高校の正面玄関の前に、二人の女性が並んで立つブロンズ像がある。この高校の校是が「和顔愛語」らしく、像の台座にこの言葉がある。作者は坂胆道である。学校は浄土真宗の教えを建学の精神としており、創立時は龍谷学園札幌女子高等学校であったため、高校のシンボルのようなこの像は女性像となっているようである。現在は男女共学の高校である。高校の正面から西に伸びる道路の両脇にベニバナトチノキの並木があり、6月に入ると並木は赤い木花で飾られる。

作品名 和顔愛語と 校是なり

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建学の 精神問うか 手の仕草

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2011年05月29日

目立たない平和のモニュメント

 札幌観光の都心部のご三家は札幌時計台、赤れんが庁舎、北大だろ。このご三家には彫刻が少ない。札幌時計台に至って彫刻すらない。彫刻があっても地味で、目立たないものが多い。もっとも、これらの観光スポットで幅を利かせるものは歴史的建造物であって、彫刻が主役を演じることはない。それにしても赤れんが庁舎の前庭南側にある堀木淳平の「平和のモニュメント」と題された金属製の作品は目立たない。この作品の傍には短い桜並木があり、作品より桜吹雪に目を奪われる。

流れ像 地味作品に 花吹雪

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目線行く 作品よりも 地の桜

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2011年05月26日

創成川公園に戻った大友亀太郎坐像

 創成川アンダーパス連続化が2011に完成して、南4条から北1条の間の創成側両岸に新しく創成川公園が誕生した。工事前に、創成川の岸に、農民彫刻家と称される松田与一制作の大友亀太郎のブロンズ像が設置されていた。工事のため、一時札幌村郷土記念館庭に間借り状態だったのが、晴れて新装開店の公園に戻ってきた。設置場所は南1条で、これも元の橋の一部を残した、札幌軟石製の創成橋の近くにある。亀太郎の像の背後に札幌テレビ塔があり、彫刻の写真の背景になっている。

移転時に 常に身に着け 遠眼鏡

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テレビ塔 手の地図に無く 亀太郎

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2011年05月20日

有島武郎文学碑の母子像

 大通公園9丁目に、注意しないと見落とす有島武郎の文学碑がある。有島の「小さき者へ」の一節を武者小路実篤が筆を取って、半沢洵が題字を揮毫している。ここで半沢は北海道帝国大学教授で「納豆博士」とも呼ばれた応用菌学者で、有島と親交があったことから武者小路と並んで文学碑に名前があるのだろう。文学碑には母子のレリーフがあり、制作者は北海道教育大学教授の藤川基である。小さき者である子供が母親に見守られて、未来に向かって進んで行くのを暗示している。

デザインは 「小さき者へ」 母子の像

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母子共に 未来に向けた 顔のあり

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2011年05月19日

洋画家のデザインした金属レリーフ

 共済ホールの玄関ロビーに箕原正の「耕作されつつある大自然」と題された金属製のレリーフがある。3枚に分かれていて、大きなものは約4 m x 6 mもある。銅版で制作された背景に、ブロンズ製の農業機械と思われる造形が貼り付けられたレリーフ作品である。インターネットで調べると、箕原は東京出身の洋画家で、絵を描くかたわらこのレリーフ作品や大通公園4丁目の噴水のデザインを行っている。共済ホールは催し物が行われているのだが、見るために入場した記憶がない。

ロビー内 機械耕す 壁大地

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張付いた 無人の機械 動き止め

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桜の季節のエドウィン・ダン記念公園のダン像

 エドウィン・ダン記念館に隣接する公園に峯孝制作のダンの大きなブロンズ立像がある。台座のところもブロンズのレリーフになっていて、明治期ダンが指導して根付かせた北海道酪農業を物語る絵で構成されている。桜の咲く季節に出向いてダンの像を撮ってみる。像の背後にあるエゾヤマザクラを生かした写真では、ダン像が暗く写り、桜か像かのどちらに重きを置くかで違った写真になる。新緑の季節で、趣味の絵を描く市民グループがダン像の周囲で、絵を描くことに余念がない。

桜花 生かして像の 黒さかな

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時代経て 酪農恩人 絵のモデル

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2011年05月18日

巨匠の作品再発見で話題の木下成太郎先生像

 中島公園は菖蒲池を取り囲むようにしてある。この菖蒲池の東側で、人目にあまりつかない場所に木下成太郎のブロンズ像がある。制作者は朝倉文夫で、日本を代表する彫刻家の作品が、戦時中の金属供出から逃れて残っていたことで近年話題になった。成太郎は斗南とも号していたらしく、座像の台座の部分の経歴にこの名前がある。北海道から衆議院議員に選出されていて、帝国美術学校(現武蔵野美術大学の前身)の絞主であったことから、このブロンズ像が作られたようである。

お宝の 像を見上げる 桜時期

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金属の 供出逃れ 今平成

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2011年05月10日

「森の歌」の母子像

 中島公園の北側の広場に山内赳夫の「森の歌」と題された、群像の彫刻がある。昭和58(1983)年北海道大博覧会記念で制作されたものである。数えてはいないけれど、母と子が40人ほど居るだろうか、動物も交えて大きな円筒の表面にはめ込まれるように配置されている。中心的テーマは母子像のようで、母と思われる何体かの女性の周りを子供たちが群れ囲んでいる。作品名と合わせると、母なる森が生命を育んでいる、といったことを人や動物の姿で表現しているともいえる。

目を凝らし 母なる森の 歌を見る

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群像に 命育む 母の居て

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2011年05月07日

稲積小学校校庭の未来を語る子

 手稲区前田を流れる軽川の近くに稲積小学校がある。その校庭に小野寺紀子の「未来を語る子」が置かれている。小学校の校庭にあり、作品名から想像される子供像に反して、像の表情は暗い。未来を憂えているかのようである。眉間にわずかな皺を見せ、口元は引き締まって、児童というより大人に近い顔立ちである。作者の意図がどこにあるのかわからないけれど、この表情からは明るい未来は伝わってこない。五月の子供の日を目の前にしたGWの中日で、鯉のぼりが見えている。

表情は 語る未来の 暗さかな

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鯉のぼり 未来を託し 泳ぐなり

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博物館前のクリオネに似た羽ばたき像

 NHKの番組の取材のため北海道開拓記念館を訪れた時、建物正面に羽を広げた奇妙な像を見た。同行のプロデューサーがクリオネみたいだと言葉に出す。確かにクリオネの表現は当たっている。これは山内壮夫制作で「羽ばたき」と作品名があるので、鳥である。具体的に何の鳥をイメージして制作したのかは推測の域を出ないけれど、同彫刻家には他にツルの作品もあるので、ツルではなかろうか。像の基部は雪の六華をデザインしていて、北海道百年記念塔のデザインに通じている。

クリオネの 声の掛かりて 博物館

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この鳥を 何に見立てる ツル候補

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2011年05月06日

ホテルの玄関口を映す結晶彫刻

 北海道庁と道路を挟んで北側にポールスター札幌のホテルがある。その玄関の横に堀木淳平の作品「結晶体-4+1/4」がある。作品名の結晶体はわかるとしても、4+1/4は結晶体(面)の数字なのかと推測して数えてみるけれど、どのように数を当てはめているのかわからない。素材がステンレスのようで、表面が鏡になってホテルの玄関口を映し出している。しかし、この彫刻に気づく宿泊客はいないのではなかろうか。堀木の作品は近くの赤れんが庁舎の庭にも設置されている。

結晶数 数えて場所は ホテル前

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玄関を 映す結晶 ステンレス

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2011年05月01日

赤れんが庁舎庭の北の母子像

 彫刻家が何を意図して作品を生み出しているのか、伺い知れないところがある。普通に考えればそれで終わりなのだが、考え出すと深みにはまる。赤れんが庁舎の庭に本郷新の「北の母子像」がある。作品名通りに受け止めればそれまでである。しかし、かなり成長した男の子が、裸で母親と抱き合っているのは、妄想をふくらませると、厳しい庁舎前に設置しているのが見事と言えるほど場違いである。もし、作者が隠れた意図を込めてそうしたのなら…、いやそんなことはあるまい。

大胆な ポーズを取りて 庁舎前

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妄想は 互いの視線 推し量り

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2011年04月24日

オーロラタウンの「希望の女神」

 オーロラタウンの中ほどのところにステーネル・クレマン・レオポルド作の「希望の女神」と「愛の女神」の2体のブロンズ像がある。インターネットで調べても、レオポルドについての詳細はわからない。旧北海道拓殖銀行が寄贈した像であるらしい。希望の女神はトーチを高々と掲げたポーズとなっていて、地下街のコーナーでの照明がそれほど明るいとは言えないところで、上を向いた女性の顔の細部がよく見えない。作品名からすれば、希望に向かって顔を輝かせているのだろう。

地下街で トーチ掲げて 希望なり

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人工の 光を浴びて 女神居り

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オーロラタウンの「愛の女神」

 レオポルド作の「愛の女神」のブロンズ像はトーチを掲げるポーズなのに、顔はトーチからの光を避けるように下を向いている。片目はつぶり、片目は半眼のようである。愛とこの表情を結びつけようとするのだが、理屈のある説明ができない。「愛は盲目」とでも言いたいのかな、とも思ってしまう。表情は憂いを含んだもので、愛の喜びといった感じもしない。角度を変えて見ても、自分の持つ光から顔を背けていて、このポーズや表情と、愛の文字の意味するところが不明である。

表情は 愛は盲目 片目閉じ

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何ゆえに 愛の女神は 光避け

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吹雪の作品名のある石柱の彫刻

 札幌駅南口の西コンコースに設置されている、穴の開いた白大理石がある。作者は美唄市出身の安田侃氏で、作品名は「妙夢」である。この作品を始め、同氏の作品は大理石の表面を滑らかに磨き上げたものが多い中、札幌駅から遠くない北3条西2丁目の札幌MTビルのロビーの中央に、石材を削った作品を見つけた。標札の作品名は「吹雪」で、1992年の年号がある。単純な形の石の彫刻と吹雪が結びつかない。彫刻の前にはロビーの玄関があり、通行人や自動車が視界を横切っていく。

石柱や 作品名は 吹雪なり

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石肌を 照らす光を 雪見立て

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2011年04月23日

中島公園ののびゆく子等

 地下鉄の駅を降りて中島公園の菖蒲池の方に続く道を行くと、池を迂回するように道が二手に分かれる。この分岐点のところに子供が輪の中で遊んでいる彫刻がある。小野健壽(けんじゅ)作の作品名「のびゆく子等」である。遊びに興じている子供達の遊び声が伝わってくるような作品である。小学校の校庭は別として、公園に子供の彫刻があるのはあまり目にしない。この場所からほど近いところのホテル・ライフォートのロビーには、小野作の「鏡の前」の作品名の裸婦像がある。

幻聴か のびゆく子等の 遊び声

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見上げれば 遊ぶ子等居て 秋の空

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大通公園の花の母子像

 大通公園2丁目の北側に山内壮夫の「花の母子像」のブロンズ像がある。母親と子が手をつないでいて、母子像であるのは納得できる。花とあるのはどうしてかと思って見ると、子が手にしているのがライラックの花のようである。札幌市の木を取り込んで制作したのだろう。この像の近くの、大通西1丁目の広場には、山内の「希望」と題された、女性がハトを掲げている大きな像がある。同じ作家の作品という理由だけで女性の顔が似ているかと比べても、似ているとは言えない。

ライラック 子の手にありて 作品名

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母の顔 似た顔探し 目の泳ぎ

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2011年04月18日

メディアMIXホール前のステンレス像

 抽象的な彫刻に英和の隻句の作品名では、作品のテーマが判然としない場合がある。具象作品であれば、作品名があいまいでも、彫刻そのものを見れば作者の制作意図がどこら辺にあるかは見当がつく。テレビ出演の録画撮りのため、菊水のメディアMIXホールを初めて訪れた時、建物の前に堀木淳平の「UNFOLD-日向にて」の作品名のステンレスの彫刻を目にした。大きなパーツが足、胴体、頭に対応した鋼の生物にも見え、駐輪した自転車がこの大きな生物の子供のように見えてくる。

アンホルド(UNFOLD) 展開したか この形

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自転車が 鋼(はがね)生物 子に見えて

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2011年04月16日

石で出来た花の女神像

 菊水の円形歩道橋の傍に結婚式場の「FLORE(フローラ)」がある。言葉の元の意味は花の女神で、結婚式場に合わせた命名なのだろう。この式場の前に、同じ作品名の松本純一の石の彫刻がある。この彫刻家の特徴である、目の部分を穴にして顔に穿っている。作品名と設置場所についての知識がなければ、この石作りの人形から花の女神を連想するのは到底無理である。結婚式場の建物のガラス窓に、石の彫刻と通りの様子が映っている。それを撮っている自分の姿もそこに見えている。

柔らかき 花の女神は 石作り

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我が姿 FLORE(フローラ)共に ガラス窓

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2011年04月10日

顔の無い「藻岩犠牲者の碑」の人物像

 福住桑園通が山鼻川を横切るところの山鼻川の河川敷に「藻岩犠牲者の碑」がある。藻岩発電所と藻岩浄水場の建設のため犠牲となった労働者を慰霊するための碑である。碑文があり、タコ部屋と呼ばれた施設に留めおかれて強制労働に従事して亡くなった犠牲者は34名を数える、と記されている。碑には二部黎作の人物像が設置されていて、像には顔が無く、両手を合わせて前に突き出したポーズである。何かが欲しい、あるいは何かを受け取れと言っているのか、それはわからない。

送電線 象徴となり 慰霊の碑

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顔の無き 慰霊の人の 捧げの手

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2011年04月09日

商店街にある長浜万蔵翁の胸像

 国道12号と南郷通の間に本郷通があり、この通りに沿って本郷通商店街がある。白石区民ならともかく、他区の市民には知られていない商店街である。商店街の中央近くに長浜万蔵翁のブロンズ像がある。同翁の、この地区の発展の功績により像が建立され、夏には「万像祭」のイベントも行われる。制作者名として武石頴導の名前がある。像は歩道に設置されていて、行き交う人の目につき易い。幼稚園児の一団が像の横を通り過ぎていくけれど、像よりは店先の品物に目が行っている。

万蔵翁 祭り名になり 商店街

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歩道行く 園児の視線 像向かず

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2011年04月06日

巨匠の若き時代の南鷹次郎像

 北海道に縁の深い彫刻家佐藤忠良氏の訃報が3月30日の北海道新聞の一面に載っていた。1912(明治45)年生まれで98歳の長寿を全うした。同紙のコラム「卓上四季」でも作品について書かれていて、「首狩り」と言われるほど頭部にこだわった、とある。ほとんど知られていないと思われるけれど、北農ビルのロビーに北農の会長像として置かれている、北海道帝国大学2代総長の南鷹次郎の像は、具象彫刻の巨匠の作である。作者名の表示がなく、彫刻にSato、1932がわずかに見える。

首狩りの 若き巨匠の 南像

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かろうじて Sato(サトウ)と読めて 巨匠作

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2011年04月02日

二条市場の魚売り小僧2

 二条市場の魚売り小僧のブロンズ像は二体ある。どちらも二条市場を表す漢数字二を入れた菱紋の法被を羽織って威勢の良いところをみせている。魚売り小僧が抱えているのは、北海道の海の幸の鮭だろう。魚売り小僧の威勢の良さに反比例するかのように、通路にも店内にも客が居ない。二条市場は観光客を相手に商売をしており、いつもならもっと客で混んでいるのにそれが見えない。東日本の大震災の影響で、国内、国外の観光客が減っていることが影響していると推察してみる。

「二」の字菱 印半纏 鮭を抱き

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大震災 影響なりや 客見えず

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2011年04月01日

二条市場の魚売り小僧1

 南2条通に沿って東1丁目のところに二条市場がある。アーケードに店が並び、鮮魚や海産物の土産物が並ぶ。アーケードの通路部分に、魚を籠に入れた天秤を担ぐ魚売り小僧のブロンズ像がある。作者名とか作品名はみあたらない。魚籠に見えるものは足が片側4本のタラバガニである。これを見ると、この魚小僧は北海道の海産物を念頭に入れて作られたものであることがわかる。二条市場にやって来る客は本物のタラバガニに目が行くけれど、彫刻の方には目が行かないようである。

魚籠に タラバガニあり 土産ガニ

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店員と 魚売り小僧 客を待ち

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2011年03月26日

巨大な赤瓢箪に見えるTorch

 地下鉄南北線のさっぽろ駅から大通駅まで地下歩行空間(チカホコ)が開通した。基本的には地下通路で、通路の両側に休息や時にはイベントを行う空間が設けられている。このチカホコから日本生命札幌ビルの横に出る階段部分にTorchと題された豊嶋敦史作のオブジェが吊り下げられている。未来を照らす松明の意味を込め、赤い炎をイメージしている。制作者の意図とは別に、巨大な赤い瓢箪をぶら下げたように見える。ビルの壁の平面のガラスと、赤い楕円体の部分の対比が面白い。

面白き 形強調 ガラス壁

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松明を 意図する形 赤瓢箪

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2011年03月23日

To the Future(未来へ)

 JR札幌駅と隣接して、大丸デパートの札幌店が開店し、駅構内の商店街と一緒になってその集客効果が著しい。売り場が広く、加えてこれだけ店が集まっていると、かえって足が遠のいて、ほとんど店内を歩いたことがない。その大丸デパートの6階のエスカレータのところに浅原千代治作「To the Future」と題された作品がある。制作者は小樽を拠点としているガラス工芸家である。緑色のガラスが透けたり、反射したりで周囲の様子を取り込んで、複雑な光の世界を作り出している。

未来への 文字の彫られて 台座なり

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反射して 透過して見せ ガラスなり

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2011年03月19日

狸小路西6丁目のPONSA像

 最初この石の彫刻を見た時、これが何を象ったものかわからなかった。作品名がPONSAとあっても、意味するものが判然としない。後で気がついたのだが、作品の設置場所が狸小路であり、これは狸がモデルなのである。制作は流政之で、市内にある他の作品にも通じる、黒御影石を磨いた球体を主体にしていて、球は狸の腹である。頭部が梟のようにも見えるので、最初に見た時狸にすぐには結びつかない。雪の季節に雪のマントを羽織ったような姿になると、ますます狸から遠ざかる。

反射する 己の姿 ポンサ(PONSA)撮り

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雪マント 羽織る姿の 狸像

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2011年03月18日

ロビー内に立つ農村女性像

 地下鉄東豊線のさっぽろ駅の上に北農会館の大きなビルがある。このビルの1階の広いロビーに松田与一作「大地に立つ」の農村女性像がある。JA(全国農業協同組合連合会)北海道女性協議会が同会創立50周年を記念して建立したものである。彫刻は木彫りで、農村の若い女性のたくましさを表現している。松田は東川町にアトリエを持つ現役の農民彫刻家である。地下のバイパスと連動して整備がなされた創成河畔に、大友亀太郎のブロンズ像が再設置で、これも松田の作品である。

立つ場所は 大地に代わり ロビー内

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たくましさ 伝わる姿 木彫りなり

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2011年03月17日

南9条緑地で春風にうたう

 石山通と旭山公園米里線が交差するところにちょっとした緑地がある。南9条緑地である。ここに山内壮夫の「春風にうたう」の作品名の石の彫刻がある。具象と抽象の中間の彫刻で、女性が衣をなびかせている構図に見える。女性の滑らかな身体の線が表現されていて、作品名から春の女神なのかも知れない。この場所は車で通る機会はあっても、車を停める場所もなく、車窓から見るだけである。たまたま、近くを歩いて撮った写真は春ではなく、夏や冬で、作品名に合っていない。

無風でも 衣の裾の 吹流れ

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雪を抱き 春風吹かぬ 緑地なり

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2011年03月13日

ビル前にある作品「時空翼」

 彫刻の作品名には、何を意味するのかわからないような凝ったものがある一方、ありきたりの名前のものもある。前者は抽象的な作品に多く、後者は具象的な作品でよく見かける。抽象的な作品には具体的名前を、具象的な作品には捻りを利かした作品名にした方がよいと思われるのだが、どうも彫刻家は作品名に過度に敏感だったり、逆に鈍感だったりするようである。平田まどかのサンメモリアビル前の作品は抽象的なもので、作品名は時空を越えて飛ぶ翼、といった意味なのだろう。

プラタナス 一葉飛んで 時空翼

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ビル前に 時空を越える 翼あり

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2011年03月01日

雪まつりの後の「泉の像」

 大通公園のシンボル的存在の「泉の像」は、ニッカウヰスキーの依頼で本郷新が制作している。屋外の彫刻は全季節性のものがよいのだけれど、具象的な像ではこの条件を満たすのが難しい。特に、裸婦やそれに近い彫刻を、雪の季節に見るのは寒々としている。トウシューズを履いたこの三人のバレリーナの像も、雪まつりのイベント時にはスノーボード競技会場の下になって、その姿を隠している。雪まつりが終わって姿を現しても、雪で覆われた公園では近寄って見る人もいない。

踊り子を 見る人もなく 雪舞台

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雨水(あまみず)の 流跡(ながれあと)見え 泉像

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2010年11月07日

旧永山武四郎邸の母子像

 永山武四郎は薩摩の人で、北海道長官、第7師団長、貴族院議員を務めていて、屯田兵の父の呼び名もある。武四郎の旧邸宅が永山公園内に保存されていて、自由に見学できる。木造の屋敷の玄関の上がり部分に、石膏の母子像がある。制作者や作品名がなく、どうして軍人の邸宅に、母子像があるのかわからない。母親の方は子供を抱く上半身が裸で、これも軍人の旧邸宅には場違いな感じである。母子像の向こうの壁に、軍服姿のこの屋敷の主の写真があって、こちらを見ている。

場違いは 軍人屋敷 母子の像

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母子像を 見る人のいて 武四郎

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2010年11月05日

平岸小学校のリンゴを手にする乙女像

 本田明二作の「みのり」と作品名のあるこの女性像は、平岸通に面した平岸小学校の校庭にある。像の横に平岸地区とよひら“ふるさと再発見”委員会による説明があり、「平岸開基110年を記念して建てられ、昭和55年9月に除幕。背景のリンゴの木と清楚な乙女像は北方に生きた人の強さと知性を示し、往時のリンゴ園をしのばせる。」と書かれている。清楚な乙女というより、逞しい女性といった感じである。像の向こうに平岸小学校の校舎が見え、開校121年の文字が見えている。

逞しき 乙女手にする リンゴの実

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リンゴ園 消える歴史の 小学校

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2010年11月04日

晩秋の元町小学校の「希望」像

 元町小学校の前を歩いていて、鳩を抱いた児童が空を指指している彫刻が目に留った。作品名の「希望」が台座のところに見える。制作者は川田静子で、全道展会友であると名盤に記されている。作品名や児童の像であることから、これは小学校の依頼で制作されたもののようである。児童が片手で指さす方向に、ちょうどナナカマドの赤い実があって、制作者が意図していない、景観の中の彫刻の配置になっている。作品名を「実りの秋」とした方が、晩秋のこの時季には合っている。

児童抱く 鳩が希望の 徴(しるし)なり

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指の先 赤き実のあり ナナカマド

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2010年09月24日

秋空の下の橋の上のサケ

 豊平川に架かる南大橋の袂のところに、サケの彫刻が並んでいる。彫刻の向こうに豊平川の広い河川敷が広がり、見通しがよい。秋に入って、この川をサケが遡上してくる時期が近づいている。秋のせいか、空具合が不安定で、雲が流れ、陽が射したり、陰ったりする。川の中のサケが水中から見上げると、川面の状態が雲の流れのように見えるのかな、と想像してみる。陽が陰って、気温が低くなれば、橋の上のサケも回帰時と思って、橋から川に移動しようとしているようにも見える。

雲流れ サケの泳ぎて 橋の上

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陽が陰り 気温下がりて 回帰時

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2010年05月14日

桜の季節の笛を吹く少女

 この石の彫刻は、山内壮夫の「笛を吹く少女」と題された作品である。横笛そのものが無いので、作品名から笛を吹いているポーズであることがわかる。小さな目と口と、あるかないかの鼻が、少女の雰囲気を醸し出している。しかし、写真に撮ってみると、意外に豊かな胸からは、大人の女性を連想する。彫刻の設置されている中島公園に、遅い春も訪れ、例年より遅れて咲き出した桜が像の背景にある。作品名にある少女ということもあり、桜の季節が一番似合っている彫刻である。

笛を吹く ポーズの背後 桜花

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北の春 胸の豊かな 少女吹き

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2010年03月08日

NANMOSA STOVE

 ニューオータニ・ホテル横の歩道に接して空間があり、ここに流政之の「NANMOSA STOVE」と題された作品がある。NANMOSAとは、北海道で、「気にしていない」とか「大したことでない」といった気持ちを相手に伝える時に口に出す言葉である。流の作品名には、このような地方色のある言葉を使ったものがよく見られる。ストーブはかつて使われただるまストーブである。ストーブの球体の向こうに飲食店の看板が見え、こちらは札幌時計台を平面にして壁に閉じ込めている。

NANMOSAは なんもなんもの ストーブ名

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石の球 彼方平面 時計台

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2010年02月17日

上機嫌な星

 この串団子のような造形には「上機嫌な星」の作品名がついている。制作者は丸山隆で、ススキノの南5条西4丁目に設置されている。抽象彫刻の作品と作品名をつなげて考えても意味もないけれど、この形が星でよくても、上機嫌なのだろうか。繁華街だから、通りすがりの人が上機嫌であるというのはあり得るか。さっぽろ雪まつりが行われている期間には、ススキノのメインストリートは歩行者天国になり、氷像が並んで、こちらは見る人も見られる氷像も上機嫌のようである。

上機嫌 いかなることぞ 星と人

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氷像は 上機嫌なり 雪まつり

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2010年02月15日

ススキノのMEMORY像

 繁華街ススキノの南5条西4丁目のところに永野光一作の「MRMORY」がある。人間の頭部を思わせる石が、胴体と金属棒でつがったように見える作品である。作品名から、この石の頭は、記憶を詰め込んだ場所なのだ、と連想して爪句を作る。「さっぽろ雪まつり」では、毎年ススキノの会場には氷像が並び、MRMORY像は、祭りが終われば取り壊される氷像を、一年の出来事の一コマとして記憶しているのだろう。雪まつりは2010年には61回目を迎え、そして過ぎて行った。

メモリーを 貯めた頭が 繁華街

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氷像を 記憶に留(とど)め メモリー像

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2009年07月05日

ブラック・スライド・マントラ

 イサム・ノグチのブラック・スライド・マントラと名づけられた黒御影石の作品はその設置場所で紆余曲折があった。ノグチは大通公園の8丁目と9丁目を分けている車道を公園に取り込んで、ここに作品を置くことを希望した。この希望は巨匠の死後に実現され、作品のあるところは公園がつながっている。子供達がこの作品の滑り台で遊んでいるけれど、彼らの尻が作品を磨き上げるのもノグチが望んだことである。子供の母親の方はさすがに滑ることはせず、渦の周りを歩いている。

子の尻が 巨匠の作を 磨き上げ

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子は滑り 母は歩きて 渦回り

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2009年07月04日

大通公園の鯨の像

 大通西9丁目に水場があり、夏が訪れて遊水路に水が流れている。水場には鯨のオブジェがあって、鯨の潮吹きを模して水を噴き上げている。普段は通り過ぎる人ばかりで、仔鯨が自分一人で水遊びをしている。しかし、日や時間帯によっては、子供やその母親の一団がこの水場で水遊びや話に興じている。札幌では水遊びの出来る期間は短くて、親子とも短い北国の夏を捕まえておこうとする。夏の水がこぼれて手からすり抜けていくのを、何度も捕まえようとして、一日が過ぎていく。

仔の鯨 一人遊びで 潮を吹き

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捕まえる 手からこぼれる 夏の水

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2009年05月11日

北大病院横の母子像

 北海道大学の医学、歯学、医療を支援する「協済会」という公益法人組織がある。この協済会が創立65周年を記念して1986年に北大に母子像が寄贈した。制作者は本田明二で、母子像は北大病院の横に設置されている。母親の像の腕や手は女性としては太く大きく力強い表現となっている。しかし、母親が抱く子供に注ぐ顔の表情は、子供へのいとおしい思いが出ている。像は西5丁目の通りから北大構内にある病院へ入るところの近くにあるけれど、この像に気づく人は少ない。

母子像の 子を抱(だ)く母の 手の強さ

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学内で 母子密やかに 時過ごし

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2009年05月04日

ミスジョウザンケイカッパ

 定山渓の渓谷を流れる豊平川に架かる月見橋の上に標題の作品名の河童像がある。作者は阿部典英である。ミス定山渓の栄誉を担った女性(雌というべきか)の河童の像である。元々定山渓と河童には何の関係も無かった。定山渓観光協会が、北海道新聞社に勤めた経歴のある漫画家おおば比呂司に助言を求め、河童で町興しの提案が河童とのつながりの端緒になっている。この経緯から、定山渓の河童はどこか漫画的要素があって、彫刻家もその雰囲気を河童に出して作品を作っている。

助っ人は ミス定山渓 町興し

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雌(めす)河童 背後に端午の 節句見え

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2009年05月03日

定山渓豊平川の小河童像

 定山渓に行く機会はあっても、豊平川の流れの近くまで足を延ばしたことはない。したがって、豊平川の川原の石の上に逆立ちしているこの小河童像には、今回わざわざ河童の像を探しに出かけて初めてお目にかかっている。制作者は永野光一で、茶目っ気のある像の名前は「ころんころん」である。河童が転がっていく様を表現していてこの作品名になったのだろうか、と思ってみる。逆立ちした河童の向こうに鯉のぼりの川渡しと、反対側には赤いつり橋の二見橋が視界に入ってくる。

上を向く 鯉に逆立ち 河童なり

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逆立ちの 彼方赤色 二見橋

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2009年05月01日

定山渓湯の滝の河童

 国道230号から定山渓の温泉街に下りていく見返り坂の途中に、崖の上からお湯が流れてくる仕掛けがあり、湯の滝の看板がある。滝の下のところの浴槽に全裸の身を沈める男性がいる。顔や足をみると河童とわかるけれど、男性(雄というべきか)には違いない。像は丸山隆作の「Why are you looking」である。何で見るかと問われれば、大道で全裸とは良俗秩序に反するのでは、と見ているのである。河童であれば屁のカッパではあろうけれど。頭上に鯉幟がたなびく五月である。

何で見る 良俗秩序 屁のカッパ

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湯の滝に 浸かる河童居て 五月(さつき)かな

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2009年04月17日

春先の「牧歌の像」

 JR札幌駅前にある「牧歌の像」と題された本郷新の群像の彫刻は、大通り公園の「泉」と並んで札幌のイメージと重なる彫刻になっている。両方の彫刻とも、裸婦かそれに近い像であるため、雪の季節には景観にはそぐわないもので意識的にあるいは無意識に無視される存在であるけれど、周囲に緑が戻ってくる季節には彫刻にも命が戻ってくるように感じられる。裸婦像に近づいてみると結構肉感的な像である。像の頭にハトが止まっていて、その目はこちらの動作を注意深く見ている。

見上げれば 乳房の尖り 高き春

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人見上げ ハト見下ろして 春の空

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2009年04月14日

屯田開拓顕彰広場の馬魂之像

 北区屯田地区を走る道道札幌北広島環状線に面してこの広場がある。ここは屯田兵第一大隊第四中隊本部跡地で、ここに屯田兵とその家族が入植したのは1889(明治22)年である。広場には屯田開基100年を記念して「屯田兵顕彰之像」と「馬魂之像」が建立されている。開拓時代の開墾の動力は馬に頼らざるを得ず、馬の存在は現代では想像できないくらい大きなものがあった。ブロンズの馬はその存在感を示していて、馬の向こうに屯田兵のブロンズ像が天を指差して立っている。

馬魂像 屯田の夢 今にあり

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屯田の 兵と馬居て 顕彰碑

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2009年04月12日

「中央創成小学校の跡」碑

 札幌市の市庁舎の前の歩道に沿って、少しばかりの空き地があり、小学校跡の記念碑が建っている。記念碑には二人の児童の顔のブロンズ像があって、制作したのは坂坦道である。中央創成小学校は現在の市庁舎の場所にあったのが、西創成小学校と統合して1965(昭和40)年には創成小学校になっている。都市の住民人口のドーナッツ化現象が進んで、中心部から児童の姿が消え、名門小学校も市庁舎に席を譲っている。碑には校歌が刻まれ、往時の記憶をかろうじて留めている。

名門校 高層庁舎に 席譲り

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児の顔が ここに校舎と 人に告げ

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2009年04月11日

梁田貞の楽聖碑と「どんぐりころころ」の楽譜碑

 資生館小学校(旧創成小学校)の角地に、この童謡の作曲をした梁田貞の楽聖碑と五線譜に音符と歌詞を刻んだ碑がある。作詞は青木存義(ながよし)で、「どんぐりころころ どんぐりこ」と記憶していた歌詞は「どんぶりこ」が正しく、長いこと間違って覚えていた。梁田は創成小学校、札幌中学校(現札幌南高)を卒業し、一時札幌農学校(現北大)などに在籍後、東京音楽学校(現東京芸術大学)で声楽を学び、後に作曲家になり、「城ケ島の雨」、「とんび」などを作曲している。

楽聖の 胸像のあり 母校角

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どんぐりの 歌詞誤記憶で 初老なり

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2009年04月09日

中島公園内の山内壮夫の母子像

 中島公園には山内壮夫の作品が多く設置されている。その中の一つに「母と子の像」がある。石の像で、形が単純化されているけれど母子の雰囲気が感じられる作品である。母子のテーマでは、この像のように母親が子供を抱いて一体化したものと、母親と子供を別々のモデルとして扱い、手などでつなぐものに大別される。石の素材ということもあってか、この作品は親子の一体化の強い造形になって、親子のつながりが感じられる。雪を被っていても親子の情があたたかく感じられる。

母と子は 同じ物見て 視線先

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雪なれど 母と子の像 あたたかく

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2009年04月07日

宮の森緑地遊歩道の母子像

 札幌彫刻美術館から宮の森緑地の遊歩道を通って北一条・宮の沢通に戻ることができる。当然その逆のルートで彫刻美術館に行くこともできる。本郷新がアトリエを構え、それが基になって彫刻美術館ができた経緯もあって、宮の森周辺には本郷新の彫刻が点在している。雪の残っている宮の森緑地の遊歩道を降りてくると、下の方に本郷新の母子像が見えてくる。像のところだけ雪が解けたようになっていて、「太陽の母子」の作品名のように、像が太陽光を集めているかのようである。

春音の 聞こえる緑地に 親子居り

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陽を浴びて 太陽の母子(ぼし) 雪解かし

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2009年04月03日

雪から緑に変わる彫刻美術館の庭

 3月も終わろうとしているのに、宮の森の山に近い本郷新記念札幌彫刻美術館の庭は雪で覆われている。作品名「ライラック像のトルソー」は立ち姿なので、雪があってもその立ち姿を眺めることができる。しかし、庭にある高さの低い像は雪の中に埋まっている。屈まっている裸婦像は上半身しか見えないので何をしている状態かは雪が邪魔して見ることができない。雪がすっかり解けると作品名が現れ、それは「砂」とある。砂いじりをしている裸婦のイメージを像にしたのだろうか。

何をする 裸婦の屈みて 雪の中

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芝草で 砂をいじるか 浅き春

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2009年04月02日

駅舎ビル前の石の造形

 JR札幌駅南口のところに石が三つ置かれている。南口といっても人の流れのある出入り口ではなく、注意して見ないと見落としてしまう造形である。金井聡和の「花降る石」と題された作品で、作品名の通り磨かれた石の表面に花びらの加工が施されている。どのような処理をするとこのような石の表面になるのだろうか。石は喫茶店に面して置かれていて、見慣れたスターバックスの看板が目につくけれど、店内の客がコーヒーを飲みながら石の彫刻に目をやることはなさそうである。

表面に 花降って見え 石三つ

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コーヒーを 飲む客は見ず 花の石

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2009年04月01日

札幌村郷土記念館庭の大友亀太郎坐像

 札幌村郷土記念館庭には松田与一制作の大友亀太郎のブロンズ像がある。元々大通を横切る創成川の岸にあったもので、創成川通の工事のため、亀太郎の役宅のあったこの場所に移転された。札幌村郷土記念館には亀太郎や大友堀に関する史料がある。その他、この地で玉葱栽培が盛んに行われていたので、玉葱記念碑が庭にあり、館内には玉葱生産に関する資料がある。札幌村の名前があるように、幕府による札幌開拓の中心に位置していて、札幌村道路元標も館内に保管されている。

役宅に 一時戻りて 亀太郎

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亀太郎 見たことありや 初雪草

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2009年03月31日

真駒内中央公園のエドウィン・ダン像

 エドウィン・ダンは日本の酪農業の基礎を北海道に根付かせた人物である。明治政府の招へいで1873年来日し、1875年函館に赴任した。この函館勤務時代に日本人の妻ツルと結婚している。1876年に札幌に移り、真駒内に牧牛場を開き、これが真駒内種畜場となった。この種畜場の事務所が現在のエドウィン・ダン記念館として保存されている。記念館に隣接する真駒内中央公園内に峯孝制作の大きなダン像がある。黒っぽいブロンズ像で、季節による背景で写真の感じが変わってくる。

黒き像 酪農伝師 エドウィン・ダン

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酪農史 緑が囲むや 夏木立

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2009年03月30日

札幌飛行場正門跡の「風雪」碑

 北24条通に面した西9丁目の歩道に札幌飛行場正門が残されていて、飛行場の記憶を留めるかのように「風雪」の碑が設置されている。碑には、プロペラの一部にパイロットの顔が埋め込まれたブロンズ像があり、制作は坂坦道である。この場所は戦前旧北海タイムス斜が報道用の飛行機を飛ばした飛行場があったところであり、飛行場は終戦とともに閉鎖された。像の裏側には「大空に憧れ、空高く飛んだ、父も兄も弟も、遠い思い出になって消えてしまうだろう。」と刻まれている。

プロペラに 風雪の顔見え パイロット

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大空に 飛んだ思いが 碑に残り

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2009年03月29日

北海道文化放送社屋前の「賛歌」、「躍進」

 北海道文化放送(UHB)の社屋前の広場に本郷新の「賛歌」、「躍進」の二つの裸婦像が設置されている。二体とも動きを表現した像であり、静止像に比べて、身体の各部のバランスを取って制作するのが難しそうである。実物は周囲の景観も視界にあって、気がつかなかった身体のバランスが、写真でみると気になる場合がある。賛歌の像は頭に対して胴体部分が長すぎるように思える。下半身も現代の日本人女性はいざ知らず、昔の女性はこんなに長かったろうか、の感想が出てくる。

浅き春 賛歌の季節 目に見えず

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躍進を 空に放つか うす曇

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2009年03月28日

大通公園の「奉仕の道」

 大通公園の西6丁目のところに札幌ロータリークラブが寄贈した「奉仕の道」と題された動物たちが話し合っているようなブロンズ像がある。制作者は峯孝である。像になっている動物は鹿、梟(ふくろう)、兎、鳥で、生ける動物たちの代表になっている。雪解けが始まっている時期には、残雪に枯葉などが見え、動物たちが、春の大掃除の奉仕を行う相談をしているようである。春も進み、像の周囲がきれいになると、知恵の象徴の梟が、他の動物に奉仕の道を説いているようである。

俺たちも 春の清掃 せにゃならぬ

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ふくろうは 奉仕の道説く 賢者なり

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2009年03月27日

札幌競馬場の駿馬の像

 雪国の競馬場は、冬季間は閉ざされる。札幌競馬場の雪に覆われたコースと広場をスタンドから眺めると、大都会にこんな場所があるのか、と驚く。パドックの近くに「駿馬躍進」の作品名のある後藤信夫制作の三頭の馬の像がある。走るのが速い馬を駿と呼ぶが、さらに優れた意味を重ねて優駿と呼ぶこともある。ブロンズ像の駿馬は、騎手を乗せ駆ける動きが一瞬時間を止めて表現されている。雪の季節、像の周囲にある枯木立が観客となって、駆け抜ける駿馬を見ているようである。

動一瞬 固められたり 人駿馬

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枯木立 観客にして 駆ける駿

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2009年03月26日

東区民センター前の母子像

 東区区民センターの建物のレンガの壁を背景にして、本田明二の「手をつなぐ」という母子像がある。母親の肩に雪が降り積もっていて、まるで白いマフラーを羽織っているように見える。写真のアングルでは子供は喜んでいるのに対して、母親の表情が心配そうに見える。雪のマフラー同様、たまたまそのように見え、季節が変わればまた印象も変わるのかもしれない。区民センターの正面には時計台の模型が設置されている。中央区にある時計台が東区に出向してきたかのようである。

手をつなぐ 子の母親に 雪マフラー

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東区に 出向したり 時計塔

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