2013年05月01日
2011年03月24日
冬芽と枯花のフラワーアレンジメント
2011年03月22日
雪を被ったヤマザクラの冬芽
2011年03月20日
爪句とは何かーその11
次の爪句集豆本「爪句@木のある風景」の原稿整理を行っている。爪句集はこれで11集目になる。各集には「爪句とは何か」の解説を書いている。11集目も同様で、季語と爪句の関係を取り上げている。その解説の一部をここに載せておく。
「 ここで根開けの写真例を挙げてみる。一つはヤマザクラの根元に見える根開けである。さて、これにどんな爪句をつけるか。解けた雪が夜中に固まって積雪が締まり、その上を歩いて行けるようになった朝の庭で、「雪締まり 根開けの進み ヤマザクラ」はどうだろうか。
根開けは幹に沿って雪を取り除いたようにできるのもあれば、すり鉢状に雪解けが進んでいる状態のものもある。庭のオンコの木の根元にはすり鉢状の根開けが見られ、ちょうど日の出がオンコの木にかかって顔を出してきた。そこで、「すり鉢の 根開けに射して 朝日かな」の句作である。
単に根開けの説明写真ではなく、日の出を根開けと組み合わせて写真を撮る工夫を行っている。このような工夫が成功すれば、写真を撮って爪句をつける面白さが出てきて、表現の一ジャンルとしての存在を確かなものにしていくことができると確信している。」
雪締まり 根開けの進み ヤマザクラ
すり鉢の 根開けに射して 朝日かな
2011年03月16日
北大構内のハルニレ
2011年03月15日
治療中のプラタナスの並木
2011年03月10日
宮丘公園のバッコヤナギの冬芽と花
2011年03月09日
茶色を凝縮したようなノリウツギの実
2011年03月07日
遊歩道の枝に残ったカシワの枯葉
2011年03月06日
雪の花が咲く北大イチョウ並木
2011年03月05日
クラーク像の傍のアカナラの木
2011年03月01日
2月終わりの白樺林の日の出
2011年02月27日
藻岩山登山道でのコブシの冬芽
2011年02月26日
大通公園のケヤキの大木
2011年02月25日
描画法の異なるシラカバの木肌絵
2011年02月24日
真冬のホオノキの冬芽
2011年02月23日
雪野原に伸びる木
木は空に向かって伸びるものと疑いもはさまずにいたけれど、雪の季節の晴れた日には、地面に積もった雪野原にも木は伸びている。それは木の影だ、と言ってしまえばそれまでであるけれど、雪野原の2次元の世界しか認知できない生き物がいるとすれば、やはり雪野原に伸びる木と思ってしまうだろう。葉が落ちて幹と枝しかないので、一本立ちの雪野原の木は、形がはっきりしている。雪道を、写真に撮れそうな雪野原に伸びる木を探しながら歩いていると、距離感が無くなってくる。
高き枝 足下にあり 雪原木(ゆきはらき)
行き先の コンパスとなり 雪原木
2011年02月22日
天を突くように伸びるカラマツの林
2011年02月19日
鳥の餌に残された枝のリンゴの実
散歩道の農家の庭にリンゴの木があって、秋になると枝にリンゴの実が生っている。道路脇にあるので、手を出すともぎ取れる。しかし、このリンゴの実は摘み取られこともなく冬を迎える。景観のために残しておくのかな、と詮索もしないでおいた。リンゴの実の水分が飛んでしまって、乾燥実になっているのを写真に撮っている時、実を残しておく理由に気がついた。野鳥がこの実を啄んでいて、野鳥の冬場の餌として残しているらしい。群れていた野鳥はキレンジャクであった。
干からびて いかなる味ぞ リンゴの実
キレンジャク リンゴ啄(ついば)み 寒き朝
2011年02月18日
冬は見落とされるプラタナスの並木
2011年02月16日
幹に顔を出したコブシの冬芽
2011年02月15日
翼果が鈴なりのユリノキ
2011年02月14日
仮種皮が残っているツルウメモドキ
ツルウメモドキ(蔓梅擬き)は秋には黄色い仮種皮で覆われた実をつける。この仮種皮が3裂して、中から赤い実が顔を出す。実が落ちても仮種皮が枝に残っていて、ドライフラワーのようである。大通公園の植栽にこのツルウメモドキがあり、雪まつりの時期に近寄ってみると、仮種皮が真冬に咲いた花のように見えてくる。梅の名前が樹名についているのは、葉や若枝が梅に似ているからとの解説を読んだけれど、仮種皮が枝に残っている様は何となく梅の花に似ていなくもない。
実の落ちて ツルウメモドキ 皮残り
仮種皮(かりしゅひ)が 花にも見えて 雪まつり
2011年02月13日
雪まつりの会場のキタコブシの冬芽
2011年02月06日
道化師の顔に見立てたフジの葉痕
2011年02月05日
羊貌に見えるサクランボの葉痕
葉痕は若木でないと見つけるのが難しい。普通目につくサクランボの木は、実をつけるほど大きくなっていて、この幹や枝では葉痕の探しようがない。サクランボの果樹園で、支え棒を添えたサクランボの若木に、はっきりした葉痕があるのを見つけた。オニグルミの葉痕と似ていて、羊か猿の貌といったところである。しかし、最近は本物の羊の貌を見る機会もなくなって、羊の貌の記憶がぼやけてきている。サクランボの木の成長は早くて、細い木でも数年もすればかなりの木になる。
サクランボ 葉痕見えて 羊貌(ひつじがお)
葉痕羊(ようこんよう) 目のつり上がり 加齢なり
2011年02月04日
葉痕の当てはめが難しいヤチダモ
2011年02月03日
雪道の木の肌に飛ぶ鳥
2011年02月02日
雪道のカラマツのマツボックリ
2011年02月01日
光で変わる蔓木の連想
2011年01月31日
雪の中に残っているツリバナの果皮
2011年01月30日
赤ら顔の猿の居るオオカメノキの葉痕
2011年01月29日
枝に残るエゾノコリンゴの萎びた実
果肉の水分が飛んだ、萎びた実を委縮実とは表現しないだろう。しかし、雪の季節なのに枝に残り、果肉が消えて皺の皮のみの実を表現する適当な言葉がないので、委縮実としておく。名前の通りリンゴの仲間で、夏に白い花が密に咲き、秋になると小さな実が生る。大方の実は落ちてしまうけれど、枝に下がったまま委縮実になるものがたまにある。背景が一面の積雪だと、実の赤色がきれいに写らないので、笹の葉で積雪からの照り返しを軽減させながら、赤が冴えた実を撮ってみる。
果肉消え 委縮実なれど 色の冴え
花柄(かへい)消え コリンゴの実の 空に浮き
2011年01月28日
隠れたようにあるアジサイの葉痕
2011年01月27日
赤味を帯びたハリエンジュ(針槐)の葉痕
2011年01月26日
キツネザルの貌に当てはめたクズの葉痕
クズ(葛)は蔓が伸び、背の高い木と出会えば木に巻きついて成長する。菱状円形の大きな葉をつける。冬にはこの葉がすっかり落ちてしまい、蔓だけが残っていて、クズと判定するのが難しい。蔓の途中に現れた葉痕を見ると、猿のような狐のような貌つきである。実物を見たことはないけれど、写真で見るキツネザルにどことなく似ているのではないかと思って、葉痕には、無理は承知の上でキツネザルを当てはめてみる。蔓の表面に細かな毛があり、キツネザルの貌を覆う毛のようである。
キツネ目が 葉痕にあり クズの蔓(つる)
フォト比べ どことなく似て キツネザル
2011年01月25日
雪道でドライフラワーになったノリウツギ
雪景色の中のハリギリ(針桐)の冬芽
雪を漕ぎ分けてのウォーキングを行っていると、雪景色の中に鋭い棘のあるハリギリの若木が目に入る。幹の先の冬芽は、黒ずんだ貌に角のある動物にも見えてくる。ハリギリの棘はこの冬芽を護っているかのようであるけれど、冬芽は堅そうで、動物や鳥に食べられそうには見えない。はて、この立派な棘は何を護ってあるのかな、と疑問である。山菜取りの時期、若芽は食用に供されることもある。棘は、人間による食害から身を護っていると考えてみても、それは理屈に合わない。
動物に 見立てた貌(かお)に 角(つの)のあり
ハリギリの 護りの棘の 役不明
2011年01月24日
蔓(つる)植物が作る雪中の芸術
2011年01月23日
野猿が棲むオニグルミ
北海道には野猿は居ない。しかし、雪の季節山歩きで、猿を探すことがある。猿といっても、木に顔だけを出している猿である。オニグルミの枝先や中間部分にある冬芽や葉痕は、猿の顔にそっくりである。これらの猿には位があるみたいで、若木の幹先にある猿は、冠を戴き長(おさ)のようで、中間にあるものは下部の猿と表現できそうである。雪の季節、幹と枝しかない木々は、遠くからは同じようにしか見えないけれど、近づくと猿の顔があったりして、冬の山歩きを楽しめる。
雪道に 野猿が顔出す オニグルミ
位(くらい)あり 下に控える 下部(しもべ)猿
2011年01月21日
ミイラ化したサクランボの実
冬のサクランボの果樹園を、雪を漕ぎ漕ぎ歩いていると、サクランボの実がミイラ化して枝に残っているのが目に入る。このような状態になった実を何と表現するのか、適切な言葉が出てこない。果肉の水分が飛んで、皮と果肉の干からびたものが残った状態が、木の実のミイラのように見えるので、この表現を用いている。果肉の部分が落ちて、種が剥き出しになって枝にぶら下がっているのもある。実が鈴を下げたように見えるスズカケの木をサクランボが真似したかのようである。
サクランボ 実はミイラなり 冬果樹園
スズカケを 真似したように 種子下がり
2011年01月19日
雪景色の中の木々
2011年01月18日
カラマツのあるモノクロームの世界
2011年01月13日
雪外套をまとったナナカマドの実
2011年01月05日
琴似小学校の校木のケヤキ
2010年12月24日
小金湯温泉のカツラの巨木
小金湯温泉は以前、古びた温泉施設があったのが、近年新しく改装され、駐車場も広くなっている。随分と変わってきているこの温泉地にあって、変わっていないものが温泉施設の傍のカツラの巨木である。推定樹齢700年、樹高約23 m 、幹周り10 m もあり、幹の空洞に「桂不動」と呼ばれている不動尊が祀られている。定山渓温泉の発見者美泉定山に、霊泉の所在を告げたという因縁の木の周囲には、地蔵が並ぶ。カツラの幹分かれを真似するかのように、地蔵も手を幾本もかざしている。
定山に 霊泉告げて カツラの木
地蔵尊 カツラを真似て 腕分かれ
2010年12月21日
伐採木に積もる雪
2010年12月20日
雪の中のハリエンジュ
2010年12月19日
朝日より赤いナナカマドの実
2010年11月25日
鈴懸の木の名前になったプラタナスの実
2010年11月24日
街路に散らばるプラタナスの落葉
菜洗神社境内の紅落葉
菜洗神社は八紘学園の巨石庭園に隣接してある。鳥居と小さな祠のような社殿が狭い土地に配置されていて、注意を引くような神社ではない。しかし、この神社には見所がある。一つは、小さな社殿の前に無造作に置かれたような狛犬で、透かし彫りの施された渡道の名品である。もう一つは紅葉の季節の境内の景観である。散った紅葉が境内を埋め、境内横のイチイの巨木の下まで、紅色の落葉の絨毯を敷き詰める。狛犬の名品とこの期間限定の秋の景観は、都市の秘境と表現してよい。
名品の 狛犬かすみ 紅落葉(べにおちば)
イチイの木 樹肌目立ちて 紅飾り
2010年11月22日
山鼻小学校の校木のカエデ並木
2010年11月12日
古民家レストランの紅黄葉
北大の南門近くに古い木造の家が並んでいる。その一つがレストランになっている。店の経営者は時々変わるようで、店名から中華料理だったり和風料理だったりする。最近新しくしたらしい門燈には「ぶあいそ」の文字がある。レストランで無愛想とは意表をつくネーミングと思うけれど、これは「武相荘」という由緒ある名前からきているらしい。後で調べると、もつ鍋料理の店のようである。この古民家の庭の紅黄葉が見事で、店名は変わっても木は毎年見事な色を見せてくれる。
「ぶあいそ」の 文字の門燈 黄葉(きば)照らし
古民家と 紅葉貸りて レストラン
2010年11月11日
棘を従えたハリギリ(針桐)の冬芽
2010年11月08日
オニグルミの葉痕が顔を出す季節
2010年11月06日
紅葉の映る林檎園日記碑
2010年11月05日
永山公園の小雨の中の紅葉
2010年11月03日
初雪の天神山の黄葉とナナカマドの実
晩秋の相馬神社のご神木
天神山に桜や紅葉を見にゆくと、天神山緑地の一番高いところにある相馬神社まで足を延ばす。境内にご神木のシバグリがあり、季節によりその風格がどのように変化するのか確かめている。推定樹齢300年、幹直径120cm、樹高10mの巨木は、境内に初雪が残る晩秋に緑の葉を残している。周囲の木々は既に紅葉し、落葉が進んでいる。ご神木は枝が四方に伸びて、カメラには収まりきらない。四手(しで)の下がったしめ縄のかけられた黒ずんだ幹と、周囲の紅葉を入れた写真を撮ってみる。
初雪に 緑を残し ご神木
ご神木 四手(しで)の白さに 黒き幹
2010年10月31日
初雪と紅葉の恵庭荘
雪印種苗園芸センターの敷地内に「恵庭(けいてい)荘」という木造建築物がある。案内板を読むと、1893(明治26)年、札幌の呉服商「京屋」の主人が京都から宮大工を呼んで造らせたもので、その後この場所に移設されている。縁側から恵庭(えにわ)岳を望むことができるため、この名前になったとのことである。初雪が解けずに建物の前に残っていて、傍の木が色づき、その落ち葉で地面の雪に色を添えている。庭園側の芝生は雪で覆われていても、周囲の紅葉は見ごろである。
初雪に 紅黄(こうこう)落ち葉 色加え
庭園に 雪と落ち葉の 恵庭(けいてい)荘
2010年10月30日
房飾りのようなベニゴウカン(紅合歓)
2010年10月29日
初雪に紅色を競うバラと紅葉
2010年10月28日
奇妙な蕊のシコンノボタン(紫紺野牡丹)
2010年10月27日
細工花のようなサンゴアブラギリ
2010年10月26日
風車の形をしたチングルマの実
チングルマ(珍車、稚児車)とは、変わった名前である。この名前の由来は花にはなく、その実の形によっている。花後に雌蕊の柱頭がどんどん伸び、それが外側に飛び出してゆき、子供が遊ぶ風車の形に似てくる。そこから稚児車となり、チングルマと呼ばれるようになった。冬期閉園間近の北大の植物園で、最初この花の実を見たとき、この実をつけるのは草花かと思っていた。後でこれは落葉小低木であることを知る。花期は夏で、高山の雪渓の周辺に白い花の群落を形成する。
実の風車(ふうしゃ) 回ることなく チングルマ
チングルマ 花記憶無く 実の崩れ
2010年10月20日
花を見たことのないベニシタン(紅紫檀)
2010年10月15日
白雲をバックにした白雲木
2010年10月14日
秋景色を作るコムラサキ
2010年10月13日
秋の青空の下の紅いミナヅキ
2010年10月12日
球形落ち葉のようなシャボン玉
2010年10月01日
ナナカマドと秋の空
ナナカマドは、葉の緑が残っているのに早々に色づいてくる。その赤い実は、秋の到来を告げる使者である。ナナカマドの上に広がる青空は、もう夏空ではない。そこに白い雲があると、間もなくやって来る雪を連想させる。雲も夏空にある、盛り上がるような力強いものではなく、柔らかくて周囲に拡散してしまいそうな感じである。ナナカマドの実の赤、葉の緑、空の青で、R・G・B(赤・緑・青)の光の三原色の加算混合で雲の白になる、と写真を見て物理の法則が浮かんでくる。
ナナカマド 赤で飾りて 秋の使者
雲の白 RGB(あぁるじぃびぃ) 加算なり
2010年04月23日
春の山道のバッコヤナギ
2009年11月02日
北大構内の黄紅葉
2009年05月14日
桜に続くサクランボの花
2009年05月06日
庭のソメイヨシノ
2009年05月05日