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2019年09月06日

今日(9月6日・その4)の一枚

ミズヒキは 小さな花なり 撮影難

 ミズヒキは小さな花が花茎に並んでいるので撮影が難しい。かなり近くに寄ってマクロレンズで撮ってみる。未だ蕾の状態でこれから花が咲いてくる。花が開いた状態で撮るのもやはり難しそうである。何かの植物のひっつき虫も写り込んでいる。

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2019年08月29日

今日(8月29日・その4)の一枚

朝霧に 紅を目立たせ サワギキョウ 

 庭でシジュウカラを撮るが上手く撮れず。そのまま近くを歩き、サワギキョウの咲いている庭で花撮影に切り替える。山野草のサワギキョウは紫色の花であるけれど、庭に植えられている赤花は園芸種だろう。背後に白いアサギリソウが咲いている。

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2019年08月28日

今日(8月28日)の一枚

一日が 花の命と 短けれ

 朝は時折の小雨で果樹園を回った程度の散歩。カメラが雨に濡れないように傘を差していて、足元のツユクサをマクロレンズで撮る。英語名はDayflowerで「その日花」。露が消えるようにその日の内に萎むけれど、自分の目で確かめていない。

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2019年08月25日

今日(8月25日・その3)の一枚

遅咲きの ニゲラを撮りて 秋近し

 朝は肌寒く感じるほどになって来ている。庭に咲く花数が少なくなった。それでも遅咲きの花を見ることができる。ニゲラの一輪を目にする。春の終わりから夏にかけて咲く花である。他の花は実をつけているのに遅れてひっそりと咲いている。

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今日(8月25日・その2)の一枚

ミセバヤに 雨粒乗りて ルビーかな

 ヒダカミセバヤの蕾が雨滴と一緒になっている。ベンケイソウ科の多年草で花名の通り北海道日高地方の特産の花である。雨上がりに撮ってみると蕾や葉の上に雨滴が載っている。雨滴の一つが蕾の赤い色を屈折させて宝石のルビーに変えている。

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今日(8月25日)の一枚

山野草 園芸となり エサシソウ

 雨が降ったり止んだりの朝、傘を持っての散歩。他家の庭に咲いているエサシソウ(江差草)を撮る。帰化植物で江差の辺りでよく観られることからこの花名になった。シロバナノモウズイカの別名もある。山野草と園芸種の中間の花みたいである。

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2011年07月03日

アリウムの花から実への変化

 アリウムの花は、花茎の一ヶ所から放射状に広がった花柄の先に花を付け、全体でボール状になっている。早朝の陽が、花から実に変化し出したアリウムを照らしている。赤紫の花弁に囲まれた緑色の実が現われてきて、人生の盛りを終え、実に変わる微妙な変化の時期を感じさせてくれる。これから少し日にちが経つと、花弁はほとんど落ち、緑の実が大きく見えてくる。実に変化した花が2本並んでいると老夫婦にも見え、実も落ち枯れてしまうまで寄り添っていくかのようである。

花から実 微妙な時期を 陽が照らし

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寄り添いて 実になる二本 老夫婦

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2011年07月02日

実が膨らみ始めたリンゴ

 少し前までリンゴの花が咲いていたと思っていたら、もう実が膨らみ始めている。リンゴの花は上を向いて咲いていた記憶があり、実も上を向いて大きくなっている。しかし、実がさらに大きくなれば、その重さで下に下がるようになるのだろう。実をさらに大きくするためには、間引きが必要と思われる。同じ枝に、同じように大きくなってきている実なのに、残る実と間引かれる実に分けられることになる。同期入社でも、勝ち残っていく人と、残れなかった人に重ねて考えてみる。

上を向き やがて下向く リンゴの実

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残る実も 間引かれる実も 同期なり

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2011年07月01日

百合が原公園温室のフクシア

 フクシアはプランターなどに植えられているのを見ているので草花かと思っていたら、アカバナ科の木花であることを知る。フクシアの名前はドイツの植物学者レオンハルト・フックスに因んでいる。百合が原公園の温室に多くの種類のフクシアが咲いている。どの種類も花茎が垂れ、花は下向きに咲く。蘂が長くて、花弁の外に垂れ下がっているのも特徴である。赤や白のスカートを履いた人が集まっているようにも見える。ガクが開いていて、これは踊っているダンサーの一団である。

夏モード 赤いスカート 白上着

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ダンサーの 一団の居て 踊るなり

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2011年06月30日

庭木としてよく見るヤマボウシ

 札幌では6月の下旬になると、ヤマボウシの花が咲いた庭木が目に付くようになる。ヤマボウシはミズキ科ミズキ属の落葉高木である。木の名前の山法師は、花が咲くと白い4枚の花弁のように見えるガクを、比叡山延暦寺の山法師の白頭巾に見立てて命名されたといわれている。花の方はガクの中央にある緑の頭状部分である。一般的に白い花(ガク)であるけれど、赤味がかったのもあり、ハナミズキに似ている。ヤマボウシはガクの先が尖っているのに対して、ハナミズキは丸い。

山法師 頭巾を被り 庭護り

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ガク赤く 花は緑の 丸坊主

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2011年06月28日

聖恩碑とユリノキの木花

 札幌に長いこと住んでいて、大通公園に何度行った事かわからないぐらいなのに、この公園に関して最近知ったことも多い。公園の西5丁目に「聖恩無疆」の大文字が彫られた聖恩碑があり、蘭陵王の面がレリーフになっている。このモニュメントの制作者が、北大のクラーク博士の胸像を制作した田嶼碩朗であることを最近知った。聖恩碑の向こうに高木があって、チューリップのような木花を咲かせている。ユリノキである。この花が咲いているのを見たのは、この夏が初めてである。

ユリノキの 木花を望み 聖恩碑

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ユリノキの 木の上に咲く チューリップ

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珍しい園芸種のトリトマ

 園芸市は珍しい花を見て写真を撮るのは良いのだが、衝動買いに走る難点がある。特に見慣れない花になると、庭に植えてみたくなる。ただ、宿根草は購入して植えるまで事を運んでも、2年目以降までケアするかどうかが問題で、大抵は放っておくことになる。花フェスタで見かけたトリマは、今まであまり目にした事のない花で、食指が動きかけたが、購入するまでには至らなかった。南アフリカの高地が原産地で、品種改良で園芸種になり、日本でも育て易い花になっているらしい。

店先を 飾るトリトマ 珍種なり

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トリトマは 高き丈見せ 客誘い

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2011年06月27日

今年は咲かないヒマラヤの青いケシ

 花フェスタでは小樽の赤岩園芸に立寄る。店頭に園主の続木忠治氏著の「ヒマラヤの青いケシとその仲間たち」が飾られている。この見事なケシの写真集であり、日本で初めてヒマラヤの高山に咲くケシを咲かせた経緯が書かれている。店先で花とならんで本が特別価格で売られていた。続木氏に今年の咲き具合を尋ねると、去年の夏の猛暑で枯死したのか、今年は咲かなかったとのことである。百合が原公園のこのケシ花壇でも全滅状態で、温室から移した株が2,3あっただけである。

青いケシ 写真で参加 花フェスタ

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青いケシ 昨夏の猛暑 根を絶やし

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花フェスタのカシワバアジサイと蘭陵王

 大通公園で花フェスタが開催されていて、大通西5丁目の会場ではガーデニングに関係した展示が行われている。この会場には、アジサイに似た、ピラミッド状の木花が飾ってある。カシワバアジサイで、葉が柏の葉に似ていることからこの名前になっている。この会場のある場所の中央には噴水があり、恐ろしげな顔の口から水が噴出しているモニュメントがある。雅楽に登場する蘭陵王の面を石柱に取り付けたものである。蘭陵王が写り込むようにカシワバアジサイの花を撮ってみる。

葉を見れば 柏葉に似て アジサイ花(か)

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会場に 蘭陵王居(い) 花フェスタ

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2011年06月26日

クレオメと日時計

 大通公園西6丁目に日時計がある。ノーモンと呼ばれる日陰を作る棒は札幌の緯度の43°の傾きになっている。日時計の周囲は花壇で、日時計と一緒に写真を撮るため、背の高い花を捜すと、クレオメが目に留まる。南アフリカが原産の花で、セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)やスイチョウカ(酔蝶花)の和名がある。花弁は4枚で、真直ぐに伸びた茎の上に次々と咲いていく。花の外まで飛び出している長い蘂が、花弁が散った後にも残っていて、花茎の一部のように見える。

札幌の 緯度で傾き 日陰棒

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日時計を 飾るクレオメ 紅強め

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冴えるランの赤色

 花フェスタで見たランの花の色は様々である。赤、黄色、橙、白等々とある。そのうちでも一番多く、人目を惹く色は赤系統のものである。ただ、単に赤といっても、その色の範囲は広く、紅色、朱色、真紅、茜色、桃色、朱鷺色等々とある。赤一色でべた塗りのような花弁が重なると、花弁の白い縁取りが個々の花を区別している。同じ花でも朱色と赤紫が同じ花を塗り分けていたりする。ランのこの艶やかな色と、模様と、唇弁も加わったその複雑な形が、好事家を虜にするようだ。

同じ花 朱、赤紫 並びおり

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べた塗りの 赤き花分け 白の縁

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雨の前後のトキソウ

 雨の朝、道の傍らの狭い庭にあるトキソウ(朱鷺草)の花が目につく。花は雨を避けるかのように下向きになっている。しかし、雨を避ける術はなく、雨滴が花茎と花弁に留まっている。花の名前になった朱鷺色が、沈んだ色で花弁を染める。午後から雨が上がった時に再びこの花を見ると、雨滴も消えて、明るい朱鷺色になっている。ラン科の花の特徴である唇弁も見える。雨滴の重さから開放された花弁は、朱鷺が羽根を広げたかのように開いている。雨の前後で花は大きく変化する。

トキソウは 沈む朱鷺色 雨打たれ

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雨上がり 飛ぶが如くの 花姿

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赤れんが庁舎池のキショウブ

 キショウブは黄色いハナショウブで、明治期に渡来した植物である。園芸種だったものが逸失して野生化し、水辺に咲いている。要注意外来生物として登録されている。赤れんが庁舎庭の池のところに咲いているキショウブが、どんな経緯でここにあるのかわからない。咲いているものと萎んでしまったものが交じって見える。一日花なので、咲いている花の傍らに咲き終わった花があるのだろう。キショウブの咲くのに合わせるかのように、池の中にはスイレンの花が浮かんでいる。

咲く花は 一日栄(は)えて 萎(しぼ)むなり

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キショウブの 咲く池の中 スイレン花(か)

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2011年06月25日

飛ぶ鳥や蜘蛛の巣に見えるランの花

 大通公園で開催されている花フェスタには、毎年ランの展示会場が設けられる。テントの会場内に、精魂を込めて咲かせたランの花が並ぶ。ランの花は、花というより何か他のものに見えてくる。羽があって、飛ぶ鳥にも擬(なぞら)えてもよいような花がある。羽はあっても目や口に相当する模様がないので、異形の鳥である。花びらに網目模様があるものもあり、これは蜘蛛の巣に似ている。どうしてこんな模様にしなければならないのか分からない。寄ってくる虫への警告だろうか。

形似て 異形の鳥なり 目口無し

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警告か 蜘蛛の巣似せて 花弁なり

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2011年06月24日

アリウムと泉の像

 バレリーナがモデルの三人娘の像は、大通公園を象徴する彫刻である。作者は本郷新で、作品名は「泉の像」となっており、ニッカウヰスキー寄贈の銘盤がある。花の季節には、この彫刻の周囲は花壇になり、色々な花が植えられる。アリウムは丈があるので、彫刻と一緒に撮るのに都合の良い花である。この花は小さな花がボール状にかたまっていて、一つひとつの花にフォーカスを合わせて撮ると、彫刻の方はぼけて写る。焦点のイン状態とアウト状態の対比が一枚の写真に示される。

アリウムを 二つ切り撮り 像二つ

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花細部 像の輪郭 インアウト

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昼食会場のオオデマリ

 新聞社系の文化教室で、街歩きの講座の講師を務めている。その最終回の昼食会の会場探しで、レストランの集まっている場所に出向いた。レストランが囲むようにしてある庭に、オオデマリの木花が咲いている。最盛期のようである。木に掛けられた札に「スイカズラ科大てまり」とあって、文字通りこれは大きな花の手毬である。ヤブデマリを改良した園芸種で、この時期札幌市内のそこここで見かける。花弁が地面に散って、白い絨毯を敷いたようで、この見事さで会場を決めた。

木に掛かる 札の花名は 大てまり

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見事なり 掃除ためらう 花絨毯

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2011年06月23日

北国では温室に咲くヒシバデイゴ

 百合が原公園の温室の中で、赤い人目を惹く花を遠目に捕らえた。近づいてみると、筒状の花で、蝶が枝に止っているかのようである。近くの看板にヒシバデイコと名前が書かれている。インターネットで検索すると、マメ科の木花でサンゴシトウ(珊瑚刺桐)の別名があり、漢字名では菱葉梯梧とある。インド・マレーの原産で、江戸時代に渡来し、沖縄などで栽培されている。デイコよりはデイゴの呼び名の方が一般的のようである。北海道では温室の中でしか見られない木花である。

マメ科花 蝶が止りて 羽休め

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北国の 温室に咲き デイゴ花

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2011年06月22日

ゴンドワナ大陸の記憶を留める木花

 百合が原公園の温室を覗いてみる。大きな花が咲いている。傍に説明があるので読んでみると、花の名はプロテア・キナロイデスで1976年に南アフリカ共和国の国花に制定されている。草花ではなく木花で、ヤマモガシ科プロテア属でキングプロテアの別名がある。ヤマモガシ科はゴンドワナ大陸で繁栄した植物で、同大陸が分かれた現在の南アフリカやオーストラリアで見られる植物である。それにしても大きな花である。太古のゴンドワナ大陸の記憶を残している花の雰囲気である。

南ア咲く キングプロテア 国花なり

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花秘める 大陸の記憶 ゴンドワナ

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2011年06月14日

サキシフラガの流通名らしいホシツヅリ

葉をつけず真直ぐに伸びた花茎に小さな花が咲いている。手書きのラベルに「ホシツグリ」の文字が見える。インターネットで調べてもこの名前の花は出てこない。ユキノシタ科のサキシフラガ(Saxifraga)の流通名「ホシツヅリ」はある。しかし、この花は黄色く花姿は似ていない。ただ、サキシフラガの仲間には、目にした花と似たような花もあり、やはりホシツヅリが誤記されたのかも知れない。花を拡大してみると、紅白の花弁に黄色い雄しべがあって、星綴りの名前が当てはまる。

花の星 花茎に綴り ホシツヅリ

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拡大で 小さき花の 存在感

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2011年06月12日

朝日の中のハルサメソウ

 鉢の中で、途中に葉の無い長く伸びた花茎に、小さな花がいくつも付いている。ハルサメソウである。どうして春雨の名前がついたのかはっきりしない。春雨の降る頃に咲くことによるのかな、と自信の無い考えが浮かぶ。マクロレンズでも使わないと、小さな花をうまく撮れない。葉は根生であり、花茎だけがスラリと伸びている。そこに白い5弁の花にピンク色の蘂があって、花茎の色も朝日の中ではより赤くなる。可憐さも加わって、この花の愛好者は多いのではないかと思える。

マクロ撮り 魅力拡大 ハルサメソウ

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日の出時に 珊瑚と写り 赤き茎

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2011年06月10日

猿の顔の見当たらないサルメンエビネ

 通りすがりの庭でこの花を見たことがある。ラン科の花で、林内の暗いところに生える。この環境に近いような、低木の庭木のある茂みで咲いている。花の漢字名は猿面海老根であり、猿の顔に似ていることからの命名である。花に猿の顔を当てはめようとするのだが、うまく当てはまらない。拡大した写真でも、猿の赤い顔になるだろうと思われる部分は赤いスカートで、これを履いた人が両手を広げているようには見えても、猿の顔には見えない。花名と花姿が合わないと思っている。

名前から 猿の群れなり 庭の花

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猿面は スカートになり 人姿

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2011年06月09日

方言が花名になったズダヤクシュ(喘息薬種)

 林の中の遊歩道で、水気のあるところに、伸ばした花茎に小さな白い花が多数付いているのが目に入った。ユキノシタ科ズダヤクシュ(喘息薬種)である。ズダとは信州で喘息のことを言っていて、この病気に効く薬種という意味が花の名前になっている。花は小さく2 mm前後で、白く見えるのはガクである。花の方は、蘂のように針金のように伸びた白い部分である。雄しべの方は先端に黄色い部分を見せ、かたまってある。小さいのでマクロ撮影に手間取り、虫も寄ってきて撮影に難儀する。

白きガク 花びら擬して ズダヤクシュ

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花びらは 白き針金 ガクの外

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2011年06月08日

花名が美味しそうなユキモチソウ(雪餅草)

 テンナンショウ(天南星)属のユキモチソウは、マムシグサ同様これが花とは思えない。花茎の先端に、薬を混ぜ合わす乳棒のような付属物があって、仏炎苞から少し顔を出している。この白い部分が雪餅に似ていることからの命名である。しかし、雪餅そのものは食した記憶がない。花の部分は乳棒の下の部分にあるため、苞を裂かないと見られない。仏炎苞の外側は茶と黒紫を混ぜたような色である。マムシグサの場合、仏炎苞は緑色で、形は似ていても、仏炎苞の色で区別がつく。

雪餅は いかなる味ぞ ユキモチソウ

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仏炎苞 包み込む内 花のあり

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2011年06月04日

大学祭の時期に咲くエゾノコリンゴ

 大学祭というので北大構内に出かける。例年通りにメインストリートの南から北まで模擬店が出ていて、見物客がぞろぞろ歩いている。メインストリートの中間辺りに「人工雪誕生の地」碑があって、その傍にエゾノコリンゴの花が咲いている。白い花で、当然ながらリンゴの花と似ている。枝を埋め尽くすように花が付いていて、見応えがある。しかし、道路から少し外れているせいか、立ち寄って見る人もいない。メインストリートを歩く学外客は、大学祭の露店に目が奪われている。

祭り客 リンゴ花見ず 通過なり

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リンゴ花 彼方にテント 大学祭

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2011年06月03日

歩道脇に咲くクサノオウ(瘡の王)

 車道と分離された歩道に鉄骨の土留めがあって、その鉄骨の下のところから茎を伸ばして黄色い花が咲いている。クサノオウである。ケシ科の花で、アルカロイド成分を含み毒草である。毒草は使い方次第で薬草にもなり、民間療法でも用いられてきた。名前の「瘡の王」の由来はいくつかあり、ちぎると黄色い液を出すので「草の黄」、皮膚病に効くので「瘡の王」などがある。歩道脇の雑草もあまり見られないところに成長しているところを見ると、生命力のある花のようである。

鉄骨を 玉座の背にし 瘡の王

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黄(おう)の花 赤錆色が 似合いたり

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2011年06月02日

クロユリと一緒に咲くオオイヌノフグリ

 今年も咲いているかと、北大構内のポプラ並木の傍の花木園のクロユリ群生地に行ってみる。ここは北大の絵画同好会「黒百合会」の関係者が、同会の名前に因んで、かつて構内に自生していたクロユリ群生の再現を試みたものである。クロユリは根付いていて、黒色の花を下に向けて咲いている。その傍にオオイヌノフグリの花がある。この花の名前にある「イヌノフグリ」は、実が犬の陰嚢に似ていることによっている。本当に似ているのかどうか、実際に見て確かめてはいない。

恋の花 咲く傍らに フグリ花

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可憐花 犬のフグリと 興ざめ名


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花の名前が特定できないベンケイソウ科

 鉢の中に多肉植物があって、上からマクロ写真を撮ってみる。ベンケイソウ科の植物なのだが、詳しい属や種の特定ができない。ベンケイソウの名前は、乾燥や寒さに対して弁慶のように強いことから来ている。詳しい属や種の特定ができず、センペルビブム属あたりかと推定してみる。ベンケイソウは園芸種も多岐にわたり、最初の名前を失ってしまうとその後に元の名前を同定するのは不可能に近いと聞いたことがある。花の特定は横においておくとして、面白い形が写っている。

葉の境 水の粒子の 白き線

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弁慶の 筋肉ありて 多肉なり

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2011年06月01日

優雅な花名のジュウニヒトエ(十二単)

 草地に近い山道を歩いていて、青紫の小さな花びらが草むらから顔を出しているのに気がついた。花と赤紫の葉が交互に茎に付いていて、塔のように伸びている。後で調べるとジュウニヒトエ(十二単)とわかる。この花と葉が重なった状態を、宮中女官の十二単になぞらえて花名にしている。確かに花名の衣装を纏った雰囲気が感じられる。園芸種のセイヨウジュウニヒトエがあり、花の色が鮮やかなので、あるいは園芸種が野生化したものかもしれない。花びらの形が人形に似ている。

野の花も 十二単で 身を飾り

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園芸種 野生化したか 色の冴え

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2011年05月30日

庭に雑草のように咲くワスレナグサ

 普通水辺にあり、自分を忘れないで、という意味の名前を持つこの花は小さい。大きな花と一緒なら忘れてしまいそうな花である。庭にわざわざ植えるような雰囲気の花ではなく、雑草と一緒に広がってくる感じである。しかし、この花を写真に撮ってパソコンで拡大して見ると、自分をアッピールしているなかなかの花である。花の色も、蕾の赤紫から青や水色にグラデーションがあったり、花の中心部に黄色の飾りがあったりで、シンプルではあるけれど、気品を感じさせる花である。

小さくも 忘れないでと 草の中

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蕾色 青色に溶け 五弁花(ごべんばな)

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2011年05月29日

北大構内のエゾエンゴサク

 北大構内の草地にエゾエンゴサクが咲いているのが目に留まる。多分、昔からある株もあれば、観光客へのサービスも意識しての構内整備で植えられたものもある。4月の下旬になれば花を付け始め、5月の下旬でも見ることができ、結構長い間咲いている花である。花茎が伸び切った株では、花の上下の間隔が目立ち、咲いていた期間の長さを表しているようである。学内の道の傍に咲いていても、学生が足を止めて見ることはないようで、筆者も北大の住人であった時は同じであった。

伸びた茎 エゾエンゴサク 学府内

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学生の 視線至らず 学府内

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スギナに生った水玉の実

 自然界には何気ないところに美が潜んでいる。地に這いつくばるように生えているスギナに水滴がついている。普通の雨ではこのような水滴にはならず、空気中の水分が余ったような、あるいは霧雨のような時に、スギナが大気から受け取る水玉飾りである。水滴の表面張力で完璧な球体になったものが葉に付いている。まるでスギナに生った透明な実のようである。水滴はレンズの効果を持っているので、このレンズを通してスギナが映っていて、自分を飾るのに自分を利用している。

透明な 実の生る朝の スギナかな

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水玉に 自身映して 飾りたり

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2011年05月28日

鉢の中の八重咲きイチリンソウ

 ニリンソウは身近に見る機会の多い山野草である。これに対して、イチリンソウやサンリンソウは特定の自生地にでも行って探さなければ、見ることの難しい山の花のようである。鉢の中で育てられていて、ヤブイチゲの別名のある八重咲きのイチリンソウの写真を撮ってみる。幾重にも重なっている花びらは元々は蘂で、これが進化して八重咲きの品種になったとの説明を読んだ。確かに、花の内側では、蘂のある場所に花びらがあって、それが大きくなっていく進化の跡を見せている。

稀に見る イチリンソウは 鉢の中

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八重咲きは 蘂が進化で ヤブイチゲ

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ライラックとブラック・スライド・マントラ

 大通公園にライラックが見ごろになり、この木花をカメラに収める時、花房だけは芸が無いかと、背景に公園の彫刻や構造物を入れてみる。巨匠の一言で、大通公園7丁目と8丁目の間の道路をつぶして設置されたイサム・ノグチのブラック・スライド・マントラは、大きさや場所によりうまい具合にライラックと組み合わさってくる。柔らかい花と硬い石の造形のコントラストが際立っている。視線を手前に移すと、若い女性の髪が写ってくる。花、彫刻、人物の三点セットである。

硬軟は 石の彫刻 リラの花

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視線向く 黒き彫刻 花に人

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2011年05月27日

創成川公園のライラックとテレビ塔

 札幌市の公式観光サイト「ようこそさっぽろ」の執筆者の一人で、2011年4月に完成した創成川公園と5月の下旬に開催されるさっぽろライラックまつりを念頭において写真付きのブログ記事を書いた。創生川公園には30種類ものライラックが新しく植栽されている。そのライラックと、創成川公園のどこからでも見えるテレビ塔を重ねた写真を撮ってみるのだが、ライラックは未だ蕾である。写真を撮ってから1週間ほどしてから再度出かけてみても、花は満開になってはいなかった。

ライラック 苦心で重ね テレビ塔

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ライラック 祭り始まり 蕾なり

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2011年05月24日

西野緑道の珍しい桜-ギョイコウ(御衣黄)

 西野緑道は、琴似発寒川に沿った発寒川緑地の中間辺りから右股橋に抜けるところまで整備された、遊歩道を中心にした緑地である。ここには桜木や白樺が植栽されていて、歩いて気持ちがよい。特に、春はサクラが見事で、その中に珍しい種類のギョイコウ(御衣黄)がある。サトザクラ(里桜)系の園芸種で、花の色が黄緑色である。色が美しいというより、珍しいことから公園等に植えられるようである。サクラはやはり桜色がよく、黄緑色のサクラばかりが並べば味気なくなる。

珍しき ギョイコウ(御衣黄)桜 萌黄(もえぎ)色

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自転車押し 緑桜を 探したり

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西野緑道の珍しい桜-ギョイコウ(御衣黄)

 西野緑道は、琴似発寒川に沿った発寒川緑地の中間辺りから右股橋に抜けるところまで整備された、遊歩道を中心にした緑地である。ここには桜木や白樺が植栽されていて、歩いて気持ちがよい。特に、春はサクラが見事で、その中に珍しい種類のギョイコウ(御衣黄)がある。サトザクラ(里桜)系の園芸種で、花の色が黄緑色である。色が美しいというより、珍しいことから公園等に植えられるようである。サクラはやはり桜色がよく、黄緑色のサクラばかりが並べば味気なくなる。

珍しき ギョイコウ(御衣黄)桜 萌黄(もえぎ)色

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自転車押し 緑桜を 探したり

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葉も見応えのあるイカリソウ(錨草)

 住宅街の道から覗ける庭に、イカリソウがかたまって咲いているのを見つけた。花が、船の停泊時に用いる錨に似ていることから、花の名前になっている。白いガクに黄色い花と、距のような部分が伸びた特徴のある花である。緑の雌しべが花の外まで伸びていて、雄しべの方は花の内に隠れるようにしてある。花も見応えがあるけれど、葉も赤褐色に緑の筋が目立ち、観葉植物としても通用する。イカリソウも種々の園芸種があり、写真に撮ったものはホザキノイカリソウに似ている。

錨似て 花名に採られ イカリソウ

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観葉で 通用したり 園芸種

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2011年05月23日

色のあせない意味の花名のアゲラタム

 アゲラタムの花名は、ギリシャ語で齢を取る意味の「ゲラス」に否定の「ア」をつけて、花がいつまでも色あせないでいる、のが由来と知った。雪印種苗園芸センターでこの花が売られているのを目にした。毎年種を蒔いて育てる花で、5月に園芸店に並ぶ苗は冬の間に温室で育てられたものである。アザミの花にも似て、カッコウアザミの和名がある。夏、富田ファームでラベンダー畑の脇に植えられていた背丈のあるこの花を見たことがある。ラベンダーを邪魔しない色の花である。

春早々 夏花苗の 園芸店

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アゲラタム ラベンダー畑 脇に咲き

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変わった形と名前のヒトリシズカ

 この花は普通の花のイメージからは遠い。花びらがなくて、白い雄しべがブラシのように花茎に付いている。これが眉を掃くブラシの連想でマユハキソウ(眉掃草)の別名があるといわれているけれど、眉を整えるブラシなんてあったのだろうかと考え込む。ヒトリシズカの名前も静御前が一人で舞っている姿の連想との命名の由来を知っても、この花姿から女性の舞姿に結びつけたその連想力の強引さには舌を巻く。一人の修飾語がついていても、早春に大抵は群れて咲く花である。

眉掃きの 道具やいかに マユハキソウ

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性合わず 雄しべが舞いて 静御前

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2011年05月22日

シェードガーデニング向きのティアレラ

 園芸店の花を見ていて、シェードガーデニングという言葉を知った。日陰になる場所に花や植物を育てて庭にすることである。この庭造りには日陰を好む植物を選ぶことになり、花よりは葉を観賞するものが一般的である。観葉植物に分類されそうなものでも、見応えのある花を付けるものがあり、ヒューケラやティアレラがある。ティアレラは根生葉から伸びた花茎に、長い雄しべを見せて咲いている。花びらもあるのだが、先端に黄橙色の飾りをつけた雄しべに負けてしまっている。

可憐花 働き場所は 陰の庭

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ティアレラは 花弁に勝る 雄しべかな

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観賞に適した花のネムロコザクラ

 ネムロコザクラ(根室小桜)は根室の地名が付いていることからも根室地方の山岳地帯に咲くサクラソウ属の花である。札幌でこの花を見るとすれば、鉢に植えられているものか園芸店で売られているものとなる。花は桜に似ていて、花弁が5裂になっていて、それぞれの花弁に浅い切れ込みがあるのが特徴である。伸びた花茎の先端に花があり、集団で咲くので、観賞に適した花である。育て易く、人気の花でもあるらしく、春先には園芸店に並べられていて、人目を惹く花である。

売り物の ネムロコザクラ 立ち見撮り

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水滴で 花もお洒落の 鉢の中

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春を告げるタチツボスミレ

 野に咲くスミレは種々のものがあるので、詳しい分類に基づく確認ということになればお手上げである。ただ、よく見かけるということであれば、山道然としたところに咲いていたものはタチツボスミレであろう。立ち上がる茎から「タチ」の言葉がついているとしても、「ツボ」は葉の形が「壷」に似ていることから来ているのだろうか。漢字名では「立坪菫」となっている。早春の野の花で、雑草に交じって薄紫の花を見つけると、カメラを近づけて春の到来を写真に残そうとする。

花も葉も 開き切らずに 野のスミレ

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野にあれば 色を控えて スミレ花

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2011年05月21日

庭に咲く星形の模様のある花

 庭に星形をデザインしたような花が咲いている。オンファロデス‘スターリー・アイ’で、最初園芸店から買ってきた。庭の植えておいたら毎年花をつけて、増えている。ムラサキ科の花で、グルジア共和国、西トルコが原産とあった。花名にスターリー・アイとあるのは、花にはっきり見える模様を、星の瞳と表現したためだろう。雨の日に撮ってみると、花びらに雨滴を乗せて、模様の青色が冴えた色で写る。蕾には赤紫の色があり、蕾が開いたばかりの花びらにこの色が残っている。

接近し 水を発見 花の星

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蕾色 花弁に残り 星瞳

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三輪咲いてもニリンソウ

 ニリンソウは名前の通り2輪で咲く。しかし、ニリンソウには1輪や3輪で咲くものがある。加えて、イチリンソウもサンリンソウもあって、似たような白い花を咲かせるので紛らわしい。ニリンソウは山野草としてはよく見かけ、宮丘公園の遊歩道に沿って咲いている。これに対して、イチリンソウ、サンリンソウに出会う機会は少なく、目にするのは大抵ニリンソウである。花弁の数も5弁が普通であるけれど、7弁だったり8弁だったりして、こちらも異端の咲き方が見られる。

三輪で 山道に咲く ニリンソウ

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花弁数 異端に咲いて 8花弁

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意表を突く花名の由来のタツタソウ(竜田草)

 タツタソウは、命名の由来が意表を突いている。日露戦争の時、軍艦「竜田」の乗組員が黄河流域で採集し、これを持ち帰ったことから名づけられている。別名イトマキグサで、こちらは花が咲いても葉が巻いた状態にある場合があることによっている。早春の花で、鉢の中で上向きに咲いていて、撮影し易い花である。時期が早いせいか花が閉じ気味であるけれど、5枚の花弁に囲まれて、雌しべを中心に、5つの雄しべが見える。光の加減で、淡い水色にも青紫にも見える花である。

名の由来 軍艦にあり タツタソウ

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雄しべ数 花弁に合わせ 花の内

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2011年05月20日

青空の下の梅と桜

 散歩道に梅、桜、リンゴと敷地内に種々の木のある家がある。昔、農家をやっていて、自宅の周囲にこれらの木を植えていたものが残ったらしい。札幌では梅と桜が同時に咲きだす。紅梅の背後に桜の花が満開である。梅は枝に点々と花を付けているのに対して、桜は木の前面に花を配している。この花の組み合わせの写真が撮れるのは、北国の春に一斉に木花が咲きだす条件が整っていればこそである。紅梅の背後に一面の桜、その背後に青空が広がっていると、これは一幅の絵である。

点に咲く 梅を引き立て 桜かな

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下塗りの 青空に描(か)く 梅桜(うめさくら)

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輸入された園芸種のキバナカタクリ

 普通に見るカタクリは日本原産で花弁が薄い赤紫である。これに対して、黄色い色のカタクリが鉢で咲いている。キバナカタクリと呼ばれるもので、原産地はアメリカ、カナダ南部の亜高山地帯で、原産地で自生しているものが園芸種として輸入された。キバナカタクリは普通のカタクリより草丈があり、カタクリを見慣れている目には、渡来の花の雰囲気がある。カタクリは、朝は花弁を閉じ気味にしていて、日中になると花弁を反らせて開いてくる。キバナカタクリも同様である。

朝日受け キバナカタクリ 下を向き

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色からも アメリカ原産 バタ臭く

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2011年05月18日

早春の山道のスミレサイシン

 山道で見かけるスミレは、スミレの花で片付けるとそれで済む。しかし、スミレのうちでも何スミレかと気になると、インターネットで調べることになる。エゾエンゴサクの近くで下向きの花を咲かせていたものは、スミレサイシンのようである。花の内側を撮ろうとするのだが、無理に花を上向かせる必要もないかと、上から撮ってみる。接写で花柄が消えてしまった花は、空中に浮いたように写っている。まるで、蝶が飛んでいるように見え、林の妖精に出会ったようにも思える。

狙い撮る スミレサイシン 下を向き

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妖精が 飛ぶかに見えて 林道

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2011年05月17日

天神山緑地の桜

 国道435号が平岸3条15丁目のところで分岐し、一方はそのまま国道435号の中の島通、片方は平岸通となる。この二つの道路に挟まれるようにして天神山緑地があり、ここは札幌の桜の名所の一つである。二つの道路のいずれからでも、坂を登っていくと桜が植栽されている場所に着く。今は閉鎖されている札幌国際ハウス横の道を、桜を見ながら人が歩いて行く。桜にフォーカスを合わせて撮ると、桜の背後の景色はぼける。時には焦点が桜に合わず、道行く人に合ってしまう場合もある。

桜撮る カメラ向けあい 天神山

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焦点は カメラが選んで 花見人

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札幌天神山国際ハウス横のサクラ

 天神山緑地に外国人研究者の宿泊施設の札幌国際ハウスがある。利用者が少なく、2008年に閉鎖され、その後は利用されていない。当初、宿泊した外国人に札幌の自然を楽しんでもらう目的で、施設の周囲の緑地にサクラの木を植え、環境整備を行った。桜林の方は市民の花見の対象になっていて、施設の閉鎖後も多くの市民の憩いの場所になっている。緑地には散策路があり、親に連れられた子供が遊びながら通ってゆく。建物横の桜は枝ぶりと花の付き具合が良く、目立つサクラである。

桜撮る 視野に入(い)り込む 子らの居り

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今年また 閉鎖の施設 桜咲き

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大通公園のモクレンと若い女の像

 大通公園12丁目にバラ園があり、佐藤忠良の「若い女の像」の彫刻がある。バラの季節に先立って、モクレンの木花が満開で、ブロンズ像の背景にあり像から主役を奪っている。モクレンの西側の大通公園13丁目は公園の西の終端で、札幌市資料館が控えている。像の背後から東側を見ると、姉妹都市の中国瀋陽市から寄贈されたバラが植栽された一画があり、モクレンの花と一対の獅子の置物が彫刻の脚の間から見えている。札幌にゆかりのこの彫刻家は、今年3月に亡くなっている。

この時期は 主役奪いて シモクレン(紫木蓮)

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獅子像と モクレンの見え 脚間(あしあいだ)

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2011年05月16日

エドウィン・ダン記念館横のオンコザクラ

 南区の区役所近くにエドウィン・ダン記念館がある。ダンが開いた真駒内の牧牛場の事務所だった建物で、移築して記念館にしてダンの事跡の資料等を展示している。この記念館横にオンコの木にサクラが寄生した格好で、花の季節にオンコの幹からサクラの木が伸びて花を咲かせる。知る人ぞ知る珍しいサクラで、勝手にオンコザクラと呼んでいる。このサクラが満開になる頃を見計らって写真を撮りに行く。記念館の横から、テラスのところからと、場所を変えながら撮ってみる。

見上げ撮る オンコザクラに 記念館

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珍しき サクラ配して テラス撮り

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2011年05月15日

北大中央ローンの桜と古河記念講堂

 北大の中央ローンから古河記念講堂を見上げる位置に二本の桜の木がある。春の比較的早い時期に咲き、ヤマザクラのようである。北大の構内にはあちらこちらに桜があるけれど、この2本の桜が一番見応えがある。写真を撮ることになっても、緑の芝生や緑の縁取りと白い板壁の建物をバックにして立つモデルのようで、撮り応えもある。道新文化センターの都市散策講座で、北大総合博物館見学の日に早めに出掛け、講座開始前にこの桜を撮ってみて、例年通りの見事さを確認する。

学府春 モデルの如き 桜の木

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景観は 桜が主役 春舞台

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北大ファカルティハウス横のオオカメノキ

 北大構内のメインストリートに面し、北大総合博物館と工学部の間に位置してファカルティハウス「エンレイソウ」がある。1階部分にレストランがあり、ガラス張りの店の外側に散策路と大野池がある。この散策路には草花としてオオバナノエンレイソウやエゾエンゴサクが植えられており、木花としては、春先にはオオカメノキの白い花を見ることができる。この木花は白い装飾花が周囲を取り囲み、内側に小さな花が咲く。木の名前は葉が亀の甲羅に似ていることからの命名である。

早々と 咲く白花は 装飾花

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樹名から 亀の甲羅を 葉に探し

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2011年05月14日

NHK札幌放送局ビル横のオオシマザクラ

 大通公園の東端に札幌テレビ塔があり、その北側にNHK札幌放送局のビルがある。この建物の1階は喫茶店やギャラリーがあり、放送業務に関係のない一般市民も入ることができる。その入口のところに、白い花びらのサクラが咲いている。幹に掛けられた表札にはオオシマザクラの記載が見える。関東以南に育成し、特に伊豆諸島で多く見られるので大島の名前が付けられている。園芸種のソメイヨシノを作り出すのに使われたサクラといわれている。葉は桜餅を包むのに利用される。

珍しき オオシマザクラ 局舎横

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一重にも 八重にも見えて 目を凝らし

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雨滴を抱えた梅の花

 今年(2011年)の春はぐずついた天気が続いている。雨も例年よりは多い感じである。散歩道にある梅の花が咲き出していて、よく見ると花びらに雨滴が残っている。落ちそうで落ちない小さな水滴を写そうと、花に出来るだけ寄って接写を試みる。梅の花の内には、黄色い柱頭の雄しべが並んでいて、これも写ってくる。数えてみてはいないけれど、思ったより多い数の雄しべである。実を採るための実梅で、実のために雄しべが多いのかとも思ってみるけれど、的を射ているかどうか・・・

落ちそうで 花に留(とど)まる 雨滴かな

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雨後の梅 蘂が目立ちて 実梅かな

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散歩道のカンスゲの花

 散歩道の草むらに、黄色の穂状の小さな植物が目に留まる。スゲの花である。スゲの種類は多くて、専門家でも種類を同定するのが難しいといわれている。写真に収めたものは、インターネットで同じような写真を見つけて比べてみて、カヤツリグサ科スゲ属カンスゲ(寒菅)らしい。花と言っても花びらがある訳でもなく、黄色の細長い突起の集まった小穂(しょうすい)がある。小さな花なので肉眼では形がはっきりしないけれど、パソコンで拡大してみると面白い形をした花である。

カンスゲが 黄色の顔見せ 草の中

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この形 何に喩える スゲの花

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2011年05月13日

鉢咲きのニワセキショウ(庭石菖)

 鉢の中でニワセキショウの花が開いている。花は咲かず、葉を鑑賞するセキショウと葉の形が似ているのでこの名前になったようである。北アメリカ原産で、園芸用のものが野生化している。鉢の中のものは剣状の葉が密生していて、そこに青紫の花が咲いている。花は一日花で、次々に咲いて散ってゆく。花期は春で、寒さに強そうである。花の色は陽の光で随分異なっていて、朝日の中では赤紫に、日中の強い陽の下では白く輝く紫色で、影になると青紫に黄色の蘂が鮮やかである。

花びらに 霜の解け粒 早き朝

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鉢咲きの ニワセキショウの 色の冴え

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2011年05月12日

商業施設の花壇のハイビスカス

 サッポロファクトリーのアトリウムでは、常夏を演出するため、熱帯に咲く花の鉢植えが置かれている。そんな花で目を惹くのがハイビスカスである。アオイ科フヨウ属の低木で、仏桑花(ぶっそうげ)とも呼ばれている。一日花で、朝咲くと夕方には萎んでしまう。鉢植えの一輪ぐらいしか咲いていない木を目にすると、花はすぐに散ってしまい、毎日花が見られるものかと疑問が湧いてくる。アトリウムに毎日通ってこの疑問に解答を見つけてはいないので、疑問は残ったままである。

人出あり 熱帯花あり アトリウム

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仏桑花(ぶっそうげ) 未だ萎(しぼ)まぬか 一日花

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道路脇花壇で早春に咲くオキナグサ

 花好きの人の庭が住宅街の道路に面してあり、咲いている花を朝の散歩時にチェックする。オキナグサ(翁草)が咲いているのに気がつく。札幌で桜の開花宣言が出された時期で、この花が早春の花であったのを知る。実が生ると長い綿毛がついていて、これが集まっている様子が翁の頭部に似ていることからの命名である。花が咲いている時にも、茎や葉の裏側に細い綿毛が付いていて、翁の雰囲気である。赤い花弁に見えるものはガクで、ガクに囲まれて黄色い蘂が顔を覗かせている。

翁草 つがいで咲いて 媼(おうな)も居

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茎綿毛 翁の前の 若姿

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園芸市での花の品定め

 園芸市に色とりどりの花が並んでいる。これらの花は売り物であるので、値段がついている。これが曲者で、花の品定めは金額の多寡にウェイトが置かれていたりする。自宅の庭にあるような花であれば、さらに安いとか高いとかに注意が行って、肝心の花そのものから目が逸れる。さらに、宿根草なら毎年見られるので買い得だとか、育てるのに手間がかかりそうなので高上がりになるとか、経済観念が頭を占める。そこがまた園芸市をひやかして歩く楽しみであるのも確かである。

花よりも 値札に目行き 花の店

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買い得か 宿根草を 品定め

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2011年05月11日

中島公園の春の園芸市

 園芸市はそれぞれの園芸店が、得意の分野の商品を並べている。多肉植物の店も出店している。多肉植物は葉、茎、根に水を蓄える組織があり、これにより乾燥地帯でも枯れずにいることができる。サボテン類も多肉植物に含めることができるのだが、一般にはサボテンと多肉植物は分けて取り扱われているようである。サボテンや多肉植物の愛好家も多いらしく、小鉢入りの同じ商品が多数並んでいる。サボテンや多肉植物が整然と並べられていると、そこは乾燥地帯に見えてくる。

サボテンと 多肉整列 露店先

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植生は 乾燥地帯 春の市

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幹に咲く梅の花

 「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の諺があるように、手間隙をかけるところでは、梅の木をよく剪定する。春先、梅の木を見ていると、枝を払われたせいか、幹に直接花がついている梅を見かける。また、花枝が出る前に、花が太い枝に貼りつくように咲いている。北海道では梅と桜は同時に咲くので、花の区別が紛らわしいけれど、幹に数輪咲いているのは大抵梅である。桜吹雪の言葉があるように、風で散る桜は見応えがある。これに対して、梅の花はいつまでも木に張り付いている。

剪定木 執念見せて 幹の花

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幹枝に 花枝(はなえだ)待てず 直に咲き

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2011年05月10日

旧永山武四郎邸庭のツツジ

 屯田兵の父と呼ばれ、北海道長官も勤めた永山武四郎の旧邸とその庭が、永山公園となっている。木造平屋部分の旧邸の廊下に面して、二株のツツジの木が植えられている。株の大きさから明治からのものとは思われないけれど、手入れの行き届いた見事な株である。早咲きと遅咲きがあって、早咲きの方が満開で咲いているのに、一方は芽が膨らんでいる程度である。ツツジの背後にある旧邸の板壁も、花の色を盛り上げている。曇り空であったけれど、花の塊が辺りを明るくしていた。

旧邸の 板壁盛り上げ ツツジ花

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曇り空 花塊(はなかたまり)が 明かりなり

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中島公園の桜

 中島公園にある桜の木で、開花が進んでいるものを撮ってみた。そのうちの一枚に、写真隅に小さく彫刻が写っているのがあるのに気がついた。小野健壽制作の「のびゆく子等」の作品名がついたものである。最初から桜と彫刻の位置関係が頭の中にあれば、桜と彫刻の両方を生かした、もっと違った構図の写真になっただろう。道立文学館の横の道に沿って桜の木が並んでいて、こちらの桜も撮ってみた。文学館の屋根と壁の色が、開花した桜の色と同系色で、桜色の一画になっている。

気がつけば 彫刻写り 桜撮り

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桜には 色で合わせて 文学館

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中島公園の桜と豊平館

 桜花を見に行くだけなら、桜が咲いていればそれで十分である。しかし、写真を撮りに行く場合では、桜を引き立てるものがあると写真の技量不足を補ってくれる。中島公園で桜を撮る定番のスポットは、豊平館の庭だろう。バルコニーのある白塗りの洋風建築をバックにすると、素人の撮る写真でもプロ撮影のように見えてくる。豊平館が開拓使によって建てられた高級様式ホテルで、開拓使の赤い五稜星が桜と重なって雰囲気を盛り上げている。空と建物の水色の調和も取れている。

背景に 豊平館は 春定番

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被写体の 桜に伍して 五稜星

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2011年05月09日

寒地土木研究所構内のチシマザクラ並木

 研究所構内の並木のチシマザクラは、1984(昭和59)年釧路支庁管内浜中町霧多布から苗木200本を取り寄せて植樹したものが大きく育っている。チシマザクラは、北海道や本州北部、千島に分布していて、北海道の記念保護樹林にも指定されている。札幌有数のこの桜並木は桜の開花の季節に一般に開放され、多くの市民が訪れて桜を観賞し写真を撮っている。桜並木は精進川の両岸にあって、川の流れと重ねて桜並木の写真が撮れる。精進川は構内の桜並木を抜けて豊平川と合流する。

桜撮り 水面(みなも)重なり 研究所

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精進川 桜木抜けて 終わりなり

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雨滴の花を咲かせるルピナス

 ルピナスは冬の眠りから寝覚め、夏に向かって花を咲かせる前段階で、若葉を広げた状態にある。そこに雨が降ると、傘を逆さまにしたように広がる葉に雨滴が溜まる。まるで雨滴の花が咲いたように見える。葉の縁に細かな毛があって、これにも小さな雨滴が付いて、本来の花とは似ても似つかない雨滴の花が咲いている。雨滴がガラス玉になって、葉の付け根に置かれたかのようでもある。ガラス玉の中が周囲より明るく見えていて、雨滴の花を活ける手法として生かせそうである。

ルピナスに 雨滴の花咲き 雨上がり

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雨滴花 活け花にして 新手法

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2011年05月08日

春一番咲きを競う木花のツツジ

 春の木花の咲き順ということになれば、ナニワズ、コブシ、ツツジが横一線に並んでいるようである。ただ、雪解けの進む状況にも左右され、ナニワズは雪の残る山野で咲く低木であるハンディがあるのに対して、ツツジは住宅街でより早く春の環境に身を置くことができる有利さがある。庭のツツジも雪解けが終わるか終わらないかのうちに花をつけだし、気がつけば木全体が花に変わっている。庭のツツジの種類が何であるかはわからないけれど、春一番の咲き順を競う木花である。

花びらが 春を集めて ツツジかな

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アカマツの 幹を背にして ツツジ花

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早春の庭に咲くヒマラヤユキノシタ

 名前の通りヒマラヤ原産の花である。そのせいか寒さに強く、札幌でも花壇や住宅の庭でよく見かける花である。ユキノシタ科ユキノシタ属のユキノシタと呼ばれる花があるけれど、この花はダイモンジソウに似た花で、同科でもベルゲニア属のヒマラヤユキノシタとは似ていない。春先、開花する花の種類が少ない時期に庭で目につき写真に撮ってみる。花茎が太めで、葉はロゼット状の厚手で、釣鐘状の花が集団で花茎の先で咲いている。いかにも渡来の園芸種という感じがする。

ヒマラヤの 修飾語付き 早春花

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寒き庭 小雨の下に ユキノシタ

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軒下で早々と咲くバイカカラマツソウ

 4月の終わりに、家の軒下にバイカカラマツソウ(梅花落葉松草)が咲いているのを見つけた。園芸店から購入しており、アメリカ原産で寒さに強い。しかし、こんなに早く春先に咲く花とは思わなかった。梅花とは、一重の花の形が梅の花に似ていることからの命名である。しかし、購入したものは八重咲きで、梅の花と比べようがない。カラマツソウは花の形がカラマツの葉に似ていることから名づけられた花であるけれど、バイカカラマツソウはカラマツソウとは異なる花である。

八重咲きは 比べ似てるか 梅の花

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軒下で 花をつけたり 4月末

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2011年05月06日

「かでる2・7」横の歩道のレンギョウ

 「かでる2・7」は道立道民活動センターの愛称である。「かでる」とは北海道の方言で仲間に加える、といった意味である。北2条西7丁目にあるので2・7が付いている。この建物の南側に歩道と花壇があり、レンギョウの花が咲いていた。レンギョウ(連翹)は中国原産の落葉低木で、春先に4花弁の黄色い花を枝いっぱいに付ける。半蔓性で枝が湾曲して垂れ、地面に着くとそこからまた根を出し新しい株となる。レンギョウの黄花が目に入る頃は、札幌の春も本番になってくる。

レンギョウは 道が管理か 道旗見え

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この色が 本番告げて 道都春

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2011年05月04日

粒のような花のネコノメソウ

 宮丘公園の遊歩道を横切って、小さな流れがある。木の板が無造作の置かれていて、その上を歩いて流れを避けられるようになっている。春先ここに小さな粒のような花を見つけることができる。ネコノメソウである。一口にネコノメソウといってもインターネットで検索すると、数多くの種類がある。ネコノメソウの画像の一覧と撮影してきた写真を比べて、ツルネコノメソウだろうと結論づける。それにしても、こんな小さな花の種類にも分類を行っていく知識欲には驚かされる。

遊歩道 ネコノメソウの 水場なり

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粒の花 虫も写りて マクロ撮り

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鯉のぼりが泳ぐ軽川の桜並木

 札幌市の公式観光サイト「ようこそさっぽろ」の「はな・まち」のコーナーの執筆者になっている。桜の季節には市内の桜の名所の紹介をせねばと、GWの中日に軽川の桜づつみに出かける。例年のように、軽川の土手の両側に渡した綱につながって、多数の鯉のぼりが泳いでいる。チシマザクラを主体にした桜並木の咲き具合と見ると、満開はGWの終わり頃のようである。咲き出した桜に焦点を合わせると、空に泳ぐ鯉はぼける。鯉に焦点を合わせると、桜は水面に映る影に見える。

軽川で 鯉に急かされ 桜咲き

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空の川 緋鯉が泳ぎ 桜影

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2011年05月03日

朝の散歩道のコブシ

 曇り空の下を散歩していると、カラマツの立木に隠れるようにして白いものがある。早朝の弱い光の中で確かめるとコブシの花である。学名にコブシ(kobus)がそのままついている樹木で、樹皮は生薬にもなる。北海道ではヤマザクラより幾分早めに咲き出すので、春を告げる木花である。日の出方向の空の一部が明るいところを背景にして撮ると、コブシはシルエットになり、花の白さは写らない。アングルを変え、住宅街を見るように撮ってみると、まばらなコブシの花が写ってくる。

東空 背にして影絵 コブシなり

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コブシ花 見落としそうな まばら咲き

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2011年04月30日

土手のフキノトウとユキゲユリ

 坂のある住宅地の小さな崖のところに土手がある。そこにフキノトウが姿を現わしている。フキノトウを見ようと近づくと、傍に6花弁の水色の花が咲いている。細長い葉は根生なので、花茎の上にある花が空中に浮いたように見える。小さいながらも、あり場所を確認すると、目立つ存在である。フキノトウは葉も含めた全体は、緑の少ない春先には目立つ存在である。一方、花の方はごく小さなものが集まって、それがさらに束になっていて、個々の花は全体に隠れてしまっている。

空中に 水色浮かび ユキゲユリ

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存在感 花数になく 土手の花

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五ノ戸の森のニリンソウ

 五ノ戸の森の遊歩道の傍らに、白い花が咲いている。ニリンソウである。二輪で咲くのでこの名前になっている。ただし、二輪でも同じ大きさで咲いている訳でもなく、先に大きくなったものが一輪で咲いているように見えたりする。中には、一輪や三輪で咲くニリンソウもあるようである。蕾の時にはピンク色になっているのもある。蕾の時は花の数を確かめ易く、確かに二本の花柄(かへい)が葉の付け根から伸びている。春の進行に合わせ、蕾が割れ、白い花が綻び出している。

この二輪 それぞれ一輪 ニリンソウ

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花の数 蕾で確かめ ニリンソウ

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2011年04月29日

大通公園のキタコブシ

 大通公園の7丁目の北側のキタコブシが見事である。木の名前は、花の蕾や実が握り拳の形をしていることによっている。花びらのある木花では、北海道で春一番の花である。高木になり、高いところに花をつけているので望遠レンズで撮ってみる。花が咲き出して拳が途中まで開いた格好である。木一面に白い花が咲いていると、まるで雪が降ってきたかのようである。生憎青空が出ていないので、花の白さが強調できないけれど、雪空の感じが出ていて、これもまた味わいがある。

蕾から 拳の開き キタコブシ

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コブシ雪 枝にかかりて 冬景色

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2011年04月26日

春まで残った牡丹の実

 牡丹の花芽が赤く色づいてきた。その牡丹の枯れ木に、種を抱えた鞘が残っている。鞘は6つに分かれている。牡丹の花びらが幾重にも重なるようにして咲いていたのを思い浮かべると、鞘となった状態はすっきりした形である。種の大方は鞘を離れて地上に落ちているのに、幾つかは鞘に残っている。早春の緑や赤の色の中にあって、実の黒色を誇示しているかのようにも見える。牡丹の木の下にはクロッカスの一群が見える。牡丹の葉が茂る前に花を咲かせてしまおうとしている。

早春に 居残りきめて 牡丹の実

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黒色を 誇示す鞘実の 牡丹かな

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2011年04月25日

早春の庭で天下を誇るクロッカス

 早春の庭はクロッカスの天下である。紫、白、橙と花びらの色は様々で、蘂の橙色が鮮やかである。花びらの模様も洒落ている。球根の花で、球根で増やしたつもりもないのに、思いがけない場所に勢力を拡大して咲いている。クロッカスのこの増え方はいつも不思議に思っている。同じ色と花柄のものが固まって咲いているのが普通であるけれど、仲間はずれにされたか、進んで孤独を選んだか、一株で咲いているのもある。花の咲き方に、人間社会での人と人との関係を投影して見る。

クロッカス 一株で咲き 孤高なり

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集まりて 配色似たり 早春花

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2010年04月29日

めしべの長いクロッカス

 クロッカスが同期したように庭のあちらこちらで咲き出した。クロッカスの花を覗き込むようにして、マクロレンズを用いて写真を撮ってみる。めしべが別の花のように写っている。クロッカスはアヤメ(文目)科のクロッカス属の花で、クロッカスの語源がギリシャ語のcroke、つまり糸で、これはめしべが糸状に伸びることに由来すると知ると、写っているめしべを見る目も変わってくる。春サフラン、花サフランとも呼ばれ、庭にこの花が咲き出すと、春の訪れを確信できる。

花の中 別の花見え クロッカス

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糸状に めしべの伸びて 花名なり

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2010年04月20日

青羊宮の乙女桜

 成都市にある道教の古刹、青羊宮の境内にコスモスにも似た花が咲いているのが目に留まった。時期は春先で、花茎や葉の様子からコスモスでないことははっきりしているのだが、それで終わって花の名前は出てこない。帰国して調べてみると、プリムラ・マラコディスではなかろうか、ということである。この花は別名オトメザクラ(乙女桜)で、道教の境内に乙女桜とは対比が面白いと思った。こうなれば、花の名前が正しいかどうかは問題ではなく、これは乙女桜に決まりである。

道士愛で 乙女桜の 咲く境内

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色形 乙女の如く 咲きてあり

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2010年04月15日

フキノトウの雄株と雌株

 フキノトウが山菜のフキ(蕗)と地下でつながっていて、フキノトウがフキの花であることを、花に興味を持ち出してから知った。さらに、フキノトウに雄株と雌株があるのを知ったのは、つい最近のことである。肉眼では、この異なる株の花を見分けるのは困難である。しかし、マクロ撮影のできるレンズを通して写真に撮ってみると、花の差がはっきりしてくる。雄株は花びらを広げて、その中心に雄しべがある。対して、雌株の花は糸のような雌しべが束になって伸びている。

花坊主 花弁に割れて 雄株かな

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フキノトウ 雌しべ束ねて 雌株かな

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2010年04月14日

山道のフキノトウ

 雪解け水で山道が小川のようになっている。フキノトウがそこここに顔を出している。雪解けの進行とフキノトウの成長が競争しているかのようである。水は道路脇から崖の方に流れて、滝のようになっている。そこにもフキノトウがあって、まるで大きな滝に寄って、その脇にあるフキノトウを撮影しているような写真が撮れる。雪が解ければ、山道の周囲は急速に緑に衣装変えである。フキノトウに遅れて現れてくる蕗が、地中で緑の季節に合わせ、自分の出番を計っているようだ。

春の雪 解け残りてか フキノトウ

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フキノトウ 春限定の 滝の傍

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2010年04月13日

スノウドロップ

 我が家の庭では、春先に一番で咲くのはスノウドロップである。この多年草が植えられていることころが、雪が解け、最初に土が顔を出す場所であることによっている。枯れ葉が交じった、黒色に見える土に白いスノウドロップの花は、小さな花ながら目立つ存在である。毎年同じところに咲き出すと、今年も春が来たことを感じさせてくれる。厚い雪の下にあって、その重みが無くなってくるのをいち早く感知して、地面を突き破るようにして咲き出してくるようである。

今年また 黒き土から 白き花

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積雪の 無重を感知 花開く

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2010年04月12日

福寿草と虫

 陽の光を受けて福寿草の花が咲いている。春の花咲き競争で、先頭を走っているみたいである。花びらが光を反射して、陽光を使って光通信を行っているようにも見える。花が咲けば虫もどこからともなく現れてきて、開いた花に居座っている。マクロ撮影した写真をパソコンでみると、虫の羽が虹色に染まっている。羽の薄い層構造により、光の波長が選択されて反射されてくるためであろう。それにしても、こんなところにも春の光の演出があるとは、自然の命の劇の始まりである。

花びらで 光を返し 春一番

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黒き虫 春の装い 羽の虹

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